Oracle Application Server Forms and Reports Servicesインストレーション・ガイド 10gリリース2(10.1.2)for Linux on POWER E05282-01 |
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Forms and Reports Servicesをインストールする前に、ご使用のコンピュータがこの章で示す要件を満たしているかどうかを確認する必要があります。
この章は、次の項で構成されています。
表3-1に、Forms and Reports Servicesを実行する際のシステム要件を示します。インストーラは、インストール・プロセスの開始時にこれらの要件の多くをチェックして、満たされていない項目があれば警告を表示します。
システム・チェックは、runInstaller
コマンドによって実行することもできます。このコマンドは、Forms and Reports ServicesのCD-ROM(Disk 1)またはDVDのforms_reports
ディレクトリにあります。
CD-ROM:
prompt> mount_point/forms_reports/runInstaller -executeSysPrereqs
DVD:
prompt> dvd_mount_point/forms_reports/runInstaller -executeSysPrereqs
結果は画面に表示されると同時に、ログ・ファイルに記録されます。実行されるチェックの詳細は、第3.11項「インストーラが実行する前提条件チェック」を参照してください。
この項の項目は次のとおりです。
表3-1 システム要件
項目 | 要件 |
---|---|
オペレーティング・システム |
サポートされているLinuxオペレーティング・システムの最新リストについては、OracleMetaLinkを確認してください。オラクル社では、Linuxベンダーがサポートしないカスタマイズ版のカーネルやモジュールをサポートしていません。 |
IP |
IPアドレスは静的である必要があります。DHCPを使用してIPアドレスを取得するコンピュータ上のインストールは、サポートされていません。 インストーラによるチェック: なし |
POWER 5プロセッサ プロセッサの種類は、次のコマンドを使用して確認できます。 # grep "cpu" /proc/cpuinfo インストーラによるチェック: なし |
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900MHz以上 プロセッサの速度は、次のコマンドを使用して確認できます。 # grep "clock" /proc/cpuinfo |
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512MB 注意:
メモリー容量を調べるには、次のコマンドを実行します。
prompt> grep MemTotal /proc/meminfo
インストーラによるチェック: あり |
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1.5GB インストーラでは、ディスク領域の要件の数値が正確でない場合があります。ディスク領域の要件は、ここで示した値に従ってください。 ディスクの空き領域を調べるには、次のように prompt> df -k dir dirをOracleホーム・ディレクトリに、あるいは、Oracleホーム・ディレクトリが存在しない場合はその親ディレクトリに置き換えます。たとえば、Oracle Application Server 10g Forms and Reports Servicesを インストーラによるチェック: なし |
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400MB
prompt> df -k /tmp
インストーラによるチェック: あり |
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1.5GBのスワップ空き領域 スワップの空き領域を調べるには、次のコマンドを実行します。
prompt> grep SwapTotal /proc/meminfo
必要に応じて、追加のスワップ領域の構成方法についてご使用のオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。 インストーラによるチェック: あり |
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256色 モニターの表示機能を調べるには、次のコマンドを実行します。
prompt> /usr/X11R6/bin/xdpyinfo
Depth行を調べます。Depthは8(ビット/ピクセル)以上であることが必要です。 インストーラによるチェック: あり |
メモリーの使用量を減らす必要がある場合は、次のことを行います。
インストール後、Oracle Enterprise Managerを使用して、使用していないサービスを停止します。これによりメモリー使用量が減ります。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。
OracleAS Reports Servicesでは、REPORTS_JVM_OPTIONS
環境変数に小さな値を指定することで、JVMのヒープ・サイズを制御できます。
Reportsエンジンでは、JVMオプションは、server_name
.conf
ファイル内のengine要素のjvmoptions
属性によって指定されます。これが指定されている場合は、server_name
