4 WebLogic Serverクラスタ
クライアントでは、1つのクラスタが、1つのWebLogic Serverインスタンスのように認識されます。クラスタを構成する複数のサーバー・インスタンスは同じマシン上で実行することも、複数のマシンに配置することもできます。クラスタの能力は、既存のマシン上のクラスタにサーバー・インスタンスを追加することによって強化できます。また、新たにサーバー・インスタンスを配置するためのマシンをクラスタに追加することもできます。クラスタ内の各サーバー・インスタンスでは、同一バージョンのWebLogic Serverを実行する必要があります。
クラスタの詳細は、『Oracle WebLogic Serverのクラスタの管理』を参照してください。
ノート:
ドメイン・パーティションにログインしている場合は、「ドメイン・パーティション」メニューからナビゲートします。WebLogic Server Multitenantドメイン・パーティション、リソース・グループ、リソース・グループ・テンプレートおよび仮想ターゲットは、WebLogic Server 12.2.1.4.0で非推奨になっており、次のリリースで削除されることに注意してください。
この章の内容は次のとおりです。
クラスタの作成
この項では、新しいクラスタを作成する方法を説明します。この項では、次のタスクを取り上げます:
新しい構成済クラスタの作成
構成済クラスタは、各サーバー・インスタンスを手動で構成して追加するクラスタです。
新しい構成済クラスタを作成するには:
クラスタのプロパティ
「クラスタのプロパティ」ページで、新しい構成済クラスタの一般的なクラスタ・プロパティを定義します。
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名前: 構成済クラスタの一意の名前を入力します。
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メッセージング・モード: このクラスタで使用するメッセージング・モードを選択します。
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ユニキャスト・ブロードキャスト・チャネル: ユニキャスト・メッセージング・モードを使用している場合は、ユニキャスト・ブロードキャスト・チャネルを入力します。このチャネルは、クラスタ内のメッセージを送信するために使用されます。チャネルを指定しなかった場合は、デフォルトのチャネルが使用されます。
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マルチキャスト・アドレス: マルチキャスト・メッセージング・モードを使用している場合は、新しい構成済クラスタのマルチキャスト・アドレスを入力します。マルチキャスト・アドレスは、範囲が224.0.0.0 - 239.255.255.255のIPアドレスです。有効範囲は224.0.0.0から239.255.255.255です。WebLogic Serverで使用されるデフォルト値は239.192.0.0です。x.0.0.1の範囲のマルチキャスト・アドレスは使用しないでください。このアドレスは、このクラスタ固有のものである必要があるため、他のアプリケーションとは共有しないでください。
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マルチキャスト・ポート: マルチキャスト・メッセージング・モードを使用している場合は、新しい構成済クラスタのマルチキャスト・ポートを入力します。マルチキャスト・ポートは、クラスタのメンバーが相互に通信するために使用されます。有効な値は1から65535です。
これらのフィールドの詳細は、構成オプションを参照してください。
サーバーの追加
「サーバーの追加」ページで、必要に応じて、サーバーを「使用可能」列から「選択済」列に移動することで、1つまたは複数のサーバーを新しい構成済クラスタに追加できます。
これらのフィールドの詳細は、構成オプションを参照してください。
新しい動的クラスタの作成
動的クラスタは、1つの共有サーバー・テンプレートに基づいた生成済(動的)サーバー・インスタンスを1つ以上備えたクラスタです。
新しい動的クラスタを作成するには:
クラスタのプロパティ
「クラスタのプロパティ」ページで、新しい動的クラスタの一般的なクラスタ・プロパティを定義します。
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名前: 動的クラスタの一意の名前を入力します。
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メッセージング・モード: このクラスタで使用するメッセージング・モードを選択します。
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ユニキャスト・ブロードキャスト・チャネル: ユニキャスト・メッセージング・モードを使用している場合は、ユニキャスト・ブロードキャスト・チャネルを入力します。このチャネルは、クラスタ内のメッセージを送信するために使用されます。チャネルを指定しなかった場合は、デフォルトのチャネルが使用されます。
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マルチキャスト・アドレス: マルチキャスト・メッセージング・モードを使用している場合は、新しい動的クラスタのマルチキャスト・アドレスを入力します。マルチキャスト・アドレスは、範囲が224.0.0.0 - 239.255.255.255のIPアドレスです。有効範囲は224.0.0.0から239.255.255.255です。WebLogic Serverで使用されるデフォルト値は239.192.0.0です。x.0.0.1の範囲のマルチキャスト・アドレスは使用しないでください。このアドレスは、このクラスタ固有のものである必要があるため、他のアプリケーションとは共有しないでください。
