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Oracle Application Server インストレーション・ガイド
10gリリース2(10.1.2)for HP-UX PA-RISC (64-bit)
B25631-02
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G
トラブルシューティング

この付録では、Oracle Application Serverのインストール時に発生する可能性がある一般的な問題の解決策について説明します。内容は次のとおりです。

G.1 一般的なトラブルシューティングのヒント

インストール中にエラーが発生した場合は、次のように対処してください。

G.2 インストールの問題および解決策

この項では、インストールに関する一般的な問題および解決策について説明します。

G.2.1 ログ・ファイルの場所

次の2つのセットのログ・ファイルがあります。

G.2.2 空でないディレクトリへのインストールに関するメッセージ

問題

インストーラによって、空でないディレクトリにインストールしていることを示すメッセージが表示されます。

解決策

インストールを開始して「ファイルの場所の指定」画面を過ぎた後は、インストールが完了していない場合でも、指定したOracleホーム・ディレクトリはすでにインストーラによって作成されています。後で、インストーラによって作成されたファイルを含む同じディレクトリに再度インストールしようとすると、ディレクトリが空でないことを示す警告がインストーラによって表示されます。

次の手順を実行します。

  1. 「警告」ダイアログ・ボックスで、「いいえ」をクリックして「ファイルの場所の指定」画面に戻ります。

  2. 「ファイルの場所の指定」画面で、「インストールされた製品」をクリックします。これによって、「インベントリ」画面が表示されます。

    「インベントリ」画面にOracleホームが表示されている場合は、そのOracleホームを削除する必要があります。詳細は、付録E「削除および再インストール」を参照してください。

    「インベントリ」画面にOracleホームが表示されていない場合は、Oracleホームからファイルを削除するのみで、インストールを続行できます。

G.2.3 インストール前の確認を実行した後インストーラが表示されない

問題

インストール前の確認を実行した後に、インストーラが表示されません。

解決策

CD-ROMまたはDVDのマウント・ポイントであるディレクトリが不適切な権限でマウントされたため、pwdコマンドが正常に動作しませんでした。pwdを実行すると、「現行のディレクトリを判別できません」というメッセージが戻されます。

この問題を解決するには、次の手順を実行します。

  1. CD-ROMをアンマウントします。

  2. マウント・ディレクトリの権限を755に変更します。

  3. CD-ROMを再マウントします。

これで、インストーラは正しく実行されます。

G.2.4 失敗したインストールをクリーンアップできない

インストールに成功しなかった場合は、Oracle Application Serverを再度インストールする前に、失敗したインストールを削除する必要があります。詳細は、付録E「削除および再インストール」を参照してください。

G.2.5 cn=orcladminアカウントのパスワード忘れ

問題

cn=orcladminアカウントのパスワードを忘れました。

解決策

データベースでパスワードを再設定できます。DSEのルート属性名はorclsupasswordです。

接続の試行を特定の回数失敗すると、cn=orcladminアカウントはロックされます。この場合、アカウントをロック解除する必要があります。アカウントをロック解除する方法の詳細は、第G.2.6項「cn=orcladminアカウントのロック」を参照してください。

G.2.6 cn=orcladminアカウントのロック

問題

接続の試行に10回失敗するとcn=orcladminアカウントがロックされます。これは、パスワード・ポリシーで制御されます。試行失敗回数のデフォルト値は10回です。

解決策

cn=orcladminのパスワードがわかっている場合は、次のコマンドを実行してアカウントをロック解除できます。

prompt> ORACLE_HOME/bin/oidpasswd connect=dbsid unlock_su_acct=true

dbsidはデータベースのSIDです。たとえば、次のようになります。

prompt> ORACLE_HOME/bin/oidpasswd connect=orcl unlock_su_acct=true
OID DB user password: enter_ODS_password
OID superuser account unlocked successfully.