.conf
に設定されたJVMオプションが、REPORTS_JVM_OPTIONS
環境変数の値を上書きします。server_name
.conf
に値が指定されていない場合は、REPORTS_JVM_OPTIONS
環境変数に指定された値が使用されます。Reports Serverでは、コマンドラインを使用してJVMオプションを指定できます。JVMオプションのサポートの詳細は、『Oracle Application Server Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』を参照してください。
ご使用のLinuxのディストリビューションに応じて、ソフトウェア要件のチェックについて次のいずれかの項を参照してください。
オラクル社では、Linuxベンダーがサポートしないカスタマイズ版のカーネルやモジュールをサポートしていません。
表3-2にRed Hat Enterprise Linux AS 4.0システムのソフトウェア要件を示します。表の後に続く手順で、システムがこれらの要件を満たしているかどうか確認できます。ここで、Oracle Application Serverをインストールするための追加要件についても説明します。
注意: 動作保証とサポートの対象になっているのは、Red Hat Enterprise Linux AS 4.0およびSUSE Linux Enterprise Server 9です。サポートされているLinuxオペレーティング・システムの最新リストについては、OracleMetaLinkを確認してください。 |
表3-2 Red Hat Enterprise Linux AS 4.0システムのソフトウェア要件
項目 | 要件 |
---|---|
オペレーティング・システム |
Red Hat Enterprise Linux AS 4.0 Red Hatの詳細は次のサイトを参照してください。 サポートされるカーネル・バージョンの最小要件は、次のとおりです。
|
Red Hat Update |
Update 1以上 |
ソフトウェア・パッケージ(リスト内のバージョン以上がインストールされていることを確認) |
make-3.80-5 binutils-2.15.92.0.2-13 compat-libstdc++-33-3.2.3-47.3 gcc-3.4.3-22.1 gcc-ppc32-3.4.3-22.1 gcc-c++-3.4.3-22.1 gcc-c++-ppc32-3.4.3-22.1 glibc-2.3.4-2.9 glibc-2.3.4-2.9 (64-Bit) libgcc-3.4.3-22.1 libgcc-3.4.3-22.1 (64-Bit) libstdc++-3.4.3-22.1 libstdc++-devel-3.4.3-22.1 libaio-0.3.103-3 libaio-0.3.103-3 (64-Bit) libaio-devel-0.3.103-3 (64-Bit) sysstat-5.0.5-1 pdksh-5.2.14-30 openmotif21-2.1.30-11.RHEL4.5 db4-4.2.52-7.1 compat-db-4.1.25-9 gdbm-1.8.0-24 |
C/C++ランタイム環境 |
IBM XL C/C++ Advanced Edition V7.0.1 for Linux Runtime Environment ComponentおよびXL Optimization Librariesコンポーネント これらのコンポーネントは、次のURLからダウンロードできます。
このサイトでは、IBM XL C/C++ Advanced Edition V7.0.1 for Linux Runtime Environment Componentをライセンス要件なしで無償で入手できます。 |
Red Hat Enterprise Linux AS 4.0システムにOracle Application Server 10g Forms and Reports Servicesをインストールする前に、次の手順を実行します。
root
ユーザーとしてログインします。
Red Hat Enterprise Linux AS 4.0がインストールされていることを確認します。
# cat /etc/issue
Red Hat Enterprise Linux AS release 4 (Nahant Update 1)
サポートされるカーネル・バージョンの最小要件は、次のとおりです。
kernel-2.6.9-11.EL
Update 1以上がインストールされていることを確認するには、次のコマンドを入力します。
# cat /etc/redhat-release
Red Hat Enterprise Linux AS release 4 (Nahant Update 1)
表3-2に示すバージョン以上のソフトウェア・パッケージがインストールされていることを確認します。
他のパッケージがインストールされているかどうかを調べるには、次のようなコマンドを入力します。
# rpm -q package_name
インストールされていないパッケージがある場合は、それをダウンロードし、次のコマンドを使用してインストールします。
# rpm -i package_name
パッケージをインストールする場合は、使用しているrpmファイルのアーキテクチャが適切で、最適化されていることを確認します。rpmファイルのアーキテクチャを確認するには、次のコマンドを実行します。
# rpm -q package_name --queryformat "%{arch}\n"
次の例では、glibc
rpmファイルにはPPCアーキテクチャが適しています。
# rpm -q glibc --queryformat "%{arch}\n"
ppc
