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Oracle Application Server Portal 構成ガイド
10gリリース2(10.1.4)
B25450-02
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5
拡張構成の実行

この章では、拡張構成に必要な構成について説明します。次のような構成を実行するには、第4.1項「OracleAS Portalの管理の開始」で説明している管理ツールに精通しておく必要があります。

この章の内容:

5.1 OracleAS Portalポートの変更

Oracle Application Server内でポートを変更する方法の詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。

関連項目

第7.5項「Oracle Application Serverポート情報の表示」 

5.2 SSLの構成

OracleAS Portalでは、多くの様々なコンポーネント(Parallel Page Engine、Oracle HTTP Server、OracleAS Web Cacheなど)を使用しますが、それらの各コンポーネントはHTTP通信でクライアントまたはサーバーの役目を果たすことがあります。このため、OracleAS Portalの中間層にある各コンポーネントを、HTTPではなくHTTPSプロトコルやSecure Sockets Layer(SSL)を使用するように個別に構成する必要があります。

OracleAS Portalで使用できるSSL構成オプションは、第6章「OracleAS Portalの保護」で説明されています。次の項を参照してください。

5.3 ロード・バランス・ルーターを使用する複数の中間層の構成

この項では、同じOracle Application Server Metadata Repositoryにアクセスするためにフロントエンドとしてロード・バランス・ルーター(LBR)が設定された複数の中間層環境で、OracleAS Portalを設定する方法を説明します。


注意

すべてがアウト・オブ・ボックスのポータル・インストールでは、このソリューションは、SSLを使用するように構成されていないため、内部の配置に最適です。企業内の配置をセキュアに構成するための推奨方法については、『Oracle Application Serverエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』を参照してください。 


LBRの目的は、クライアント層に公開アドレスを1つだけ提供し、LBRによって行われるリクエストの配信に基づいて、実際にリクエストを処理するサーバーのファームをフロントエンドに設定することです。LBRそのものは、非常に高速のネットワーク・デバイスであり、Webリクエストを膨大な数の物理サーバーに配信できます。

ここで、図5-1に示すような複数の中間層構成を構成すると想定します。この例では、OracleAS PortalとOracleAS Wirelessの中間層として、同じコンピュータ上にOracleAS Web Cacheが示されています。理論的には、これらは別のコンピュータ上にあってもかまいません。

図5-1    ロード・バランス・ルーターを使用する複数の中間層の構成


画像の説明

表5-1    詳細情報 
コンピュータ  詳細 

ロード・バランス・ルーター(LBR) 

コンピュータ名: lbr.abc.com

IPアドレス: L1.L1.L1.L1

リスニング・ポート: 80

無効化用ポート: 4001(内部からのみアクセス可能) 

Oracle Application Server(Portal and Wireless中間層)1(M1) 

コンピュータ名: m1.abc.com

IPアドレス: M1.M1.M1.M1

Oracle HTTP Serverリスニング・ポート: 7778

OracleAS Web Cacheリスニング・ポート: 7777

OracleAS Web Cache無効化用ポート: 4001

OracleAS Web Cache管理用ポート: 4002 

Oracle Application Server(Portal and Wireless中間層)2(M2) 

コンピュータ名: m2.abc.com

IPアドレス: M2.M2.M2.M2

Oracle HTTP Serverリスニング・ポート: 7778

OracleAS Web Cacheリスニング・ポート: 7777

OracleAS Web Cache無効化用ポート: 4001

OracleAS Web Cache管理用ポート: 4002 


注意

  • この項で使用されている名前とポートは説明用の仮の値であり、実際の環境に合せて置き換える必要があります。

  • 特定のOracle Application Serverインスタンスのコンポーネントで現在使用されているポートの一覧を表示するには、第7.5項「Oracle Application Serverポート情報の表示」で説明している手順を参照してください。

 

正常な処理に必要なLBRの追加構成は次のとおりです。

ループバック通信

OracleAS PortalのParallel Page Engine(PPE)は、ページ・メタデータの情報を取得します。この通信は、ループバック接続と呼ばれます。デフォルトの構成では、OracleAS Web CacheとOracleAS Portalは同じコンピュータ上にあり、ループバック接続はローカルです。

LBRがOracle Application Serverのフロントエンドに設定されており、OracleAS Web Cacheが同じサブネット上にある場合は、追加構成が必要となります。このことをよく理解するために、この追加構成がないループバック接続の様々な部分を確認します。

  1. OracleAS Portalでページが生成されると、PPEはページ・メタデータのループバック・リクエストを送信します。このループバック・リクエストは、LBRに直接送信されます。

  2. このリクエストがLBRによってOracleAS Web Cacheに転送されます。

  3. OracleAS Web Cacheは、リクエストをOracle HTTP Server下で稼働中のPortalサービスに転送します。

  4. Portalサービスがリクエストを処理し、ループバック・リクエストのレスポンスをOracleAS Web Cacheに返信します。

  5. OracleAS Web Cacheは、リクエストをLBRに転送します。

  6. LBRがレスポンスを受信します。このレスポンスは通常PPEに送り返されます。

  7. LBRは、レスポンスを返信する必要があるソース・アドレスが同じサブネット上にあることを検出し、PPEのソケット接続ではなくLBRに既知のソケット接続を使用して、レスポンスをOracleAS Web Cacheに返信します。

  8. OracleAS Web Cacheはリクエストをまったくリスニングしておらず、有効なセッションがないため着信リプライは削除されます。

  9. OracleAS Portalページは、「ページ・メタ・データの取り出し中にタイムアウトになりました。」というエラーでタイムアウトします。

通常の場合、LBRはすべてのリクエストをOracleAS Web Cacheに転送するようにプログラミングされているため、その動作に問題はありません。ただし、ループバック・リクエストが内部ネットワークから流入する場合、好ましくない結果が発生します。

このような問題を回避するには、LBR上でNetwork Address Translation(NAT)のバウンス・バック・ルールを設定する必要があります。このルールによって、ファイアウォールの内側から流入するリクエストのプロキシとして、LBRが構成されます。この設定で内部リクエストが正しく転送されることが確認されます。また、レスポンスがLBRに到達したときに、レスポンスは正しく変換され、ネットワーク上の正しいソース・アドレス(この場合、PPE)に送信されます。

この設定に必要な手順については、後で説明します。NATバウンス・バックは、個々のLBRで様々に設定されます。詳細は、LBRの構成ガイドを参照してください。

関連項目

『Oracle Application Serverエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』 

OracleAS Web Cacheの無効化

OracleAS Portalを利用して、OracleAS Web Cacheがそのコンテンツの多くをキャッシュすることができます。OracleAS Web Cache内でキャッシュされたコンテンツが変更されると、OracleAS Portalによって、無効化メッセージがデータベースからOracleAS Web Cacheへ送信されます。OracleAS Portalでは、OracleAS Web Cacheクラスタ内の1つのWeb Cacheノードにのみ、無効化メッセージを送信できます。OracleAS Portalは、そのOracleAS Web Cacheメンバーに依存して、クラスタの他のメンバーのコンテンツを無効化します。Oracle Application ServerのフロントエンドとしてLBRが設定されている場合、LBRは、データベースからの無効化リクエストを受け入れてクラスタのメンバー間で負荷を均衡させるように構成されている必要があります。ルーティングの設定方法によっては、NATを設定し、データ層上で適切な送信ポートを開く必要もあります。この設定に必要な手順については、後で説明します。


注意

図5-1に示すように、インフラストラクチャはLBRの内側にあります。インフラストラクチャは、1台のホスト上に構成することも、複数のホストに分散させることも可能です。インフラストラクチャを適切に構成するには、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド』の拡張構成に関する情報を参照してください。 


LBRをフロントエンドに設定した複数の中間層環境でOracleAS Portalを構成するには、次の手順を実行します。

5.3.1 手順1: 単一のPortal and Wireless中間層(M1)のインストール

単一のPortal and Wirelessアプリケーション・サーバー中間層をインストールし、インストールを確認します。これを行うには、次の手順を実行します。

  1. 第3章「OracleAS Portalのインストール」に説明されている手順に従って、最初のコンピュータ(M1)にPortal and WirelessのOracle Application Server 10g中間層をインストールします。ここでは、既存のOracle Application Server Infrastructureのサービスを使用することを想定しています。

    関連項目

    Oracle Application Serverのインストレーション・ガイド 

  2. 次の場所にあるOracleAS Portalホーム・ページにアクセスできることを確認して、中間層が正常にインストールされていることを確認します。

    http://m1.abc.com:7777/portal/pls/portal
    
    

    設定した構成は図5-2のようになります。詳細は表5-1に示されています。

    図5-2    OracleAS Portal中間層のインストール


    画像の説明

  3. MID_TIER_ORACLE_HOME/portal/conf内にあるiasconfig.xmlファイルにアクセスして、例5-1のような内容であることを確認します。

    例5-1    最初の中間層インストール後のiasconfig.xml

    <IASConfig XSDVersion="1.0">
    <IASInstance Name="iAS-1.m1.abc.com" Host="m1.abc.com">
    <WebCacheComponent ListenPort="7777" InvalidationPort="4001" InvalidationUsername="invalidator" InvalidationPassword="@Bd4D+TnIEqRc3/kleybcc70A==" SSLEnabled="false"/>
    <EMComponent ConsoleHTTPPort="1814" SSLEnabled="false"/>
    </IASInstance>
    <IASInstance Name="iAS.infra.abc.com" Host="infra.abc.com">
    <OIDComponent AdminPassword="@BVs2KPJEWC5a0l4n8lbTxUY=" PortSSLEnabled="true" LDAPPort="3060" AdminDN="cn=orcladmin"/>
    </IASInstance>
    <PortalInstance DADLocation="/pls/portal" SchemaUsername="portal" SchemaPassword="@Beyh8p2bOWELQCsA5zRtuYc=" ConnectString="cn=iasdb,cn=oraclecontext">
    <WebCacheDependency ContainerType="IASInstance" Name="iAS-1.m1.abc.com"/>
    <OIDDependency ContainerType="IASInstance" Name="iAS.infra.abc.com"/>
    <EMDependency ContainerType="IASInstance" Name="iAS-1.m1.abc.com"/>
    </PortalInstance>
    </IASConfig>

ここで、LBRを通じてアクセスされるOracleAS Portalを構成するために、次の手順に進みます。

5.3.2 手順2: LBRを通じてアクセスされるM1でのOracleAS Portalの構成

ロード・バランス・ルーター(LBR)を通じてアクセスされるようにOracleAS Portalを構成するには、次の手順を実行します。

  1. ポート80でリクエストを受け取り、これらのリクエストをコンピュータ(m1.abc.com)上で実行中のOracleAS Web Cacheのポート7777へ転送するように、LBR(lbr.abc.com)を構成します。これを行うには、次の手順を実行します。

    1. 個々のサーバーを追加できるグループ(プール)をLBR上に設定します。

    2. 必要なサーバーのIPアドレスとポート番号をグループに追加します。

    3. ポート80でリスニングを行い、グループのメンバー間で負荷を均衡させる仮想サーバーを作成します。

    4. LBRが、リクエストを転送するためにリスニングするポートをOracleAS Web Cacheがリスニングしているポートへ変換することを確認します。

  2. 基盤となるコンポーネントが、LBRのホスト名(lbr.abc.com)とLBRのポート番号(80)に基づくURLを作成できるように、M1でOracleAS Portal中間層を構成して、OracleAS Portalページに描画される自己参照型URLがブラウザで有効になるようにします。これを行うには、次の手順を実行します。

    1. 第5.4.1.1項「www.xyz.comの仮想ホストの作成」で説明しているように、「仮想ホストの作成」ウィザードを使用して仮想ホストを定義します。ただし、次の変更点があります。

      • 「アドレス」ページ(手順9)で、仮想ホストの「サーバー名」フィールドにLBRのホスト名(lbr.abc.com)を指定します。

      • 手順23で、VirtualHostコンテナのPortディレクティブに80を指定します。

    2. 第5.4.1.1項「www.xyz.comの仮想ホストの作成」で説明しているように、「仮想ホストの作成」ウィザードを使用して2番目の仮想ホストを定義します。ただし、次の変更点があります。

