2 WebLogic Serverドメイン
ドメインには管理サーバーという特別なOracle WebLogic Serverインスタンスが含まれており、ドメイン内のすべてのリソースがそこで一元的に構成および管理されます。通常、ドメインは、管理対象サーバーというOracle WebLogic Serverインスタンスも含めるように構成します。Webアプリケーション、EJB、Webサービスおよびその他のリソースは管理対象サーバーに配置し、アプリケーション・サーバーは構成および管理にのみ使用します。
WebLogic Serverドメインの詳細は、『Oracle WebLogic Serverドメイン構成の理解』を参照してください。
ノート:
ドメイン・パーティションにログインしている場合は、「ドメイン・パーティション」メニューからナビゲートします。WebLogic Server Multitenantドメイン・パーティション、リソース・グループ、リソース・グループ・テンプレートおよび仮想ターゲットは、WebLogic Server 12.2.1.4.0で非推奨になっており、次のリリースで削除されることに注意してください。
この章の内容は次のとおりです。
ドメインのモニター
この項では、ドメインをモニターする方法について説明します。この項では、次のタスクを取り上げます:
ドメイン・サーバー・インスタンスのモニター
サーバーとは、独自のJava仮想マシン(JVM)を実行し、独自の構成を持つWebLogic Serverのインスタンスです。
ドメインに構成されているすべてのサーバー・インスタンスの実行時ステータスをモニターするには:
ドメインJDBCデータソースのモニター
ドメインに作成されているすべてのJDBCデータソースのステータスをモニターするには:
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「WebLogicドメイン」メニューから、「モニタリング」、「JDBCデータソース」の順に選択します。
「JDBCデータソース(モニタリング)」表には、このドメイン内に作成されているJDBCデータ・ソースが表示され、次のような関連したステータス情報が表示されます。
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名前
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タイプ
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リソース
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スコープ
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サーバー名
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状態
これらのフィールドの詳細は、構成オプションを参照してください。
必要に応じて、「ビュー」を選択して次の表オプションにアクセスします。
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列: 表に表示されている列を追加または削除します
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デタッチ: 表をデタッチします(表示オプション)
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ソート: 昇順または降順に列をソートします
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並替え: 表示されている列の順序を変更します
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例による問合せ
データソースをテストするには:
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「JDBCデータソース」表で、テストするJDBCデータソース・インスタンスの行を選択します。「データソースのテスト」オプションは、表の上に表示されます。
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「データソースのテスト」をクリックします。
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ドメインの制御
この項では、次のタスクを取り上げます:
始める前に:
管理対象サーバーで制御操作を行うには、ノード・マネージャを起動する必要があります。管理対象サーバーをSTANDBY
モードで起動するには、ドメイン全体の管理ポートが必要です。
ドメイン・サーバー・インスタンスの制御
ドメイン内に構成されているサーバー・インスタンスの起動、再開、中断または停止ができます。サーバー・インスタンスがSTANDBY
またはADMIN
からRUNNING
状態に移行する方法の詳細は、Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理のサーバーのライフ・サイクルの理解を参照してください。
ドメイン内のサーバー・インスタンスの状態を変更するには:
「構成オプション」を参照してください。
ドメインの構成
この項では、ドメインを構成する方法について説明します。この項では、次のタスクを取り上げます:
ドメインの一般設定の構成
ドメインの一般設定を構成するには:
ドメイン全体の管理ポートの構成
始める前に:
管理ポートが受け入れるのは、サーバー管理者による認証が必要なポートを経由したセキュアなSSLトラフィックおよびすべての接続のみです。こうした特徴があるため、管理ポートを有効にするとドメインには次のような制限が課せられます。
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ドメイン内の管理サーバーとすべての管理対象サーバーについて、SSLプロトコルをサポートするように構成する必要があります。
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管理サーバーを含むドメイン内のすべてのサーバー・インスタンスで、同時に管理ポートを有効化または無効化します。
ノート:
管理ポートを、管理対象サーバー上で動的に有効化することはできません。各管理対象サーバーを停止し、管理ポートを有効化し、その後、再起動する必要があります。
WebLogic Serverは、ドメイン内のすべてのサーバー・インスタンスで使用するSSL管理ポートを有効化するオプションを備えています。管理ポートを使用することをお薦めします。管理ポートには次の3つの機能があります。
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通信ではSSLが使用されるため、管理トラフィック(管理者パスワードなどが含まれる)の安全性が高くなります。
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これにより、
STANDBY
状態のサーバー・インスタンスを起動できます。 -
ドメイン内でアプリケーションのトラフィックから管理トラフィックを分離できるようになります。
ドメインの管理ポートを有効にするには:
- 「WebLogicドメイン」メニューから、「管理」、「一般設定」の順に選択します。
- 「管理ポートの有効化」チェック・ボックスを選択して、このドメインのSSL管理ポートを有効にします。
- 「管理ポート」フィールドに、ドメイン内のサーバー・インスタンスが管理ポートとして使用するSSLポート番号を入力します。個々のサーバー・インスタンスの管理ポート割当ては、「一般設定」ページの「拡張」オプション部分をオーバーライドできます。
- 「保存」をクリックします。
終了後:
ドメイン内のすべての管理対象サーバー・インスタンスを起動します。管理サーバーを再起動する必要はありません。
ドメイン構成ファイルのアーカイブ
保持されるアーカイブ・ファイルの数を構成するには:
- 「WebLogicドメイン」メニューから、「管理」、「一般設定」の順に選択します。
- 「拡張」を展開し、「構成アーカイブの有効化」チェック・ボックスを選択します。
- 「アーカイブ構成数」フィールドに、保持するアーカイブ・ファイルの数を入力します。
- 「保存」をクリックします。
本番モードへの変更
ドメイン内のすべてのサーバー・インスタンスは、開発モードまたは本番モードのいずれかで実行されます。一般的に、本番モードの場合には、より多くのセキュリティ機能を構成する必要があります。
ドメイン内のすべてのサーバー・インスタンスが本番モードで実行されるように構成するには:
- 「WebLogicドメイン」メニューから、「管理」、「一般設定」の順に選択します。
- 「本番モード」チェック・ボックスを選択します。
- 「保存」をクリックします。
- 現在実行中のサーバー・インスタンスを停止します。
- ドメインの
startWebLogic
スクリプトを起動します。管理サーバーが新しいモードで起動されます。 - ドメインに管理対象サーバーがある場合は、管理対象サーバーを起動します。
デフォルトJPA永続性プロバイダの構成
persistence.xml
ファイルの各永続性エントリで使用するJava永続性API (JPA)永続性プロバイダを指定できます。ただし、永続性プロバイダが指定されていない場合、ドメイン全体のデフォルト・プロバイダが使用されます。
デフォルト・プロバイダを変更しても、すでにデプロイされているアプリケーションには影響しません。サーバー・インスタンスを再起動したとき、またはアプリケーションを手動で再デプロイしたときに、設定は有効になります。
ドメイン内でデフォルトJPAプロバイダを指定するには:
ドメイン・ノートの作成
ドメイン構成のノートを作成するには:
- 「WebLogicドメイン」メニューから「管理」を選択し、「ノート」を選択します。
- 「ノート」ページで、ドメインの構成に関するノートを入力します。
- 「保存」をクリックします。
「構成オプション」を参照してください。
JNDIツリーの表示
JNDIブラウザは、すべてのWebLogic ServerリソースのJNDI名が見つかる中心的な場所です。通常はWLSクライアント・プログラムを記述する際にJNDIブラウザでJNDI名を検索します。JNDIブラウザには、ドメイン、サーバー、またはパーティション内のリソースのツリーが表示されます。ツリーでノードまたはオブジェクトを選択すると、バインディング名、オブジェクト・クラス、オブジェクト・ハッシュ・コード、オブジェクトから文字列への変換結果のエントリなどの、JNDI情報が表示されます。
ドメインJNDIツリーでオブジェクトを表示するには:
JNDIの詳細は、Oracle WebLogic Server JNDIアプリケーションの開発のWebLogic JNDIの理解を参照してください。