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マルチキャスト・ポート: マルチキャスト・メッセージング・モードを使用している場合は、新しい構成済クラスタのマルチキャスト・ポートを入力します。マルチキャスト・ポートは、クラスタのメンバーが相互に通信するために使用されます。有効な値は1から65535です。
これらのフィールドの詳細は、構成オプションを参照してください。
動的サーバーのプロパティ
「動的サーバーのプロパティ」ページで、新しい動的クラスタの動的サーバー・プロパティを定義します。
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動的クラスタ・サイズ: 新しい動的クラスタにプロビジョニングされる動的サーバー・インスタンスの初期数を入力します。
ノート:
クラスタを拡張する場合、動的クラスタ・サイズは、「動的クラスタ最大サイズ」で設定された制限を超えないようにしてください。 -
動的クラスタ最大サイズ: この動的クラスタ内でスケール・アップ操作が可能な実行中の動的サーバー・インスタンスの最大数を入力します。この数は、「動的クラスタ・サイズ」と、スケール・アップ操作が可能な動的サーバー・インスタンスの追加数の合計です。
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サーバー名の接頭辞: 動的クラスタ内の動的サーバーに使用する命名規則を指定します。
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「ドメインのデフォルトに基づいて新しいサーバー・テンプレートを作成する」または「このクラスタ用に既存のサーバー・テンプレートのクローンを作成する」を選択します。既存のテンプレートをクローンすることを選択した場合は、「クローンを作成するサーバー・テンプレート」でテンプレートを選択します。サーバー・テンプレートは、動的クラスタ内のすべてのサーバー・インスタンスに共通する特性を構成するときに使用します。サーバー・テンプレートが構成されていない場合は、自動的にテンプレートが作成されます。
これらのフィールドの詳細は、構成オプションを参照してください。
マシン・バインディング
「マシン・バインディング」ページで、動的クラスタ内の動的サーバーを複数のマシンに分散する方法を選択します。「このドメインに構成されている任意のマシンを使用する」、「すべての動的サーバーに単一マシンを使用する」または「このドメイン内の一部のマシンを使用する」を選択します。「すべての動的サーバーに単一マシンを使用する」を選択した場合は、使用するマシンを「選択したマシン」メニューから選択します。「このドメイン内の一部のマシンを使用する」を選択した場合は、「マシン名マッチング式」にマシンの名前の一致式を入力します。
これらのフィールドの詳細は、構成オプションを参照してください。
リスニング・ポート・バインディング
「リスニング・ポート・バインディング」ページで、動的サーバーをリスニング・ポートにバインドする方法を選択します。動的サーバーのリスニング・ポートは、サーバー・テンプレートに指定することも、一意になるよう動的に生成することもできます。
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「各動的サーバーに一意のリスニング・ポートを割り当てる」を選択して、各動的サーバーに一意なリスニング・ポートを作成します。「最初のサーバーのリスニング・ポート」および「最初のサーバーのSSLリスニング・ポート」に、最初の動的サーバー・インスタンス用に必要なリスニング・ポートおよびSSLリスニング・ポートを入力します。
「基本管理ポート」に必要なベース管理ポート番号を入力します。
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「各動的サーバーに固定のリスニング・ポートを割り当てます」を選択して、すべての動的サーバーに同じリスニング・ポートおよびSSLリスニング・ポートを割り当てます。「リスニング・ポート」および「SSLリスニング・ポート」に、必要なリスニング・ポートおよびSSLリスニング・ポートを入力します。
「管理ポート」に必要な管理ポート番号を入力します。
これらのフィールドの詳細は、構成オプションを参照してください。
クラスタのモニター
この項では、クラスタをモニターする方法について説明します。この項では、次のタスクを取り上げます:
クラスタ内のサーバー・インスタンスのステータスのモニター
クラスタ内のサーバーのステータスをモニターするには:
必要に応じて、「ビュー」を選択して次の表オプションにアクセスします。
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列: 表に表示されている列を追加または削除します
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デタッチ: 表をデタッチします(表示オプション)
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ソート: 昇順または降順に列をソートします
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並替え: 表示されている列の順序を変更します
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例による問合せ
クラスタ内のサーバー・インスタンスのモニター
クラスタ内のサーバー・インスタンスをモニターするには:
必要に応じて、「ビュー」を選択して次の表オプションにアクセスします。
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列: 表に表示されている列を追加または削除します
