Enterprise Manager Grid Controlのグループ管理システムを使用すると、ターゲットをグループと呼ばれる論理的なセットに結合できます。これにより、数が多くなる可能性のある企業内のターゲットを、編成、管理および効率よく監視することができます。
この章では、グループ管理システムに関する次の内容について説明します。
Enterprise Managerのグループには次のものがあります。
同じ種類のターゲット。たとえば次のようなものです。
データ・センター内のすべてのホスト
すべての本番データベース
異なる種類のターゲット。たとえば次のようなものです。
アプリケーション環境内で使用されているデータベース、アプリケーション・サーバー、リスナーおよびホスト
特定のデータ・センター領域内で動作しているターゲット
冗長性グループは、集合的に1つの単位として機能する同じタイプのメンバーを含むグループです。ステータス(可用性)・メトリックをサポートする単一の論理的なターゲットのように機能します。少なくとも1つのメンバー・ターゲットが稼働していれば、冗長性グループは稼働している(使用可能)とみなされます。冗長性グループは、すべてのグループ管理機能をサポートします。モデル化するグループがReal Application、Clustersデータベース、ホスト・クラスタ、HTTPサーバー高可用性グループまたはOC4J高可用性グループである場合は、冗長性グループを使用しないでください。このような目的には、かわりに、クラスタ、クラスタ・データベース、HTTP HAグループまたはOC4J HAグループといった専用のターゲット・タイプを使用できます。
システムは、別の特殊なタイプのグループです。詳細は、「システム管理」.を参照してください。
Lindaのチームは、多くの様々なグループを管理しています。これらのグループには、テスト・アプリケーション・スタック全体および本番データベースのグループが含まれます。これらをさらに論理的なグループに分解して、管理を単純化し、両方のグループに対して管理タスクを設定する必要があります。
ここでは、管理する必要のある環境に関連するグループを定義する方法について説明します。
グループを定義するには、次のようにします。
「ターゲット」ページで、「グループ」サブタブを選択します。
「追加」をクリックします。
グループの作成ウィザードが表示されます。最初に名前とタイム・ゾーンを指定した後、ターゲット・メンバー、表示するグラフ、データの列、およびダッシュボードで表示する形式を指定して、グループを作成します。
「OK」をクリックします。
「グループ」ページが表示されます。作成したグループが、グループの一覧に追加されています。グループの名前をクリックすると、そのホームページを表示できます。「ダッシュボードの起動」をクリックすると、グループのダッシュボードを表示できます。
作業する必要のあるすべての環境に対して、同じようにグループを作成できます。
グループのホームページは、グループ情報を監視するための中心的な場所です。グループのホームページに表示される可用性の円グラフでは、すべてのメンバーの現在のステータスが示されるので、稼働中のメンバーの割合や、使用不可のメンバーの割合を、簡単に評価できます。メンバー・ターゲットが停止している場合は、情報を素早くドリルダウンできます。重大度と最新度で分類されたオープン・アラートとポリシー違反のリストを取得し、最初に最も重要な問題に素早く注目できます。グループの全メンバーに関する最近の構成変更のサマリーや、グループ内の「Oracleホーム用クリティカル・パッチ・アドバイザ」のサマリーを確認できます。また、このページからは「ポリシーの傾向の概要」ページにアクセス可能で、そこには、一定期間内におけるポリシー・ルールへの準拠に関するグループの総合的なビューが表示されます。ポリシー・グラフを使用すると、ポリシー違反の傾向を評価できます。また、このページからは「セキュリティ一覧」ページにアクセスでき、そこではグループのセキュリティの概要および適用されていないクリティカルなセキュリティ・パッチが表示されます。
Lindaは、ターゲットに関するGrid Control機能に素早くアクセスして、様々なグループの状態を評価できる必要があります。そのために、グループのホームページを使用できます。このページでは、グループの様々なメンバーの可用性に関する複合表示、メンバーの稼働状況、ポリシー違反の傾向、最近の構成変更などを参照できます。
グループの全部または一部のメンバーに対して実行するジョブを設定します。ここでは、グループのホームページからこれを行う方法を説明します。
「グループ」ページでグループの名前をクリックします。
選択したグループのホームページが表示されます。このページには、グループ内の様々なメンバーの稼働状況のサマリーが表示されます。「グラフ」ページでは、グループを定義する際に構成した、グループに対するグラフが表示されます。「管理」サブタブを使用すると、グループに関する様々な管理タスクを設定および実行できます。「メンバー」ページでは、グループのメンバーを表示し、メンバーシップを変更することもできます。
「管理」サブタブをクリックします。
「管理」ページでは、ジョブおよびブラックアウトのステータスの作成および表示、デプロイ済コンポーネントのサマリーの表示などを行うことができます。
「ジョブの作成」一覧からジョブ・タイプを選択して、「実行」をクリックします。
ジョブの作成ウィザードが起動されます。このウィザードを使用すると、選択したグループ内の指定したターゲット・タイプのメンバーに適用するジョブを指定できます。
「パラメータ」をクリックします。
必要な場合は、ジョブに対するパラメータを指定できます。OSコマンド・ジョブの場合は、パラメータとして、単一コマンドまたはOSスクリプトを指定できます。デフォルトでは、UNIXシステムには/bin/shが使用され、Windows環境にはcmdが使用されます。Perlなどのように別の実行可能ファイルを使用するスクリプトに対しては、インタプリタを指定できます。
ジョブに対して別の資格証明を指定する場合は、「資格証明」をクリックします。
「優先資格証明」を参照してください。
すぐに実行するのではなく、指定した時刻にジョブを実行する場合は、「スケジュール」をクリックします。
ジョブにアクセスできるロールまたは管理者を指定するには、「アクセス」をクリックします。
ジョブの作成を終了するには、「発行」をクリックします。
ジョブを保存し、実行のための発行を行わない場合には、「ライブラリに保存」をクリックします。
同様に、管理する環境の様々なグループ内の特定のターゲット・タイプのメンバーに対するジョブを作成できます。
ジョブの詳細は、第6章「ジョブ・システム」を参照してください。
Oracle by Example(OBE)には、このマニュアルに関するシリーズがあります。
グループのOBEでは、注釈付きのスクリーン・ショットを使用してこの章のタスクを説明します。
http://www.oracle.com/technology/obe/obe10gEMR2/Quick_Start/groups/groups.htm