管理ガイド

     前  次    新しいウィンドウで目次を開く     
ここから内容の開始

AquaLogic Data Services Platform アプリケーションのデプロイメント

この章では、AquaLogic Data Services Platform アプリケーションを管理サーバ、管理対象サーバ、またはクラスタにデプロイする方法について説明します。 また、AquaLogic Data Services Platform アプリケーションを開発モードからプロダクション モードにデプロイする方法についても説明します。

この章の内容は以下のとおりです。

 


はじめに

開発時には、Workshop (または WebLogic プラグインを使用した Eclipse などの IDE) から WebLogic Server にアプリケーションを直接デプロイできます。 ただし開発後は、Administration Console を使用してアプリケーションをプロダクション用 WebLogic Server にデプロイするのが一般的です。

ほとんどのプロダクション シナリオでは、所定のドメインに複数の WebLogic インスタンスがあります。 Administration Console を使用して、アプリケーションを管理サーバ、管理対象の WebLogic Server、またはクラスタにデプロイできます。

注意 : AquaLogic Data Services Platform アプリケーションは、単一の対象 (サーバまたはクラスタのいずれか) にのみデプロイできます。

さらに Administration Console を使用して、実行中の他のアプリケーションを中断せずにアプリケーションを更新したり、WebLogic Server 上のアプリケーション モジュールを停止したりすることもできます。 アプリケーションのデプロイメントに関する一般的な情報については、次の URL にある『WebLogic Platform アプリケーションのデプロイメント』を参照してください。

http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/platform/docs81/deploy/index.html

 


AquaLogic Data Services Platform コンポーネントのデプロイメント

AquaLogic Data Services Platform 対応アプリケーションは、AquaLogic Data Services Platform 用に準備されたドメインのみで実行できます。

WebLogic コンフィグレーション ウィザードでは、必要な項目が対象のサーバに自動的に転送されます。 こうした項目には、AquaLogic Data Services Platform プロジェクトのアーティファクト (コンフィグレーション ファイル、バイナリ ファイルなど) と WebLogic コンポーネント (データ ソース接続、プールなど) があります。

ただし、開発環境でコンフィグレーションされたすべてのデータ ソースがプロダクション環境で使用できることを確認する必要があります。

表 3-1 に、コンパイルされた AquaLogic Data Services Platform プロジェクトの内容を示します。

表 3-1 AquaLogic Data Services Platform に対応したアプリケーションの EAR ファイルの内容
コンポーネント
説明
ld-server-app.jar
AquaLogic Data Services Platform 実行時エンジンのコンパイルされたコンポーネントと実行ファイル。
プロジェクトの JAR ファイル
EAR ファイルにある、各 AquaLogic Data Services Platform プロジェクトの個々の JAR ファイル。

 


AquaLogic Data Services Platform アプリケーションの管理サーバへのデプロイメント

管理サーバは、ドメインにある一連の WebLogic Server 用の一元管理されたコンフィグレーション リポジトリです。 AquaLogic Data Services Platform アプリケーションが管理サーバにデプロイされると、そのアプリケーションはドメイン内のすべての管理対象サーバにデプロイできるようになります。

Administration Console を使用してアプリケーションを WebLogic にデプロイするには、次の手順に従います。

  1. WebLogic ドメインの管理サーバ用の Administration Console を起動します。
  2. 詳細については、「WebLogic Server Console の使い方」を参照してください。

  3. ナビゲーション ペインで [デプロイメント] ノードの下にある [アプリケーション] ノードを右クリックして、メニューから [新しいアプリケーションのデプロイ] を選択します。
  4. 図 3-1 に、[アプリケーション] ノードのコンテキスト メニューを示します。

    図 3-1 アプリケーションのデプロイメント メニューの選択


    アプリケーションのデプロイメント メニューの選択

  5. [場所] リンクを使用して、EAR ファイル、JAR、または EJB のあるディレクトリに移動します。
  6. デプロイするアプリケーションのラジオ ボタンをクリックし、[続行] をクリックします。
  7. 図 3-2 [アプリケーションのデプロイ] ページ