      • 「アドレス」ページ(手順9)で、仮想ホストの「サーバー名」フィールドにM1のホスト名(m1.abc.com)を指定します。

      • 手順23で、VirtualHostコンテナのPortディレクティブに7777を指定します。

      • Oracle HTTP Serverの再起動を促すメッセージが表示されたら(手順25)、「はい」をクリックします。

  3. M1でOracleAS Web Cache Managerを使用して、前述の手順で作成した仮想ホスト・エントリ(lbr.abc.com)に対応させるサイトを次のように定義します。

    1. 『Oracle Application Server Web Cache管理者ガイド』で説明しているように、M1上でOracleAS Web Cache Managerにアクセスします。

    2. 「Properties」の「Sites」をクリックします。

    3. 「Named Sites Definitions」の「Create」をクリックします。

    4. 「Create Named Site」ページで、「Host」にlbr.abc.com、「Port」に80を指定します。その他のフィールドはデフォルト値のままにします。

    5. 「OK」をクリックします。「Create Named Site」表にlbr.abc.comが表示されます。

  4. M1でOracleAS Web Cache Managerを使用し、サイトのlbr.abc.comを中間層のm1.abc.comにマップします。

    1. ナビゲーション・フレームで、「Origin Servers, Sites, and Load Balancing」の「Site-to-Server Mapping」を選択します。

    2. 「Site-to-Server Mapping」ページで表の最初のマッピングを選択し、「Insert Above」をクリックします。

    3. 「Edit/Add Site-to-Server Mapping」ページで「Select from Site definitions」オプションを選択した後、前述の手順で作成したサイト定義(lbr.abc.com)を選択します。

    4. 「Select Application Web Servers」セクションで、「Origin Servers」ページで指定したアプリケーション・サーバーM1(m1.abc.com)を選択します。

    5. 「Submit」をクリックします。

    6. ページの上部にある「Apply Changes」をクリックします。

    7. 「Cache Operations」ページで「Restart」をクリックして、M1上のWeb Cacheを再起動します。

    サイトが正しくマップされたことを確認するために、「Site-to-Server Mapping」ページに移動して、M1がサイトのlbr.abc.comにマップされているかどうかを調べます。

  5. m1.abc.comのコンピュータを構成して、LBRのホスト名が解決されて正しいIPアドレスが設定されるようにします。DNSの解決に委ねることも、次のようなエントリを/etc/hostsファイル内に作成することもできます。

    L1.L1.L1.L1  lbr.abc.com
    
    

    ここでのL1.L1.L1.L1は、LBRのIPアドレスです。これらの変更を行った後にシステムを再起動する必要はありません。


    警告

    /etc/hostsファイルにはローカル・ホスト名が127.0.0.1を指し示すエントリがないことを確認してください。たとえば、次のようになります。

    127.0.0.1 m1.abc.com
     

  6. m1.abc.comで実行中のPPEから流入するループバック・リクエストに対して、LBRがNATバウンス・バックを実行するように構成します。このように構成しておくと、PPEがOracleAS Web Cacheへループバック・リクエストを行うときに、エラーがないことが保証されます。


    注意

    • NATバウンス・バックは、個々のLBRで様々に設定されます。この設定方法は、使用するLBRの構成ガイドを参照してください。

    • ログ・ファイルには、PPE(Parallel Page Engine)からのすべてのループバック・リクエストのためのNATバウンス・バック・アドレスが含まれます。これらのアドレスによって、LBRを介してOracleAS Web CacheまたはOracle HTTP Serverへリクエストが転送されます。

     

  7. 独立したポート(この例では4001)上のOracleAS Metadata Repositoryから無効化リクエストを受け取って、ポート4001のコンピュータm1.abc.comで実行中のOracleAS Web Cacheへそのリクエストが転送されるように、LBR(lbr.abc.com)を構成します。


    注意

    LBRは、OracleAS Web Cacheの無効化用ポートでリスニングする必要はありません。ポート・マッピング機能のないLBRでは、ポート番号がOracleAS Web Cacheの無効化用ポートと一致している必要があります。 


    1. 個々のサーバーを追加できるグループ(プール)をLBR上に設定します。

    2. 必要なサーバーのIPアドレスとポート番号をグループに追加します。

    3. ポート4001でリスニングを行い、グループのメンバー間で負荷を均衡させる仮想サーバーを作成します。

    4. LBRのポートが無効化リクエストをリスニングしており、OracleAS Web Cacheの無効化用ポートと異なる場合、OracleAS Web Cacheがリスニングしているポートへリクエストを転送するために、LBRでリスニングしているポートを変換する必要があります。


      警告

      セキュリティ上の理由から、LBRの無効化用ポート(ポート4001)はネットワーク内からのみアクセスできるようにしておくことが必要です。 


  8. 通常はMID_TIER_ORACLE_HOME/portal/conf内にあるiasconfig.xmlファイルは、手動で編集する必要があります。ファイルをバックアップしてから編集することをお薦めします。このファイルは、OracleAS Portalにアクセスし、OracleAS Web Cacheの無効化を実行するために、正しいファーム名、ホスト名およびポート情報が含まれるように更新する必要があります。例5-2を参照してください(すべての変更部分は下に太字で示しています)。

    例5-2    ファーム要素を含むように編集されたiasconfig.xmlファイル

    <IASConfig XSDVersion="1.0">
    
       <IASFarm Name="Farm-1.lbr.abc.com" Host="lbr.abc.com">
          <WebCacheComponent ListenPort="80" InvalidationPort="4001" 
    InvalidationUsername="invalidator" InvalidationPassword="welcome1" 
    SSLEnabled="false"/>
       </IASFarm>
    
       <IASInstance Name="iAS.infra.abc.com" Host="infra.abc.com">
          <OIDComponent AdminPassword="@BVs2KPJEWC5a0l4n8lbTxUY=" PortSSLEnabled="true" 
    LDAPPort="3060" AdminDN="cn=orcladmin"/>
       </IASInstance>
    
       <IASInstance Name="iAS-1.m1.abc.com" Host="m1.abc.com">
          <EMComponent ConsoleHTTPPort="1814" SSLEnabled="false"/>
       </IASInstance>
    
       <PortalInstance DADLocation="/pls/portal" SchemaUsername="portal" 
    SchemaPassword="@Beyh8p2bOWELQCsA5zRtuYc=" 
    ConnectString="cn=iasdb,cn=oraclecontext">
          <WebCacheDependency ContainerType="IASFarm" Name="Farm-1.lbr.abc.com"/>
          <OIDDependency ContainerType="IASInstance" Name="iAS.infra.abc.com"/>
          <EMDependency ContainerType="IASInstance" Name="iAS-1.m1.abc.com"/>
       </PortalInstance>
    
    </IASConfig>
    
    


    注意

    iAS-1.m1.abc.com例5-1に示す)上のOracleAS Web Cacheを他のOracleAS Portalインスタンスが参照していない場合は、例5-2に示すように、iasconfig.xmlからエントリを削除できます。 


  9. iasconfig.xml構成ファイル内の任意の平文のパスワードを暗号化します。これを行うには、MID_TIER_ORACLE_HOME/portal/confに移動して、次のコマンドを実行します。

    ptlconfig -encrypt
    
    


    注意

    ptlconfigを使用するには、環境変数ORACLE_HOMEを設定する必要があります。 


  10. OracleAS PortalにURLの変更を登録します。OracleAS Portalにアクセスするために使用される新しいURLでLBRのホスト名とポートが使用されること、およびOracleAS Web Cacheの無効化URL(OracleAS Web Cacheのホスト名と無効化用ポート)がLBRのそれと一致していることを確認します。これを行うには、MID_TIER_ORACLE_HOME/portal/confに移動して、次のコマンドを実行します。

    ptlconfig -dad <portal_dadname> -wc -site
    
    

    たとえば、次のようになります。

    ptlconfig -dad portal -wc -site
    
    
  11. URLでHTTPSプロトコルを使用している場合、かわりにHTTPプロトコルを使用するようにURLを更新する必要があります。OracleAS Single Sign-Onの問合せパスのURLを更新する方法の詳細は、「OracleAS Single Sign-Onの問合せパスのURLの設定(HTTP)」を参照してください。


    注意

    -ssoおよび-siteモードでptlconfigを実行すると、OracleAS Single Sign-Onの問合せパスのURLが、OracleAS Single Sign-OnのURL接頭辞で更新されます。この問合せパスのURLは、OracleAS Portalが外部アプリケーションのリストにアクセスするために使用します。このURLでHTTPSプロトコルを使用している場合、かわりにHTTPプロトコルを使用するようにURLを更新する必要があります。 


  12. ssoregを実行して、仮想ホストを登録します。これはmod_ossoのシングル・サインオンに役立ちます。このサイト内でパートナ・アプリケーションとして定義する特定のアプリケーションURLは、osso.confファイルで定義されます。ssoregは、MID_TIER_ORACLE_HOME/sso/binの中間層にあります。

    次の例は、UNIX上でのssoregの使用方法を示しています。

    MID_TIER_ORACLE_HOME/sso/bin/ssoreg.sh
      -site_name lbr.abc.com
      -mod_osso_url http://lbr.abc.com
      -config_mod_osso TRUE
      -oracle_home_path MID_TIER_ORACLE_HOME
      -config_file MID_TIER_ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso/osso.conf
      -admin_info cn=orcladmin
      -virtualhost
    
    

    Windowsでは、かわりにssoreg.batを実行する必要があります。詳細は、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド』のmod_ossoの登録に関する項を参照してください。

  13. LBRのフロントエンド・ホストとOracleAS Portalのポート設定の監視を有効にするには、次のようにM1上のtargets.xmlMID_TIER_ORACLE_HOME/sysman/emd/にある)を編集する必要があります。

    1. テキスト・エディタを使用して、M1上のtargets.xmlを開きます。

    2. OracleAS Portalターゲット(TYPE="oracle_portal")を検索します。

    3. PortalListeningHostPortプロパティを編集して、LBRを指すようにします。たとえば、次のようになります。

      <Property NAME="PortalListeningHostPort" VALUE=http://lbr.abc.com:80/>
      
      
    4. 変更内容をtargets.xmlに保存します。

    5. ターゲットをApplication Server Controlコンソールに再ロードします。

      SolarisとLinuxの場合、次のように入力します。

      MID_TIER_ORACLE_HOME/bin/emctl reload
      
      

      Windowsの場合、次のように入力します。

      MID_TIER_ORACLE_HOME¥bin¥emctl reload
      
      
  14. オプションで、WirelessゲートウェイのURLをロード・バランサのアドレスを使用して再登録します。詳細は、第5.11項「OracleAS Wirelessの構成」を参照してください。

これらの手順の終了後は、設定した構成は図5-3のようになります。詳細は表5-1に示されています。

図5-3    OracleAS PortalがLBRを通じてアクセスされている


画像の説明

5.3.3 手順3: OracleAS Portalが起動し実行中であることの確認

次のテストを指定された順序で実行して、OracleAS Portalが起動し、実行中であることを確認します。1つのテストに失敗した場合は、問題点の処置を行ってから次のテストに進んでください。OracleAS Web Cache、Oracle HTTP ServerおよびLBRの構成とログを診断するには、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。

  1. OracleAS Web Cacheにキャッシュされた静的ファイルにアクセスすることにより、OracleAS Web CacheおよびOracle HTTP ServerにLBRを通じてアクセスできることをテストし、正常に機能することを確認します。たとえば、次のURLにアクセスできます。

    http://lbr.abc.com/index.html
    
    
  2. 次のURLにアクセスすることにより、LBRを通じてOracle Application Server Metadata Repositoryに接続できることをテストします。

    http://lbr.abc.com/portal/pls/portal/htp.p?cbuf=test
    
    

    レスポンスはtestになります。このテストに成功することは、Oracle Application Server中間層がOracleAS Metadata Repositoryに接続できるということです。失敗した場合は、OC4J_Portalインスタンスのapplication.logファイルでリクエストの失敗に関する詳細を調べ、適切な処理を行います。

  3. 次の手順を実行することにより、OracleAS Portalにアクセスできることをテストします。

    1. http://lbr.abc.com/portal/pls/portalにあるOracleAS Portalのホーム・ページにアクセスします。アクセスできなかった場合は、OC4J_Portalインスタンスのapplication.logファイルを調べ、エラーを探します。このエラーの最も一般的な原因は、PPEがループバック接続を行えないことです。これが機能するように、次のことを行います。

