6 WebLogic Server仮想ホスト

この章では、仮想ホストをモニターおよび構成する方法について説明します。仮想ホストとは、WebLogic Serverインスタンス(サーバー)またはクラスタの応答先となる一連のホスト名です。

仮想ホスティングを使用するときは、サーバーまたはクラスタのIPアドレスにマップする1つまたは複数のホスト名を、ドメイン・ネーム・システム(DNS)を使用して指定します。また、それぞれの仮想ホストによって提供されるWebアプリケーションを指定します。仮想ホスティングの詳細は、Oracle WebLogic Serverサーバー環境の構成仮想ホスティングの構成を参照してください。

ノート:

ドメイン・パーティションにログインしている場合は、「ドメイン・パーティション」メニューからナビゲートします。WebLogic Server Multitenantドメイン・パーティション、リソース・グループ、リソース・グループ・テンプレートおよび仮想ターゲットは、WebLogic Server 12.2.1.4.0で非推奨になっており、次のリリースで削除されることに注意してください。

この章には次の項が含まれます:

仮想ホストのモニター

仮想ホストのステータスをモニターするには:

  1. 「WebLogicドメイン」メニューから、「環境」「仮想ホスト」の順に選択します。

    「仮想ホスト」表には、現在のドメインに構成された各仮想ホストに関する次のような情報が表示されます。

    • 名前

    • 仮想ホスト名

    • ネットワーク・アクセス・ポイント

    • フロントエンド・ホスト

    • フロントエンドHTTPポート

    • フロントエンドHTTPSポート

    これらのフィールドの詳細は、構成オプションを参照してください。

    必要に応じて、「ビュー」を選択して次の表オプションにアクセスします。

    • 列: 表に表示されている列を追加または削除します

    • デタッチ: 表をデタッチします(表示オプション)

    • ソート: 昇順または降順に列をソートします

    • 並替え: 表示されている列の順序を変更します

    • 例による問合せ

  2. 表で、構成情報を表示する仮想ホストの名前を選択します。

仮想ホストの作成

仮想ホストを作成するには:

  1. 「WebLogicドメイン」メニューから、「環境」「仮想ホスト」の順に選択します。

    「仮想ホスト」表には、現在のドメインに構成された各仮想ホストに関する情報が表示されます。

  2. 「作成」をクリックします。

    「仮想ホストの作成」ダイアログが表示されます。

  3. 新しい仮想ホストの名前を入力して、「作成」をクリックします。

作成した仮想ホストが「仮想ホスト」表に表示されます。

仮想ホストの構成

仮想ホストを構成するには:

  1. 「WebLogicドメイン」メニューから、「環境」「仮想ホスト」の順に選択します。

    「仮想ホスト」表には、現在のドメインで作成された仮想ホストが表示されます。表が空の場合は、「仮想ホストの作成」を参照してください。

  2. 構成する仮想ホストを選択します。
  3. 「構成」をクリックします。
  4. 次の各ページで、仮想ホストの構成を定義します。
    これらのフィールドの詳細は、構成オプションを参照してください。

一般

「一般」ページで、新しい仮想ホストの一般的な構成設定を定義します。

  1. 仮想ホスト名 - この仮想ホストでリクエストを処理する、改行区切りのホスト名。

  2. 「ネットワーク・アクセス・ポイント名」- この仮想ホストでHTTPリクエストを処理する、専用のサーバー・チャネル名(NetworkAccessPoint)。

  3.  「適用」をクリックします。

一般的な宛先属性の詳細は、「一般」を参照してください

ロギング

「ロギング」ページで「ログ構成」リンクをクリックして、新しい仮想ホストのログ構成設定を構成します。

  1.  「HTTPアクセス・ログ・ファイルの有効化」 を選択して、HTTPロギングをアクティブ化します(またはチェック・ボックスを選択解除してHTTPロギングを非アクティブ化します)。

    仮想ホストに対するHTTPリクエストは、サーバーのログ・ファイルとは別のログ・ファイルに保存されます。

  2. ログ・ファイル名」にログ・ファイルの名前を入力します。

    ログ・ファイルがローテーションされるときにファイル名に日付または時刻を含めるようにするには、「ログ・ファイル名」フィールドで、java.text.SimpleDateFormat変数をファイル名に追加します。それぞれの変数はパーセント記号(%)で囲みます。

    たとえば、「ログ・ファイル名」フィールドにaccess_%yyyy%_%MM%_%dd%_%hh%_%mm%.logという値を入力した場合、仮想ホストのHTTPログ・ファイルはaccess_yyyy_MM_dd_hh_mm.logという名前になります。

    サーバー・インスタンスがHTTPログ・ファイルをローテーションすると、ローテーションされたファイル名には日付が含まれます。

    たとえば、サーバー・インスタンスが2003年4月2日の10:05 AMにログ・ファイルをローテーションした場合、古いログ・メッセージが含まれるログ・ファイルの名前はaccess_2003_04_02_10_05.logになります。

    日付と時刻を含めない場合、ローテーションされたログ・ファイルには作成順に番号が付けられ、filenamennnnnとなります。filenameは、ログ・ファイルに対して構成された名前です。

