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Oracle Identity Manager IBM WebSphere Application Server用インストレーションおよび構成ガイド
リリース9.1.0.1
B53901-01
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11 Oracle Identity Manager Remote Managerのインストールと構成

この章では、Oracle Identity Manager Remote Managerをインストールする方法について説明します。次の項目について説明します。

11.1 Microsoft WindowsでのRemote Managerのインストール

Microsoft WindowsホストにRemote Managerをインストールするには、次のようにします。


注意:

すべてのOracle Identity Managerコンポーネントは、異なるホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。別のOracle Identity Managerコンポーネント(サーバーやDesign Consoleなど)のホスト・コンピュータにRemote Managerをインストールする場合は、使用されていないインストール・ディレクトリを指定します。

  1. Oracle Identity ManagerインストールCDをCD-ROMドライブにセットします。

  2. Windowsエクスプローラを起動し、インストールCDのinstallServerディレクトリに移動します。

  3. setup_rm.exeファイルをダブルクリックします。

  4. インストーラ・ページのリストから言語を選択します。「ようこそ」ページが表示されます。

  5. 「ようこそ」ページで「次へ」をクリックします。

  6. 「ターゲット・ディレクトリ」ページで、次の手順のいずれかを実行します。

    • Oracle Identity Manager製品のデフォルト・ディレクトリはC:\oracleです。Remote Managerをこのディレクトリにインストールするには、「次へ」をクリックします。

    • Remote Managerを別のディレクトリにインストールするには、「ディレクトリ名」フィールドのディレクトリのパスを指定し、「次へ」をクリックします。


      注意:

      指定したディレクトリ・パスが存在しない場合は、「ベース・ディレクトリの設定」フィールドが表示されます。「OK」をクリックします。ディレクトリが自動的に作成されます。Oracle Identity Managerのデフォルト・ディレクトリを作成するための書込み権限がない場合は、インストーラがディレクトリを作成できなかったことを知らせるメッセージが表示されます。「OK」をクリックしてメッセージを閉じ、システム管理者に連絡して適切な権限を取得します。

  7. Oracle Identity ManagerとともにインストールされたJREか、既存のJREを選択します。「次へ」をクリックします。「Remote Managerの構成」ページが表示されます。

  8. 「Remote Managerの構成」ページで、Remote Managerに関する情報を入力します。

    1. サービス名を入力します。デフォルト値はRManagerです。

    2. Remote Managerのバインディング・ポートを入力します。デフォルト値は12346です。

    3. Remote ManagerのSecure Sockets Layer(SSL)ポートを入力します。デフォルト値は12345です。

    4. 「次へ」をクリックします。

  9. 「ショートカット」ページで、必要に応じてショートカット・オプションのチェック・ボックスを選択します。

    1. デスクトップにRemote Managerのショートカットを作成することを選択します。

    2. 「スタート」メニューにRemote Managerのショートカットを作成することを選択します。

    3. チェック・ボックスの設定が完了したら「次へ」をクリックします。

  10. 「サマリー」ページで構成の詳細を確認し、「インストール」をクリックしてインストールを開始します。

  11. 「終了」をクリックして、インストールを終了します。


    注意:

    Remote Managerを起動するには、構成する必要があります。Remote Managerの構成に関する詳細は、「Remote Managerの構成」を参照してください。

11.2 UNIXまたはLinuxでのRemote Managerのインストール

UNIXまたはLinuxにRemote Managerをインストールするには、次のようにします。

  1. Remote Managerをインストールする前に、JAVA_HOME変数を適切なJDKに設定する必要があります。

    SolarisまたはLinuxでは、JAVA_HOMEをSun JDKに設定します。AIXでは、JAVA_HOMEをWebSphere JDKに設定します。たとえば、AIXでは次のコマンドを使用します。

    • export JAVA_HOME=$WEBSPHERE_HOME/java

    • 次のコマンドを使用して、$JAVA_HOME/bin$PATH環境変数に追加します。

      export PATH=$JAVA_HOME/bin:$PATH
      

    関連項目:

    動作保証されているJDKのバージョンについては、『Oracle Identity Manager Readme』を参照してください。

  2. Oracle Identity ManagerインストールCDをCD-ROMドライブにセットします。


    注意:

    コンピュータの自動起動ルーチンが有効になっている場合は、手順5に進みます。

  3. ファイル・マネージャから、CDのルート・ディレクトリ(tarファイルからインストールする場合は、installServerディレクトリ)にアクセスします。

  4. install_rm.shファイルを実行します。

    コマンドライン・インストーラが開始します。

  5. 番号を入力してリストから言語を選択し、0を入力してその言語を適用します。

    「ようこそ」パネルが表示されます。

  6. 「ようこそ」パネルで1を入力して、次のパネルに進みます。

    「ターゲット・ディレクトリ」パネルが表示されます。

  7. 「ターゲット・ディレクトリ」パネルで、Remote Managerをインストールするディレクトリのパスを入力します。デフォルト・ディレクトリは/opt/oracleです。

    • 1を入力して次のパネルに進みます。

    • ディレクトリが存在しない場合は、ディレクトリの作成を求められます。yes(はい)を表すyを入力します。


    注意:

    すべてのOracle Identity Managerコンポーネントは、異なるホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。Oracle Identity Managerのホスト・コンピュータにRemote Managerをインストールする場合は、一意のインストール・ディレクトリを指定する必要があります。

  8. Remote Managerで使用するJREを指定し、次の手順を行います。

    • Oracle Identity Managerに含まれているJREをインストールするには、1を入力します。

    • 指定した場所にある既存のJREを使用するには、2を入力します。

    アプリケーションの選択後、0を入力して選択を受入れ、1を入力して次のセクションに進みます。

  9. 「Remote Managerの構成」パネルで、Remote Managerの構成情報を次のように入力します。

    1. サービス名を入力するか、[Enter]キーを押してデフォルトを受け入れます。

    2. Remote Managerのバインディング・ポートを入力するか、[Enter]キーを押してデフォルトを受け入れます。

    3. Remote ManagerのSSLポートを入力するか、[Enter]キーを押してデフォルトを受け入れます。

    4. 1を入力して次のパネルに進みます。

    Remote Managerインストールのサマリー・パネルが表示されます。

  10. 情報を確認して次の手順を行います。

    • 2を入力し、戻って変更します。

    • 1を入力し、インストールを開始します。

    Oracle Identity Managerがインストールされ、「インストール後のサマリー」パネルが表示されます。

  11. 3を入力し、Remote Managerのインストールを終了します。


    注意:

    Remote Managerを起動するには、構成する必要があります。詳細は、「Remote Managerの構成」を参照してください。

11.3 Remote Managerの構成

Remote ManagerとOracle Identity ManagerはSSLを使用して通信します。Remote Managerを使用する場合は、Oracle Identity ManagerとRemote Managerの間の信頼関係を有効にする必要があります。サーバーがRemote Manager証明書を信頼する必要があります。

オプションとして、クライアント側認証を有効にすることもできます。この場合はRemote Managerがサーバーの証明書をチェックします。Remote Managerの証明書をOracle Identity Managerのキーストアにインポートして、信頼するようにします。クライアント側認証では、Oracle Identity Managerの証明書をRemote Managerのキーストアにインポートし、証明書を信頼するようにします。また、サーバーに関連する構成ファイルを手動で編集する必要があります。Remote Mangerのインストール時に選択したオプションによっては、Remote Managerの構成ファイルも編集する必要があります。

11.3.1 Remote Managerのキーストア・パスワードの変更

Remote Managerキーストアのパスワードは、インストール時にxellerateに設定されます。すべての本番インストールでキーストア・パスワードを変更することをお薦めします。

キーストアのパスワードを変更するには、.xlkeystoreのストアパスおよび.xlkeystoreのxellエントリのキーパスを変更し、これらの2つの値を同じにする必要があります。keytoolを使用し、次の手順を実行してキーストア・パスワードを変更します。

  1. Oracle Identity Managerのホスト・コンピュータでコマンド・プロンプトを開きます。

  2. OIM_RM_HOME\xellerate\configディレクトリに移動します。

  3. 次のオプションを指定してkeytoolを実行し、ストアパスを変更します。

    JAVA_HOME\jre\bin\keytool -storepasswd -new new_password -storepass xellerate 
    -keystore .xlkeystore -storetype JKS
    
  4. 次のオプションを指定してkeytoolを実行し、.xlkeystoreのxellエントリのキーパスを変更します。

    JAVA_HOME\jre\bin\keytool -keypasswd -alias xell -keypass xellerate  -new new_password 
    -keystore .xlkeystore -storepass xellerate
    

    JAVA_HOMEは、Remote Managerインストールに関連するJavaインストールの場所です。

  5. テキスト・エディタでOIM_RM_HOME\xlremote\config\xlconfig.xmlファイルを開きます。

  6. <RMSecurity>.<KeyStore>セクションを次のように編集してキーストア・パスワードを指定します。

    • パスワード・タグをencrypted=falseに変更します。

    • パスワードを入力します。次に例を示します。

      <RMSecurity>
      <KeyStore>
      <Location>.xlkeystore</Location>
      <Password encrypted="false">new_password</Password>
      <Type>JKS</Type>
      <Provider>sun.security.provider.Sun</Provider>
      </KeyStore>
      