      • LBR内でNATが有効であることを確認します。

      • m1.abc.com上の中間層がlbr.abc.comのアドレスを解決できることを確認します。これを行うには、m1.abc.comから次のコマンドを実行します。

        ping lbr.abc.com
        
        
    2. ポータルのログイン・リンクをクリックします。これが機能しない場合は、次のいずれかの理由である可能性があります。

      • インフラストラクチャの中間層が停止しているか、機能していません。詳細は、INFRA_ORACLE_HOMEにあるOC4J_Portalインスタンスのapplication.logファイルを調べてください。

      • OracleAS Portalに登録されたパートナ・アプリケーションのURLが正しくないか、OracleAS Single Sign-Onが停止しています。

    3. ポータルのリンクをいくつかクリックしてみます。

    4. コンテンツがOracleAS Web Cacheにキャッシュされていることを確認します。これを行うには、『Oracle Application Server Web Cache管理者ガイド』で説明しているように、M1上でOracleAS Web Cache Managerにアクセスします。

      「Monitoring」で「Popular Requests」をクリックします。「Filter Objects」ドロップダウン・リストから「Cached」を選択し、「Update」をクリックします。OracleAS Portalにアクセスできた場合は、ポータルのコンテンツが表示されます(たとえば、/portal/pls/portalを含むURL)。ポータルのコンテンツが何も表示されない場合は、別のブラウザを開き、OracleAS Portalにログインします。「Popular Requests」ページに戻り、「Update」をクリックして最新のページ・コンテンツを表示します。これで、検証用には十分なコンテンツが提供されます。

    5. OracleAS Portalで、ポートレットをページに追加するなどの基本的なページ編集を行って、新しいコンテンツが表示されることを確認します。新しいコンテンツが正しく表示されない場合やエラーが発生する場合は、OracleAS Web Cacheの無効化の構成に誤りがあります。

5.3.4 手順4: 新しいPortal and Wireless中間層(M2)のインストール

M2(m2.abc.com)上で新しいPortal and Wireless中間層をインストールするには、次の手順を実行します。

  1. 環境変数IASCONFIG_LOCが、コンピュータm1.abc.com上でIASCONFIG_LOCが指しているのと同じ場所を指すように設定します。iasconfig.xmlファイルによって、Webサイトのトポロジに含まれる任意のホストからポータルを構成できるようになります。環境変数は、理想的には共有ファイル・システム間でアクセス可能な場所を指す必要があります。これにより、別のコンピュータにインストールされていても、同じファイルを参照し、更新することができます。

    インストールを開始する前に、2番目の中間層で環境変数を設定する必要があります。構成ファイルのデフォルトの場所を上書きする場合は、たとえば次のようにして、環境変数IASCONFIG_LOCを、ファイルが格納されたディレクトリに設定する必要があります。

    set IASCONFIG_LOC=/usr/local/as101202
    
    


    注意

    デフォルトでは、iasconfig.xmlMID_TIER_ORACLE_HOME/portal/conf内にあります。ネットワーク・ファイル・システムを介してPortal依存性設定ファイルにアクセスできる場合は、複数のホスト間でファイルを共有できるので、ファイルを変更するたびに手動でレプリケートする必要はありません。シンボリック・リンクをサポートするオペレーティング・システムでインストールを実行する場合は、共有ファイルを参照するこのメカニズムを使用することをお薦めします。ただし、ネットワークを介してPortal依存性設定ファイルにアクセスできない場合は、サイトのトポロジの変更を反映してファイルを最新の状態に保つ必要があります。詳細は、第A.2.4項「Portal依存性設定ファイルの更新」を参照してください。 


  2. Oracle Universal Installerを実行して、Oracle Application Server 10gのPortal and Wireless中間層を2番目のコンピュータ(M2)にインストールします。


    注意

    2番目の中間層のインストールに同じ物理パスを使用することをお薦めします。このようにしておくと、1つのコンピュータで構成の変更を行い、その変更内容を別のコンピュータへ転送するときに役立ちます。物理パスが他のコンピュータと異なると、ファイルのコピー後にパスの要素が正しいかどうかの確認を行うことが必要になります。 


  3. 図5-4に示したように、Oracle Application Server中間層のインストール中に、「構成オプションの選択」画面内のOracleAS Portalの選択を解除します。

    図5-4    「構成オプションの選択」画面


    画像の説明


    警告

    「構成オプションの選択」画面でOracleAS Portalを選択すると、OracleAS Portal内の以前の構成エントリが上書きされます。詳細は、第3.3項「インストール時とインストール後のOracleAS Portalの構成」を参照してください。 


  4. Application Server Controlコンソールを使用して、構成するOracleAS Portalを有効にします。詳細は、第7.2.2項「Application Server Controlコンソールを使用したOracleAS Portalの構成」を参照してください。


    注意

    この操作によってOracleAS Portalの中間層コンポーネントが配置されますが、OracleAS Metadata Repository内の情報は上書きされません。 


  5. この新しいインストールが以前の構成に影響を与えることはありません。OracleAS PortalがM1上で起動されて実行中であり、LBRを通じてアクセスできることを確認します。確認方法の詳細は、第5.3.3項「手順3: OracleAS Portalが起動し実行中であることの確認」を参照してください。

5.3.5 手順5: 既存のポータルを実行するための新しい中間層(M2)の構成

既存のポータルを実行するには、次の手順をこの順序で実行してM2を構成します。

  1. 基盤となるコンポーネントが、ロード・バランス・ルーター(LBR)のホスト名(lbr.abc.com)とLBRのポート番号(80)に基づくURLを作成できるように、新しいOracleAS Portal中間層を構成します。これを行うには、M2上でApplication Server Controlコンソールを使用して、次の手順を実行します。

    1. 第5.4.1.1項「www.xyz.comの仮想ホストの作成」で説明しているように、「仮想ホストの作成」ウィザードを使用して仮想ホストを定義します。ただし、次の変更点があります。

      • 「アドレス」ページ(手順9)で、仮想ホストの「サーバー名」フィールドにLBRのホスト名(lbr.abc.com)を指定します。

      • 手順23で、VirtualHostコンテナのPortディレクティブに80を指定します。

    2. 第5.4.1.1項「www.xyz.comの仮想ホストの作成」で説明しているように、「仮想ホストの作成」ウィザードを使用して2番目の仮想ホストを定義します。ただし、次の変更点があります。

      • 「アドレス」ページ(手順9)で、仮想ホストの「サーバー名」フィールドにM2のホスト名(m2.abc.com)を指定します。

      • 手順23で、VirtualHostコンテナのPortディレクティブに7777を指定します。

      • Oracle HTTP Serverの再起動を促すメッセージが表示されたら(手順25)、「はい」をクリックします。

  2. 中間層M1から中間層M2へ、OracleAS Portalの構成設定値をコピーします。まずファイルをバックアップすることをお薦めします。これを行うには、次の手順を実行します。

    1. MID_TIER_ORACLE_HOME/Apache/modplsql/conf/dads.confをM1からM2へコピーします。

    2. MID_TIER_ORACLE_HOME/Apache/oradav/conf/oradav.confをM1からM2へコピーします。

    3. MID_TIER_ORACLE_HOME/Apache/modplsql/conf/cache.confをM1からM2へコピーします。

    4. MID_TIER_ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/applications/portal/portal/WEB-INF/web.xmlをM1からM2へコピーします。

    5. M1とM2が異なる物理パスを使用してインストールされている場合は、ファイルのコピー後にパスの要素が正しいかどうかを確認する必要があります。

    6. 第5.3.4項「手順4: 新しいPortal and Wireless中間層(M2)のインストール」IASCONFIG_LOCを定義しなかった場合は、iasconfig.xmlファイルをM1からM2へコピーする必要があります。

  3. M2上でmod_ossoを再登録します。これを行うには、次の手順を実行します。

    1. MID_TIER_ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso/osso.confをM1からM2へコピーします。osso.confはバイナリ・ファイルです。

    2. 次のコマンドを発行して、Distributed Configuration Management(DCM)リポジトリを同期化します。

      MID_TIER_ORACLE_HOME/Apache/Apache/bin/ssotransfer MID_TIER_ORACLE_
      HOME/Apache/Apache/conf/osso/osso.conf
      
      


      注意

      これで新しいパートナ・アプリケーションが作成されるわけではありません。M1とM2のパートナ・アプリケーションlbr.abc.comが有効になるだけです。 


  4. MID-TIER_ORACLE_HOME/dcm/bin/ディレクトリから次のコマンドを実行して、M2で行われた手動による構成の変更を同期化します。

    dcmctl updateConfig
    
    
  5. dads.confファイルをコピーした後、必要なmod_rewriteディレクティブとmod_oc4jディレクティブを、httpd.confmod_oc4j.confのファイルにそれぞれ追加する必要があります。これを行うには、Application Server Controlコンソールを使用して、第E.2項「DAD構成ファイル(dads.conf)」で説明した手順を実行します。

  6. 次のコマンドを実行します。

    MID_TIER_ORACLE_HOME/dcm/bin/dcmctl updateConfig -ct ohs
    MID_TIER_ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl restartproc process-type=HTTP_Server
    MID_TIER_ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl restartproc process-type=OC4J_Portal
    
    
  7. m2.abc.comのコンピュータを構成して、LBRのホスト名が解決されて正しいIPアドレスが設定されるようにします。DNSの解決に委ねることも、次のようなエントリを/etc/hostsファイル内に作成することもできます。

    L1.L1.L1.L1  lbr.abc.com
    
    


    警告

    /etc/hostsファイルにはローカル・ホスト名が127.0.0.1を指し示すエントリがないことを確認してください。たとえば、次のようになります。

    127.0.0.1 m2.abc.com
     

  8. 『Oracle Application Server Web Cache管理者ガイド』で説明しているように、M1上でOracleAS Web Cache Managerにアクセスします。

  9. M1でOracleAS Web Cache Managerを使用し、M2のOracleAS Web CacheをM1のOracleAS Web Cacheクラスタに追加します。これを行うには、次の手順を実行します。

    1. 「Properties」の「Clustering」をクリックします。

    2. 「Clustering」ページの「Cluster Members」表で「Add」をクリックします。

    3. 「Add Cache to Cluster」ページで、M2に次の情報を指定して、このWeb Cacheクラスタに追加します。

      プロパティ   

      Host Name 

      m2.abc.com 

      Admin Port 

      4002 

      Protocol for Admin Port 

      HTTP 

      Cache Name 

      m2.abc.com - OracleAS Web Cache 

      Capacity 

      30 

    4. 「Submit」をクリックします。

    5. M2上のOracleAS Web Cacheがクラスタに追加されたことを確認するには、「Cluster Member」表内にm2.abc.comがあるかどうかを調べます。

      キャッシュ・クラスタの構成の詳細は、『Oracle Application Server Web Cache管理者ガイド』を参照してください。

  10. M1上のOracleAS Web Cache Managerを使用し、前述の手順で作成したOracleAS Web Cacheクラスタに、M2を追加オリジナル・サーバーとして設定します。これを行うには、次の手順を実行します。

    1. 「Origin Servers, Sites, and Load Balancing」で「Origin Servers」をクリックします。

    2. 「Origin Server」ページの「Application Web Servers」表で「Add」をクリックします。

    3. 「Add Application Web Server」ページで次の情報を設定します。

      プロパティ   

      Hostname 

      m2.abc.com 

      Port 

      7778 

      Routing 

      ENABLED 

      Capacity 

      100 

      Failover Threshold 

      5 

      Ping URL 

      / 

      Ping Interval 

      10 

      Protocol 

      HTTP 

    4. 「Submit」をクリックします。

    5. オリジナル・サーバーが正しく追加されたことを確認するには、「Origin Server」表内にm2.abc.comがあるかどうかを調べます。

    詳細は、『Oracle Application Server Web Cache管理者ガイド』のサイトとオリジナル・サーバーのマップに関する項を参照してください。

  11. 次の手順に従って、M1でOracleAS Web Cache Managerを使用し、lbr.abc.comサイトを2つのオリジナル・サーバーのm1.abc.comm2.abc.comにマップします。

    1. ナビゲーション・フレームで、「Origin Servers, Sites, and Load Balancing」の「Site-to-Server Mapping」を選択します。

    2. 「Site-to-Server Mapping」ページで表内のLBRサイトのマッピングを選択し、「Edit Selected」をクリックします。

    3. 「Select Application Web Servers」セクションで、「Origin Server」ページでM2に指定したアプリケーションWebサーバー(m2.abc.com)を選択します。

    4. 「Submit」をクリックします。

    5. サイトが正しくマップされたことを確認するには、「Site to Server Mappings」表でM1とM2の両方がlbr.abc.comのサイトに対応付けられているかどうかを調べます。

    詳細は、『Oracle Application Server Web Cache管理者ガイド』のサイトとオリジナル・サーバーのマップに関する項を参照してください。

  12. 構成の変更を保存するには、ページの上部にある「Apply Changes」をクリックします。「Cache Operations」ページで次の手順を実行します。

    1. 「Propagate」をクリックして、変更をM2に伝播します。

    2. 「Restart」をクリックして、M1およびM2上のWeb Cacheを再起動します。

  13. 最初の中間層m1.abc.comで前に行った構成と同様に、無効化用ポート上のリクエストを2番目の中間層m2.abc.com上で実行中のOracleAS Web Cacheのポート4001へ転送するように、LBR(lbr.abc.com)を構成します。


    注意

    LBRは、OracleAS Web Cacheの無効化用ポートでリスニングする必要はありません。ポート・マッピング機能のないLBRでは、ポート番号がOracleAS Web Cacheの無効化用ポートと一致している必要があります。 


  14. 最初の中間層m1.abc.comで前に行った構成と同様に、ポート80上のリクエストをコンピュータm2.abc.com上で実行中のOracleAS Web Cacheのポート7777へ転送するように、LBR(lbr.abc.com)を構成します。


    注意

    この手順を実行するには、LBRのドキュメントを参照してください。 


  15. m2.abc.comで実行中のOracle HTTP Serverから流入するループバック・リクエストのためにNATバウンス・バックを実行するように、LBRを構成します。詳細は、第5.3.2項「手順2: LBRを通じてアクセスされるM1でのOracleAS Portalの構成」の手順6を参照してください。

    これらの手順の終了後は、設定した構成は図5-1のようになります。


    注意

    中間層の追加は第5.3.4項「手順4: 新しいPortal and Wireless中間層(M2)のインストール」に概略を示した手順に従い、各中間層については、第5.3.5項「手順5: 既存のポータルを実行するための新しい中間層(M2)の構成」を参照してください。 


  16. LBRのフロントエンド・ホストとOracleAS Portalのポート設定の監視を有効にするには、次のようにM2上のtargets.xmlMID_TIER_ORACLE_HOME/sysman/emd/にある)を編集する必要があります。

    1. テキスト・エディタを使用して、M2上のtargets.xmlを開きます。

    2. OracleAS Portalターゲット(TYPE="oracle_portal")を検索します。

    3. PortalListeningHostPortプロパティを編集して、LBRを指すようにします。たとえば、次のようになります。

      <Property NAME="PortalListeningHostPort" VALUE=http://lbr.abc.com:80/>
      
      
    4. 変更内容をtargets.xmlに保存します。

    5. ターゲットをApplication Server Controlコンソールに再ロードします。

      SolarisとLinuxの場合、次のように入力します。

      MID_TIER_ORACLE_HOME/bin/emctl reload
      
      

      Windowsの場合、次のように入力します。

      MID_TIER_ORACLE_HOME¥bin¥emctl reload
      
      

5.3.6 手順6: PortalツールとWebプロバイダの構成(オプション)

Portalツール(OmniPortletおよびWebクリッピング)プロバイダ、およびローカルで構築されたWebプロバイダとカスタムで構築されたWebプロバイダが正常に機能していることを確認するには、中間層環境にさらに構成を追加する必要があります。OmniPortletやその他のWebプロバイダによってファイル・システムがすでにパーソナライズされている場合、PDK-Javaのプリファレンス・ストア移行/アップグレード・ユーティリティを使用して、既存のパーソナライズをデータベースに移行し、以前のリリースからのパーソナライズをアップグレードすることができます。このユーティリティの詳細は、第C.11項「PDK-Javaのプリファレンス・ストア移行/アップグレード・ユーティリティの使用」を参照してください。

WSRPプロデューサの場合は、OracleAS Metadata Repositoryがデフォルトのポートレット・プリファレンス・ストアとして使用されます。別のプリファレンス・ストアを使用する場合は、『Oracle Application Server Portal開発者ガイド』を参照してください。

複数の中間層環境でのPortalツール・プロバイダの構成

複数の中間層環境でPortalツール(OmniPortletおよびWebクリッピング)プロバイダを正常に機能させるには、次の手順を実行します。

  1. OmniPortletで共有のプリファレンス・ストアを使用するように構成します。デフォルトのOmniPortletプロバイダでは、ファイルベースのプリファレンス・ストアが使用されます。これに対し、複数の中間層環境では、データベースのプリファレンス・ストア(DBPreferenceStore)などの共有のプリファレンス・ストアを使用する必要があります。Portalツール・プロバイダでDBPreferenceStoreを使用するように構成するには、次の手順を実行します。

    1. ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/applications/jpdk/jpdk/doc/dbPreferenceStoreディレクトリに移動します。たとえば、次のようになります。

      cd ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/applications/jpdk/jpdk/doc/dbPreferenceStore
      
      
    2. SQL*Plusでcreate userコマンドとgrant connectコマンドを使用して、PORTALスキーマのあるデータベース上でユーザーを作成し、リソース作成権限と接続権限を付与します。次のコマンドで、実際のパスワードに置き換えます。デフォルトのパスワードwelcomeは、セキュリティ上のリスクがあるため使用しないでください。たとえば、次のようになります。

      create user prefstore identified by password;
      grant connect, resource to prefstore;
      
      
    3. ユーザーprefstoreとして接続し、SQL*Plusでjpdk_preference_store2.sqlスクリプトを次のように実行します。

      @jpdk_preference_store2
      
      
    4. 次のエントリをファイルdata-sources.xmlに追加します。このファイルは、ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/configディレクトリにあります。

      <data-source
         class="com.evermind.sql.DriverManagerDataSource"
         name="omniPortletprefStore"
         location="jdbc/UnPooledConnection"
         xa-location="jdbc/xa/XAConnection"
         ejb-location="jdbc/PooledConnection"
         connection-driver="oracle.jdbc.driver.OracleDriver"
         username="prefstore"
         password="password"
         url="jdbc:oracle:thin:@infra.host.com:1521:orcl"
         inactivity-timeout="30"
      />
      
      


      注意

      配置および構成のファイルにパスワードを埋め込むと、セキュリティ上のリスクが発生します。クリア・テキストのパスワードをdata-sources.xmlファイルで使用しない場合、次の手順を実行して間接パスワードを作成できます。

      1. 次の例に示すように、ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/config/jazn-data.xmlファイルを編集して、prefstoreユーザーをjazn.comレルムに追加します(jazn.comレルムを使用するかわりに、この目的で新規レルムを作成できます)。

        <realm>
            <name>jazn.com</name>
            <users>
              <user>
                 <name>prefstore</name>
                 <display-name>OmniPortletprefstore</display-name>
                 <description>OmniPortlet prefstore</description>
                 <credentials>!welcome</credentials>
              </user>
              <user>
                 ...
        
        

        パスワードが<credentials>要素に含まれ、先頭に感嘆符(!)が付くことに注意してください。次回OC4Jがjazn-data.xmlを読み取ると、このパスワードが不明瞭な状態で、ファイルがリライトされます。

      2. ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/config/data-sources.xmlファイルを再び編集し、次のようにしてパスワード属性を置き換えて、前述の手順で作成した間接パスワードを使用します。

        password="->jazn.com/prefstore"
        
        

        間接パスワードの作成の詳細は、『Oracle Application Server Containers for J2EEセキュリティ・ガイド』を参照してください。

       

    5. ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/applications/portalTools/omniPortlet/WEB-INF/providers/omniPortletディレクトリにあるファイルprovider.xmlを編集します。編集するのは、太字で示されているpreferenceStoreタグです。

      <provider class="oracle.webdb.reformlet.ReformletProvider">
         <vaultId>0</vaultId>
         <session>true</session>
         <preferenceStore 
      class="oracle.portal.provider.v2.preference.DBPreferenceStore"> 
            <name>omniPortletprefStore</name> 
            <connection>jdbc/PooledConnection</connection> 
         </preferenceStore> 
      
      
    6. OC4J_Portalを再起動します。

    データベース・プリファレンス・ストアの構成の詳細は、次を参照してください。

    • Portal Center(http://portalcenter.oracle.com)に掲載されている「Installing the DBPreferenceStore Sample (V2)」という記事

    • 『Oracle Application Server Portal開発者ガイド』の環境設定に関する項

    PDKプリファレンス・ストア移行ユーティリティの詳細は、第C.11項「PDK-Javaのプリファレンス・ストア移行/アップグレード・ユーティリティの使用」を参照してください。

  2. OmniPortletインスタンスをファイル・システムでパーソナライズして作成してある場合、プリファレンス・ストア移行ユーティリティを使用して、これらのパーソナライズ済インスタンスをデータベースに移行する必要があります。移行ユーティリティを実行するには、次の手順を実行します。

    1. 次のコマンドを使用して、中間層のOracleホーム・ディレクトリに移動します。

      cd ORACLE_HOME
      
      
    2. 次のコマンドを実行して、ファイルベースのプリファレンス・ストア(FilePreferenceStore)からデータベースのプリファレンス・ストア(DBPreferenceStore)に、OmniPortletデータを移行します。

      java -classpath portal/jlib/pdkjava.jar 
      oracle.portal.provider.v2.preference.MigrationTool -mode filetodb
      -pref1UseHashing true -pref1RootDirectory j2ee/OC4J_
      Portal/applications/portalTools/omniPortlet/WEB-INF
      /providers/omniPortlet -pref2User prefstore
      -pref2Password password -pref2URL jdbc:oracle:thin:@infra.host.com:1521:orcl
      
      
  3. 通常LBRを構成する前に、OmniPortletとWebクリッピングに対してHTTPプロキシ構成を実行します。LBRの構成後にこれを行うには、次の手順を実行します。

    1. Portalツールの構成情報は、中間層サーバーのprovider.xmlファイルに格納されています。1つの中間層(たとえば、M1)で構成を直接更新し、LBRですべての中間層フロントエンドに伝播する必要があります。これを行う前に、M1以外の中間層をすべて停止する必要があります。

    2. HTTPプロキシ設定は、Portalツールの「プロバイダの編集」ページ(OmniPortletおよびWebクリッピング)で変更できます。これらのページを表示するには、Portalツール・プロバイダのテスト・ページにアクセスして、「HTTPプロキシ」設定の隣にある「編集」リンクをクリックします。テスト・ページは次のURLにあります。

      • OmniPortletプロバイダのテスト・ページ:

        http://lbr.abc.com/portalTools/omniPortlet/providers/omniPortlet
        
        
      • Webクリッピング・プロバイダのテスト・ページ:

        http://lbr.abc.com/portalTools/webClipping/providers/webClipping
        
        

      詳細は、第I.1.3項「HTTPまたはHTTPSのプロキシ設定の構成」を参照してください。

    3. provider.xmlファイルに対して行われた変更を中間層のM2に伝播します。

      • ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/applications/portalTools/omniPortlet/WEB-INF/providers/omniPortlet/provider.xmlをM1からM2へコピーします。

      • ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/applications/portalTools/webClipping/WEB-INF/providers/webClipping/provider.xmlをM1からM2へコピーします。

  4. ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/config/data-sources.xmlをM1からM2へコピーします。

  5. ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/config/jazn-data.xmlをM1からM2へコピーします。

  6. 中間層のM2を再起動します。

  7. OracleAS Portalで、「ナビゲータ」にある「プロバイダ」タブの「ローカルで構築されたプロバイダ」で、OmniPortletプロバイダの「登録の編集」をクリックします。次に、「接続」タブをクリックし、プロバイダ登録URLの最初の部分をhttp://m1.abc.com:7777/からhttp://lbr.abc.com/に変更します。

  8. OracleAS Portalで、「ナビゲータ」にある「プロバイダ」タブの「ローカルで構築されたプロバイダ」で、Webクリッピング・プロバイダの「登録の編集」をクリックします。次に、「接続」タブをクリックし、プロバイダ登録URLの最初の部分をhttp://m1.abc.com:7777/からhttp://lbr.abc.com/に変更します。

