セキュリティ ガイド

     前  次    新しいウィンドウで目次を開く     
ここから内容

管理セキュリティのコンフィグレーション

プロキシ サービスの作成などの管理機能にユーザがアクセスできるようにするには、事前定義されたアクセス特権を持つ 4 つのセキュリティ ロールのいずれかにユーザを割り当てます。セキュリティ ロールは、実行時に評価される条件に基づきユーザまたはグループに動的に与えることのできる ID です。AquaLogic Service Bus の管理セキュリティ ロールのアクセス特権は変更できませんが、それらのロールのいずれかにユーザまたはグループを入れるための条件は変更できます。

以下の節では、AquaLogic Service Bus の管理セキュリティについて説明します。

セキュリティ ロールの詳細については、WebLogic リソースのセキュリティの「ユーザ、グループ、セキュリティ ロール」を参照してください。

 


管理セキュリティ ロールと特権

表 8-1 で AquaLogic Service Bus の管理セキュリティ ロールについて説明し、それぞれのアクセス特権についてまとめます。

表 8-1 AquaLogic Service Bus の管理セキュリティ ロール
ロール
事前定義されたアクセス特権
IntegrationAdmin

IntegrationDeployer
すべての AquaLogic Service Bus リソースに対するあらゆるアクセス権がある。これには、サービス アカウントおよびプロキシ サービス プロバイダに含まれるユーザ名、パスワード、資格エイリアス バインディングの作成、編集、または削除の機能などがある。このロールで作成できるユーザ名とパスワードは、発信認証のためにサービス アカウントによってのみ使用される。AquaLogic Service Bus リソースへのアクセスを認可するためには使用されない。
AquaLogic Service Bus Console の [セキュリティ コンフィグレーション] モジュールでユーザ、グループ、ロール、またはアクセス制御ポリシーを作成、編集、または削除できない。
IntegrationOperator
このグループの特権は次のとおり。
  • すべての AquaLogic Service Bus リソースに対する読み込みアクセス権がある。
  • リソースをエクスポートできない。
  • アラート ルールを作成、表示、編集、および削除できるアクセス権がある。
  • セッションを管理するためのアクセス権がある (セッションの作成、コミット、破棄、および取り消しを含む)。
IntegrationMonitor
  • すべての AquaLogic Service Bus リソースに対する読み込みアクセス権がある。
  • リソースをエクスポートできない。

注意 : 今回のリリースでは、IntegrationAdministrator と IntegrationDeployer の特権は同じです。これは、今後のリリースで変更される可能性があります。

AquaLogic Service Bus のロールには、AquaLogic Service Bus のリソースのみを変更するパーミッションがあります。WebLogic Server または WebLogic Server 上の他のリソースを変更するパーミッションはありません。WebLogic Server および WebLogic Server の他のリソースを変更するパーミッションを与えるには、表 8-1 に示した WebLogic Server のセキュリティ ロールのいずれかにユーザを追加します。AquaLogic Service Bus の各ドメインでは、少なくとも 1 人のユーザを Admin ロールに追加します。

表 8-2 WebLogic Server のセキュリティ ロール
WebLogic Server のロール
デフォルトのアクセス特権
Admin
WebLogic Server と AquaLogic Service Bus のすべてのオブジェクトと機能に対するあらゆるアクセス権がある。これには、ユーザ、グループ、ロール、またはアクセス制御ポリシーの作成、編集、または削除の機能などがある。
Deployer
すべてのオブジェクトに対する読み込みアクセス権がある。リソース、サービス、プロキシ サービス プロバイダ、またはプロジェクトを作成、削除、編集、インポート、エクスポートできる。
Operator
すべてのオブジェクトを読み込み、エクスポートできるアクセス権がある。アラートのコンフィグレーション、メトリック コレクションの有効/無効の切り替え、およびサービスの停止と再開ができる。
Monitor
すべてのオブジェクトに対する読み込みアクセス権がある。任意のリソース、サービス、プロキシ サービス プロバイダ、またはプロジェクトをエクスポートできる。

AquaLogic Service Bus Console でのロールベースのアクセス権

表 8-3 に、AquaLogic Service Bus の各セキュリティ ロールが AquaLogic Service Bus Console で実行できるアクションを示します。

あるアクションを実行するためのパーミッションは、表内のチェック マーク (チェック マーク記号) で示しています。この表の「セキュリティ コンフィグレーション」にはチェック マークがありません。これは、WebLogic Server の Admin ロールのみがこれらの機能にアクセスできるためです。

表 8-3 AquaLogic Service Bus Console でのロールベースのアクセス権
[Console] モジュール
アクション
Integration Admin
Integration Deployer
Integration Operator
Integration Monitor
ダッシュボードのモニタ
         