このコマンドによって、ODSスキーマのパスワードの入力を要求されます。デフォルトでは、ODSパスワードは、インストール時に入力したcn=orcladminおよびias_adminアカウントのパスワードと同じです。

パスワード・ポリシーを変更する場合は、『Oracle Internet Directory管理者ガイド』を参照してください。

G.2.7 ユーザー・インタフェースが希望の言語で表示されない、または正しく表示されない

問題

メッセージが希望の言語で表示されない、または正しく表示されません。

解決策

現在、Oracle Application Serverでは、インストール後の言語の追加または削除はサポートされていません。

英語以外の内容を表示する場合は、インストール時に、すべての必要な言語を追加してください。インストール時に言語を追加するには、「インストールする製品の選択」画面の「製品の言語」ボタンをクリックします。デフォルトでインストールされている言語を確認する場合は、第5.7項「追加の言語のインストール」を参照してください。

英語以外の内容を表示する場合、インストール時に「製品の言語」をクリックし忘れると、必要なフォントがインストールされないため、ユーザー・インタフェースが正しく表示されないことがあります。この問題を解決するには、OracleAS Metadata Repository Upgrade Assistant and UtilitiesのCD-ROMまたはOracle Application ServerのDVDから、必要なフォントをインストールします。

  1. OracleAS Metadata Repository Upgrade Assistant and UtilitiesのCD-ROMまたはOracle Application ServerのDVDを挿入してマウントします。

  2. CD-ROMの場合: CD-ROMのutilities/fontsディレクトリの内容をORACLE_HOME/jdk/jre/lib/fontsディレクトリにコピーします。

    DVDの場合: DVDのrepca_utilities/utilities/fontsディレクトリの内容をORACLE_HOME/jdk/jre/lib/fontsディレクトリにコピーします。

G.2.8 インストーラにOracleAS Metadata Repositoryの正しいデータベース名が表示されない

問題

中間層のインストール時に、インストーラの「OracleAS Metadata Repositoryの選択」画面(中間層で使用するOracleAS Metadata Repositoryを選択する画面)に選択可能なOracleAS Metadata Repositoryデータベースの名前が正しく表示されません。

解決策

oraInventory/logs/installActionstimestamp.logログ・ファイルを確認します。次の行がある場合は注意してください。

*** Select OracleAS Metadata Repository Page***
Error:*** Alert: Error validating repository on multiple hosts and ports.
A database hostname or port is missing.

これは、OracleAS Metadata Repositoryデータベース名に大文字のPORTまたはHOSTが含まれていることを意味します。この問題を修正するには、大文字のPORTまたはHOSTが含まれないようにデータベース名を変更します。

G.2.9 Configuration Assistantの失敗: 一般

この項では、Configuration Assistantの失敗に対するトラブルシューティングでの一般的なヒントを示します。特定のConfiguration Assistantの失敗の詳細は、次の項を参照してください。

関連項目

付録F「Configuration Assistant」 

問題

Configuration Assistantが失敗しました。

解決策

Configuration Assistantの失敗には、様々な原因があります。次に、確認可能な事項を示します。

G.2.10 OracleAS Randomize Password Configuration Assistantの失敗

OracleAS Randomize Password Configuration Assistantを再実行する前に、次の手順を実行する必要があります。

  1. Oracle Directory Managerを起動します。

  2. Oracle Internet Directoryのホスト名、ポート、ユーザー名およびパスワードを入力します。

  3. エントリ管理」→「cn=OracleContext」→「cn=Products」→「cn=IAS」→「cn=IAS Infrastructure Databases」の順に展開します。

  4. orclreferencename=your_globaldb_name」を選択します。

  5. your_globaldb_nameツリーの下にあるスキーマごとに、orclreferencenameエントリがあります。orclreferencenameエントリに対して、次の手順を実行します。

    • orclpassword属性の値をスキーマ名に変更します。たとえば、スキーマ名がwirelessの場合は、orclpassword属性の値をwirelessに変更します。

    • orclflexattribute1falseに変更します。

    適用」をクリックします。

    ODSおよびOEM_REPOSITORYを除くすべてのスキーマに対して、これらの手順を実行します。

  6. SQL*Plusを使用して、OracleAS Randomize Password Configuration Assistantが失敗したデータベースにログインし、次のスクリプトを実行します。

    prompt> sqlplus "sys/password as sysdba"
    SQL> @ORACLE_HOME/assistants/dbca/admin/unlock.sql
    