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ソート: 昇順または降順に列をソートします
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並替え: 表示されている列の順序を変更します
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例による問合せ
クラスタ・フェイルオーバーのモニター
クラスタのフェイルオーバー情報をモニターするには:
必要に応じて、「ビュー」を選択して次の表オプションにアクセスします。
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列: 表に表示されている列を追加または削除します
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デタッチ: 表をデタッチします(表示オプション)
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ソート: 昇順または降順に列をソートします
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並替え: 表示されている列の順序を変更します
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例による問合せ
クラスタの制御
この項では、クラスタを制御する方法を説明します。この項では、次のトピックを取り上げます:
ドメイン内のクラスタの制御
クラスタに割り当てられているサーバー・インスタンスの起動、再開、中断または停止ができます。クラスタ内のサーバーのSTANDBY
またはADMIN
からRUNNING
状態への移行の詳細は、Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理のサーバーのライフ・サイクルの理解を参照してください。
始める前に:
管理対象サーバーで制御操作を行うには、ノード・マネージャを起動する必要があります。管理対象サーバーをスタンバイ・モードで起動するには、ドメイン全体の管理ポートが必要です。
ドメイン内に構成されているクラスタのサーバー・インスタンスを制御するには:
必要に応じて、「作成」をクリックして新しいクラスタを作成します。クラスタの作成の詳細は、「クラスタの作成」を参照してください。
クラスタ内のサーバー・インスタンスの制御
クラスタに割り当てられているサーバー・インスタンスの起動、再開、中断または停止ができます。クラスタ内のサーバーのSTANDBY
またはADMIN
からRUNNING
状態への移行の詳細は、Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理のサーバーのライフ・サイクルの理解を参照してください。
始める前に:
管理対象サーバーで制御操作を行うには、ノード・マネージャを起動する必要があります。管理対象サーバーをスタンバイ・モードで起動するには、ドメイン全体の管理ポートが必要です。
クラスタ内のサーバー・インスタンスを制御するには:
クラスタの構成
この項では、クラスタを構成する方法について説明します。この項では、次のタスクを取り上げます:
クラスタ・メッセージングの構成
クラスタではメッセージングを使用して、セッション、ロード・バランシングとフェイルオーバー、JMSおよびその他の情報をクラスタのメンバー間で共有します。ユニキャストまたはマルチキャスト・メッセージを使用できます。マルチキャストは、複数のアプリケーションが指定されたIPアドレスとポート番号にサブスクライブしてメッセージをリスニングできるようにする単純なブロードキャスト技術ですが、ハードウェアの構成とサポートが必要です。ユニキャストには、これらの要件がありません。
クラスタのメッセージングを構成するには:
クラスタの移行の構成
クラスタ・サーバーで障害が発生すると、ノード・マネージャは、サーバー・インスタンスとそのサービスを別のマシンで自動的に再起動できます。ノード・マネージャが移行可能サーバーを再起動できるマシンと、サーバー移行時に使用されるデータソースを指定できます。
クラスタ内のサーバーの移行を構成するには:
クラスタのジョブ・スケジューリングの構成
ジョブ・スケジューリングでは、Java CommonJタイマーをクラスタに対応させ、特定のサーバー・インスタンスに依存せずにクラスタ内の任意の場所で定期的にジョブを実行できます。
クラスタ内でジョブ・スケジューリングを構成するには:
クラスタのヘルス・モニタリングの構成
WebLogic Serverには、自己ヘルス・モニタリング機能が備わっており、この機能を使用することでWebLogic Serverドメイン内にあるサーバーの信頼性や可用性を向上させることができます。各サーバー・インスタンス内の選択されたサブシステムは、サブシステムに固有の条件に基づいて自身のヘルス・ステータスをモニターします。
クラスタのヘルス・モニタリング特性を構成するには:
動的クラスタの拡張度の構成
拡張度により、動的クラスタの自動スケーリングと要求に基づく関連リソースの再プロビジョニングが可能になります。リソースの使用状況をモニターするポリシーを構成し、そのポリシーに従って特定のスケーリングやその他の管理アクションを有効にするアクションを設定することにより、拡張度を有効にします。拡張度を構成して、オンデマンドのスケーリング、カレンダ・ベースのスケーリングまたはポリシー・ベースのスケーリングを用意できます。
この項では、次のタスクを取り上げます
動的クラスタ内のエラスティック・ポリシーのモニター
拡張度ポリシーは、動的クラスタ内の使用率を監視して、スケーリングの判断または他の管理アクション(動的クラスタへのサーバーの追加またはJDBC接続プールのサイズ調整など)を決定します。拡張度ポリシーがtrueと評価されると、そのポリシーに関連付けられている1つ以上のアクションが実行されます。
動的クラスタ内に構成されているエラスティック・ポリシーをモニターするには: