Oracle Application Server Forms and Reports Servicesインストレーション・ガイド 10gリリース2(10.1.2)for Linux on POWER E05282-01 |
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この章の項目は次のとおりです。
Forms and Reports Servicesをインストールするディレクトリを、Oracleホームと呼びます。インストール中に、このディレクトリへのフルパスおよびこのOracleホームの名前を指定する必要があります。
たとえば、Forms and Reports Servicesを/opt/oracle/
にインストールし、それにoralinfrs
という名前を付けることができます。
コンピュータにインストールする最初のOracle製品がForms and Reports Servicesの場合、インストーラにより表示される画面で、インベントリ・ディレクトリ(oraInventoryディレクトリ)を指定します。このインベントリ・ディレクトリは、コンピュータにインストールされるすべてのOracle製品を追跡するためにインストーラによって使用されます。
インベントリ・ディレクトリは、Forms and Reports Services用のOracleホーム・ディレクトリとは別のディレクトリです。
oinstall
グループに属している他のユーザーが、インベントリ・ディレクトリにアクセス(Oracle製品をインストール)できるようにするには、インベントリ・ディレクトリにoracle
ユーザーのホーム・ディレクトリを使用しないでください。ホーム・ディレクトリには、oinstall
グループに適切な権限が設定されていない場合が考えられるからです。かわりに、インベントリ・ディレクトリを/opt/oracle
ディレクトリに配置できます(例: /opt/oracle/oraInventory
)。
コンピュータに前もってOracle製品がインストールされている場合、インストーラは既存のインベントリ・ディレクトリを使用します。そのディレクトリに対する書込み権限があることを確認してください。一番よい方法は、既存のOracle製品をインストールしたオペレーティング・システム・ユーザー本人が、インストーラを実行することです。
Oracle製品のインストールに関連するすべてのタスクを実行するオペレーティング・システム・ユーザーを作成することをお薦めします。第3.7項「オペレーティング・システム・ユーザー」を参照してください。
デフォルトでは、Forms and Reports Servicesは、英語とオペレーティング・システムの言語のテキストでインストールされます。他の言語をインストールする必要がある場合は、「使用可能な製品コンポーネント」画面の「製品の言語」をクリックします。
インストールの後に他の言語をインストールすることはできません。他の言語はアプリケーションのインストール時にインストールする必要があります。インストールしていない言語を使用する環境でForms and Reports Servicesを実行した場合、ユーザー・インタフェースはその言語および英語で表示されるか、テキストのかわりに(不明なフォントを意味する)四角形のボックスが表示される場合もあります。
Forms and Reports Servicesをインストールすると、Forms and Reports Servicesのインスタンスが作成されます。インストーラによって、この新規インスタンスの名前の入力が求められます。たとえば、インスタンスにoralinfrs
やJ2EE_1012
という名前を付けることができます。この名前は、Oracleホーム名と異なる名前にしてもかまいません。この名前は、インストール後は変更できません。
Enterprise Managerでは、インスタンス名にホスト名とドメイン名を付けて完全なインスタンス名が作成されます。たとえば、c1
というコンピュータにインスタンスをインストールし、そのインスタンスにfrs1
という名前を付けると、ドメイン名がmydomain.com
である場合、インスタンスの完全名はfrs1.c1.mydomain.com
になります。
インスタンス名には、英数字(A
〜Z
、a
〜z
、0
〜9
)および$
または_
(アンダースコア)文字のみを使用できます。
インスタンス名に文字数の制限はありません。
Forms and Reports Servicesでのインスタンス名の使用方法
インスタンス名は重要です。Forms and Reports Servicesでは、この名前を使用してインスタンスを識別するからです。そのため、複数のForms and Reports Servicesのインスタンス(OracleAS Infrastructure 10gとJ2EE and Web Cacheのインスタンスなど)を同一のコンピュータにインストールする場合は、インスタンスごとに異なる名前を付ける必要があります。
Oracle Enterprise Manager Application Server Controlを使用してForms and Reports Servicesを管理する場合、インスタンス名が画面に表示されます。このインスタンス名をクリックすることで、そのインスタンスに関する詳細を表示することができます。たとえば、そのインスタンスにインストールされているコンポーネント、コンポーネントが起動または停止されているかどうか、およびコンポーネントのログ・ファイルを確認できます。Application Server Controlは、Forms and Reports Services用のブラウザベース管理ツールです。この管理ツールの詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。
インストーラによって、ias_admin
ユーザーのパスワードの指定を求められます。ias_admin
ユーザーは、Forms and Reports Servicesのインスタンスの管理ユーザーです。Application Server Controlを使用してForms and Reports Servicesインスタンスを管理するには、ias_admin
としてログオンします。
1台のコンピュータに複数のForms and Reports Servicesのインスタンスをインストールする場合はインスタンスごとに異なる名前を付けますが、管理ユーザーにはどのインスタンスの場合もias_admin
という同じ名前を使用します。ias_admin
ユーザーのパスワードは、インスタンスごとに異なるものを使用できます。
各Forms and Reports Servicesインスタンスには、独自のパスワードがあります。同じオペレーティング・システム・ユーザーとして複数のForms and Reports Servicesのインスタンスを同じコンピュータ上にインストールした場合でも、その同じコンピュータ上のインスタンスごとに新しいパスワードを入力する必要があります。
ias_adminユーザーのパスワード
ias_admin
ユーザーのパスワードを指定する場合は、次のパスワード・ポリシーに従う必要があります。
パスワードには最低5文字の英数字を使用します。
少なくとも数字を1つ使用します。
ias_admin
ユーザーのパスワードには次の制限があります。