  9. 次のURLにあるテスト・ページにアクセスして、OmniPortletとWebクリッピング・プロバイダがLBRを通じて正常に動作することを確認します。

  10. ポートレット・リポジトリの「ポートレット・ビルダー」フォルダにPortalツール・ポートレットが表示されるように、ポートレット・リポジトリを更新します。

    1. ポータル管理者としてログインし、「ビルダー」リンクをクリックします。

    2. 「管理者」タブをクリックします。

    3. 「ポートレット」サブタブをクリックします。

    4. 「ポートレット・リポジトリ」ポートレットの「ポートレット・リポジトリのリフレッシュ」リンクをクリックします。

    5. 更新処理がバックグラウンドで続行されます。

複数の中間層環境でのローカルで構築されたWebプロバイダの作成と編集

ローカルで構築されたプロバイダとは、OracleAS Portalのインスタンス内部に定義されているプロバイダのことです。通常、LBRを構成する前に、これらのプロバイダを作成または編集します。LBRの構成後にこれを行うには、次の手順を実行します。

  1. Webプロバイダの情報は、中間層サーバーのprovider.xmlファイルに保持されています。1つの中間層(たとえば、M1)で構成を直接更新し、LBRですべての中間層フロントエンドに伝播する必要があります。これを行う前に、M1以外の中間層をすべて停止する必要があります。

  2. Webプロバイダとそのポートレットを作成または編集します。新しいプロバイダごとにprovider.xmlファイルが作成されます。

  3. M1内のファイルに対して行われた変更を中間層のM2に伝播します。

    1. ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/applications/portalTools/providerBuilder/WEB-INF/providers/<providerName>ディレクトリをM1からM2へコピーします。

    2. ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/applications/portalTools/providerBuilder/WEB-INF/deployment/<providerName>.propertiesファイルをM1からM2へコピーします。

    3. ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/applications/portalTools/providerBuilder/WEB-INF/deployment_providerui/provideruiacls.xmlファイルをM1からM2へコピーします。

    4. ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/applications/portalTools/providerBuilder/WEB-INF/deployment_providerui/providerstore.xml内の<providerMap>のエントリをM1からM2へコピーし、<warDir>要素をM2のORACLE_HOMEに適した値に変更します(太字の部分)。

      <providerMap name="MyProvider" baseLanguage="en">
          <displayName language="en" translation="myprovider"></displayName>
          <timeout>20</timeout>
          <timeoutMessage language="en" translation="Timed Out"></timeoutMessage>
          <loginFrequency>Never</loginFrequency>
          
      <httpURL>http://lbr.abc.com:80/portalTools/builder/providers/MYPROVIDER</httpUR
      L>
          <cookieDomain>abc.com</cookieDomain>
          <serviceId>MYPROVIDER</serviceId>
          <requireSessionData>false</requireSessionData>
          <httpAppType>Portal</httpAppType>
          <warDir>ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_
      Portal/applications/portalTools/providerBuilder/WEB-INF</warDir>
          <warFile>providerBuilder</warFile>
      </providerMap>
      
      
    5. URL http://lbr.abc.com:80/portalTools/builder/providers/
      <providerName>
      にあるテスト・ページにアクセスして、WebプロバイダがLBRを通じて正常に動作することを確認します。

  4. 中間層のM2を再起動します。

複数の中間層環境でのカスタムで構築されたプロバイダの構成

カスタムで構築されたプロバイダとは、OracleAS Portalのインストールによってあらかじめ生成されたプロバイダ、およびOracleAS Portalを使用して作成されたプロバイダを除く、任意に作成したWebプロバイダのことです。カスタムで構築されたプロバイダを構成するには、それを最初の中間層に配置し、M1のURL(http://m1.abc.com:7777/<webApp>/providers/<providerName>)を使用してOracleAS Portalに登録する必要があります。複数の中間層環境で機能するように構成するには、次の手順を実行します。

  1. カスタムで構築されたプロバイダで共有のプリファレンス・ストアを使用するように構成します。「複数の中間層環境でのPortalツール・プロバイダの構成」で説明している手順を参照してください。

    データベース・プリファレンス・ストアの構成の詳細は、Portal Center(http://portalcenter.oracle.com)に掲載されている「Installing the DBPreferenceStore Sample (V2)」という記事を参照してください。

  2. ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/applications/<webApp>/WEB-INF/providers/<providerName>/provider.xmlをM1からM2へコピーします。

  3. OracleAS Portalで、「ナビゲータ」にある「プロバイダ」タブの「登録されたプロバイダ」で、プロバイダの「登録の編集」をクリックします。「接続」タブをクリックし、プロバイダ登録URLの最初の部分をhttp://m1.abc.com:7777/からhttp://lbr.abc.comに変更します。

  4. 次のURLにあるテスト・ページにアクセスして、カスタムで構築されたプロバイダがLBRを通じて正常に動作することを確認します。

    http://lbr.abc.com:80/<webApp>/providers/<providerName>
    
    
複数の中間層環境でのカスタムで構築されたWSRPプロデューサの構成

デフォルトでは、WSRPプロデューサはポートレット・プリファレンス・データをOracleAS Metadata Repositoryに保存することで、複数の中間層環境で正常に機能します。この情報をカスタム・データベースを使用して保存する場合は、『Oracle Application Server Portal開発者ガイド』を参照してください。


注意

複数の中間層環境でポートレット・プリファレンス・データの保存にカスタム・データベースを使用する場合は、すべてのWSRPプロデューサがdata-sources.xmlにある同じデータベース・スキーマを参照する必要があります。 


ロード・バランス・セッションベースのWebプロバイダの構成

フロントエンドとしてロード・バランス・ルーター(LBR)が設定されたセッションベースのWebプロバイダを構成するには、プロバイダの情報ページでログインの頻度を「ユーザー・セッションごとに1回」に設定し、LBRをCookieベースのルーティングを行うように構成する必要があります。ログインの頻度を設定するには、次の手順を実行します。

  1. OracleAS Portalにログインします。「Portalビルダー」ページが表示されます。

  2. Portalビルダーで「管理」タブをクリックしてから、「ポートレット」タブをクリックします。

  3. 「リモート・プロバイダ」で、構成するWebプロバイダ名を入力し、「編集」をクリックします。

  4. 「接続」タブをクリックします。

  5. 「ユーザー/セッション情報」で、「ログイン周期」を「ユーザー・セッションごとに1回」に設定します。

  6. 「OK」をクリックします。

LBRをCookieベースのルーティングを行うように構成する方法の詳細は、LBR固有のドキュメントを参照してください。

外部アプリケーション・ログインURLの編集

外部アプリケーションが中間層でホスティングされている場合、外部アプリケーション・ログインURLをOracleAS Single Sign-On Serverで更新する必要があります。これを実行するには、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド』の「外部アプリケーションの編集」に記載されている手順に従ってください。ログインURLの最初の部分をhttp://m1.abc.com:7777/からhttp://lbr.abc.com/に変更します。

5.3.7 手順7: OracleAS Web Cacheでのセッション・バインドの有効化

OracleAS Web Cacheのセッション・バインド機能は、ユーザー・セッションを特定のオリジナル・サーバーにバインドして、状態を一定の期間保持するために使用されます。デフォルトのOracleAS Portal中間層で実行されるほとんどすべてのコンポーネントはステートレスですが、セッション・バインドは次の2つの理由で必要になります。

OracleAS Web Cacheでポータル・ユーザー・セッションをOracleAS Portal中間層にバインドするには、次の手順を実行します。

  1. M1またはM2いずれかのOracleAS Web Cache Managerで、「Origin Servers, Sites, and Load Balancing」の「Session Binding」をクリックします。

  2. 「Session Binding」ページで表内のLBRサイト名(lbr.abc.com:80)を選択し、「Edit Selected」をクリックします。

  3. 「Please select a session」ドロップダウン・リストのセッション値を「Any Set-Cookie」に変更します。

  4. 「Please select a session binding mechanism」ドロップダウン・リストで、「Cookie-based」を選択します。

  5. 「Submit」をクリックして、新しい設定値をサイトlbr.abc.com:80に適用します。

  6. 構成の変更を保存するには、ページの上部にある「Apply Changes」をクリックします。

  7. 「Cache Operations」ページで「Propagate」をクリックして、変更を伝播します。

  8. 「Restart」をクリックし、M1およびM2上でOracleAS Web Cacheを再起動します。

5.3.8 手順8: 構成完了の確認

完了した構成が正常に機能していることを確認するには、次の手順を実行します。

  1. OracleAS Web Cacheに格納されたコンテンツを消去するには、次のようにM1およびM2を再起動します。

    1. Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールにアクセスします。たとえば、次のようになります。

      http://m1.abc.com:1810
      
      

      詳細は、第7.2.1項「Application Server Controlコンソールへのアクセス」を参照してください。

    2. M1インスタンスをクリックします。

    3. 「すべてを再起動」をクリックします。

    4. この手順をM2について繰り返します。

  2. 次の手順を実行して、OracleAS PortalにLBRを通じてアクセスできるかどうかをテストします。

    1. http://lbr.abc.com/portal/pls/portalにあるOracleAS Portalのホーム・ページにアクセスします。

    2. ポータルのログイン・リンクをクリックします。

    3. ポータルのリンクをいくつかクリックしてみます。

    4. コンテンツがOracleAS Web Cacheにキャッシュされていることを確認します。これを行うには、『Oracle Application Server Web Cache管理者ガイド』で説明しているように、M1上でOracleAS Web Cache Managerにアクセスします。

      「Monitoring」で「Popular Requests」をクリックします。「Filter Objects」ドロップダウン・リストから「Cached」を選択し、「Update」をクリックします。OracleAS Portalにアクセスできた場合は、ポータルのコンテンツが表示されます(たとえば、/portal/pls/portalを含むURL)。

      OracleAS Portalで、ポートレットをページに追加するなどの基本的なページ編集を行って、新しいコンテンツが表示されることを確認します。新しいコンテンツが正しく表示されない場合やエラーが発生する場合は、OracleAS Web Cacheの無効化の構成に誤りがあります。

5.4 仮想ホストの構成

Oracle HTTP Serverは、仮想ホストの構成をサポートしています。仮想ホストによって、1台のコンピュータを任意の数の異なるサイトとして表すことができます。たとえば、1台のコンピュータを、www.abc.comwww.xyz.comの両方で表すように構成できます。1台のコンピュータをmy.oracle.comoraclepartnernetwork.oracle.comの両方で表すように構成することもできます。OracleAS Portalを使用して仮想ホストを構成するには、Oracle HTTP Server上で仮想ホストを設定する必要があります。そのほかにOracle Application Server Web CacheとOracle Application Server Single Sign-Onの構成も必要です。

ポータル・ページは、最初にアクセスするホストのホスト名でOracleAS Web Cacheにキャッシュされます。同じページに対する後続のリクエストには必ず、アクセスするホストに関係なく、そのホスト名のあるリンクが含まれます。

たとえば、仮想ホストwww.abc.comを使用してページAにアクセスする場合、ページAのすべてのリンクは、www.abc.comの相対で表示されます。別のユーザーが仮想ホストwww.xyz.comを使用して、同じページAにアクセスする場合、OracleAS Web Cacheにおいて別名処理が行われるため、このページ用に作成されたすべてのリンクは、www.abc.comを参照し、これらのリンクをクリックすると、www.abc.comから提供されるポータル・ページになります。

両方の仮想ホストから提供されるページが相互に排他的(つまり、サイトwww.abc.comから提供されるポータル・ページが、www.xyz.comから提供されていない)でないかぎり、ユーザーは2つの仮想ホストの間を往復します。これが望ましくない場合は、『Oracle Application Serverエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』で説明しているように、OracleAS Portal用に専用のイントラネットとインターネットを設定できます。


注意

中間層のホスト名のみを変更する場合は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。 


サーバー名をwww.abc.comとし、http://www.abc.com:7779/portal/pls/portalのOracleAS Portalに接続することを想定します。中間層がインストールされるコンピュータのIPアドレスは、196.12.67.8です。

実際のサーバー名を使用してhttp://www.abc.com:7779/portal/pls/portalにあるOracleAS Portalにアクセスするだけでなく、仮想ホスト名を使用してhttp://www.xyz.com:7779/portal/pls/portalにもアクセスすると想定します。この場合の両方のURLが、同じIPアドレスを指します。

この例では、ポート7779がOracleAS Web Cacheのリスニング・ポート、ポート7778がOracle HTTP Serverのリスニング・ポートです。

また、OracleAS Single Sign-Onは、IPアドレスが123.45.67.8の別のコンピュータにインストールされていて、http://www.login.com:7777/pls/orassoというURLでアクセスされると想定します。


