この付録では、Oracle VM Server構成ファイルのエントリについて説明します。 内容は次のとおりです。
この項では、構成ファイルを使用したOracle VM Serverの構成について説明します。 構成ファイルのオプションは、/etc/xen/xend-config.sxpファイルで設定できます。 このファイルを変更したときは、Oracle VM Serverを再起動して変更を有効にする必要があります。
ゲストの起動、停止、構成およびエラー条件の詳細情報を含むOracle VM Serverログの場所を指定します。 デフォルトの場所は、/var/log/xen/xend.logです。
(logfile /var/log/xen/xend.log)
logfileパラメータの詳細レベルを設定します。 デフォルトはDEBUG
です。
(loglevel DEBUG)
XML-RPCインタフェースを使用して、ゲストとdom0ホストを管理および監視するOracle VM Server APIの構成を設定します。
アクセス方法エントリのリストを提供する必要があります。リストの各エントリを括弧で囲み、リスト自体を独自の括弧で囲みます。
dom0ローカル・アクセスが必要な場合、アクセス方法エントリは、unix
パラメータから開始します。 これによって、dom0ファイル・システムのディレクトリのunixソケットが作成されます。 また、authtype
パラメータが2つ目の引数として提供される場合があります。
リモート・アクセスが必要な場合、アクセス方法エントリには、1つ目の引数にTCPポート番号またはipaddress:port
番号ペアを使用します。 このTCPポートを使用して、すべてのdom0ネットワーク・インタフェース(dom0インタフェースのIPアドレスが指定される場合は特定の1つのインタフェースのみ)のOracle VM Server API受信リクエストをリスニングします。
オプションのauthtype
パラメータは、none
またはpam
(プラッガブル認証モジュール)に設定できます。
オプションのhost-access
パラメータには、ホストIPアドレスまたはアクセスを許可するホスト名を一覧にした、スペースで区切られた正規表現のリストを設定できます。 このパラメータは、リモート・アクセスにのみ使用できます。
オプションのssl-key
は、SSL通信の秘密鍵です。 このパラメータは、リモート・アクセスにのみ使用できます。オプションのssl-cert
は、SSL通信のSSL証明書です。 このパラメータは、リモート・アクセスにのみ使用できます。
デフォルトはunix
です。
(xen-api-server ((10.1.1.1:9363 none)(unix none))) (xen-api-server ((9363 pam '^localhost$ example\\.com$')(unix none))) (xen-api-server ((9367 pam '' /etc/xen/xen-api.key /etc/xen/xen-api.crt))) (xen-api-server ((unix)))
元のXenリモート・インタフェースを設定します。 この設定は、HTTPを使用するレガシー・アプリケーションに必要な場合があります。 デフォルトはno
です。
(xend-http-server yes)
元のXenリモート・インタフェースを設定します。 この設定は、ローカルのunixソケットを使用するレガシー・アプリケーションに必要な場合があります。 デフォルトはnoです。
(xend-unix-server yes)
レガシーXML-RPCインタフェースを設定します。 この設定は、TCPを介してXML-RPCを使用するアプリケーションに必要な場合があります。 デフォルトはno
です。
(xend-tcp-xmlrpc-server no)
レガシーXML-RPCインタフェースを設定します。 この設定は、unixソケットを介してXML-RPCを使用するアプリケーションに必要な場合があります。 デフォルトはyes
です。
(xend-unix-xmlrpc-server yes)
ドメインのライブ移行に使用されるOracle VM Serverを設定します。 デフォルトはno
です。
(xend-relocation-server no)
xend-unix-serverソケット・パラメータのパスを設定します。 デフォルトは/var/lib/xend/xend-socket
です。
(xend-unix-path /var/lib/xend/xend-socket)
Oracle VM ServerがレガシーTCP XML-RPCインタフェースに使用するIPアドレスを設定します。 xen-tcp-xmlrpc-serverが設定される場合、この設定が使用されます。 デフォルトはlocalhost
です。
(xen-tcp-xmlrpc-server-address 'localhost')
Oracle VM ServerがレガシーTCP XML-RPCインタフェースに使用するポートを設定します。 xen-tcp-xmlrpc-serverが設定される場合、この設定が使用されます。 デフォルトは8006
