コンソールとは

Oracle Blockchain Platformコンソールを使用すると、ブロックチェーン・ネットワークの監視や日々の管理タスクが容易になります。

Oracle Blockchain Platformインスタンスをプロビジョニングすると、ブロックチェーン・ネットワーク上で作業を開始するために必要なすべての機能がコンソールに追加されます。

コンソールを使用して、ノードの管理、ネットワーク・チャネルとポリシーの構成、チェーンコードのデプロイとインスタンス化などのタスクを実行できます。また、ネットワークの監視やトラブルシューティング、ノード・ステータスの表示、台帳ブロックの表示、ログ・ファイルの検索と表示も行えます。

ほとんどの場合、ネットワークの各メンバーは、組織の管理およびブロックチェーン・ネットワークの監視に使用する独自のコンソールを持っています。ネットワークでのロール(ファウンダまたは参加者)によって、コンソールで実行できるタスクが決まります。たとえば、参加者は、別の参加者をネットワークに追加できません。ファウンダのみが参加者をネットワークに追加できます。

また、コンソールで実行できる操作は、アクセス権限(管理者またはユーザー)によって決定されます。たとえば、アンカー・ピアの設定や新しいチャネルの作成ができるのは管理者のみです。

インスタンスには、出発点として使用できるサンプル・チェーンコードが含まれています。「サンプルを使用したOracle Blockchain Platformの探究」を参照してください。

コンソールはタブにわかれています。

ダッシュボード・タブ

ネットワークのパフォーマンスの概要を得るには、ダッシュボード・タブを使用します。「ダッシュボードに表示される情報のタイプ」を参照してください。

ダッシュボード・タブには、次の情報が表示されます:

  • ネットワーク上の異なるコンポーネントの数を示すバナー。たとえば、チャネル数やチェーンコード数などです。
  • 特定の期間のチャネルでのユーザー・トランザクションの数。
  • 稼働中または停止中のノードの数。
  • ピアによるエンドースメントおよびコミットの数。
  • インスタンスのパーティションに関する使用状況統計。

ネットワーク・タブ

ネットワーク・タブには、ネットワーク内のメンバーのリストが表示されます。インスタンスの設定後に初めてネットワーク・タブを使用すると、設定時に作成したノードが表示されます。

ネットワーク・タブを使用して、次のことができます:

  • ネットワーク内のメンバーの組織ID、メンバーシップ・サービス・プロバイダ(MSP) IDおよびロールを確認します。
  • ネットワークに参加者を追加します。
  • グラフィカルに表されたネットワーク構造を表示します。
  • オーダラ設定を構成、表示またはインポートします。
  • 証明書を管理します。

ノード・タブ

ノード・タブに移動し、ネットワーク内のノードのリストを表示します。インスタンスの設定後に初めてノード・タブを使用すると、プロビジョニング時に要求したピア・ノードの数、メンバーシップ・サービスを表す1つのFabric認証局(CA)ノードおよび4つのRESTプロキシ・ノードが表示されます。ファウンダの場合、オーダリング・サービスを表すオーダラ・ノードが1つ表示されます。インスタンスのプロビジョニング時、デフォルト・チャネルが作成され、すべてのピアが追加されています。

ノード・タブを使用して次のことを行います:

  • ノード構成を表示および設定します。
  • ピア・ノードを追加します。ピアをエクスポートおよびインポートします。
  • ノードを起動、停止および再起動します。
  • ピア・ノードを削除します。
  • どのピア・ノードがどのチャネルを使用しているかがグラフィカルに表されたものを表示します。
  • ノードの名前をクリックし、その詳細情報を確認します。

チャネル・タブ

チャネル・タブには、ネットワーク内のチャネル、チャネルを使用しているピアおよびチャネルでインスタンス化されたチェーンコードが表示されます。インスタンスの設定後に初めてチャネル・タブを使用すると、作成されたデフォルトのチャネルと、これに追加されたネットワーク内のすべてのピアが表示されます。

チャネル・タブを使用して次のことを行います:

  • 新しいチャネルを追加します。
  • チャネルでインスタンス化されたチェーンコードの数を確認します。
  • チャネルの名前をクリックし、台帳のサマリー、チャネルに参加しているピア、チャネルのポリシーおよびACLなどの詳細を確認します。
  • ピアをチャネルに参加させます。
  • オーダリング・サービスの設定を表示および更新します。
  • チャネルにリッチ・ヒストリを構成します。

チェーンコード・タブ

Oracle Blockchain Platformでは、スマート・コントラクトをチェーンコードと呼ぶことに注意してください。

チェーンコード・タブに移動して、インスタンスにインストールされているチェーンコードのリストを表示します。インスタンスの設定後に初めてチェーンコード・タブを使用すると、設定時にチェーンコードは含まれていないため、チェーンコードはリストに表示されません。必要なチェーンコードを追加する必要があります。

チェーンコード・タブを使用して、次のことができます:

  • クイックまたは拡張デプロイ・オプションを使用してチェーンコードをインストール、インスタンス化およびデプロイします。
  • チェーンコードがインストールされているピアの数を確認します。
  • チェーンコードがインスタンス化されたチャネルの数を確認します。
  • チェーンコードをアップグレードします。
  • チェーンコードのパスを確認します。

開発者ツール・タブ

開発者ツール・タブは、チェーンコードの記述方法やブロックチェーン・アプリケーションの作成方法など、ブロックチェーンの基本を理解するのに役立つように設計されています。

開発者ツール・タブを使用して、次のことができます:

  • チェーンコードを作成するのに役立つテンプレートやHyperledger Fabricモックshimが見つかります。
  • ブロックチェーン・アプリケーションの作成に必要なSDKおよびAPIにリンクします。
  • サンプル・チェーンコードを使用ししてチェーンコードについて学習します。サンプル・チェーンコードをインストールし、インスタンス化して呼び出します。