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Oracle Application Server インストレーション・ガイド
10gリリース2(10.1.2)for HP-UX PA-RISC (64-bit)
B25631-02
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インストール後の作業

内容は次のとおりです。

16.1 インストール後のOracle Application Serverインスタンスの状態

インストール後は、構成したコンポーネントが起動されます(1024よりも小さいポートを使用するようにそれらを構成しなかった場合。1024よりも小さいポートを使用するように構成した場合は、それらを手動で起動する必要があります)。

ブラウザに「ようこそ」ページおよび「Application Server Control」ページが表示されます。これらのページのURLは、インストーラの最後の画面に示されます。最後の画面の内容は、ORACLE_HOME/install/setupinfo.txtファイルで確認できます。

Oracle Application Serverインスタンスを起動および停止するには、スクリプトまたはOracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlを使用します。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。

16.2 Oracle Application Serverコンポーネントのパスワード

デフォルトでは、OracleAS Metadata Repositoryスキーマ・パスワードを除いて、Oracle Application ServerコンポーネントのすべてのパスワードがOracle Application Serverインスタンス・パスワードと同じに設定されます。セキュリティ上の理由から、様々なコンポーネントのパスワードを異なる値に変更する必要があります。

インストールしたコンポーネントのパスワードを変更する方法の詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』およびコンポーネントのマニュアルを参照してください。

16.3 NFSでのインストール

Oracle Application ServerをNFSディスクにインストールした場合は、ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/httpd.confファイルに格納されているLockFileディレクティブがローカル・ディスクを指すように編集する必要があります。このファイルは、Oracle HTTP Serverコンポーネントによって使用されます。

詳細は、『Oracle HTTP Server管理者ガイド』を参照してください。

16.4 OracleASのファイルベースのクラスタ化

ファイルベース・リポジトリを使用して管理されるOracleAS Clusterを設定する場合は、『Oracle Application Server高可用性ガイド』に示す手順を実行する必要があります。

dcmctl joinFarmコマンドを実行すると、すべてのコンポーネントを停止させるopmnctl stopallが起動されるので注意してください。dcmctl joinFarmコマンドが完了した後で、opmnctl startallを実行して、それらのコンポーネントを再起動する必要があります。

16.5 バックアップおよびリカバリ

インストール後というのは、ファイルのバックアップを開始し、バックアップおよびリカバリの計画を立てるのによいタイミングです。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。

16.6 SSL対応

デフォルトでは、ほとんどのコンポーネントがSSLに対応するように構成されていません。SSLに対応させるには、『Oracle Application Server管理者ガイド』のSSLに関する項を参照してください。

16.7 オペレーティング・システムのロケールおよび環境変数NLS_LANG

Oracle Application Serverを英語以外の言語環境でインストールした場合は、次の項で説明する設定を確認してください。

16.7.1 オペレーティング・システムのロケールの確認

デフォルトのロケールが適切に設定されていることを確認するには、環境変数LC_ALLまたはLANGが適切な値に設定されていることを確認します。現在の設定を確認するには、localeコマンドを実行します。

prompt> locale

16.7.2 NLS_LANG設定の確認

NLS_LANG設定を確認するには、次の手順を実行します。

  1. 環境変数NLS_LANGの値がオペレーティング・システムのデフォルトのロケール設定に対応することを確認します。この変数を設定するファイルのリストなどの詳細は、『Oracle Application Serverグローバリゼーション・サポート・ガイド』を参照してください。場合によっては、これらのファイルに含まれる変数NLS_LANGの値を編集する必要があります。

  2. ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xmlファイルのNLS_LANG設定が環境変数NLS_LANGと一致することを確認します。

    例: opmn.xmlファイルのNLS_LANG設定は次のようになります。

    <environment>
         <variable id="TMP" value="/tmp"/>
         <variable id="NLS_LANG" value="JAPANESE_JAPAN.JA16SJIS"/>
    </environment>
    