です。
(xen-tcp-xmlrpc-server-port 8006)
SSLが使用される場合のレガシーXML-RPCインタフェースのSSL鍵ファイルを設定します。 デフォルトはnone
です。
(xend-tcp-xmlrpc-server-ssl-key-file /etc/xen/xmlrpc.key)
SSLが使用される場合のレガシーXML-RPCインタフェースのSSL証明書ファイルを設定します。 デフォルトはnone
です。
(xend-tcp-xmlrpc-server-ssl-cert-file /etc/xen/xmlrpc.crt)
xend-http-serverが設定される場合に、Oracle VM ServerがHTTPインタフェースに使用するポートを設定します。 デフォルトは8000
です。
(xend-port 8000)
xend-relocation-serverが設定される場合に、Oracle VM Serverが再配置インタフェースに使用するポートを設定します。 デフォルトは8002
です。
(xend-relocation-port 8002}
xend-http-serverが設定される場合に、Oracle VM ServerがHTTP接続をリスニングするIPアドレスを設定します。 localhostに設定すると、リモート接続できなくなります。 空の文字列に設定すると、すべての接続が許可されます。 デフォルトは空の文字列です。
(xend-address "localhost")
xend-relocation-serverが設定される場合に、Oracle VM Serverが再配置ソケット接続をリスニングするIPアドレスを設定します。 localhostに設定すると、リモート接続できなくなります。 空の文字列に設定すると、すべての接続が許可されます。 デフォルトは空の文字列です。
(xend-relocation-address "localhost"}
再配置ポートと通信できるホストを設定します。 空の文字列に設定すると、すべての接続が許可されます。 スペースで区切られた正規表現を設定すると、正規表現に一致するドメイン名またはIPアドレスのホストが許可されます。 デフォルトは空の文字列です。
(xend-relocation-hosts-allow '^localhost$ ^.*\.example\.org$') (xend-relocation-hosts-allow '') (xend-relocation-hosts-allow '^localhost$')
コンソール・バッファのキロバイト単位の制限を設定します。 デフォルトは1024
です。
(console-limit 2048)
使用するネットワーク・ブリッジを設定します。 デフォルトは、送信インタフェースとしてデフォルトのEthernetデバイスを使用します。
(network-script 'network-bridge netdev=eth1') (network-script 'network-bridge bridge=xenbr0') (network-script 'network-bridge netdev=eth1 bridge=xenbr0') (network-script my-network-bridge) (network-script network-bridge)
仮想インタフェースを管理するために使用されるスクリプトを設定します。 デフォルトは、vif-bridgeの値を使用します。
(vif-script vif-bridge) (vif-script vif-route) (vif-script vif-nat)
dom0が使用できる最小メモリー・レベルをメガバイト単位で設定します。 デフォルトは196
です。
(dom0-min-mem 256)
dom0が使用できるCPUの数を設定します。 0に設定すると、コンピュータのすべてのCPUをdom0が使用できます。 デフォルトは0
です。
(dom0-cpus 0)
ドメインがクラッシュした場合にコア・ダンプを出力するかどうかを設定します。 デフォルトはno
です。
(enable-dump no)
仮想TPM(トラステッド・プラットフォーム・モジュール)の移行を開始するために使用されるツールを設定します。 デフォルトは空の文字列です。
(external-migration-tool '')
ハードウェア仮想化VNC Serverをリスニングするポートです。 ポートを0.0.0.0
に設定すると、すべてのホストからアクセスできます。 ポートをlocalhost
に設定すると、ローカル・ホストにのみアクセスが制限されます。 デフォルトは127.0.0.1
です。
(vnc-listen '0.0.0.0')
ハードウェア仮想化VNC Serverの接続に使用されるパスワードを設定します。 パスワードは、すべてのハードウェア仮想化ゲストのグローバルのデフォルト値です。 空の文字列でパスワードに値を設定しないことが可能です。 デフォルトは空の文字列(パスワードなし)です。
(vncpasswd 'mypassword')