サービス
統計の表示
アラート
警告の表示
メッセージ レポート
メッセージ レポートの表示
           
レポート
         
メッセージ レポート
メッセージ レポートの表示
           
リソース ブラウザ
         
プロキシ サービス
プロキシ サービスの作成
   
 
プロキシ サービスの表示
 
プロキシ サービスの編集
   
 
プロキシ サービスの削除
   
ビジネス サービス
サービスの作成
   
 
サービスの表示
 
サービスの編集
   
 
サービスの削除
   
WSDL
WSDL の作成
   
 
WSDL の表示
 
WSDL の編集
   
 
WSDL の削除
   
XML スキーマ
XML スキーマの作成
   
 
XML スキーマの表示
 
XML スキーマの編集
   
 
XML スキーマの削除
   
WS-Policy
WS-Policy の作成
   
 
WS-Policy の表示
 
WS-Policy の編集
   
 
WS-Policy の削除
   
XQuery
XQuery の作成
   
 
XQuery の表示
 
XQuery の編集
   
 
XQuery の削除
   
XSLT
XSLT の作成
   
 
XSLT の表示
 
XSLT の編集
   
 
XSLT の削除
   
MFL
MFL の作成
   
 
MFL の表示
 
MFL の編集
   
 
MFL の削除
   
JAR
JAR の作成
   
 
JAR の表示
 
JAR の編集
   
 
JAR の削除
   
サービス アカウント
サービス アカウントの作成
   
 
サービス アカウントの表示
 
サービス アカウントの編集
   
 
サービス アカウントの削除
   
プロキシ サービス プロバイダ
プロキシ サービス プロバイダの作成
   
 
プロキシ サービス プロバイダの表示
 
プロキシ サービス プロバイダの編集
   
 
プロキシ サービス プロバイダの削除
   
アラート送り先
Alert Rule の作成
 
 
Alert Rule の表示
 
Alert Rule の編集
 
 
Alert Rule の削除
 
           
プロジェクト エクスプローラ
         
プロジェクト
プロジェクトの作成
   
 
プロジェクトの表示
 
プロジェクトの編集
   
 
プロジェクトの削除
   
フォルダ
フォルダの作成
   
 
フォルダの表示
 
フォルダの編集
   
 
フォルダの削除
   
           
セキュリティ コンフィグレーション
         
ユーザ
ユーザの作成
       
 
ユーザの表示
 
ユーザの編集
       
 
ユーザの削除
       
グループ
グループの作成
       
 
グループの表示
 
グループの編集
       
 
グループの削除
       
ロール
ロールの作成
       
 
ロールの表示
 
ロールの編集
       
 
ロールの削除
       
アクセス制御
ポリシーの作成
       
 
ポリシーの表示
       
 
ポリシーの編集
       
 
ポリシーの削除
       
           
システムの管理
         
コンフィグレーション リポジトリ
リソースのインポート
   
 
リソースのエクスポート
   
グローバル設定
状態の表示
 
状態の編集
 
トレース コンフィグレーション
トレースの表示
 
トレースの編集
 
UDDI
UDDI コンフィグレーション
   
 
UDDI からインポート
   
 
UDDI にパブリッシュ
   
           
Change Center
         
セッション管理
セッションの開始
 
 
セッションの表示
 
 
タスクの取消
 
 
セッションの廃棄
 
 
セッションのコミット
 

 


管理セキュリティ グループ

事前定義された管理ロールへのユーザの割り当てを容易にするため、AquaLogic Service Bus には対応する 4 つのセキュリティ グループも用意されています。ロール内のメンバシップは動的ですが、グループ内のメンバシップは静的です。管理者があるユーザをグループに入れると、管理者が割り当てを変更するまでそのユーザはそのグループのメンバです。

管理セキュリティのコンフィグレーションの最も簡単なシナリオでは、ユーザを作成し、そのユーザを 4 つの管理グループのいずれかに追加すると、このユーザは、常に、事前定義されたアクセス特権すべてと対応するロールのメンバに自動的になります。

より複雑なシナリオでは、MyAdministratorsEast と MyAdministratorsWest という独自のグループ 2 つを作成し、必要に応じてユーザを割り当てます。MyAdministratorsWest グループが 8am から 8pm EST のロール、MyAdministratorsEast グループが 8pm から 8am EST のロールになるように、事前定義された IntegrationAdmin セキュリティ ロールをコンフィグレーションします。

表 8-4 は、AquaLogic Service Bus に用意されている管理グループの説明です。これらに加えて独自のグループを作成できます。

表 8-4 AquaLogic Service Bus のグループ
グループ
デフォルトで割り当てられるロール
IntegrationAdministrators
IntegrationAdmin。「IntegrationAdmin と IntegrationDeployer」を参照。
IntegrationDeployers
IntegrationDeployer。「IntegrationAdmin と IntegrationDeployer」を参照。
IntegrationOperators
IntegrationOperator。「IntegrationOperator」を参照。
IntegrationMonitors
IntegrationMonitor。「IntegrationMonitor」を参照。

 


管理セキュリティのコンフィグレーション : 主な手順

AquaLogic Service Bus のセッションの内部または外部から、ユーザ、グループ、およびロールを作成または変更できます。データに対する追加や変更は、即座に有効になり、すべてのセッションで使用できるようになります。データを追加または変更したときのセッションを破棄した場合でも、セキュリティ データは破棄されません

管理セキュリティをコンフィグレーションするには

  1. WebLogic Server の Admin ロールのユーザ アカウントを使用して、AquaLogic Service Bus Console にログインします。
  2. (省略可能) 独自のセキュリティ グループを作成します。
  3. 『AquaLogic Service Bus Console の使い方』の「セキュリティ コンフィグレーション」にある「グループの追加」を参照してください。

  4. ユーザを作成し、そのユーザを AquaLogic Service Bus のグループまたは独自のグループのいずれかに割り当てます。
  5. 『AquaLogic Service Bus Console の使い方』の「セキュリティ コンフィグレーション」にある「ユーザの追加」を参照してください。

  6. (省略可能) ユーザやグループが事前定義された AquaLogic Service Bus のセキュリティ ロールに入る条件を変更します。
  7. デフォルトでは 4 つのデフォルト グループは常に AquaLogic Service Bus のセキュリティ ロールに入りますが、このデフォルトを変更できます。ユーザのリストの管理が容易になるように、BEA ではユーザをロールに直接追加しないことをお勧めします。代わりに、ユーザをグループに追加し、そのグループをロールに追加します。

    『AquaLogic Service Bus Console の使い方』の「セキュリティ コンフィグレーション」にある「ロールの追加」を参照してください


  ページの先頭       前  次