    注意:

    Remote Managerに対してクライアント側認証を使用する場合は、次のように、OIM_RM_HOME\xlremote\config\xlconfig.xml<RMSecurity>.<TrustStore>セクションにOracle Identity Managerのキーストア・パスワードを入力します。
    <TrustStore>
    <Location>.xlkeystore</Location>
    <Password encrypted="false">OIM_Server_keystore_password</Password>
    <Type>JKS</Type>
    <Provider>sun.security.provider.Sun</Provider>
    </TrustStore>
    

  7. xlconfig.xmlファイルを保存して閉じます。

  8. Remote Managerを再起動します。

  9. テキスト・エディタでOIM_HOME\xellerate\config\xlconfig.xmlファイルを開きます。

  10. <RMSecurity>.<TrustStore>セクションを次のように編集してRemote Managerのキーストア・パスワードを指定します。

    • パスワード・タグをencrypted=falseに変更します。

    • パスワードを入力します。次に例を示します。

      <TrustStore>
      <Location>.xlkeystore</Location>
      <Password encrypted="false">new_password</Password>
      <Type>JKS</Type>
      <Provider>sun.security.provider.Sun</Provider>
      </TrustStore>
      
  11. xlconfig.xmlを保存して閉じ、Oracle Identity Managerを再起動します。

11.3.2 Remote Manager証明書の信頼

Oracle Identity ManagerとRemote Managerの信頼関係を有効にするには、次のようにします。

  1. Remote Manager証明書をサーバー・コンピュータにコピーします。

    Remote ManagerのコンピュータにあるOIM_RM_HOME\xlremote\config \xlserver.certファイルを、サーバーのコンピュータにコピーします。


    注意:

    OIM_HOME\configにあるサーバー証明書の名前もxlserver.certです。証明書を上書きしないでください。

  2. サーバー・コンピュータでコマンド・プロンプトを開きます。

  3. keytoolユーティリティを使用して証明書をインポートするには、次のコマンドを使用します。

    JAVA_HOME\jre\bin\keytool -import -alias
    rm_trusted_cert -file RM_cert_location\xlserver.cert
    -trustcacerts -keystore
    OIM_HOME\xellerate\config\.xlkeystore -storepass
    xellerate
    

    JAVA_HOMEはアプリケーション・サーバーのJavaディレクトリの場所、エイリアスの値はストアの証明書に対する任意の名前、RM_cert_locationは証明書をコピーする場所です。


    注意:

    キーストアのパスワードを変更した場合は、その値をxellerateのかわりにstorepass変数の値として使用します。

  4. プロンプトでYを入力して、証明書を信頼するようにします。

  5. テキスト・エディタでOIM_HOME\xellerate\config\xlconfig.xmlファイルを開きます。

  6. <RMIOverSSL>プロパティを探してtrueに設定します。

    次に例を示します。

    <RMIOverSSL>true</RMIOverSSL>
    
  7. <KeyManagerFactory>プロパティを探します。

    IBM JREを使用する場合は値をIBMX509に設定します。その他のすべてのJREの場合は値をSUNX509に設定します。次に例を示します。

    <KeyManagerFactory>IBMX509</KeyManagerFactory>
    

    または

    <KeyManagerFactory>SUNX509</KeyManagerFactory>
    
  8. ファイルを保存します。

  9. Oracle Identity Managerを再起動します。

11.3.2.1 独自の証明書の使用

Remote Managerシステムで独自の証明書を使用してRemote Managerを構成するには、次のようにします。

  1. カスタム・キーを.xlkeystore以外の新しいキーストア(new_keystore_name)にインポートします。新しいキーストアに使用したパスワード(new_keystore_pwd)を忘れないようにしてください。

  2. この新しいキーストアをOIM_RM_HOME\xlremote\config\ディレクトリにコピーします。

  3. テキスト・エディタでOIM_RM_HOME\xlremote\config\xlconfig.xmlファイルを開きます。

  4. <RMSecurity>タグを探し、<Location>タグと<Password>タグの値を次のように変更します。

    • IBM JREを使用する場合は値を次のように変更します。

      <KeyStore>
           <Location>new_keystore_name</Location>
           <Password encrypted="false">new_keystore_pwd</Password>
           <Type>JKS</Type>
           <Provider>com.ibm.crypto.provider.IBMJCE</Provider>
      </KeyStore>
      