パスワードは最大29文字です。
パスワードには、データベース・キャラクタ・セットにある英数字、アンダースコア(_
)、ドル記号($
)、番号記号(#
)のみを使用できます。
パスワードの先頭には英文字を使用します。パスワードの先頭には、数字、アンダースコア(_
)、ドル記号($
)または番号記号(#
)を使用できません。
パスワードにOracleの予約語は使用できません。予約語の一覧は、『Oracle9i SQLリファレンス』の付録Cに記載されています。このマニュアルは、Oracle Technology Network(http://www.oracle.com/technology
)で入手できます。または、予約語として使用されている可能性のある用語は使用しないようにします。
パスワードは、次の作業を実行するときに入力する必要があるので、覚えておく必要があります。
Application Server ControlにログオンしてForms and Reports Servicesを管理する場合、ias_admin
ユーザーとしてログオンします。
パスワードを忘れたときには、パスワードをリセットできます。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。
インストーラが使用するファイルは次のディレクトリに保存されます。
表4-1 インストーラによってファイルが書き込まれるディレクトリ
ディレクトリ | 説明 |
---|---|
Oracleホーム・ディレクトリ |
Oracle Application Server 10g Forms and Reports Servicesをインストールするディレクトリ。 |
コンピュータにインストールされているOracle製品を追跡するためにインストーラによって使用されるディレクトリ。その後のインストールでは、同じインベントリ・ディレクトリが使用されます。 |
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コンピュータ上のOracleホームの場所に関する情報が含まれています。 Oracle Application Serverをコンピュータにインストールした場合、このディレクトリには、Oracle Enterprise Managerの情報を記述したファイルも含まれます。 |
|
インストール時にのみ必要なファイルが一時ディレクトリに保存されます。デフォルトでは、一時ディレクトリは |
インストール中に最低1回、rootユーザーとしてログインしてスクリプトを実行するように、インストーラから要求されます。/etc
ディレクトリに入っているファイルをスクリプトが編集するため、rootユーザーであることが必要になります。
インストーラによって、root.sh
スクリプトの実行を別のウィンドウで求められます。このスクリプトでは、ローカルbin
ディレクトリ(デフォルトでは/usr/local/bin
)にファイルが作成されます。
同じ名前のファイルをスクリプトが見つけた場合、既存のファイルを上書きするかどうかの確認を求められます。このファイルのバックアップを作成してから上書きしてください(バックアップの作成は別のウィンドウで行えます)。
次の行は、root.sh
スクリプトからのプロンプトを示したものです。デフォルト値は大カッコで囲まれています。
Enter the full pathname of the local bin directory: [/usr/local/bin]: The file "dbhome" already exists in /usr/local/bin. Overwrite it? (y/n)[n]: y Copying dbhome to /usr/local/bin ... The file "oraenv" already exists in /usr/local/bin. Overwrite it? (y/n)[n]: y Copying oraenv to /usr/local/bin ... The file "coraenv" already exists in /usr/local/bin. Overwrite it? (y/n)[n]: y Copying coraenv to /usr/local/bin ...
root.shを実行すると、「chmod: WARNING: Corresponding set-ID also disabled...」で始まる警告が表示される場合があります。これらの警告は無視してかまいません。
Forms and Reports Servicesでは、CD-ROMはRockRidge形式です。DVDはDVD形式です。
ほとんどのLinuxシステムでは、ディスクをディスク・ドライブに挿入すると、自動的にマウントされます。最初のディスクをマウントする手順は次のとおりです。
Oracle Application Server 10g Forms and Reports ServicesのDisk 1をディスク・ドライブに挿入します。
ディスクが自動的にマウントされたことを確認するには、次のコマンドを入力します。
Red Hat:
# ls /mnt/cdrom
SUSE Linux Enterprise Server:
# ls /media/cdrom
手順2のコマンドがディスクのコンテンツを表示しない場合は、次のコマンドを入力します。
Red Hat:
# mount -t iso9660 /dev/cdrom /mnt/cdrom
SUSE Linux Enterprise Server:
# mount -t iso9660 /dev/cdrom /media/cdrom
Oracle Universal Installerを起動するには、次の手順を実行します。
コンピュータでCD-ROMまたはDVD-ROMが自動的にマウントされない場合、マウント・ポイントを手動で設定する必要があります。第4.8項「CD-ROMまたはDVDのマウント・ポイントの設定」を参照してください。
oracle
ユーザーとしてログインします。
マルチホーム・コンピュータにForms and Reports Servicesをインストールする場合は、ORACLE_HOSTNAME
環境変数を作成します。Forms and Reports Servicesをインストールするコンピュータのホスト名を指すように、この変数を設定します。マルチホーム・コンピュータでのインストールの詳細は、第3.10.1項「マルチホーム(マルチIP)コンピュータへのインストール」を参照してください。
CD-ROMユーザー: Forms and Reports ServicesのディスクをCD-ROMドライブに挿入します。
DVDユーザー: Forms and Reports ServicesのDVDをDVDドライブに挿入します。
cd
コマンドを使用してOracle Universal Installerを実行します。
注意:
|
prompt> cd prompt> mount_point/forms_reports/runInstaller
prompt> cd prompt> dvd_mount_point/forms_reports/runInstaller
これによってOracle Universal Installerが起動し、それを使用してForms and Reports Servicesをインストールできます。