Oracle Content Management SDK 管理者ガイド 10g(9.0.4.2) B15638-01 |
|
コマンドライン・ユーティリティは、Oracle Content Management SDK(Oracle CM SDK)で実行される他のプロトコル・サーバーと同様に、1つのプロトコル・サーバー(コマンドライン・ユーティリティ・プロトコル、略称CUP)によってサポートされています。CUPを使用すると、様々な管理タスクや開発タスクをコマンドラインからすばやく実行できます。
コマンドライン・ユーティリティの引数に空白または「=」がある場合、二重引用符("")で囲む必要があります。次に例を示します。
cat "test document" ls "backup folder 1999" ls -class Document "name='Mydoc'"
この付録の項目は次のとおりです。
Oracle CM SDKコマンドライン・ユーティリティは、Oracle CM SDKが構成されるときにサーバー・コンピュータにインストールされ、そのサーバー上で様々な管理タスクを実行するために使用できます。必要に応じて、Oracle CM SDK管理者はUNIXワークステーションまたはWindowsクライアント・コンピュータにソフトウェアをインストールし、後で詳しく説明するようにリモートでコマンドを実行することもできます。
コマンドライン・ユーティリティをインストールするには、次の手順を実行し、そのファイルが配置されているディレクトリ全体をOracle CM SDKサーバーからローカル・コンピュータのディレクトリにコピーします。
mkdir cmdline cd cmdline
表F-1 Oracle CM SDKサーバー上のCUPクライアント・ソフトウェアの位置
UNIX | Windows |
---|---|
|
|
ifscmdline.sh
ファイル(UNIX)またはifscmdline.bat
ファイル(Windowsクライアント)を開きます。表F-2のパラメータを編集し、クライアントから実行するコマンドライン・ユーティリティのパス情報を指定して、指定のサーバーに接続します。
ifscmdline
ファイルには、設定の追加情報が含まれています。
Windowsでコマンドライン・ユーティリティを実行する前に、コマンドライン・コンソール・セッションのコードページがWinLatin1
に設定されていることを確認します。コードページとは、文字、数字、記号などを文字番号にマップするためにオペレーティング・システムが使用する内部表のことです。 コードページを変更することによって、各国で使用されているキャラクタ・セットをサポートできるようになります。コードページは番号で参照されます。たとえば、コードページ437はDOSLatinUS
を表します。
たとえば、西ヨーロッパ・ロケールで構成されたWindowsホストからコマンドライン・ユーティリティを実行する場合は、コマンドライン・ユーティリティを実行する前に、コンソール・セッションでコードページを1252に設定します。次のコマンドを使用します。
mode con cp select=1252
コマンドライン・コンソールに、設定したコードページとともにすべてのコンソール設定が表示されます。
CUPサーバーは、Oracle CM SDKノードの起動時に自動的に起動します。コマンドライン・ユーティリティを実行するには、ifsshell
スクリプトを使用します。
コマンドライン・ユーティリティは、スクリプトから使用することもできます。スクリプトを実行するには、次の構文を使用します。
ifsshell -i script.txt
script.txt
ファイルの記述例を次に示します。
login guest/welcome whoami . . . logout
次のコマンドは、Oracle CM SDK全体でのナビゲーションに使用します。
cd
現在の作業ディレクトリを指定したディレクトリに変更します。ディレクトリが指定されていない場合、現在の作業ディレクトリは、Oracle CM SDKのユーザーのホーム・ディレクトリに変更されます。デフォルトのホーム・ディレクトリは、/home/
user_name
です。
cd directory
cd /osh
現在の作業ディレクトリを/osh
に変更します。
cd ./osh
現在の作業ディレクトリをcurrent_working_dir
/osh
に変更します。
cd
現在の作業ディレクトリをOracle CM SDKのユーザーのホーム・ディレクトリに変更します。
cd ..