    [アプリケーションのデプロイ] ページ

  8. デプロイメント情報を確認したら、[デプロイ] をクリックします。
  9. アプリケーションのデプロイメント ステータスが表示されます。 ナビゲーション ペインの [アプリケーション] ノードのリストに、デプロイしたアプリケーションが表示されます。 表示された時点から、そのアプリケーションを管理したり、ドメイン内の他のサーバにデプロイしたりできます。

 


AquaLogic Data Services Platform アプリケーションの管理対象サーバへのデプロイメント

Administration Console を使用して、アプリケーションを WebLogic ドメイン内の管理対象サーバにデプロイできます。

アプリケーションを管理対象サーバにデプロイするには、次の手順に従います。

  1. WebLogic ドメインの管理サーバ用の Administration Console を起動します。
  2. 詳細については、「WebLogic Server Console の使い方」を参照してください。

  3. ナビゲーション ペインで AquaLogic Data Services Platform アプリケーションのノードを選択します。
  4. コンテンツ ペインで [デプロイ] タブをクリックします。
  5. Administration Console に AquaLogic Data Services Platform の [デプロイ] タブが表示されます。

  6. [アプリケーションを再デプロイ] をクリックします。
  7. Administration Console に再デプロイメント アクションのステータスが表示され、再デプロイメントが終了するとモジュールごとに「成功」と表示されます。

 


AquaLogic Data Services Platform アプリケーションのクラスタへのデプロイメント

クラスタは、同時に実行され連携して動作する複数の WebLogic Server インスタンスで構成されます。クラスタを利用するとスケーラビリティと信頼性が向上します。 クラスタは、クライアントからは単一の WebLogic Server インスタンスのように見えます。

AquaLogic Data Services Platform アプリケーションをクラスタにデプロイするには、次の手順に従います。

  1. WebLogic ドメインの管理サーバ用の Administration Console を起動します。
  2. 詳細については、「WebLogic Server Console の使い方」を参照してください。

  3. ナビゲーション ペインで [デプロイメント] ノードの下にある [アプリケーション] ノードを右クリックして、メニューから [新しいアプリケーションのデプロイ] を選択します。
  4. [場所] リンクを使用して、EAR ファイル、JAR、または EJB のあるディレクトリに移動します。
  5. 図 3-3 に、クラスタにデプロイするアプリケーションを選択する画面を示します。

    図 3-3 クラスタにデプロイするアプリケーションの選択


    クラスタにデプロイするアプリケーションの選択

  6. デプロイするアプリケーションのラジオ ボタンをクリックし、[アプリケーションの割り当て] をクリックします。
  7. 図 3-4 に示すように、Administration Console に使用可能なクラスタが表示されます。

    図 3-4 アプリケーションの対象の選択


    アプリケーションの対象の選択

  8. AquaLogic Data Services Platform アプリケーションをデプロイするクラスタ (またはその一部) に対応するラジオ ボタンをクリックし、[続行] をクリックします。
  9. デプロイメント情報を確認したら、[デプロイ] をクリックします。

 


AquaLogic Data Services Platform アプリケーションの開発モードからプロダクション モードへのデプロイメント

AquaLogic Data Services Platform アプリケーションは通常、開発モードで開発およびテストされます。開発モードでは、ゆるやかなセキュリティ コンフィグレーションが提供されており、アプリケーションを自動的にデプロイできます。 アプリケーションが最終的な形で利用できるようになったら、そのアプリケーションをプロダクション モードにデプロイできます。プロダクション モードでは万全なセキュリティが提供されており、クラスタまたはその他の高度な機能を使用できます。

この節では、AquaLogic Data Services Platform アプリケーションを開発モードからプロダクション モードに移行するための方法について説明します。以下の 2 種類の方法があります。

コンフィグレーション テンプレートを使用した AquaLogic Data Services Platform アプリケーションの移行

WebLogic Configuration Template Builder を使用してコンフィグレーション テンプレートを作成し、WebLogic コンフィグレーション ウィザードで新しいドメインを作成するときにそのテンプレートを選択することで、AquaLogic Data Services Platform アプリケーションを開発モードからプロダクション モードに移行できます。