注意

  • この例のIPアドレスは、説明のためのみに使用しており、有効なIPアドレスであるとはかぎりません。

  • この項で使用されている名前とポートは説明用の仮の値であり、実際の環境に合せて置き換える必要があります。

  • この項では、OracleAS Portal中間層の仮想ホストの構成方法を説明するだけなので、OracleAS Single Sign-Onのホスト名が変更されることはありません。OracleAS Single Sign-Onのホスト名をカスタマイズする方法の詳細は、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド』にあるプロキシ・サーバーを使用したOracleAS Single Sign-Onの配置に関する項、および『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。

 

図5-5では、OracleAS Web CacheとOracle Application Serverが同じ中間層のコンピュータにありますが、この2つは別々のコンピュータにあってもかまいません。

図5-5    仮想ホストの概要


画像の説明


注意

ドメイン名www.abc.comwww.xyz.comおよびwww.login.comは有効なドメイン名であり、pingを実行できることが必要です。 


仮想ホストを構成するには、次の手順を示された順序で実行します。

  1. 仮想ホストの作成

  2. OracleAS Web Cacheの構成

  3. OracleAS Single Sign-OnへのOracleAS Portalの登録

  4. 構成の確認

5.4.1 仮想ホストの作成

仮想ホスト名www.xyz.comおよび実際のサーバー名www.abc.com用に、httpd.confファイル内に仮想ホストのエントリを作成する必要があります。仮想ホストを定義するには、Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールを使用して、次の手順を実行します。

この手順を終了した後に、次のことを実行します。

  1. httpd.confファイルの確認

  2. 仮想ホストが正しく構成されたことの確認

5.4.1.1 www.xyz.comの仮想ホストの作成

www.xyz.comの仮想ホストを作成するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールにアクセスします。

    詳細は、第7.2.1項「Application Server Controlコンソールへのアクセス」を参照してください。

  2. OracleAS Portalがインストールされている中間層のリンクをクリックします。

  3. 「HTTP_Server」リンクをクリックします。

  4. 「仮想ホスト」リンクをクリックします。

  5. 「仮想ホスト」ページの「作成」ボタンをクリックします。

  6. 「概要」ページで、「次へ」をクリックし、「仮想ホストの作成」ウィザードを使用して新しい仮想ホストを作成します。

  7. 「一般」ページで、表5-2に示す情報を指定します。

    表5-2    仮想ホスト情報 
    仮想ホスト情報   

    ドキュメント・ルート・ディレクトリ 

    ORACLE_HOME/Apache/Apache/htdocs 

    ディレクトリの索引 

    空白も可 

    サーバー管理者の電子メール 

    有効な電子メール・アドレス 

    仮想ホスト・タイプ 

    名前ベース 

  8. 「次へ」をクリックします。

  9. 「アドレス」ページで、使用する仮想ホストについての次の情報を「サーバー名」フィールドに入力します。

    www.xyz.com
    
    
  10. 「メイン・サーバーのすべてのIPアドレスをリスニング」オプションを選択します。

  11. 「次へ」をクリックします。

  12. 「ポート」ページで「特定のポートをリスニング」を選択し、ポートのドロップダウン・リストからOracle HTTP Serverリスニング・ポート(この例では7778)を選択します。

  13. 「次へ」をクリックします。

  14. 「エラー・ログ」ページで、すべてのデフォルト値を選択します。

  15. 「次へ」をクリックします。

  16. 「サマリー」ページのサマリーを確認します。

  17. 「終了」をクリックします。

  18. Oracle HTTP Serverの再起動を促すメッセージが表示されたら、「いいえ」をクリックします。

  19. サーバー名www.xyz.comが、表内に表示されることを確認します。

  20. 「管理」リンクをクリックします。

  21. 「拡張サーバー・プロパティ」をクリックします。

  22. 「httpd.conf」を選択します。

  23. 次に示すように、VirtualHostコンテナにPortおよびRewriteディレクティブを追加します(太字の部分)。

    NameVirtualHost *:7778
    
    <VirtualHost *:7778>
         ServerName www.xyz.com
         Port 7779
         ServerAdmin you@your.address
         RewriteEngine On
         RewriteOptions inherit
    </VirtualHost>
    
    
  24. 「適用」をクリックします。

  25. Oracle HTTP Serverの再起動を促すメッセージが表示されたら、「いいえ」をクリックします。

5.4.1.2 www.abc.comの仮想ホストの作成

www.abc.comの仮想ホストを作成するには、次の手順を実行します。

  1. 第5.4.1.1項「www.xyz.comの仮想ホストの作成」の手順18を実行します。

  2. 「アドレス」ページ(手順9)で、使用する仮想ホストについての次の情報を「サーバー名」フィールドに入力します。

    www.abc.com
    
    
  3. 第5.4.1.1項「www.xyz.comの仮想ホストの作成」の手順1024を実行します。

  4. Oracle HTTP Serverの再起動を促すメッセージが表示されたら、「はい」をクリックします。

5.4.1.3 httpd.confファイルの確認

www.abc.comwww.xyz.comの仮想ホストを構成したら、次のようにApplication Server Controlコンソールを使用して、httpd.confファイルを確認します。

  1. Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールにアクセスします。

  2. OracleAS Portalがインストールされているアプリケーション・サーバーのリンクをクリックします。

  3. 「HTTP_Server」リンクをクリックします。

  4. 「管理」リンクをクリックします。

  5. 「拡張サーバー・プロパティ」をクリックします。

  6. 「httpd.conf」を選択します。

httpd.confファイルに次のような新しいセクションがあることを確認します。

NameVirtualHost *:7778

<VirtualHost *:7778>
   ServerName www.xyz.com
   Port 7779
   ServerAdmin you@your.address
   RewriteEngine On
   RewriteOptions inherit
</VirtualHost>

<VirtualHost *:7778>
   ServerName www.abc.com
   Port 7779
   ServerAdmin you@your.address
   RewriteEngine On
   RewriteOptions inherit
</VirtualHost>

仮想ホストのエントリはhttpd.confファイルの既存の内容によって様々に異なることがありますが、www.abc.comwww.xyz.comの両方の仮想ホストに対応する仮想ホストのエントリは必須です。


注意

  • httpd.confファイルは、手動で更新することもできます。このファイルは、前述したような正しいVirtualHostディレクティブを含めるために、手動で編集できます。

    中間層で行われた手動による構成の変更を同期化するために、次のようにして、ORACLE_HOME/dcm/bin/dcmctlを実行します。

    dcmctl updateConfig -ct ohs
    
    

    最後に、ORACLE_HOME/opmn/binから次のコマンドを実行してOracle HTTP Serverを再起動します。

    opmnctl restartproc type=ohs
    
    
  • 使用するサイト名がDNSに登録されていない場合は、次のようにして、使用中のクライアント・コンピュータでhostsファイルを更新する必要があります。

    Windowsの場合、このファイルは通常、C:¥WINNT¥system32¥drivers¥etcディレクトリ内にあります。次の例は、Windowsでのhostsファイルです。

    # Copyright (c) 1993-1995 Microsoft Corp.
    #
    # This is a sample HOSTS file used by Microsoft TCP/IP
    # for Windows.
    #
    127.0.0.1 localhost
    196.12.67.8 www.abc.com
    196.12.67.8 www.xyz.com
    
    

    UNIXの場合、このファイルは通常、/etc/hostsディレクトリ内にあります。これらの変更を行った後にシステムを再起動する必要はありません。

 

5.4.1.4 仮想ホストが正しく構成されたことの確認

次のURLにアクセスして、サーバー名と仮想ホストの両方が機能していることを確認します。

5.4.2 OracleAS Web Cacheの構成

www.abc.comサイトは、すでにOracleAS Web Cache内に定義されています。これに加えて、複数の仮想ホストがOracleAS Metadata Repositoryに対して透過的になるように、OracleAS Web Cache内にサイトの別名を作成する必要があります。www.abc.comはサイトとして設定されていますが、www.xyz.comはサイトの別名として定義しなければならないことに注意してください。このようにして、両方のサイト用にキャッシュされたコンテンツが、OracleAS Web Cacheに送信される無効化メッセージによって無効化されます。

関連項目

サイトの別名の設定方法は、『Oracle Application Server Web Cache管理者ガイド』を参照してください。 

5.4.3 OracleAS Single Sign-OnへのOracleAS Portalの登録

Oracle Application Server Single Sign-Onが正常に機能するためには、URLに同じホスト名が指定されているパートナ・アプリケーションによって、SSO Serverが必ず参照される必要があります。これは、Cookieがそれらを生成したホストのみに返されるからです。このため、前例では、OracleAS Single Sign-Onは常にhttp://www.login.comとして参照される必要があります。つまり、www.abc.comwww.xyz.comをパートナ・アプリケーションとして登録する必要があります。これを行うには、次の手順を実行します。

  1. 次のように、スクリプトptlconfigを実行することによって、www.abc.comのパートナ・アプリケーション・エントリを追加します。

    ptlconfig -dad portal -sso -host www.abc.com -port 7779
    
    
  2. 次のように、スクリプトptlconfigを実行することによって、www.xyz.comのパートナ・アプリケーション・エントリを追加します。

    ptlconfig -dad portal -sso -host www.xyz.com -port 7779
    
    
  3. ssoregを実行して、仮想ホストwww.abc.comを登録します。これはmod_ossoのシングル・サインオンに役立ちます。このサイト内でパートナ・アプリケーションとして定義する特定のアプリケーションURLは、osso.confファイルで定義されます。ssoregは、MID_TIER_ORACLE_HOME/sso/binの中間層にあります。

    次の例は、UNIX上でのssoregの使用方法を示しています。

    MID_TIER_ORACLE_HOME/sso/bin/ssoreg.sh
      -site_name www.abc.com
      -mod_osso_url http://www.abc.com:7779
      -config_mod_osso TRUE
      -oracle_home_path MID_TIER_ORACLE_HOME
      -config_file MID_TIER_ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso/osso.conf
      -admin_info cn=orcladmin
    
    

    Windowsでは、かわりにssoreg.batを実行する必要があります。詳細は、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド』を参照してください。

  4. ssoregを実行して、仮想ホストwww.xyz.comを登録します。これはmod_ossoのシングル・サインオンに役立ちます。このサイト内のパートナ・アプリケーションとして定義されるアプリケーションのURLは、osso.confファイルで定義されます。

    次の例は、UNIX上でのssoregの使用方法を示しています。

    MID_TIER_ORACLE_HOME/sso/bin/ssoreg.sh
      -site_name www.xyz.com
      -mod_osso_url http://www.xyz.com:7779
      -config_mod_osso TRUE
      -oracle_home_path MID_TIER_ORACLE_HOME
      -config_file MID_TIER_ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso/osso_xyz.conf
      -admin_info cn=orcladmin
      -virtualhost
    
    

    -config_fileパラメータがosso_xyz.confファイルを参照していることに注意してください。

  5. www.xyz.comの仮想ホスト・コンテナを次のように編集する必要があります(太字の部分)。

    <VirtualHost *:7778>
       ServerName www.xyz.com
       Port 7779
       ServerAdmin you@your.address
       RewriteEngine On
       RewriteOptions inherit
       OssoConfigFile MID_TIER_ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso/osso_xyz.conf
       OssoIpCheck off
    </VirtualHost>
    
    

詳細は、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド』のmod_ossoの登録に関する項を参照してください。

5.4.4 構成の確認

仮想ホストが正しく設定されたことを確認するには、次のいずれかのURLを使用してOracleAS Portalに接続します。

最初のログイン時にhttp://www.login.comのログイン画面が表示され、ログインに成功することを確認してください。他の仮想ホストからのこれ以降のログインでは、シングル・サインオンが機能してログイン証明書の入力が求められないはずです。

5.5 プロキシ・サーバーを使用するためのOracleAS Portalの構成

ファイアウォールの外側のプロバイダおよびWebサイトへ接続するために、OracleAS Portalを構成してプロキシ・サーバーを使用することができます。


注意

  • Oracle Textでは、URLのコンテンツの索引を作成するときに、プロキシ・サーバーの設定を使用します。詳細は、第8.3.6.4項「URLの索引のプロキシ設定」を参照してください。

  • プロキシ・サーバーを使用するためにOracleAS Portalを構成するには、ポータル管理者であることが必要です。

  • 企業内の配置をセキュアに構成するための推奨方法については、『Oracle Application Serverエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』を参照してください。

 