表3-3に、SUSE Linux Enterprise Server 9システムのソフトウェア要件を示します。表の次に、ご使用のシステムでこれらの要件を満たすための手順、およびOracle Application Server 10g Forms and Reports Servicesのインストールについて追加要件がある場合はこれを示します。
注意: Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)は、次のオペレーティング・システム固有ソフトウェアとの動作が保証されています。サポートされるオペレーティング・システム固有のソフトウェア(JDKバージョンやオペレーティング・システムのバージョンなど)の最新のリストについては、OracleMetaLink(http://metalink.oracle.com )を参照してください。 |
表3-3 SUSE Linux Enterprise Server 9のシステム要件
項目 | 要件 |
---|---|
オペレーティング・システム |
SUSE Linux Enterprise Server 9 SUSE Linux Enterprise Serverの詳細は、次のサイトを参照してください。
SUSE Linux Enterprise Server 9の場合、サポートされるカーネル・バージョンの最小要件は、次のとおりです。
Suse Update: SP2以上 |
ソフトウェア・パッケージ (リスト内のバージョン以上がインストールされていることを確認) |
binutils-2.15.90.0.1.1-32.10 binutils-64bit-9-200505240008 gcc-3.3.3-43.34 gcc-64bit-9-200505240008 gcc-c++-3.3.3-43.34 glibc-2.3.3-98.47 glibc-64bit-9-200506062240 libgcc-3.3.3-43.34 libgcc-64bit-9-200505240008 libstdc++-3.3.3-43.34 libstdc++-devel-3.3.3-43.34 libaio-0.3.102-1.2 libaio-64bit-9-200502241152 libaio-devel-0.3.102-1.2 libaio-devel-64bit-9-200502241152 make-3.80-184.1 openmotif-2.1.30-4_MLI sysstat-5.0.1-35.4 pdksh-5.2.14-780.7 db-4.2.52-86.3 db1-1.85-85.1 gdbm-1.8.3-228.1 |
C/C++ランタイム環境 |
IBM XL C/C++ Advanced Edition V7.0.1 for Linux Runtime Environment ComponentおよびXL Optimization Librariesコンポーネント これらのコンポーネントは、次のURLからダウンロードできます。
このサイトでは、IBM XL C/C++ Advanced Edition V7.0.1 for Linux Runtime Environment Componentをライセンス要件なしで無償で入手できます。 |
システムがこれらの要件を満たしていることを確認する手順は次のとおりです。
root
ユーザーとしてログインします。
インストールされているLinuxのディストリビューションとバージョンを調べるには、次のコマンドを入力します。
prompt> cat /etc/issue
Welcome to SUSE Linux Enterprise Server 9.0 (ppc) - Kernel \r (\l).
注意: 動作保証とサポートの対象になっているのは、Red Hat Enterprise Linux AS 4.0およびSUSE Linux Enterprise Server 9です。サポートされているLinuxオペレーティング・システムの最新リストについては、OracleMetaLink(http://metalink.oracle.com )を参照してください。 |
カーネルのバージョンを調べるには、次のコマンドを入力します。
prompt> uname -r
2.6.5-7.191-pseries64
他のパッケージがインストールされているかどうかを調べるには、次のようなコマンドを入力します。
prompt> rpm -q package_name
インストールされていないパッケージがある場合は、それをダウンロードし、次のコマンドを使用してインストールします。
prompt> rpm -i package_name
パッケージをインストールする場合は、使用しているrpmファイルのアーキテクチャが適切で、最適化されていることを確認します。rpmファイルのアーキテクチャを確認するには、次のコマンドを実行します。
prompt> rpm -q package_name --queryformat "%{arch}\n"
次の例では、glibc rpmファイルにはPPCアーキテクチャが適しています。
prompt> rpm -q glibc --queryformat "%{arch}\n"
ppc
次のPerl実行可能ファイルのシンボリック・リンクを作成します(存在しない場合)。
prompt> ln -sf /usr/bin/perl /usr/local/bin/perl
次のfuser
実行可能ファイルのシンボリック・リンクを作成します(存在しない場合)。
prompt> ln -sf /bin/fuser /sbin/fuser
SUSE Linux Enterprise Serverシステムにorarun
パッケージをインストールした場合は、oracle