この節では、AquaLogic Data Services Platform アプリケーションの移行に固有の手順について説明します。 Configuration Template Builder とコンフィグレーション ウィザードの使い方の詳細については、以下を参照してください。

コンフィグレーション テンプレートを使用して AquaLogic Data Services Platform アプリケーションを移行するには、次の手順に従います。

  1. [スタート|すべてのプログラム|BEA WebLogic Platform 8.1|Other Development Tools|Configuration Template Builder] を選択して、Configuration Template Builder を起動します。
  2. 以下の手順を行います。

    1. [コンフィグレーション テンプレートの作成] を選択し、[次へ] をクリックします。
    2. 開発モードでのドメインの WebLogic コンフィグレーション ディレクトリを選択し、[次へ] をクリックします。
    3. 作成するテンプレートに関する説明情報を入力し、[次へ] をクリックします。
    4. AquaLogic Data Services Platform アプリケーションを選択してテンプレートに追加し (ldconsole アプリケーションを含める)、[次へ] をクリックします。
    5. liquiddata フォルダを [現在のテンプレート ビュー] の <ドメイン ルート ディレクトリ> に追加し、[次へ] をクリックします。
    6. 必要に応じて SQL スクリプトを追加し、[次へ] をクリックします。
    7. 管理サーバをコンフィグレーションし、[次へ] をクリックします。
    8. 必要に応じて、管理対象サーバおよびクラスタをコンフィグレーションし、[次へ] をクリックします。
    9. JDBC 接続プールを編集してデータベースのコンフィグレーションを更新し、[次へ] をクリックします。
    10. JDBC 接続プール名は変更しないでください。

    11. ウィザードの残りを続行し、必要に応じてオプションをコンフィグレーションします。
    12. [作成] をクリックしてテンプレートを作成します。[完了] をクリックして Configuration Template Builder を終了します。
    13. デフォルトでは Configuration Template Builder は、新しいテンプレートを開発サーバの <BEA_HOME>/user_templates ディレクトリに保存します。

  3. [スタート|すべてのプログラム|BEA WebLogic Platform 8.1|Configuration Wizard] を選択して、コンフィグレーション ウィザードを起動します。
  4. 以下の手順を行います。

    1. [新しい WebLogic コンフィグレーションの作成] を選択し、[次へ] をクリックします。
    2. [参照] をクリックし、テンプレートのあるディレクトリを選択します。 [テンプレート] ペインでテンプレートを選択し、[次へ] をクリックします。
    3. ウィザードの残りを続行し、必要に応じてオプションをコンフィグレーションします。
    4. [作成] をクリックしてドメインを作成します。[完了] をクリックしてコンフィグレーション ウィザードを終了します。

アプリケーションの開発モードからプロダクション モードへの手動による移行

必要な場合には、AquaLogic Data Services Platform アプリケーションを開発モードからプロダクション モードに手動でデプロイできます。

アプリケーションを開発モードからプロダクション モードに手動でデプロイするには、次の手順に従います。

  1. 開発ドメインと同じ JDBC 接続プールとデータ ソース情報を使用して、プロダクション モードで AquaLogic Data Services Platform ドメインを作成します。
  2. <app_name>LDconfig.xml ファイルを含む liquiddata フォルダを、開発ドメインからプロダクション ドメインにコピーします。
  3. AquaLogic Data Services Platform アプリケーションの EAR ファイルを、開発ドメインからプロダクション ドメインにコピーします。
  4. EAR ファイルは、ドメインの applications フォルダにあります。

  5. プロダクション ドメインの config.xml ファイルを編集して、AquaLogic Data Services Platform アプリケーションと AquaLogic Data Services Platform Administration Console (ldconsole) に属するアプリケーション要素を追加します。
  6. これらの情報は、開発ドメインの config.xml ファイルから切り取って貼り付けることができます。

  7. WebLogic セキュリティ データを、開発ドメインからプロダクション ドメインに移行します。
  8. WebLogic 認可プロバイダのセキュリティ ポリシーをエクスポートして、それらのポリシーを新しいセキュリティ レルムにインポートします。 WebLogic セキュリティ データの移行の詳細については、以下の WebLogic ドキュメントを参照してください。

    http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/secmanage/security_data_migration.html