    

    passwordは、SYSユーザーのパスワードです。

  7. OracleAS Randomize Password Configuration Assistantを再実行します。

G.2.11 Database Configuration Assistant(DBCA)の失敗

問題

DBCAが失敗し、次のエラーが戻されます。

Open wallet failedoracle.net.config.ServiceAliasException
at oracle.net.config.ServiceAlias.<init>(Compiled Code)
at oracle.net.config.Service.<init>(Compiled Code)
at oracle.net.config.DatabaseService.<init>(Compiled Code)
at oracle.sysman.assistants.util.NetworkUtils.registerDBWithDirSrvc(NetworkUtils.j 
ava:1137)
at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.DirServiceStep.executePreReqImpl(Compiled
Code) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.PrerequisiteStep.executeImpl(Prerequisite
Step.java:149) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.Step.execute(Compiled Code) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.PostDBCreationStep.executeImpl(Compiled Code) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.Step.execute(Compiled Code) at oracle.sysman.assistants.dbca.backend.Host$ModeRunner.run(Compiled Code) at java.lang.Thread.run(Thread.java:466) ERROR :oracle.sysman.assistants.util.NetAPIException
解決策

このエラーは、環境変数TNS_ADMINが設定されている場合に発生します。環境変数TNS_ADMINは設定しないでください(第4.8.6項「TNS_ADMIN」を参照)。設定されている場合は、設定を解除し、「Configuration Assistant」画面で「再試行」ボタンをクリックしてDBCAを再実行します。

G.2.12 Database Configuration Assistant(DBCA)からの害のないエラー・メッセージ

ログ・ファイルに含まれている場合がある「OC4J構成ファイルをコピー中にエラーが発生しました」というメッセージは、害がなく、無視できます。

Nov 25, 2004 9:07:30 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateReposVars
INFO: Updating file /ASInstalls/ASInfra/sysman/emdrep/config/repository.variables ...
Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig addPortEntries
INFO: Updating file /ASInstalls/ASInfra/install/portlist.ini ...
Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateEmdProps
INFO: Updating file /ASInstalls/ASInfra/sysman/config/emd.properties ...
Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateConfigFiles
INFO: targets.xml file is updated successfully
Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateEmomsProps
INFO: Updating file
/ASInstalls/ASInfra/sysman/config/emoms.properties ...
Nov 25, 2004 9:07:35 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig updateConfigFiles
INFO: emoms.properties file is updated successfully
Nov 25, 2004 9:07:40 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig copyOC4JDir
WARNING: Error copying OC4J config files from
/ASInstalls/ASInfra/oc4j/j2ee/OC4J_DBConsole to
/ASInstalls/ASInfra/oc4j/j2ee/OC4J_DBConsole_hostname.domain_portaldb
Nov 25, 2004 9:07:40 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig startOMS
INFO: Starting the DBConsole ...
Nov 25, 2004 9:08:26 PM oracle.sysman.emcp.EMConfig perform
INFO: DBConsole is started successfully

G.2.13 「OPMN Configuration Assistant - Oracle HTTP Serverの起動」の失敗

問題

「OPMN Configuration Assistant - Oracle HTTP Serverの起動」の再実行に失敗しました。

解決策

Oracle HTTP Serverがすでに実行されていることが問題となっています。Configuration Assistantを再実行する前に、次のコマンドを実行してOracle HTTP Serverを停止します。

prompt> $ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc ias-component=HTTP_Server

その後、「OPMN Configuration Assistant - Oracle HTTP Serverの起動」を再実行します。

G.2.14 「OPMN Configuration Assistant - DASインスタンスの起動」の失敗

問題

「OPMN Configuration Assistant - DASインスタンスの起動」の再実行に失敗しました。

解決策

Oracle Delegated Administration Servicesインスタンスがすでに実行されていることが問題となっています。Configuration Assistantを再実行する前に、次のコマンドを実行してOracle Delegated Administration Servicesインスタンスを停止します。

prompt> $ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc ias-component=OC4J_Security

その後、「OPMN Configuration Assistant - DASインスタンスの起動」を再実行します。

G.2.15 「OPMN Configuration Assistant - OCAインスタンスの起動」の失敗

問題

「OPMN Configuration Assistant - OCAインスタンスの起動」の再実行に失敗しました。

解決策

OCAインスタンスがすでに実行されていることが問題となっています。Configuration Assistantを再実行する前に、次のコマンドを実行してOCAインスタンスを停止します。

prompt> $ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc ias-component=OC4J instancename=oca

その後、「OPMN Configuration Assistant - OCAインスタンスの起動」を再実行します。

G.2.16 chgtocfmtの再実行の失敗

問題

元の構成に戻すためにchgtocfmtスクリプトを再実行しましたが、失敗します。ホスト名が元の物理ホスト名に変換されずに、エラーが表示されません。

解決策

chgtocfmtスクリプトを再実行して元の構成に戻すことができるのは、単一のOracleホーム(つまり、共有ディスク)に中間層をインストールした場合のみです。個別のOracleホームにインストールした場合は、スクリプトを再実行しても機能しません。個別のOracleホームにインストールした場合にコマンドが正常に実行させるには、次の手順を実行します。