    たとえば: access.log00007。

  3. 現在のHTTPログ・ファイルが特定のサイズに達したときに古いHTTPリクエストを別のファイルに移す場合は、次の操作を行います。

    1.  「ローテーション・タイプ」で、 「サイズ別」を選択します。

    2. 「ローテーション・ファイル・サイズ」で、サーバーがログ・メッセージを別個のファイルに移動するきっかけとなるファイル・サイズ(1 - 65535KB)を入力します。ログ・ファイルが指定のサイズに到達すると、以後サーバーは、ファイル・サイズをチェックする際に、現在のログ・ファイルの名前を変更し、それ以降のメッセージを保存するための新規ログ・ファイルを作成します。
  4. 古いHTTPリクエストを特定の間隔で別のファイルに移動する場合、次の操作を行います。

    1.  「ローテーション・タイプ」で、 「時間別」を選択します。

    2. ローテーション開始時刻」に、開始時刻を入力します。

      指定された時刻になると、現在のログ・ファイルがローテーションされます。指定した時刻がすでにすぎている場合、サーバーは即座にファイルのローテーションを開始します。以後、「ローテーション間隔」で指定した間隔でログ・ファイルがローテーションされます。日付と時刻は、java.text.SimpleDateFormat (MM-DD-yyyy-k:mm:ss)を使用して指定します。

  5. 保存するファイルの数を制限する場合は、「保存するファイル数の制限」チェック・ボックスを選択します。

  6. 保存するファイル数の上限は、「保存するファイル数」チェック・ボックスに上限とする数字を入力して指定します。

  7. ログ・ファイル・ローテーションのディレクトリ」フィールドに、ログ・ファイル・ローテーションのディレクトリを入力します。

  8. 起動時にログ・ファイルをローテーションする場合は、「起動時にログ・ファイルをローテーションする」チェック・ボックスを選択します。

  9. HTTPログ・ファイルのフォーマットを変更するには、「詳細」オプションで次の手順を実行します。

    1.  「フォーマット」 リストから 「共通」 または 「拡張」 を選択して、HTTPログ・ファイルのフォーマットを指定します。

    2. 拡張ロギング・フォーマットのフィールド」で、HTTPアクセス・ログに関する設定を行います。

      ログの設定方法については、拡張ログ・フォーマットを使用したHTTPアクセス・ログの設定を参照してください

    3. 「ログ・ファイル・バッファ」を入力します。

    4. 時刻をグリニッジ標準時(GMT)で記録する場合は、「ログの時刻(GMT)」チェック・ボックスを選択します。
  10.  「適用」をクリックします。

これらのフィールドの詳細は、「ロギング」を参照してください。

HTTP

「HTTP」ページで、新しい仮想ホストのHTTP構成設定を定義します。

  1. 「POSTタイムアウト」 - HTTP POSTデータの受信の間に、タイムアウトするまでにサーバー・インスタンスが待機する時間。

  2. 「最大POST時間」 - サーブレット要求におけるHTTP POSTデータの読取りに対して許容される最長の時間。

  3. 「最大POSTサイズ」- サーブレット・リクエストにおけるHTTP POSTデータの読取りに対して許容される最大のPOSTサイズ。

  4. 「キープアライブの有効化」- サーバーに対して永続的な接続が存在するかどうかを示します。

  5. 「期間」 - サーバーでアクティブでないHTTP接続を閉じるまでに待機する時間。

  6. 「HTTPS期間」 - サーバーでアクティブでないHTTPS接続を閉じるまでに待機する時間。

  7. 「getRealPath()でコンテキスト・パスを許可」 - サーバー・インスタンスで仮想パスにコンテキスト・パスを含めることを許可するかどうかを示します。

  8. 「適用」をクリックします。

HTTP属性の詳細は、「HTTP」を参照してください

仮想ホストのターゲット・サーバーの指定

仮想ホストのデプロイ先として、ドメイン内の1つまたは複数のサーバー、またはクラスタを選択できます。デプロイメント・ターゲットは、必要に応じて後で構成しなおすこともできます。

仮想ホストのターゲットを指定するには:

  1. 「WebLogicドメイン」メニューから、「環境」「仮想ホスト」の順に選択します。

    「仮想ホスト」表には、現在のドメインに構成された各仮想ホストに関する情報が表示されます。

  2. ターゲット指定する仮想ホストを選択します。
  3. 「ターゲット」をクリックします。
    仮想ホストをターゲット指定できるサーバーまたはクラスタ(あるいはその両方)の表が表示されます。
  4. 仮想ホストがデプロイされる1つまたは複数のサーバーおよびクラスタが選択できます。
  5. 「保存」をクリックします。

これらのフィールドの詳細は、「ターゲット」を参照してください。

ノートの追加

このページでは、この仮想ホストの構成を説明する情報を追加します。

この仮想ホストのノートを作成する手順は次のとおりです。
  1. 「WebLogicドメイン」メニューから、「環境」「仮想ホスト」の順に選択します。
    「仮想ホスト」表には、現在のドメインに構成された各仮想ホストに関する情報が表示されます。
  2. 表から、ノートを追加する仮想ホストの名前を選択します。
  3. 「ノート」をクリックします。
  4. 「ノート」ページで、この仮想ホストの構成に関するノートを入力します。
  5. 「保存」をクリックします。

このページのフィールドの詳細は、「構成オプション」を参照してください

仮想ホストの削除

仮想ホストを削除するには:

  1. 「WebLogicドメイン」メニューから、「環境」「仮想ホスト」の順に選択します。

    「仮想ホスト」表には、現在のドメインに構成された各仮想ホストに関する情報が表示されます。

  2. 削除する仮想ホストを選択します。
  3. 「削除」をクリックします。

    確認メッセージがページに表示されます。

  4. 「OK」をクリックします。

    「仮想ホスト」ページに、選択した仮想ホストが削除されたことを示す確認メッセージが表示されます。