  9. AquaLogic Data Services Platform セキュリティ ポリシーを、開発ドメインからプロダクション ドメインに移行します。
  10. 開発ドメインの AquaLogic Data Services Platform セキュリティ ポリシーをエクスポートして、それらのポリシーをプロダクション ドメインにインポートします。 AquaLogic Data Services Platform セキュリティ ポリシーのエクスポートの詳細については、「アクセス制御リソースのエクスポート」を参照してください。

  11. いずれかのアプリケーションで Data Service コントロールを使用している場合は、ldcontrol.properties ファイルを開発ドメインからプロダクション ドメインに移行します。
  12. AquaLogic Data Services Platform コントロール アプリケーションを実行する各ドメインには、1 つの ldcontrol.properties ファイルがあります。このファイルには、ドメインで実行されるすべての AquaLogic Data Services Platform コントロール アプリケーションの接続情報が格納されます。

    ldcontrol.properties ファイルは、Data Service コントロールを使用するアプリケーションの EAR ファイルがデプロイされるドメインのルート ディレクトリに配置されます。 ldcontrol.properties ファイルには、各アプリケーションで作成したコントロールごとに 1 つのエントリがあります。

    ldcontrol.properties ファイルのエントリの形式は次のとおりです。

    AppName.ProjectName.FolderName.jcxName=t3\://hostname\:port

    詳細については、次の表 3-2 を参照してください。

    表 3-2 ldcontrol.properties ファイルのオプションの詳細
    名前
    説明
    AppName
    WebLogic Workshop アプリケーションの名前。
    ProjectName
    AquaLogic Data Services Platform コントロールが含まれる WebLogic Workshop プロジェクトの名前。
    FolderName
    AquaLogic Data Services Platform コントロールが含まれるフォルダの名前。
    jcxName
    AquaLogic Data Services Platform コントロール ファイルの名前 (拡張子 .jcx なし)。 たとえば、コントロール ファイルの名前が myLDControl.jcx の場合、このファイルのエントリは myLDControl になる。
    hostname
    このコントロールの AquaLogic Data Services Platform サーバのホスト名または IP アドレス。
    port
    このコントロールの AquaLogic Data Services Platform サーバのポート番号。

注意 : URL 中のコロン (:) は、バックスラッシュ (\) 文字でエスケープする必要があります。

URL 値がない場合、AquaLogic Data Services Platform コントロールはドメインの config.xml ファイルにある接続情報を使用します。

次に示すのは、ldcontrol.properties ファイルのサンプルです。

#Fri Oct 31 15:30:36 PST 2003
myTest.myTestWeb.myFolder.Untitled=t3\:myLDServer\:7001
myTest.myTestWeb.myFolder.myControl=
SampleApp.LiquidDataSampleApp.Controls.RTLControl=t3\:myLDServer\:7001
SampleApp.Untitled.NewFolder.Untitled=t3\:yourLDServer\:7001
testnew.Untitled.NewFolder.ldc=
test.testWeb.NewFolder.Untitled=
  1. WebLogic Workshop のコンフィグレーション設定を更新します。
  2. -Djavax.xml.rpc.ServiceFactory="weblogic.webservice.core.rpc.
    ServiceFactoryImpl"

    を、次のファイルに追加します。

    <WL_HOME>\workshop\workshop.cfg
  3. WebLogic Server を起動し、AquaLogic Data Services Platform アプリケーションが正常に機能していることを確認します。

 


AquaLogic Data Services Platform のバージョン番号の確認

WebLogic Administration Console を使用して AquaLogic Data Services Platform のバージョンを確認できます。

バージョン番号を確認するには、次の手順に従います (Liquid Data という名前に関連付けられて表示されます)。

  1. WebLogic ドメインの管理サーバ用の Administration Console を起動します。
  2. 詳細については、「WebLogic Server Console の使い方」を参照してください。

  3. ナビゲーション ペインで [コンソール] をクリックします。
  4. コンテンツ ペインで [バージョン] タブをクリックします。
  5. バージョン情報が記載されたページが表示されます。


  ページの先頭       前  次