ユーザーとして次の手順を実行し、環境を再設定します。
次のコマンドを入力します。
prompt> cd /etc/profile.d prompt> mv oracle.csh oracle.csh.bak prompt> mv oracle.sh oracle.sh.bak prompt> mv alljava.sh alljava.sh.bak prompt> mv alljava.csh alljava.csh.bak
任意のテキスト・エディタを使用して、$HOME/.profile
ファイルの次の行をコメントアウトします。
. ./.oracle
oracle
ユーザー・アカウントからログアウトします。
oracle
ユーザー・アカウントにログインして、変更を有効にします。
システムにJavaパッケージがインストールされている場合は、JAVA_HOMEなどのJavaの環境変数の設定を解除します。
注意: SUSE Linux Enterprise Serverディストリビューションに付属するJavaパッケージは、インストールしないことをお薦めします。 |
/etc/services
ファイルをチェックして、次のポート範囲がシステムで使用可能であることを確認します。
Oracle Internet Directoryに必要なポート3060〜3129
Oracle Internet Directory(SSL)に必要なポート3130〜3199
Oracle Enterprise Manager(コンソール)に必要なポート1812〜1829
Oracle Enterprise Manager(エージェント)に必要なポート1830〜1849
Oracle Enterprise Manager(RMI)に必要なポート1850〜1869
必要に応じて、/etc/services
ファイルからエントリを削除して、システムを再起動します。エントリを削除するには、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)のCD-ROM(Disk 1)のutils/3167528/
ディレクトリおよびDVDのapplication_server/utils/3167528/
ディレクトリに格納されているperlスクリプトを使用できます。スクリプトは、rootユーザーで実行します。このスクリプトは、パッチ3167528からも入手できます。パッチは、次のサイトから入手できます。
http://metalink.oracle.com
これらのポートが使用できない場合は、関連するConfiguration Assistantがインストール時に失敗します。
Network Information Service(NIS)を使用している場合は、次の手順に従います。
次の行が/etc/yp.conf
ファイルにあることを確認します。
hostname.domainname broadcast
次の行が/etc/nsswitch.conf
ファイルにあることを確認します。
hosts: files nis dns
/etc/hosts
ファイルのlocalhost
エントリがIPv4エントリであることを確認します。localhost
のIPエントリがIPv6形式の場合は、正しくインストールできません。次の例は、IPv6エントリを示しています。
prompt> special IPv6 addresses ::1 localhost ipv6-localhost ipv6-loopback ::1 ipv6-localhost ipv6-loopback
この例の/etc/hosts
ファイルを修正するには、次のようにlocalhostエントリをコメントにします。
prompt> special IPv6 addresses prompt> ::1 localhost ipv6-localhost ipv6-loopback ::1 ipv6-localhost ipv6-loopback
エントリをコメントにするには、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)のCD-ROM(Disk 1)のutils/4015045/
ディレクトリおよびDVDのapplication_server/utils/4015045/
ディレクトリに格納されているperlスクリプトを使用できます。スクリプトは、root
ユーザーで実行します。このスクリプトは、パッチ4015045からも入手できます。パッチは、次のサイトから入手できます。
http://metalink.oracle.com
OracleAS Web Cacheをインストールするコンピュータでは、カーネル・パラメータを、次の項で示す最小値に設定する必要があります。
インストール前の要件として、IBM Linux on POWER上にあるすべてのOracle Application Serverインストールでは、nofile
シェル制限の値を2048に設定する必要があります。次の手順に従って、nofile
ソフト・シェル制限の値を大きくします。
rootユーザーとしてログインして、次の行を/etc/security/limits.conf
ファイルに追加します。
* soft nofile 2048
コンピュータを再起動して、新しい値を有効にします。
次のコマンドを実行して、nofile
ソフト・シェル制限の値を2048に設定します。
prompt> ulimit -S -n 2048
この項の内容は、OracleAS Web Cacheをインストールする場合に該当します。
J2EE and Web Cache中間層をインストールする場合、OracleAS Web Cacheコンポーネントはオプションです。
Portal and Wireless中間層をインストールする場合、OracleAS Web Cacheコンポーネントは必ずインストールされます。
