2 Oracle ADFの管理の開始

この章では、Oracle Enterprise Fusion Middleware Controlを使用して、ADFアプリケーション構成の実行、パフォーマンスの監視およびログの設定を行う方法を説明します。また、ADF固有のWebLogic Scripting Tool (WLST)の使用方法についても説明します。

この章の構成は、次のとおりです。

ADF管理ツールの概要

ADFアプリケーションの管理と構成には、様々な管理ツールを使用できます。Enterprise Manager Fusion Middleware Control、WLSTコマンドまたはOracle WebLogic管理コンソールを使用して、これらの管理タスクを実行できます。

Oracle Fusion Middlewareインストールを管理するために、次のような主要なツールが用意されています。

Fusion Middleware Controlを使用したADFの管理の概要

Fusion Middleware Controlは、Oracle Fusion Middlewareの監視および管理に使用するWebブラウザ・ベースのグラフィカル・ユーザー・インタフェースです。Fusion Middleware ControlのOracle ADFページに移動して、ADF固有の様々なプロパティを表示および構成できます。

Fusion Middleware Control内でのナビゲートおよびその要素とメイン・メニューの詳細は、Oracle Fusion Middlewareの管理Fusion Middleware Controlでのナビゲートを参照してください。

Fusion Middleware Control内でOracle Application Development Frameworkにナビゲートするには:

  1. Fusion Middleware ControlのURLを入力します。これには、ホストの名前と、インストール時にFusion Middleware Controlに割り当てたポート番号が含まれます。このURLの形式は次のとおりです。
    http://hostname.domain:port/em
    

    ポート番号はOracle WebLogic Serverの管理サーバーの番号で、デフォルトは7001です。

  2. Oracle Fusion Middleware管理者のユーザー名とパスワードを入力して、「ログイン」をクリックします。
  3. ナビゲーション・ペインで、ファームを開き、「アプリケーションのデプロイ」を開いてから、ADFアプリケーションを選択します。

    図2-1 ターゲットの移動

    図2-1の説明が続きます
    「図2-1 ターゲットの移動」の説明

    ADFホームページが表示されます。

  4. 「アプリケーション・デプロイメント」メニューを選択し、「ADF」メニューを選択します。

    図2-2 「ADF」メニュー

    図2-2の説明が続きます
    「図2-2 「ADF」メニュー」の説明

    「ADF」メニューに次のオプションが表示されます。

    メニュー・オプション 説明

    ADFパフォーマンス

    アプリケーション・モジュール・プールのパフォーマンスのタブおよびADFタスク・フローのタブが表示されます。

    詳細は、「アプリケーション・モジュール・プールのパフォーマンスの表示」および「ADFタスク・フローのパフォーマンスの表示」を参照してください。

    ADFビジネス・コンポーネントの構成

    ADFビジネス・コンポーネントを構成します。次の構成タブを選択できます。

    • 「プーリングおよびスケーラビリティ」→「アプリケーション・プール・プロパティ」

    • 「プーリングおよびスケーラビリティ」→「接続プール・プロパティ」

    • コア

    • データベース・プロパティ

    • セキュリティ・プロパティ

    詳細は、「ADFビジネス・コンポーネント・パラメータの変更」を参照してください。

    ADF接続の構成

    ADFアプリケーションで使用可能な接続を作成および編集できます。

    詳細は、「接続構成の変更」を参照してください。

    ADFの構成(adf-config)

    システムMBeanブラウザを使用してADFアプリケーション・プロパティを構成できます。

    詳細は、「MBeanを使用したADFアプリケーション構成の変更」を参照してください。

    ADFログ構成

    ADFログ出力のロギング・レベルを構成できます。

    詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』「ログ・ファイルと診断データの管理」の章を参照してください。

    バージョン

    ADFランタイムJARファイルのバージョン情報を検索できます。

    詳細は、「ADFランタイムJARのバージョン情報の検索」を参照してください。

    ADFリソース・センター

    ドキュメント、ナレッジ・ベース、フォーラム、デモ、サンプルおよびソフトウェア・ダウンロードなどのADFリソースへのリンクを提供します。

WebLogic Scripting Toolの使用

WebLogic Scripting Tool (WLST)は、WebLogic Serverに固有のADFアプリケーション向けに一連のコマンドを提供するコマンドライン・スクリプト環境です。ADFアプリケーションの管理には、ADF固有のWLSTコマンドを使用できます。

WLSTは、Oracle WebLogic Serverドメインの作成、管理および監視に使用します。WLSTはJythonに基づくコマンドラインです。ADFには、ADFアプリケーション固有の機能の実行に使用できる一連のカスタムWLSTコマンドが用意されています。

カスタムADF固有のWLSTコマンドは、Mavenとともに使用することができます。

WLSTの使用の詳細は、『WebLogic Scripting Toolの理解』WebLogic Scripting Toolの使用に関する項、および『Oracle Fusion Middlewareの管理』Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)の使用の概要に関する項を参照してください。

ADF WLSTコマンドに関する参照情報は、「ADFアプリケーションのためのWLSTコマンドの操作」を参照してください。

ADF固有のWLSTコマンドにアクセスするには:

  1. インストールのために、Oracleの共通ホーム・ディレクトリ、たとえば/home/Oracle/Middleware/oracle_commonに移動します。

    Oracle共通ホーム・ディレクトリの詳細は、Oracle Fusion MiddlewareのインストールのプランニングOracleホーム・ディレクトリに関する項を参照してください。

  2. Oracle WebLogic Serverを起動します。
  3. oracle_common/common/binディレクトリにあるWLST.sh/cmdコマンドを使用して、WLSTを起動します。次に例を示します。
    • /home/Oracle/Middleware/oracle_common/common/bin/WLST.sh (UNIX)

    • C:\Oracle\Middleware\oracle_common\common\bin\wlst.cmd(Windows)

  4. connect()コマンドを使用して、実行中のWebLogic Serverインスタンスに接続します。たとえば、次のコマンドは、ユーザー名/パスワードの資格証明my_username/my_passwordを使用して、URL myAdminServer.example.com:7001でWLSTを管理サーバーに接続します。
    connect("my_username","my_password","t3://myAdminServer.example.com:7001")
    

ADF WLSTコマンドに関する参照情報は、「ADFアプリケーションのためのWLSTコマンドの操作」を参照してください。

Oracle WebLogic管理コンソールの使用

Oracle WebLogic Server管理コンソールのグラフィカル・ユーザー・インタフェースを使用して、WebLogic Serverのインスタンス、クラスタ、サービスおよびセキュリティ・パラメータを構成、監視、管理できます。

Oracle WebLogic管理コンソールは、Oracle WebLogic Serverドメインの管理に使用できます。このコンソールはWebブラウザで動作し、グラフィカル・ユーザー・インタフェースを使用します。

詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』Oracle WebLogic Server管理コンソールの概要に関する項を参照してください。

Fusion Middleware Control MBeanブラウザの使用

Fusion Middleware Control MBeanブラウザは、JMX MBeanコンテナをベースとしたOracle Webアプリケーションです。MBeanブラウザは、アプリケーションまたはWebLogic ServerのMBeanの値の表示と編集に使用できます。

Fusion Middleware Controlには、アプリケーションまたはOracle WebLogic ServerのMBeanを表示できる、一連のMBeanブラウザが用意されています。また、MBeanブラウザを使用して、タスクの監視および構成も実行できます。

詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』Fusion Middleware Control MBeanブラウザの使用の概要に関する項を参照してください。