現在の作業ディレクトリを、カレント・ディレクトリから1レベル上のディレクトリに変更します。
pwd
Oracle CM SDKの現在の作業ディレクトリを表示します。
pwd
pwd
は、引数を取りません。
pwd
カレント・ディレクトリを表示します(たとえば、/home/scott
)。
cp
指定したファイルを指定したコピー先にコピーします。コピー先がすでに存在するディレクトリである場合、ファイルは同じ名前でそのディレクトリにコピーされます。コピー先がファイル名である場合、コピー元のファイルはそのファイルにコピーされます。コピー先ファイルがすでに存在する場合、バージョニング・セマンティクスにデフォルト設定されます。
cp source destination
cp specifications.doc /osh/specifications2.doc
/osh
が存在する場合にのみ、specifications.doc
を/osh/specifications2.doc
にコピーします。
cp specifications.doc /osh
specifications.doc
を/osh
にコピーします。
get
指定したファイルを指定したローカル・ディレクトリにレンダリングします。
get cmsdkfile localfile
get specifications.txt
specifications.txt
ファイルを取得し、ローカル・ディレクトリにコピーします。
get specifications.txt /osh/specifications.txt
specifications.txt
ファイルを取得し、ディレクトリ/osh/specifications.txt
にコピーします。
getattr
オブジェクトの属性を表示します。デフォルトでは、すべての属性を表示します。
getattr [object_options] objectvalue [listing options]
getattr
の<object options>
getattr
の<listing options>
オプション | 説明 |
---|---|
|
それぞれのオブジェクト名に加え、オブジェクトのクラス名、ACL、所有者名、サイズ(バイト単位)およびタイムスタンプ(特に指定されていないかぎり、変更日時)を表示します。 |
|
識別されたオブジェクトに対して、指定された属性を表示します。 |
|
識別されたオブジェクトのすべての属性を表示します。 |
getattr signature.txt
signature.txt
のすべての属性を表示します。
getattr signature.txt -attr owner acl createDate
signature.txt
の所有者、ACLおよび作成日を表示します。
getattr -id 1234 -attrall
IDが1234のオブジェクトのすべての属性を表示します。
getattr -class document "name like '%foo%'"
クラスが%foo%
であるすべてのドキュメントを表示します。
mkdir
指定した名前のディレクトリを作成します。
mkdir [options] directory
オプション | 説明 |
---|---|
|
完全なディレクトリ・パスを作成します。 |
mkdir testDir
testDir
をカレント・ディレクトリに作成します。
mkdir -p a/b/testDir
必要に応じてaおよびbというディレクトリを作成しながら、testDir
を作成します。
setattr
オブジェクトの属性値を設定します。オブジェクトおよび属性名を指定して、データ型も設定できます。単純な属性タイプ(STRING、DOUBLE、INTEGER、BOOLEAN、LONGおよびDATE)の場合、<attrvalue>
が解析されます。オブジェクトを参照する属性タイプでは、<attr options>
が使用される場合を除き、<attrvalue>
はパスとして扱われます。
setattr [object options] objectvalue attrname [attr options] [attrvalue]
setattr
の<object options>
setattr
の<attr options>
setattr -id 1234 owner -avuser scott
IDが1234のオブジェクトの所有者属性をscottに変更します。
setattr -user scott description "System Administrator"
ディレクトリ・ユーザー名がscottのオブジェクトの記述属性を「System Administrator」に変更します。
showallpaths
指定したオブジェクトへのフォルダ参照をすべて表示します。指定するオブジェクトは、パブリック・オブジェクトである必要があります。
showallpaths [object options] objectvalue
showallpaths
の一般オプション
showallpaths signature.txt
signature.txt
へのフォルダ参照をすべて表示します。
showallpaths -id 1234
IDが1234のオブジェクトへのフォルダ参照をすべて表示します。
ls
指定どおりにオブジェクトを表示します。引数を指定しない場合、カレント・ディレクトリの内容をアルファベット順に表示します。指定されたオブジェクトがフォルダの場合、そのフォルダの内容を表示します。ワイルドカードはサポートされていません。
ls [options] [objectvalue] [listing options]