プロキシ・サーバーを指定するには、次の手順を実行します。

  1. 「サービス」ポートレットで、「グローバル設定」をクリックします。

    「サービス」ポートレットは「ビルダー」ページの「管理」タブにあります。

  2. 「プロキシ」タブをクリックします。

  3. 「HTTPプロキシ・ホスト」フィールドで、myproxy.mycompany.comのように、ファイアウォールの外側のアプリケーションにアクセスするために使用する、HTTPプロキシ・サーバーのアドレスを入力します。プロキシ・サーバー名に接頭辞http://は付けません。

  4. 「ポート」フィールドに、プロキシ・サーバーのポート番号を入力します。値を指定しない場合のポート番号のデフォルトは、80です。


    注意

    プロキシのソフトウェアを実行するサーバーの名前とポート番号については、サーバー管理者に問い合せてください。 


  5. 「追加」をクリックします。

    これで、ポータルとWebプロバイダまたはWSRPプロデューサ間の接続のためにプロキシ・サーバーを使用することができます。また、このプロキシは、たとえばURLアイテムに指定されたURLに接続するためなど、他の接続にも使用することができます。

  6. 「プロキシの選択」セクションで、このような接続に使用するプロキシ・サーバーを選択します。非プロバイダ接続でプロキシ・サーバーを使用しない場合は、「なし」を選択します。

  7. 「この文字で始まるドメインにプロキシ・サーバーを使用しない」フィールドに、プロキシ・サーバーを使用しないドメインを入力します。


    注意

    ドメインは、たとえば.mycompany.comのようにピリオド(.)で始まる必要があります。複数のドメインは、カンマ(,)で区切ります。 


  8. 「OK」をクリックします。


プロキシ・サーバーの設定方法に関連する詳細は、Oracle Technology Network(OTN)(http://www.oracle.com/technology/)のホワイト・ペーパー「A Primer on Proxy Servers」を参照してください。

5.6 リバース・プロキシ・サーバーの構成

OracleAS PortalとOracleAS Single Sign-Onのリバース・プロキシ・サーバーの構成の詳細は、『Oracle Application Serverエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』を参照してください。

5.7 OracleAS Portalでの専用のイントラネットおよびインターネットの構成

OracleAS Portalは、企業ネットワーク内および外部クライアントからアクセスできるように構成できます。この構成の重要な特徴とOracleAS Portalの構成方法については、次のドキュメントを参照してください。

5.8 OracleAS Web CacheにキャッシュされたOracleAS Portalコンテンツの管理

Oracle Application Server Web Cacheには、キャッシュ、ページ・アセンブリおよび圧縮の機能が用意されています。OracleAS Web Cacheは、静的および動的なWebコンテンツを迅速に配信し、Oracle Application Serverにロード・バランスおよびフェイルオーバーの機能を提供します。OracleAS Portalでのキャッシュの機能の概要は、第1.3項「OracleAS Portalのキャッシュについて」を参照してください。

この項では、OracleAS Web Cacheを使用できるようにOracleAS Portalを構成する方法について説明します。

この項には次の項目が含まれています。

5.8.1 Oracle Application Server Web Cacheの管理

以前のリリースでは、OracleAS Web Cacheを構成するために、OracleAS Web Cache Managerを使用する必要がありました。このリリースでは、次の2つの方法があります。

これらのインタフェースを使用すると、OracleAS Web Cache構成ファイルのwebcache.xmlを更新できます。

5.8.2 Application Server Controlコンソールを使用したPortalのWeb Cache設定の構成

ホスト名や無効化用ポート番号など、OracleAS Portalで使用するOracleAS Web Cache設定を変更するには、Application Server Controlコンソールを使用します。これらの設定は、「PortalのWebキャッシュ設定」ページで構成できます。

「PortalのWebキャッシュ設定」ページでOracleAS Web Cacheのプロパティを変更する場合、そのプロパティはwebcache.xmlファイルではなくiasconfig.xmlに保存されます。Application Server Controlコンソールの「Webキャッシュ管理」ページに戻り、変更を適切に加える必要があります。

関連項目

「PortalのWebキャッシュ設定」ページの使用方法の詳細は、第7.3.3項「「PortalのWebキャッシュ設定」リンク」を参照してください。 

5.8.3 OracleAS Web Cacheにキャッシュされたポータル・コンテンツの管理

OracleAS Portalのユーザー・インタフェースから、OracleAS Web Cacheにキャッシュされたポータル・コンテンツを管理する様々なタスクを実行できます。OracleAS Web Cacheにキャッシュされたポータル・コンテンツ全体を消去したり、各ポータル・ユーザーのコンテンツを消去したりすることもできます。


注意

キャッシュを消去すると、後続のリクエストがキャッシュ・ミスになり、キャッシュが再読込みされるまで、ポータルのパフォーマンスが低下することがあります。 


ユーザーのグループ・メンバーシップが変更された場合は、そのユーザーのキャッシュ・エントリを削除して新しい権限を持てるようにするため、キャッシュを消去することができます。同様に、あるオブジェクトに対するユーザーまたはグループの権限を変更する場合も、そのオブジェクトのキャッシュ・エントリを消去することができます。

キャッシュ全体を消去したり、特定のユーザーのキャッシュを消去するには、ポータル管理者であることが必要です。特定のポータル・オブジェクトのキャッシュを消去するには、そのオブジェクトに対して、少なくとも「管理」権限を持っている必要があります。

次の各項で、OracleAS Portalを使用して実行できる処理について詳細に説明します。

5.8.3.1 Web Cache全体の消去

Web Cache全体を消去するには、次の手順を実行します。

  1. 「サービス」ポートレットで、「グローバル設定」をクリックします。

    デフォルトでは、「サービス」ポートレットは、「Portalビルダー」ページの「管理」タブの「ポータル」サブタブにあります。

  2. 「キャッシュ」タブをクリックします。

  3. 「Web Cache全体を消去」を選択します。

  4. 「適用」または「OK」をクリックして、キャッシュを消去します。


    注意

    これによってすべてのページURLとスタイル・シートが消去されますが、ポータル・イメージは消去されません。 


5.8.3.2 特定ユーザーのキャッシュの消去

特定のユーザーのためのキャッシュを消去するには、次の手順を実行します。

  1. 「サービス」ポートレットで、「グローバル設定」をクリックします。

    デフォルトでは、「サービス」ポートレットは、「Portalビルダー」ページの「管理」タブの「ポータル」サブタブにあります。

  2. 「キャッシュ」タブをクリックします。

  3. 「ユーザーのキャッシュを消去」フィールドに、キャッシュを消去するユーザーの名前を入力します。


    注意

    ユーザー名が不明な場合は、「ユーザーをブラウズ」アイコンをクリックし、表示されたリストから選択します。 


  4. 「適用」または「OK」をクリックして、特定のユーザーのキャッシュを消去します。


    注意

    ユーザーのポータル・プロファイルを編集して、特定のユーザーのためのキャッシュを消去することもできます。 


5.8.3.3 無効化ベースのキャッシュの有効期間の設定

無効化ベースのキャッシュでは、アイテムの編集などによりオブジェクトが変更されたことをOracleAS Web Cacheに通知するメッセージをポータルまたはプロバイダが送信すると、キャッシュ・エントリがパージされます。ただし、キャッシュ・エントリに対する有効期間を設定することもできます。キャッシュ・エントリは、OracleAS Web Cacheが無効化メッセージを受け取らない場合でも、この有効期間の最後に達するとパージされます。


注意

無効化ベースのキャッシュのエントリに有効期間を設定するには、ポータル管理者であることが必要です。 


無効化ベースのキャッシュのエントリに有効期間を設定するには、次の手順を実行します。

  1. 「サービス」ポートレットで、「グローバル設定」をクリックします。

    デフォルトでは、「サービス」ポートレットは、「Portalビルダー」ページの「管理」タブの「ポータル」サブタブにあります。

  2. 「キャッシュ」タブをクリックします。

  3. 「有効期間の最大値」フィールドに、キャッシュ・エントリがパージされるまでにキャッシュ内に留まる最大時間(分単位)を入力します。


    注意

    ここに小さな値を選択すると、キャッシュが頻繁に期限切れになるため、キャッシュのミスが頻繁に発生します。ただし、大きな値を選択すると、コンテンツが失効する場合があります。すべてのポータル・コンテンツがキャッシュできなくなるので、値に0は設定しないでください。 


  4. 「OK」をクリックします。

5.8.3.4 特定ポータル・オブジェクトのキャッシュの消去

ページ・グループ、ページ、ページ用のPortalテンプレート、ポートレット・リポジトリ内のポートレット、Portal DBプロバイダおよびPortal DBプロバイダのコンポーネントに対応するキャッシュ・エントリを消去するには、次の手順を実行します。

  1. 「ナビゲータ」内で、消去するオブジェクトまでドリルダウンします。

    • ページ・グループ、ページ、ページ用のPortalテンプレートの場合は、「プロパティ」をクリックし、「アクセス」タブをクリックします。

    • Portal DBプロバイダとPortal DBプロバイダのコンポーネントの場合は、「アクセス権限の付与」をクリックします。

    • ポートレットの場合は、「ポートレット・リポジトリ」ページ・グループの横の「ルート・ページの編集」をクリックし、目的のポートレットが含まれたページまでドリルダウンします。ポートレットの横にある「操作」アイコンをクリックし、「アクセス」をクリックします。

  2. 「キャッシュの消去」をクリックします。

  3. 「OK」をクリックします。

5.8.4 SQL*Plusによるキャッシュ無効化キューの消去

ユーザーが操作を行った結果、キャッシュ無効化キューが大きくなりすぎる場合があります。たとえば、大量のメンバーが属するグループへページに対するセキュリティ権限を繰り返し付与すると、付与するたびに、ユーザーごとにキュー内に弱い無効化が発生します。

弱い無効化は必要ではないこともありますが、OracleAS Portalがその必要性を判断できない場合があります。たとえば、ページに対するグループ権限が「表示」から「パーソナライズ(フル)」にアップグレードされても、グループのメンバーが誰もページを表示しない場合、無効化は不要です。ただし、誰がページを表示したかの記録は、Portalにありません。したがって、セキュリティの変更を使用するように構成された弱い無効化が続行します。

ポータル管理者は、ポータル・スキーマの所有者としてSQL*Plusで次の問合せを実行し、キュー内の弱い無効化の回数を確認することができます。

select count(1) from wwutl_cache_inval_msg$ where process_type=2;

ポータル管理者は、ポータル・スキーマの所有者としてSQL*Plusで次の問合せを実行し、キュー内の弱いまたは強い無効化の合計回数を確認することができます。

select count(1) from wwutl_cache_inval_msg$;

この大きくなりすぎている可能性のあるwwutl_cache_inval_msg$表内の行数は、ある程度までは、データベースを実行しているインフラストラクチャの速度に依存します。OracleAS PortalはOracleAS Web Cacheの無効化用ポートと通信するので、通常は50000個のメッセージによって弱い無効化ジョブの速度が低下し、50000個のメッセージをOracleAS Web Cacheへ送信するとネットワークに負荷がかかります。

弱い無効化が不要であることが判明した場合、ポータル管理者はポータル・スキーマの所有者として、SQL*Plusで次の問合せを実行することができます。

delete from wwutl_cache_inval_msg$ where process_type=2;

この問合せによって、弱い無効化がキューから削除されます。

弱い無効化が必要であってもそれが多すぎる場合、ポータル管理者は、次のコマンドを使用してキャッシュ無効化キューを消去することができます。

truncate table  wwutl_cache_inval_msg$;

次にポータル管理者は、OracleAS Portalのユーザー・インタフェースを通じてキャッシュ全体を消去する必要があります。この作業の詳細は、第5.8.3.1項「Web Cache全体の消去」を参照してください。

5.8.5 無効化メッセージの処理ジョブの管理

OracleAS Portalは、無効化メッセージを使用してキャッシュ内のオブジェクトを期限切れにします。cachjsub.sqlスクリプトを使用すると、無効化ジョブの実行頻度を構成できます。cachjsub.sqlの実行方法の詳細は、第C.1項「cachjsub.sqlを使用した無効化メッセージの処理ジョブの管理」を参照してください。