  1. ORACLE_HOME/config/ias.propertiesファイルのVirtualHostNameパラメータを、最初にchgtocfmtスクリプトを実行したときに使用した仮想ホスト名に設定します。

  2. chgtocfmtスクリプトを再実行します。

  3. ORACLE_HOME/config/ias.propertiesファイルで、VirtualHostNameパラメータを物理ホスト名に設定します。

G.2.17 警告: この時点ではDCMサービスが使用できない場合があります。

問題

OracleAS Cluster(Identity Management)の最初のノードのインストール時に、Java Security Configuration Assistantから次のメッセージが戻される場合があります。

WARNING: DCM service may not be available at this time to synchronize $ORACLE_
HOME/j2ee/home/config/jazn-data.xml file.

このメッセージは、DCMリポジトリの更新に失敗したため表示されます。送信先のバックエンド・サービスが使用不可能なときに、コール側クライアントに即座に応答するようロード・バランサの仮想サーバーが構成されていない場合、これが発生する場合があります。

解決策

問題に対処するには、次の手順を実行します。

  1. インストールの終了後、次のコマンドを実行します。

    prompt> $ORACLE_HOME/dcm/bin/dcmctl updateConfig -ct jazn
    
    
  2. dcmctl updateConfigコマンドによってエラーが返されないことを確認します。

  3. 次のコマンドを使用して、パスワードが正しいことを確認します。

    prompt> $ORACLE_HOME/jdk/bin/java
                    -Doracle.security.jazn.config=./jazn/install/jazn.xml
                    -jar jazn.jar -checkpasswd jazn.com admin -pw admin_password
    
    

G.3 削除の問題および解決策

この項では、削除に関連する一般的な問題について説明します。

G.3.1 削除したパートナURLが、OracleAS Single Sign-Onの管理画面に残っている

問題

削除後、削除したパートナ・アプリケーション・エントリの一部が、OracleAS Single Sign-Onの管理画面に残る場合があります。

解決策

削除したパートナ・アプリケーションのエントリを登録解除するコマンドを実行します。このコマンドは、-update_modeパラメータをDELETEに設定する点を除いては、登録のコマンドと同様です。

環境変数SHLIB_PATH$ORACLE_HOME/lib32および$ORACLE_HOME/libが含まれていることを確認します。その後、次のコマンド(すべてを1行で)を実行します。

prompt> $ORACLE_HOME/jdk/bin/java
 -jar $ORACLE_HOME/sso/lib/ossoreg.jar
 -oracle_home_path $ORACLE_HOME
 -site_name hostname.domain
 -config_mod_osso TRUE
 -mod_osso_url http://hostname.domain:port
 -u userid
 -update_mode DELETE

-site_name hostname.domainには、中間層がインストールされているコンピュータを指定します。ドメイン名も指定します。

-mod_osso_url http://hostname.domain:portには、中間層がインストールされているコンピュータと、Oracle HTTP Serverがリスニングしているポート番号を指定します。

-u useridには、中間層のプロセスを起動できるオペレーティング・システム・ユーザーを指定します。

パラメータの詳細は、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド』の第4章を参照してください。

G.3.2 削除したインスタンスのインスタンス名を再利用できない

問題

削除したインスタンスの名前を新しいOracle Application Serverインスタンスに付けようとすると、エラーが発生します。

解決策

削除したインスタンスの名前は、再利用する前に、Oracle Internet Directoryから削除する必要があります。削除済インスタンスのエントリをOracle Internet Directoryから削除するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Directory Managerを起動します。Oracleホームは、Oracle Internet Directoryをインストールしたホームのことです。

    prompt> $ORACLE_HOME/bin/oidadmin
    
    
  2. 「接続」画面で、Oracle Internet Directoryの接続情報を入力します。Oracle Internet Directoryのスーパーユーザー(cn=orcladmin)としてログインします。

  3. エントリ管理」→「cn=OracleContext」→「cn=Products」→「cn=IAS」→「cn=IAS Instances」の順に展開します。

  4. cn=IAS Instances」の下で、削除するインスタンスを選択します。

  5. メニューから、「編集」→「削除」を選択します。

  6. エントリ管理」→「cn=OracleContext」→「cn=Groups」の順に展開します。

  7. cn=IASAdmins」を選択します。

  8. 「プロパティ」タブで、「uniquemember」フィールドを編集して、そのフィールドからインスタンスを削除します。メニューから「編集」→「削除」を選択しないでください。