次の操作を実行して、OracleAS Web Cache用にカーネル・パラメータを設定します。
次のコマンドを実行して、nofile
カーネル・パラメータが65536以上に設定されていることを確認します。
prompt> ulimit -Hn
コマンドから65536未満の値が返された場合は、/etc/security/limits.conf
ファイルに次の行を追加します(ファイルの編集にはテキスト・エディタを使用します)。
* hard nofile 65536
/etc/security/limits.conf
ファイルを編集するにはroot
ユーザーである必要があります。
コンピュータを再起動して、新しい値を有効にします。
Linuxシステムでソフトウェアのパフォーマンスを向上させるには、oracle
ユーザーのデフォルト・シェルに応じて、このユーザーの次のシェル制限を強化する必要があります。
BourneまたはBashシェル制限 | Kornシェル制限 | Cまたはtcshシェル制限 | ハード制限 |
---|---|---|---|
nofile | nofile | descriptors | 65536 |
noproc | processes | maxproc | 16384 |
シェル制限を強化するには、次の操作を行います。
/etc/security/limits.conf
ファイルに次の行を追加します。
* soft nproc 2047 * hard nproc 16384 * soft nofile 2048 * hard nofile 65536
次の行が/etc/pam.d/login
ファイルにない場合、これを追加します。
session required /lib/security/pam_limits.so
oracle
ユーザーのデフォルト・シェルに応じて、デフォルト・シェルの起動ファイルを次のように変更します。
Bourne、BashまたはKornシェルの場合、/etc/profile
ファイルに次の行を追加します。
if [ $USER = "oracle" ]; then if [ $SHELL = "/bin/ksh" ]; then ulimit -p 16384 ulimit -n 65536 else ulimit -u 16384 -n 65536 fi fi
Cまたはtcshシェルの場合、/etc/csh.login
ファイルに次の行を追加します。
if ( $USER == "oracle" ) then limit maxproc 16384 limit descriptors 65536 endif
Oracle HTTP Server、OracleAS Web Cache、Oracle Enterprise Manager 10gなどの数多くのOracle Application Serverコンポーネントで、ポートが使用されます。インストーラでデフォルトのポート番号を割り当てたり、指定したポート番号を使用したりするよう構成できます。
Oracle HTTP Serverのデフォルト・ポートが80ではなく7777である理由
デフォルトでは、Oracle HTTP Serverはポート80ではなくポート7777を使用するように、インストーラによって構成されます。ポート7777がデフォルトになっている理由は、UNIXでは、コンポーネントに1024未満のポート番号を使用する場合、rootユーザーとして追加手順を実行しないかぎり、コンポーネントを使用できないためです。インストーラにはrootアクセス権がないので、必然的に1024より大きい番号のポートが使用されます。
Oracle HTTP Serverでデフォルト以外のポート(ポート80など)を使用する場合は、静的ポート機能を使用することで、コンポーネントにポート番号を割り当てることができます。ポート番号はインストール後に変更することもできますが、インストール時に設定するほうが簡単です。
ポートが使用されているかどうかを調べるには、次のようにnetstat
コマンドを実行します。
prompt> netstat -an | grep portnum
コンポーネントにデフォルトのポート番号を使用する場合は、何も設定する必要はありません。各コンポーネントのポート範囲内にあるポートが少なくとも1つは使用できることを確認してください。範囲内に空きポートが見つからない場合は、インストールは失敗します。
コンポーネントに対してカスタム・ポート番号を割り当てるようインストーラに指示する手順は次のとおりです。
コンポーネント名およびポート番号を含むファイルを作成します。ファイルの形式は、第3.5.3.1項「staticports.iniファイルの形式」を参照してください。通常、このファイルはstaticports.ini
という名前にしますが、他の名前を付けることもできます。
インストーラの「ポート構成オプションの指定」画面で「手動」を選択し、staticports.ini
ファイルへのフルパスを入力します。
このファイルへのフルパスを指定しない場合、インストーラはこのファイルを見つけることができません。その場合は、警告が表示されることなく、すべてのコンポーネントにデフォルト・ポートが割り当てられます。
staticports.ini
ファイルの形式は次のとおりです。port_num
は、コンポーネントで使用するポート番号に置き換えます。
