2 このリリースでの新機能

Oracle Formsの機能、拡張機能および変更について理解します

次の項では、Oracle Forms and Reportsの新機能および変更された機能を紹介し、追加情報の参照先を示します:

新機能

この項では、このリリースで導入される新機能および変更された機能、拡張された機能および既存機能に対する変更を示します。

Oracle Formsスタンドアロン・ランチャの改善

このリリースでは、Oracle Formsスタンドアロン・ランチャ(FSAL)が次のように改善されました。

シングル・サインオンのサポート

このリリースから、FSALではOracle Access Managerを使用したシングル・サインオン(SSO)をサポートしています。

キャッシュ処理の向上

今回のリリースでは、キャッシュ処理が改善されています。キャッシュの更新が必要かどうかを判断するために使用されるアルゴリズムが大幅に改善されたため、アプリケーションの起動パフォーマンスが向上しました。ローカルに格納されているキャッシュも、一意に名前が付けられたディレクトリに格納されています。これにより、類似したJAR名を共有するがコンテンツが異なるアプリケーションが、互いに上書きされないようにすることができます。

管理者は、新しいignoreSaaCacheパラメータを使用して、Formsサーバーからダウンロードされ、ランチャが実行されているJavaクライアント・マシンにキャッシュされたファイルをOracle Formsスタンドアロン・アプリケーション・ランチャ(FSAL)が無視するかどうかを指定できます。パラメータの詳細は、『Oracle Formsの操作』ガイドを参照してください。

Javaバージョン11.0.2のサポート

Oracle Formsスタンドアロン・ランチャは、現在Javaバージョン11.0.2 (LTS)以降と互換性があります。

Forms Application Deployment Servicesの拡張機能

このリリースでは、Forms Application Deployment Services (FADS)が次のように改善されました。

WebUtil対応アプリケーションのサポート

このリリースから、Oracle Forms Application Deployment Services (FADS)では、WebUtil対応アプリケーションのDLLなどのCライブラリが正しくデプロイされています。

拡張されたデータベースのサポート

12.2.1.3では、Oracle Forms Application Deployment Services (FADS)は、バージョン12以降のデータベースへの接続時にPL/SQLモジュール(PLL)を生成できませんでした。このFormsリリースで動作保証されているすべてのデータベースは、FADSでの使用もサポートされています。

テキストまたは表示項目の許可されるテキスト長の増加

テキストおよび表示アイテムの最大長プロパティが65534から2097151に変更されています。

WebUtilファイル転送速度の改善

WebUtilのファイル・アップロード機能およびダウンロード機能を使用してファイルを転送する際に、転送速度はユーザーと中間層の間およびユーザーとデータベースの間の両方の転送に対して30%増加されています。

データベース・クライアント・ソフトウェアの更新

このインストールには、Fusion Middlewareとともにインストールされたデータベース・クライアント・ソフトウェアの更新が含まれています。含まれているデータベース・パッチ・セットは12.1.0.2.190716です。opatch lsinventoryコマンドを実行すると、この更新のパッチ識別番号は、LinuxまたはUnixでは29494060、Microsoft Windowsでは30220086として表示されます。

Oracle FormsでのAutonomous Databaseのサポート

Oracle Forms 12.2.1.4は、アプリケーション・データまたは必要なFusion Middleware Infrastructureリポジトリ(あるいはその両方)のためのOracle Autonomous Transaction Processing (ATP)データベースへの接続が動作保証されています。

制限事項

ATPのセキュリティ機能が強化されたため、オンプレミス・データベースで通常使用可能なForms機能の中には、ATPで使用できないものや制限付きで部分的に公開されるものがあります。

これらの制限のため、アドバンスト・キューイング統合やデータベース・アイドル・システム・イベントなどのForms機能はサポートされていません。

これらの制限の詳細は、Oracle ATP Cloudのドキュメントの次のトピックを参照してください:

Autonomous Transaction Processingの使用時にOracle Forms Builderによってスローされる例外の説明は、「Oracle Formsの問題点と回避策」を参照してください。