  9. 適用」をクリックします。

G.3.3 データベース名を再利用できない

問題

削除したものと同じグローバル・データベース名またはSIDを使用しようとすると、エラーが発生します。

解決策

OracleAS Metadata Repositoryを削除してOracle Internet Directoryを削除しなかった場合、別のOracleAS Metadata Repositoryのインストール時にOracle Internet Directoryおよび同じデータベース名またはSIDを再利用すると、この問題が発生します。Oracle Internet Directoryに、削除したOracleAS Metadata Repositoryの名前が含まれています。この名前は、再利用する前に削除する必要があります。


注意

中間層を削除する場合は、この手順を実行しないでください。 


  1. Oracle Directory Managerを起動します。Oracleホームは、Oracle Internet Directoryをインストールしたホームのことです。

    prompt> $ORACLE_HOME/bin/oidadmin
    
    
  2. 「接続」画面で、Oracle Internet Directoryの接続情報を入力します。Oracle Internet Directoryのスーパーユーザー(cn=orcladmin)としてログインします。

  3. エントリ管理」→「cn=OracleContext」→「cn=Products」→「cn=Portal」→「cn=UltraSearch」→「cn=Database Instances」→「orclApplicationCommonName=infrastructure_database_name」の順に展開します。

  4. orclApplicationCommonName==infrastructure_database_name」の下にあるすべての子エントリを最も内側の子エントリから順に削除します。エントリを削除するには、それぞれの子エントリを右クリックし、ポップアップ・メニューから「削除」を選択します。「確認」ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックします。子エントリを削除するときに、エラー・メッセージが表示されることがあります。これらのエラー・メッセージは無視してかまいません。

  5. orclApplicationCommonName=infrastructure_database_name」の下にあるエントリをすべて削除した後で、このエントリを右クリックして削除します。

  6. エントリ管理」を展開します。

    デフォルト・サブスクライバのエントリを展開します。各文字列を別々に展開する必要があります。たとえば、次のようになります。デフォルト・サブスクライバが"dc=us,dc=oracle,dc=com"である場合は、まず「dc=com」を展開し、次に「dc=oracle」を展開し、その次に「dc=us」を展開する必要があります。

    その後、「cn=OracleContext」→「cn=Products」→「cn=Portal」→「cn=UltraSearch」→「cn=Database Instances」→「cn=infrastructure_database_name」の順に展開します。

  7. cn=infrastructure_database_name」の下にあるすべての子エントリを最も内側の子エントリから順に削除します。エントリを削除するには、それぞれの子エントリを右クリックし、ポップアップ・メニューから「削除」を選択します。「確認」ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックします。子エントリを削除するときに、エラー・メッセージが表示されることがあります。これらのエラー・メッセージは無視してかまいません。

  8. cn=infrastructure_database_name」の下にあるエントリをすべて削除した後で、このエントリを右クリックして削除します。

  9. 適用」をクリックします。

G.3.4 分散OracleAS Cluster(Identity Management)での構成解除の失敗

問題

第12.4.2項「ケース2: クライアント ---[HTTPS]---> ロード・バランサ ---[HTTPS]---> Oracle HTTP Server」に示すように構成されている分散OracleAS Cluster(Identity Management)で、最初のOracleAS Single Sign-Onノードの構成解除を実行すると、Deconfigツールが失敗します。$ORACLE_HOME/sso/log/ssoreg.logにあるログ・ファイルには、次のエラーが記録されます。

Unable to open file $ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso/osso.conf.
Please check the file path.
SSO registration tool failed.  Please check the error in this log file, correct the 
problem and re-run the tool.

解決策

Deconfigツールが失敗したのは、$ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso/osso-https.confファイルを検索できなかったためです。問題に対処するには、次の手順を実行します。

  1. 次のようにして、osso-https.confからosso.confにリンクを作成します。

    cd $ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso
    ln osso-https.conf osso.conf
    
    
  2. Deconfigツールを再実行します。

G.4 関連ドキュメント

この付録で、発生した問題を解決できない場合は、次に示すドキュメントも参照してください。

発生した問題の解決策が見つからない場合は、サービス・リクエストを行ってください。


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