    

16.8 インストール後のコンポーネントの構成

インストール時にコンポーネントを構成しなかった(つまり、「構成オプションの選択」画面でコンポーネントを選択しなかった)場合は、インストール後に一部のコンポーネントを構成できます。コンポーネントの中には、それを構成する前に依存関係を設定しておく必要があるものがあります。第16.8.1項「mod_ossoの構成(Oracle Delegated Administration Servicesに必要)」では、Oracle Delegated Administration Servicesを構成する前に行う必要があるmod_ossoの構成方法について説明します。

16.8.1 mod_ossoの構成(Oracle Delegated Administration Servicesに必要)

インストール中にOracle Delegated Administration Servicesを構成しなかった場合は、インストール後にOracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlを使用してそれを構成できます。

Oracle Delegated Administration ServicesにはOracleAS Single Sign-Onおよびmod_ossoが必要です。mod_ossoは、Single Sign-On serverと通信するOracle HTTP Serverモジュールです。mod_ossoが構成されていない場合は、それを構成してから、Oracle Delegated Administration Servicesを構成する必要があります。次の手順を実行します。

  1. OracleAS Single Sign-OnがOracle Internet Directoryに対して構成されていることを確認します。これらの2つのコンポーネントをインストーラからインストールして構成した場合は、この処理は済んでいます。

  2. Oracle Delegated Administration Servicesを構成するORACLE_HOMEでmod_ossoが構成されているかどうか確認します。

    ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/httpd.confファイル内の次の行を調べます。ORACLE_HOMEは、Oracle Delegated Administration Servicesを構成するディレクトリを指しています。

    include "ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/mod_osso.conf"
    
    

    その行が#で始まっている場合、その行はコメント・アウトされているため、mod_ossoはこのインストールでは構成されていません。手順3を実行してmod_ossoを構成します。

    その行がコメント・アウトされていない場合、mod_ossoは構成済です。先に進み、Application Server Controlを使用してOracle Delegated Administration Servicesを構成できます。手順5に進みます。

  3. mod_ossoを手動で構成するには、次の手順を実行します。

    1. 環境変数ORACLE_HOMEにOracle Delegated Administration Servicesが構成されるディレクトリのフルパスを設定します。

    2. 環境変数SHLIB_PATH$ORACLE_HOME/lib32および$ORACLE_HOME/network/libが含まれるように設定します。

    3. 次のコマンド(すべてを1行で)を実行します。注意: -classpathパラメータでは、コロン(:)の後に空白文字を入力しないでください(<no spaces>で示します)。

      prompt> $ORACLE_HOME/jdk/bin/java
       -classpath .:$ORACLE_HOME/sso/lib/ossoreg.jar:<no spaces>
       $ORACLE_HOME/jlib/ojmisc.jar:<no spaces>
       $ORACLE_HOME/jlib/repository.jar:<no spaces>
       $ORACLE_HOME/j2ee/home/jazn.jar:$ORACLE_HOME/jdk/lib/dt.jar:<no spaces>
       $ORACLE_HOME/jdk/lib/tools.jar:$ORACLE_HOME/jlib/infratool.jar
       oracle.ias.configtool.UseInfrastructure i
       -f $ORACLE_HOME/config/infratool_mod_osso.properties
       -h OIDhost -p OIDport -u OIDadminName -w OIDclearTextPassword
       -o ORACLE_HOME -m ASinstanceName
       -infra infraGlobalDBName -mh host -sso true
       -sslp sslPort -sslf false
      
      

      表16-1に、値を指定する必要があるパラメータを示します。

      表16-1    mod_ossoを構成するためのパラメータ 
      パラメータ  説明 

      -h OIDhost 

      Oracle Internet Directoryを実行しているコンピュータの名前を指定します。この値は、ORACLE_HOME/config/ias.propertiesファイルのOIDhostパラメータから判断できます。 