5.9 専用のOracleAS Web Cacheインスタンスを使用するためのOracleAS Portalの構成

OracleAS Web Cacheは、1つ以上のOracleAS Portal中間層サーバーのフロントエンドに位置する専用サーバーに配置できます。OracleAS Web Cacheは一般的なハードウェアで十分に機能するため、専用の配置は、ハードウェアの費用の点では負担になりません。一般的には、1 GBのメモリを持つコンピュータを使用することをお薦めします。キャッシュ・サーバーと中間層サーバーのどちらも、高速のネットワーク・カードを使用してサイトのパフォーマンスを確保する必要があります。OracleAS Portalでのキャッシュの機能の概要は、第1.3項「OracleAS Portalのキャッシュについて」を参照してください。

Webサイトの管理者は、このトポロジを設定するために、OracleAS Portal中間層と同じコンピュータにインストールされたOracleAS Web Cacheを無効にし、専用サーバーに新しいOracleAS Web Cacheインスタンスを設定する必要があります。図5-6には、OracleAS Portalが専用のOracleAS Web Cacheインスタンスを使用するトポロジを示します。

図5-6    専用のOracleAS Web Cacheインスタンスを使用するOracleAS Portal


画像の説明

5.9.1 インストールの前提条件と要件について

5.9.2 専用のOracleAS Web Cacheの構成

Oracle Universal Installerは、OracleAS Portal and Wireless中間層のインストール時に、同じコンピュータ上にOracleAS Portal中間層とOracleAS Web Cacheを自動的に構成し起動します。未使用のOracleAS Portal中間層コンピュータにインストールされているOracleAS Web Cacheを無効にし、別のコンピュータにインストールされている専用のOracleAS Web Cacheを、OracleAS Portal中間層と通信するように構成する必要があります。

Webサイトwww.company.com、ポート番号7777用の専用OracleAS Web Cacheを構成するには、次の6つのタスクを実行します。

5.9.2.1 タスク1: 専用サーバー上でOracleAS Web Cacheが稼働していることの確認

OracleAS Web Cacheを専用サーバー上に正しく構成するには、OracleAS Web Cacheが起動され、稼働中であることが必要です。Application Server Controlコンソールのホーム・ページ上でのOracleAS Web Cacheの起動、停止、再起動、およびそのステータスの表示方法の詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。

5.9.2.2 タスク2: 専用サーバー上でのOracleAS Web Cacheの構成

専用サーバー上のOracleAS Web Cacheを手動で構成して、コンテンツが別のコンピュータ上のOracleAS Portal中間層に正しく配信されるようにする必要があります。OracleAS Web Cache Managerから「Origin Servers」ページ(「Origin Servers, Sites, and Load Balancing」→「Origin Servers」)および「Listen Ports」ページ(「Ports」→「Listen Ports」)に移動して、適切な変更を行う必要があります。

専用サーバーにインストールされているOracleAS Web Cacheを正しく構成するには、OracleAS Portal中間層と同じコンピュータにインストールされているOracleAS Web Cacheのオリジナル・サーバー情報が必要となります。

専用のOracleAS Web Cacheインスタンスからオリジナル・サーバーのプロパティ設定を変更するには、次の手順を実行します。

  1. ORACLE_HOME/webcacheディレクトリにある、webcache.xmlファイルのバックアップ・コピーを作成します。

  2. 専用コンピュータ上のOracleAS Web Cache Managerで、「Origin Servers, Sites, and Load Balancing」の下にある「Origin Servers」をクリックします。

  3. 「Origin Servers」ページで、ホストを選択し、「Edit」をクリックします。

  4. 中間層コンピュータにインストールされているOracleAS Web Cacheインスタンスと同じページからコピーされた値を使用して、専用のOracleAS Web CacheのApplication Web Serversのプロパティを変更します。Application Web Serversのデフォルト・プロパティの変更方法については、オンライン・ヘルプを参照してください。

  5. 「OK」をクリックします。

  6. 「Restart Web Cache」をクリックします。

専用サーバー上のOracleAS Web Cacheを手動で構成して、ホスト名www.company.com、およびリスニング・ポート番号7777を含むサイト定義を作成する必要があります。OracleAS Web Cache Managerから「Site Definitions」ページ(「Origin Servers, Sites, and Load Balancing」→「Site Definitions」)に移動して、適切な変更を行う必要があります。

5.9.2.3 タスク3: 中間層サーバーの未使用のOracleAS Web Cacheの停止

このタスクはオプションです。OracleAS Portal中間層サーバーのリソースを節約するには、『Oracle Application Server管理者ガイド』の指示に従って、中間層サーバーの未使用のキャッシュを停止します。このキャッシュ・インスタンスは、この配置オプションでは使用されません。

5.9.2.4 タスク4: OracleAS Web Cache設定を使用するOracleAS Portal中間層の構成

OracleAS Portal中間層は、OracleAS Web Cacheのリスニング・ポート、invalidatorユーザー名、invalidatorパスワード設定などを認識している必要があります。「PortalのWebキャッシュ設定」ページでこれらの設定を変更して、専用のOracleAS Web Cacheの新しいホスト名とポート番号をOracleAS Portal中間層に適用する必要があります。

  1. Oracle Enterprise Manager 10gのApplication Server Controlコンソール上のApplication Serverのホーム・ページで、「システム・コンポーネント」セクションの「Portal」をクリックします。OracleAS Portalのホーム・ページが表示されます。

  2. 「管理」セクションで「PortalのWebキャッシュ設定」リンクをクリックします。「PortalのWebキャッシュ設定」ページが表示されます。

  3. 「PortalのWebキャッシュ設定」ページで、「公開ホスト」フィールドを正しいホスト名www.company.comで変更し、「リスニング・ポート」フィールドを正しいポート番号7777で変更します。

  4. 無効化ホストなど他のWeb Cache設定を確認し、専用サーバー上のキャッシュ情報に一致するようにし、「適用」をクリックします。確認のページが表示されます。デフォルトのポートとパスワードの設定の変更方法については、オンライン・ヘルプを参照してください。

    関連項目

    第7.3.3項「「PortalのWebキャッシュ設定」リンク」 

5.9.2.5 タスク5: Oracle HTTP Serverの仮想ホスト設定の構成

専用のOracleAS Web Cache設定を使用して、仮想ホストのエントリをOracleAS Portal中間層の一部であるOracle HTTP Serverのhttpd.confファイル内に作成する必要があります。この例では、仮想ホスト名としてwww.company.com、ポート番号として7777(専用のOracleAS Web Cacheリスニング・ポートと同じ)を設定しています。仮想ホスト名とポート番号は、OracleAS Web Cacheで定義されているサイト定義の値と一貫している必要があります。これを行うには、次のタスクを実行します。

  1. 次のように仮想ホスト設定を構成します。

    1. Application Server ControlコンソールのOracleAS Portal中間層サーバー上のApplication Serverのホーム・ページで、「システム・コンポーネント」セクションの「HTTP Server」をクリックします。

      HTTP Serverのホーム・ページが表示されます。

    2. 「仮想ホスト」タブをクリックします。

    3. 「作成」をクリックします。

    4. 「概要」ページで、「次へ」をクリックし、「仮想ホストの作成」ウィザードを使用して新しい仮想ホストを作成します。

    5. 「仮想ホストの作成: 一般」ページで、「仮想ホスト・タイプ」に「名前ベース」を選択し、「次へ」をクリックします。

    6. 「仮想ホストの作成: アドレス」ページで、仮想ホストの「サーバー名」フィールドにwww.company.comと入力します。

    7. 「メイン・サーバーのすべてのIPアドレスをリスニング」オプションを選択し、「次へ」をクリックします。

    8. 「仮想ホストの作成: ポート」ページで「特定のポートをリスニング」を選択し、ポート・リストからOracle HTTP Serverリスニング・ポート(たとえば、7778)を選択します。

    9. 「次へ」をクリックし、「仮想ホストの作成: エラー・ログ」ページで再度「次へ」をクリックします。

    10. 「サマリー」ページのサマリーを確認し、「終了」をクリックします。「確認」ページが表示されます。

    11. Oracle HTTP Serverの再起動を促すメッセージが表示されたら、「いいえ」をクリックします。

    12. サーバー名www.company.comが、表内に表示されることを確認します。

  2. 新たに作成された仮想ホストを次のように構成します。

    1. HTTP Serverのホーム・ページから「管理」タブをクリックします。

    2. 「拡張サーバー・プロパティ」をクリックします。

    3. 「httpd.conf」を選択します。

    4. 次に示すように、VirtualHostコンテナにPortおよびRewriteディレクティブを追加します(太字の部分)。

      NameVirtualHost *:7778
      <VirtualHost *:7778>
            ServerName www.company.com
            Port 7777
            RewriteEngine On
            RewriteOptions inherit
      </VirtualHost>
      
      
    5. 「適用」をクリックします。

    6. Oracle HTTP Serverの再起動を促すメッセージが表示されたら、「はい」をクリックします。

    Webサイトの移動、ポートレットの削除などの基本的なテストを実行すると、構成を確認できます。

5.10 中間層で使用されるインフラストラクチャ・サービスの変更

Oracle Application Server 10gでは、中間層で使用されるOracleAS Infrastructureサービス(Oracle Identity ManagementまたはOracleAS Metadata Repository)を変更することができます。この機能を使用すると、たとえば、中間層およびそのアプリケーションをテスト段階から本稼働用に移行することができます。OracleAS Portalで使用されるOracleAS Metadata Repositoryを変更する場合は、テスト段階のOracleAS Metadata Repositoryに格納されたアプリケーション固有のデータを、本稼働環境のOracleAS Metadata Repositoryにも移動する必要があります。本稼働環境で追加のコンピュータが必要な場合は、インフラストラクチャ・サービスの変更が便利です。単一の手順で、中間層および配置済アプリケーションがすでにあるコンピュータを追加します。中間層インスタンスに使用されるインフラストラクチャ・サービスの変更方法は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。


注意

デフォルトでは、OracleAS Portalの中間層は1つのポータル・インスタンスで構成されます。このインスタンスのDAD名とOracleAS Metadata Repositoryスキーマ名はどちらもportalです。このデフォルトのOracleAS Portalインスタンスのインフラストラクチャ・サービスは、前述した方法でのみ変更できます。 


5.11 OracleAS Wirelessの構成

中間層のインストール中にOracleAS Portalと一緒にOracle Application Server Wirelessが構成された場合、中間層インストールにより、OracleAS Wirelessサービスにポータルが登録されます。


注意

インストール中にOracleAS Wirelessを構成しなかった場合、Application Server Controlコンソールを使用してOracleAS Wirelessを中間層に配置できます。OracleAS Portalの構成に使用される類似の手順は、第7.2.2項「Application Server Controlコンソールを使用したOracleAS Portalの構成」を参照してください。 


複数の中間層インストールが実行される場合は、最初に設定されたOracleAS WirelessサービスのURLがOracleAS Portalインスタンスに格納されます。cfgiasw.plスクリプトを実行することにより、このURLを任意のOracleAS WirelessサービスのURLに変更できます。詳細は、第C.8項「cfgiaswスクリプトを使用したモバイルの構成」を参照してください。


注意

OracleAS Wirelessサービスとして選択したOracle Application Server中間層でportalRegistrarスクリプトを実行することにより、このURLを任意のOracleAS WirelessサービスのURLに変更できます。OracleAS Wirelessの構成の詳細は、『Oracle Application Server Wireless管理者ガイド』を参照してください。 


5.12 OracleAS Portalスキーマのパスワードの変更

この項では、OracleAS Portalのデフォルトおよびデフォルト以外のスキーマ・パスワードの変更について説明します。

デフォルトのOracleAS Portalインスタンスのスキーマ・パスワードの変更

OracleAS Portalのデフォルトのインスタンス用OracleAS Portalスキーマ・パスワードの変更方法の詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』のOracleAS Metadata Repositoryスキーマ・パスワードの変更に関する項を参照してください。


注意

デフォルトでは、OracleAS Portalの中間層は1つのポータル・インスタンスで構成されます。このインスタンスのDAD名とOracleAS Metadata Repositoryスキーマ名はどちらもportalです。このOracleAS Portalのデフォルトのインスタンス用スキーマ・パスワードの変更方法の詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』のOracleAS Metadata Repositoryスキーマ・パスワードの変更に関する項を参照してください。 


デフォルトでないOracleAS Portalインスタンスのスキーマ・パスワードの変更

デフォルト以外のOracleAS Portalインスタンス用OracleAS Portalスキーマ・パスワードの変更方法の詳細は、第B.1.1項「OracleAS Portalスキーマのパスワードの変更」を参照してください。


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