# J2EE and Web Cache Oracle HTTP Server port = port_num Oracle HTTP Server Listen port = port_num Oracle HTTP Server SSL port = port_num Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = port_num Oracle HTTP Server Diagnostic port = port_num Java Object Cache port = port_num DCM Java Object Cache port = port_num DCM Discovery port = port_num Oracle Notification Server Request port = port_num Oracle Notification Server Local port = port_num Oracle Notification Server Remote port = port_num Application Server Control port = port_num Application Server Control RMI port = port_num Oracle Management Agent port = port_num Web Cache HTTP Listen port = port_num Web Cache HTTP Listen (SSL) port = port_num Web Cache Administration port = port_num Web Cache Invalidation port = port_num Web Cache Statistics port = port_num Log Loader port = port_num ASG port = port_num # Business Intelligence and Forms Reports Services SQL*Net port = port_num Reports Services discoveryService port = port_num Reports Services bridge port = port_num # Infrastructure Oracle Internet Directory port = port_num Oracle Internet Directory (SSL) port = port_num Oracle Certificate Authority SSL Server Authentication port = port_num Oracle Certificate Authority SSL Mutual Authentication port = port_num Ultra Search HTTP port number = port_num
このファイルは、CD-ROM(Disk 1)またはDVDにあるstaticports.ini
ファイルをテンプレートとして使用すると簡単に作成できます。
CD-ROMまたはDVDにあるstaticports.ini
ファイルをハード・ディスクにコピーします。
ローカル・コピー(ハード・ディスク上のファイル)を編集して、使用するポート番号を含めます。
staticports.ini
ファイルのすべてのコンポーネントのポート番号を指定する必要はありません。このファイルに記載されていないコンポーネントには、デフォルトのポート番号が使用されます。
次の例では、Application Server Controlのポートと、OracleAS Web Cacheの一部のポートを設定します。指定されていないコンポーネントについては、デフォルトのポート番号が割り当てられます。
Application Server Control port = 2000 Web Cache Administration port = 2001 Web Cache Invalidation port = 2002 Web Cache Statistics port = 2003
インストールの終了後に割り当てられたポートを確認するには、ORACLE_HOME/install/portlist.ini
ファイルを調べます。
|
インストーラはメモリーを調べることで、ファイルで指定されたポートが使用可能かどうかを確認します。つまり、実行中のプロセスが使用しているポートしか検出できないということです。アプリケーションが使用しているポートを特定するために構成ファイルを調べることはありません。
指定されたポートが使用中であることを検出した場合、アラートを表示します。使用中のポートは割り当てられません。この問題に対応する手順は次のとおりです。
staticports.ini
ファイルを編集して、別のポートを指定するか、ポートを使用しているアプリケーションを停止します。
「再試行」をクリックします。インストーラがstaticports.ini
ファイルを再度読み取り、ファイル内のエントリをもう一度確認します。
portlist.iniファイルのstaticports.iniとしての使用
staticports.ini
ファイルは、Forms and Reports Servicesのインストール後に作成されるORACLE_HOME/install/portlist.ini
ファイルと同じ形式になっています。Forms and Reports Servicesのインストール後に別のインストールに同じポート番号を使用する場合は、最初のインストールのportlist.ini
ファイルを、以降のインストールでstaticports.ini
ファイルとして使用できます。
注意: staticports.ini のOracle Management Agent port の行は、portlist.ini のEnterprise Manager Agent port の行に該当します。 |
staticports.ini
ファイルを注意深く調べます。間違いがあると、インストーラが警告を表示せずにデフォルトのポートを使用する原因となります。次の点を調べてください。