ls
の<object options>
ls
の<listing options>
オプション | 説明 |
---|---|
|
オブジェクト名に加え、ファイル・タイプ、ACL、所有者名、サイズ(バイト単位)および変更日時を表示します。最後の行は、オブジェクトの合計数です。 |
|
識別されたオブジェクトに指定された属性を表示します。 |
-attrall |
識別されたオブジェクトのすべての属性を表示します。 |
ls
カレント・ディレクトリ内のオブジェクト名を表示します。
ls osh
osh
ディレクトリ内のオブジェクト名を表示します。
ls -id 1234 -attrall
IDが1234のオブジェクトのすべての属性値を表示します。識別されたオブジェクトがフォルダの場合、フォルダの内容のすべての属性が表示されます。
ls -class DOCUMENT -attr name description
Oracle CM SDK内のすべてのドキュメントの名前および説明を表示します。
mv
指定したファイルを移動します。移動先が既存のディレクトリである場合、移動元ファイルは移動先のディレクトリに移動されます。移動先がファイルである場合、移動元ファイル名は移動先のファイル名に変更されます。ワイルドカードはサポートされていません。
mv source destination
mv sample.html sample2.html
sample.html
のファイル名をsample2.html
に変更します。
mv specifications.txt testdir/specifications.txt
specifications.txt
をtestdir
に移動します。
mv groups.fm documention/groups2.fm
groups.fm
をdocumentation
に移動し、ファイル名をgroups2.fm
に変更します。
put
Oracle CM SDKに指定したローカル・ファイルを保存します。cmsdkfile
を指定しない場合、ファイルはOracle CM SDKのカレント・ディレクトリに保存されます。cmsdkfile
が存在する場合、そのファイルは、バージョニング・セマンティクスに従って更新されます。
put localfile [cmsdkfile]
put sample.html
ローカル・ファイルをsample.html
としてOracle CM SDKのカレント・ディレクトリに保存します。
put sample.html sample2.html
ローカル・ファイルをsample2.html
としてOracle CM SDKに保存します。
rm
Oracle CM SDKからオブジェクトを削除します。オブジェクトのパスが指定され、他のディレクトリには存在しない場合、そのオブジェクトを実際にOracle CM SDKから削除します。オブジェクトのパスが指定されない場合、カレント・ディレクトリからのみオブジェクトを削除します。<object value>がディレクトリの場合、デフォルトでは、-r
(再帰)フラグが指定されないかぎり、ディレクトリは空である必要があります。
rm [options] [object options] objectvalue
rm
の一般オプション
オプション | 説明 |
---|---|
|
このオプションでは、ディレクトリおよびその内容を、ユーザーの確認なしで再帰的に削除します。 |
rm
の<object options>
rm sample.html
カレント・ディレクトリからsample.html
を削除します。
rm -r a/b/myDir
myDir
およびmyDir
内のすべてのオブジェクトをb
ディレクトリから削除します。
rm -id 1234
IDが1234のオブジェクトを削除します。
rmref
ディレクトリから参照を削除します。参照は、その他の参照が存在する場合にのみ削除されます。最後の参照である場合、rmref
ではなく、rm
を使用しないかぎり削除できません。その他の場合、カレント・ディレクトリからのみ<source>が削除されます。<source>がディレクトリの場合、デフォルトでは、ディレクトリは空である必要があります。
rmref source
rmref signature.txt
カレント・ディレクトリからsignature.txt
を削除します。
rmref testDir
カレント・ディレクトリからtestDir
およびそのすべての内容を削除します。
cat
識別されたオブジェクトをASCII形式で画面に表示します。Documentとそのサブクラスの場合、ドキュメントの内容をデフォルトで表示します。デフォルトでは、その他すべてのオブジェクトはXMLとして表示します。デフォルトの表示方法を変更する方法については、Oracle CM SDKマネージャのオンライン・ヘルプを参照してください。
cat [object options] [object value]
または
type [object options] [object value]
cat
の<object options>
cat
の<listing options>
オプション | 説明 |
---|---|
|
識別されたオブジェクトの有効属性を表示します。このオプションは、XMLとして表示される場合のみ有効です。 |
cat myFile
myFile
の内容を表示します。
cat -id 1234
IDが1234のオブジェクトの内容を表示します。
cat -id 1234 -attrall
IDが1234のオブジェクトの有効属性値を表示します。このオプションはXMLとして表示される場合のみ有効です。