    • その他のすべてのJREの場合は値を次のように変更します。

      <KeyStore>
           <Location>new_keystore_name</Location>
           <Password encrypted="false">new_keystore_pwd</Password>
           <Type>JKS</Type>
           <Provider>sun.security.provider.Sun</Provider>
      </KeyStore>
      
  5. Remote Managerサーバーを再起動し、xlconfig.xmlファイルを開いて新しいキーストアのパスワードが暗号化されていることを確認します。

Oracle Identity Managerで独自の証明書を使用してRemote Managerを構成するには、次のようにします。

  1. Remote Managerシステムで使用したのと同じ証明書鍵を、.xlkeystore以外の新しいキーストア(new_svrkeystore_name)にインポートします。新しいキーストアに使用したパスワード(new_svrkeystor_pwd)を忘れないようにしてください。

  2. この新しいキーストアをOIM_HOME\xellerate\configディレクトリにコピーします。

  3. テキスト・エディタでOIM_HOME\xellerate\config\xlconfig.xmlファイルを開きます。

  4. <RMSecurity>タグを探し、<Location>タグと<Password>タグの値を次のように変更します。

    • IBM JREを使用する場合は値を次のように変更します。

      <KeyStore>
           <Location>new_keystore_name</Location>
           <Password encrypted="false">new_keystore_pwd</Password>
           <Type>JKS</Type>
           <Provider>com.ibm.crypto.provider.IBMJCE</Provider>
      </KeyStore>
      
    • その他のすべてのJREの場合は値を次のように変更します。

      <KeyStore>
           <Location>new_keystore_name</Location>
           <Password encrypted="false">new_keystore_pwd</Password>
           <Type>JKS</Type>
           <Provider>sun.security.provider.Sun</Provider>
      </KeyStore>
      
  5. Oracle Identity Managerを再起動し、xlconfig.xmlファイルを開いて新しいキーストアのパスワードが暗号化されていることを確認します。

11.3.3 Remote Managerでのクライアント側認証の有効化

クライアント側認証を有効にするには、次のようにします。

  1. Remote Managerのホスト・コンピュータで、テキスト・エディタを使用してOIM_RM_HOME\xlremote\config\xlconfig.xmlファイルを開きます。

  2. <ClientAuth>プロパティを探して、次のようにtrueに設定します。

    <ClientAuth>true</ClientAuth>
    
  3. <RMIOverSSL>プロパティを探して、次のようにtrueに設定されていることを確認します。

    <RMIOverSSL>true</RMIOverSSL>
    
  4. <KeyManagerFactory>プロパティを探します。

    IBM JREを使用する場合は値をIBMX509に設定します。その他のすべてのJREの場合は値をSUNX509に設定します。次に例を示します。

    <KeyManagerFactory>IBMX509</KeyManagerFactory>
    

    または

    <KeyManagerFactory>SUNX509</KeyManagerFactory>
    
  5. OIM_RM_HOME\xlremote\config\xlconfig.xmlファイルを保存します。

  6. サーバーの証明書をRemote Managerのコンピュータにコピーします。

    サーバーのコンピュータにあるOIM_HOME\xellerate\config\xlserver.certファイルを、Remote Managerのコンピュータにコピーします。


    注意:

    Remote Managerの証明書の名前もxlserver.certであるため、上書きしないように注意してください。

  7. Remote Managerのコンピュータでコマンド・プロンプトを開きます。

  8. 次のkeytoolコマンドを使用して証明書をインポートします。

    JAVA_HOME\jre\bin\keytool -import -alias
    trusted_server_cert -file
    server_cert_location\xlserver.cert -trustcacerts
    -keystore OIM_RM_HOME\xlremote\config\.xlkeystore
    -storepass xellerate
    

    JAVA_HOMEはRemote ManagerのJavaディレクトリの場所、エイリアスの値はストアの証明書に対する任意の名前、OIM_RM_HOMEはRemote Managerのホーム・ディレクトリ、server_cert_locationはサーバーの証明書をコピーする場所です。


    注意:

    キーストアのパスワードを変更した場合は、その値をxellerateのかわりに使用してください(xellerateはstorepass変数のデフォルト値です)。

  9. プロンプトでYを入力して、証明書を信頼するようにします。

  10. Remote Managerを再起動します。

11.4 Remote Managerの起動

次のスクリプトを使用してRemote Managerを起動します。

11.5 Remote Managerインストールの削除

Remote Managerインストールを削除するには、次のようにします。

  1. Oracle Identity ManagerとRemote Managerが実行している場合は停止します。

  2. すべてのOracle Identity Managerプロセスを停止します。

  3. Remote ManagerをインストールしたOIM_RM_HOMEディレクトリを削除します。