      -p OIDport 

      Oracle Internet Directoryがリスニングしているポート番号を指定します。この値は、ORACLE_HOME/config/ias.propertiesファイルのOIDportパラメータから判断できます。 

      -u OIDadminName 

      Oracle Internet Directoryのログイン名を指定します。スーパーユーザーcn=orcladminを使用します。 

      -w OIDclearTextPassword 

      Oracle Internet Directoryユーザーのパスワードを指定します。 

      -o ORACLE_HOME 

      OracleAS Infrastructureがインストールされたディレクトリへのフルパスを指定します。 

      -m ASinstanceName 

      mod_ossoを構成するOracleAS Infrastructureインスタンスの名前を指定します。この値は、ORACLE_HOME/config/ias.propertiesファイルのIASnameパラメータから判断できます。 

      -infra infraGlobalDBname 

      OracleAS Metadata Repositoryデータベースの名前を指定します。この値は、ORACLE_HOME/config/ias.propertiesファイルのInfrastructureDBCommonNameパラメータから判断できます。 

      -mh host 

      Oracle Delegated Administration Servicesを構成するコンピュータの完全なホスト名(ドメイン名を含む)を指定します。 

      -sslp sslPort 

      Oracle Internet DirectoryのSSLポートを指定します。この値は、ORACLE_HOME/config/ias.propertiesファイルのOIDsslportパラメータから判断できます。 

  4. OC4JおよびOracle HTTP Serverを再起動します。これには、opmnctlコマンドを使用します。

    prompt> $ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl restartproc ias-component=OC4J
    prompt> $ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl restartproc ias-component=HTTP_Server
    
    
  5. mod_ossoが構成されたら、Application Server Controlを使用してOracle Delegated Administration Servicesを構成できます。詳細は、『Oracle Internet Directory管理者ガイド』を参照してください。

16.9 インストール後の作業を必要とするコンポーネント

表16-2に示すコンポーネントのいずれかを使用する予定の場合は、インストール後(コンポーネントを使用する前)に、コンポーネントに固有のいくつかの手順を実行する必要があります。表16-2に、それらの手順が説明されているコンポーネントのマニュアルを示します。

表16-2    インストール後の手順を必要とするコンポーネント 
コンポーネント  インストール後の手順が説明されているマニュアル 

OracleAS Portal 

『Oracle Application Server Portal構成ガイド』 

OracleAS Wireless 

『Oracle Application Server Wireless管理者ガイド』 

Oracle Ultra Search 

『Oracle Ultra Search管理者ガイド』 

OracleBI Discoverer 

分析用にリレーショナル・データを準備するには、ユーザーとロールを有効にし、セキュリティを設定します。詳細は、『Oracle Business Intelligence Discoverer管理ガイド』を参照してください。

注意: このガイドは、Oracle Business Intelligence ToolsのCDに収録されています。

中間層のインストール後の作業の詳細は、『Oracle Business Intelligence Discoverer構成ガイド』を参照してください。 

OracleAS Reports Services 

『Oracle Application Server Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』 

OracleAS Personalization 

『Oracle Application Server Personalization管理者ガイド』 

OracleAS Certificate Authority 

『Oracle Application Server Certificate Authority管理者ガイド』 

16.10 次の作業

Oracle Application Serverをインストールした後で、『Oracle Application Server管理者ガイド』を読む必要があります。特に、「Oracle Application Serverのインストール後に始めに行うこと」という章を読む必要があります。

また、Oracle Application Serverのインストール後にOracle Application Server環境の完全なバックアップを行う必要があります。これにより、万一何か異常が発生した場合に作業環境をリストアできます。Oracle Application Server環境の完全なバックアップの方法の詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。

Oracle Application Server環境の完全なバックアップは、パッチセットのアップグレードが正常に行われた後や構成変更が正常に行われた後にも実行する必要があります。


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