addref
ディレクトリにオブジェクトを追加します。その結果、オブジェクトが追加先ディレクトリに表示されます。この操作は、すでにそのオブジェクトが存在している他のディレクトリには影響ありません。
addref filename pathDir
addref signature.txt a/oshDir
a/oshDir
にsignature.txt
を追加します。
addref oshDir a/oshDir2
a/oshDir2
にoshDir
を追加します。
find
クラス名およびオプションのWHERE句に基づいてオブジェクトを戻します。デフォルトでは、名前属性のみを表示します。
find classname [whereclause] [listing option]
find
の<listing options>
オプション | 説明 |
---|---|
|
各ファイル名に加え、ファイル・タイプ、ACL、所有者名、サイズ(バイト単位)およびタイムスタンプ(特に指定されていない場合は変更日時)を表示します。 |
|
識別されたオブジェクトに指定された属性を表示します。 |
-attrall |
識別されたオブジェクトのすべての属性を表示します。 |
find FOLDER -attrall
Oracle CM SDK内のすべてのフォルダの、すべての属性を表示します。
find DOCUMENT "description='FY 2000'" -attrall
説明に「FY 2000
」と記述されたフォルダのすべての属性を表示します。
find DOCUMENT "nls_upper(name) = nls_upper('report.doc')" -attr owner
name属性に基づいて、大/小文字を区別せずに検索を行います。名前が'report.doc'、'Report.doc'、'REPORT.DOC'などのドキュメントを返します。また、これらのドキュメントのowner属性も表示します。
help
すべてのコマンドまたは指定したコマンドのヘルプを表示します。
help [cmd]
help
すべてのコマンドの使用方法を表示します。
help cd
cd
の説明とコマンドの使用方法を表示します。
login/logon
Oracle CM SDKセッションを開始します。
login username/password
または
logon username/password
login scott/tiger
Oracle CM SDKにscott
でログインします。
logout
現在のOracle CM SDKセッションを終了します。
logout
mode
セッションのモードを設定します。
mode modetype [object options] object value
mode
の<modetype>
mode
の<object options>
オプション | 説明 |
---|---|
|
<object value>は、オブジェクトのIDとして扱われます。 |
|
<object value>は、システムACLの名前として扱われます。 |
|
ユーザー・プロファイルからACLを取得するようにACLモードを設定します。 |
|
親ディレクトリからACLを取得するようにACLモードを設定します。 |
次のブール値が有効です。
mode acl -id 1234
デフォルトのACLを、IDが1234のACLに設定します。
mode acl -profile
デフォルトのACLを、ユーザー・プロファイルから取得したACLに設定します。
mode acl -parent
ACL判別を親フォルダから取得するように設定します。
mode parse off
解析モードをオフに設定し、Oracle CM SDKに指定されたファイルが解析されないようにします。
mode acl
デフォルトのACLをシステムから判別するように設定します。
mode acl -systemacl Published
デフォルトのACLをPublishedに設定します。
mode dateformat "MMM dd HH:mm"
日付書式を"MMM dd HH:mm"に設定します。
mode admin true
現在のセッションの管理モードをオンにします。
mode delimiter \
フォルダ・パスのデリミタを\に設定します。
whoami
現在のユーザーを表示します。
whoami
whoami
ログインしているユーザー名を表示します。
ascii
ASCIIモードに変更します。
ascii
bin
バイナリ・モードに変更します。
bin
version
Oracle CM SDKのバージョン情報を表示します。
version
showchar
このセッションのキャラクタ・セットを表示します。
showchar
setchar
このセッションのキャラクタ・セットを設定します。このCUPセッションで挿入されたドキュメントの属性は、このキャラクタ・セットに設定されます。
setchar [IANA charset name]
setchar UTF-8
このセッションのキャラクタ・セットをUTF-8
に設定します。
showlang
このセッションの言語を表示します。
showlang
setlang
このセッションの言語を設定します。このCUPセッションで挿入されるドキュメントは、この言語で索引付けされます。
setlang
setlang French
このCUPセッションの言語をフランス語に設定します。
|
Copyright © 2005 Oracle Corporation. All Rights Reserved. |
|