Oracle Application Server インストレーション・ガイド 10gリリース2(10.1.2)for Linux x86 B25088-03 |
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この章では、インフラストラクチャと中間層を異なるトポロジでインストールして構成する方法について説明します。トポロジは、Oracle Application Serverの柔軟性を示します。
この章の各項では、トポロジを1つずつ説明します。トポロジごとに、各項ではトポロジの図を示し、前提条件、特別な要件およびインストール手順について説明します。
表15-1に、推奨されるトポロジを示します。
トポロジ | 環境 | インフラストラクチャが必要か? |
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開発 |
いいえ |
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開発 |
はい |
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開発 |
はい |
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開発 |
はい |
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第15.5項「OracleAS Portal用に個別のOracleAS Metadata Repositoryが使用される部門別トポロジ」 |
配置 |
はい |
開発および配置 |
該当なし |
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配置 |
はい |
これは、J2EEアプリケーションを構築、実行およびテストできる、1台のコンピュータからなる開発トポロジです。OracleAS Infrastructureは必要ありません。
J2EEアプリケーションの開発者。
図15-1に、このトポロジの図を示します。
このトポロジのJ2EE and Web Cache中間層には、次のコンポーネントが含まれています。
開発ツールとして、Oracle Developer Suiteの一部として利用できるOracle JDeveloper IDEをインストールできます。
この要件は、第4章「要件」に示したものと同じです。
2つのインストールを実行する必要があります。
これらの製品は、異なるOracleホームにインストールします。Oracleホームは新しいディレクトリ(他のOracle製品のOracleホームでないディレクトリ)である必要があります。
J2EE and Web Cache中間層およびOracle JDeveloperは、任意の順序でインストールできます。
これは、OracleAS InfrastructureとPortal and Wireless中間層を含む、1台のコンピュータからなる開発トポロジです。OracleAS Infrastructureをインストールすると、新規のOracleデータベースとOracle Internet Directoryが作成されます。
アプリケーション開発者。組み込まれたコンポーネントによって提供される機能にアクセスするアプリケーションを実行してテストできます。
このトポロジを使用すると、アプリケーション開発者はPortal and Wirelessアプリケーションを開発してテストできます。このトポロジでは、同じコンピュータでOracleAS InfrastructureとPortal and Wireless中間層を実行するため、第15.1項「Java開発者トポロジ」で説明したトポロジよりも強力なコンピュータが必要です。インフラストラクチャと中間層は、異なるOracleホームにインストールされます。
この要件は、第4章「要件」に示したものと同じです。
次の手順でこのトポロジを作成します。
第6.20項「OracleAS Infrastructureのインストール」の手順に従って、新規のOracleデータベースでインフラストラクチャをインストールし、OracleAS Metadata Repositoryを格納します。この手順では、新しいOracle Internet Directoryもインストールされます。
第7.13項「Portal and WirelessまたはBusiness Intelligence and Formsのインストール」の手順に従います。
これらは、異なるOracleホームにインストールします。
これは、次のコンポーネントを使用する単一コンピュータの開発トポロジです。
Forms、ReportsおよびDiscovererアプリケーションの開発者。
このトポロジを使用すると、FormsおよびReportsの開発者がそれぞれのアプリケーションを構築してテストできます。開発者はForms BuilderおよびReports Builderを使用してアプリケーションを開発します。
その後、アプリケーションをOracle Application Serverに配置して、実行できます。Business Intelligence and Forms中間層は、アプリケーションの実行に必要なOracleAS Forms ServicesコンポーネントおよびOracleAS Reports Servicesコンポーネントを提供します。
OracleAS InfrastructureおよびBusiness Intelligence and Forms中間層は、別のOracleホームにインストールします。Forms BuilderおよびReports Builderは、3つ目のOracleホームにインストールします。
この要件は、第4章「要件」に示したものと同じです。
次の順番で各アイテムをインストールします。各アイテムをそれ独自のOracleホームにインストールします。
第7.13項「Portal and WirelessまたはBusiness Intelligence and Formsのインストール」の手順に従います。
この開発トポロジを使用すると、企業間の統合(B2B統合とも呼ばれる)を設計、配置、監視および管理できます。OracleAS Integration B2Bを使用すると、取引パートナは、RosettaNet、Electronic Data Interchange(EDI)またはカスタム・ビジネス・プロトコルを使用してビジネスを行うことができます。
この開発トポロジには、次のものが含まれています。
OracleAS Integration B2Bは、Oracle Application Serverで配布される独自のCD-ROMにあります。OracleAS Integration B2BのCD-ROMには、Oracle Application Server Integration B2Bのインストレーション・ガイドも含まれています。
Oracle Application ServerのDVDがある場合、OracleAS Integration B2Bはb2b
ディレクトリにあります。
この要件は、第4章「要件」に示したものと同じです。
OracleAS Integration B2Bの要件については、OracleAS Integration B2BのCD-ROM、またはOracle Application ServerのDVDのb2b
ディレクトリにある、Oracle Application Server Integration B2Bのインストレーション・ガイドを参照してください。
このトポロジには、次の前提条件があります。
次の順番で、図15-4に示すように各アイテムをインストールします。
これによって、OracleAS Metadata Repositoryを格納するためのデータベースが作成されます。また、Oracle Internet Directoryも作成されます。
インストーラによってOracle Internet Directoryの入力を要求されたら、手順1で作成されたOracle Internet Directoryの接続情報を入力します。
インストーラによってOracleAS Metadata Repositoryの入力を要求されたら、手順1でインストールしたOracleAS Metadata Repositoryを選択します。
b2b
ディレクトリ内)を参照してください。
このトポロジは、『Oracle Application Serverエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』で説明されているトポロジを小規模にしたものです。これは、2つのメタデータ・リポジトリを含むOracleAS Infrastructureと複数の中間層から構成されます。
2つのメタデータ・リポジトリは、次のように使用されます。
このトポロジは、組織内の個々の部門で使用できます。このトポロジを利用するユーザーは、組織の内部にいる人々です。そのため、このトポロジでは外部ユーザーに関するセキュリティ要件は考慮されていません。
このトポロジ(図15-5)は、OracleAS Infrastructureといくつかの中間層(Portal and Wireless中間層を1つ以上含む)から構成されます。このトポロジでは、メタデータ・リポジトリを2つ使用します。
必要に応じて、Oracle Application Serverの中間層を他のコンピュータにもインストールできます。これらの中間層がどちらかのメタデータ・リポジトリを使用するように設定します。
第10章「高可用性環境へのインストール: 概要」で説明した高可用性環境のいずれかにOracleAS Infrastructureをインストールできます。
この要件は、第4章「要件」に示したものと同じです。
このトポロジには、次の前提条件があります。
次の順番で各アイテムをインストールします。図15-5に、各コンピュータを示しています。
これによって、OracleAS Metadata Repositoryを格納するためのデータベースが作成されます。また、Oracle Internet Directoryも作成されます。
インストーラによってOracleAS Metadata Repositoryを登録するように要求されたら、手順1で作成されたOracle Internet Directoryの接続情報を入力します。
Portal and Wireless中間層では、この2番目のメタデータ・リポジトリを製品メタデータに使用します。第6.12項「複数のメタデータ・リポジトリの使用」を参照してください。
インストーラによってOracle Internet Directoryの入力を要求されたら、手順1で作成されたOracle Internet Directoryの接続情報を入力します。このOracle Internet Directoryには、手順1と2でインストールしたOracleAS Metadata Repositoryの登録が含まれています。
インストーラによってOracleAS Metadata Repositoryの入力を要求されたら、手順2でインストールしたOracleAS Metadata Repositoryを選択します。
インストーラによってOracle Internet Directoryの入力を要求されたら、手順1で作成されたOracle Internet Directoryの接続情報を入力します。
インストーラによってOracleAS Metadata Repositoryの入力を要求されたら、手順1でインストールしたOracleAS Metadata Repositoryを選択します。
このトポロジは、アプリケーションをテスト環境からステージング環境を経て本番環境へ移行するのをサポートする他のトポロジの組合せです。
アプリケーションをテスト環境からステージング環境へ移行するには、それらをステージング環境の中間層に配置します。これらのアプリケーションは、ステージング環境のOracle Identity ManagementおよびOracleAS Metadata Repositoryを使用します。
アプリケーションがデータベース内のカスタム・データを使用する場合は、そのデータをそのデータベースからステージング環境のデータベースへ移行する必要があります。
ステージング環境から本番環境へアプリケーションを移行するには、それらのアプリケーションを本番環境に配置し、アプリケーション固有のデータをステージング環境から本番環境へ移行します。
別の方法として、ステージング環境の中間層が別のインフラストラクチャを使用するように構成します(つまり、その中間層が本番環境のインフラストラクチャを使用するようにします)。この機能を使用して、中間層(およびそのアプリケーション)をステージング環境から本番環境へ移行できます。
ただし、ステージング環境のデータベースに格納されているアプリケーション固有のデータは本番環境へ移行する必要があります。
この方法は、本番環境のためのコンピュータを追加する必要がある場合に便利です。1つの手順で、すでに中間層がインストールされ、アプリケーションが配置されているコンピュータを追加します。
詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。
このトポロジでは、OCAに独自のOracleAS Metadata Repositoryがあり、それらは他のOracleAS Infrastructureコンポーネントとは異なるコンピュータで実行されます(図15-6)。他のコンポーネントでは、異なるOracleAS Metadata Repositoryが使用されます。
他のインフラストラクチャ・コンポーネントと同じコンピュータにOCAをインストールすることもできますが、OCAと独自のOracleAS Metadata Repositoryを別のコンピュータにインストールした方がセキュリティを強化できます。
第4章「要件」に、各コンピュータの要件を示しています。
次の順番で各アイテムをインストールします。
このインストール中に、コンピュータ2のOracleAS Metadata Repositoryを、コンピュータ1にインストールしたOracle Internet Directoryに登録します。
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