複数のコンポーネントに同じポートを指定した場合、インストーラは指定されたポートを最初のコンポーネントに使用し、他のコンポーネントにはそのコンポーネントのデフォルトのポートを使用します。複数のコンポーネントに同じポートが指定されていても、インストーラによって警告は表示されません。
staticports.ini
ファイルに構文エラーがある場合は(行内に=
文字が記述されていないなど)、その行は無視されます。こうした行で指定されているコンポーネントには、デフォルト・ポートが割り当てられます。構文エラーがある行に対して、警告は表示されません。
コンポーネント名のつづりが間違っていた場合、インストーラはそのコンポーネントにデフォルトのポートを割り当てます。ファイル内のコンポーネント名では大文字と小文字が区別されます。認識できない名前がある行に対して、警告は表示されません。
ポート番号に数字以外の値を指定した場合、インストーラはその行を無視し、コンポーネントにデフォルトのポート番号を割り当てます。その際に、警告は表示されません。
staticports.ini
ファイルへの相対パスが指定されている場合は、インストーラはファイルを見つけることができません。インストーラは警告を表示せずに続行し、すべてのコンポーネントにデフォルトのポートを割り当てます。staticports.ini
ファイルへのフルパスを指定する必要があります。
Oracle HTTP Serverのhttpd.conf
ファイルでは、OracleAS Web CacheおよびOracle HTTP Serverで使用するポートは、Port
ディレクティブとListen
ディレクティブが指定します。これらのポートを設定するときには、構成するコンポーネントに応じて、staticports.ini
ファイルの適切な行を選択します。
これらのコンポーネントのポートを設定する際は、次の内容を十分に理解しておく必要があります。
OracleAS Web CacheとOracle HTTP Serverの両方を構成する場合
OracleAS Web Cacheのポートを設定します。
OracleAS Web Cacheでは、Port
ディレクティブで指定されるポートが使用されます(図3-1)。このポートを設定するには、staticports.ini
ファイルに次の行を使用します。
Web Cache HTTP Listen port = port_number
OracleAS Web CacheのSSLポートを構成するには、次の行を使用します。
Web Cache HTTP Listen (SSL) port = port_number
この場合、Oracle HTTP Server port
行を使用してポート番号を設定することはできません。staticports.ini
ファイルにOracle HTTP Server port
行とWeb Cache HTTP Listen port
行の両方が記述されている場合は、Oracle HTTP Server port
行は無視されます。たとえば、次の2行がstaticports.ini
にあるとします。
Web Cache HTTP Listen port = 7979 Oracle HTTP Server port = 8080
Port
ディレクティブは7979
に設定されます。
Oracle HTTP Serverのポートを設定します。
Oracle HTTP Serverでは、Listen
ディレクティブで指定されるポートが使用されます。このポートを設定するには、staticports.ini
ファイルに次の行を使用します。
Oracle HTTP Server Listen port = port_number
SSL Listenポートを構成するには、次の行を使用します。
Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = port_number
図3-1 OracleAS Web CacheとOracle HTTP Serverの両方を構成する場合
Oracle HTTP Serverのみの構成(OracleAS Web Cacheは不使用)
Oracle HTTP Serverのみを構成する場合、Oracle HTTP ServerではPort
ディレクティブとListen
ディレクティブの両方を使用します(図3-2)。この場合、両ディレクティブが同じポート番号を使用するように設定する必要があります。
これらのポートを設定するには、staticports.ini
ファイルのOracle HTTP Server port
行とOracle HTTP Server Listen port
行を使用します。次に例を示します。
Oracle HTTP Server port = 8080 Oracle HTTP Server Listen port = 8080
これらのポートのSSLバージョンを設定するには、次の行を使用します。非SSLバージョンの場合と同様、2つの行で同じポート番号を指定する必要があります。
Oracle HTTP Server SSL port = 443 Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = 443
staticports.ini
のWeb Cache行も指定した場合、OracleAS Web Cacheは構成していないため、これらの行は無視されます。
この項では、staticports.ini
を使用するためのいくつかの一般的な使用例について説明します。
「フロントエンドにOracleAS Web Cache、ポート番号に80と443を使用するようOracle HTTP Serverを構成する場合」
「OracleAS Web Cacheなしで、ポート番号に80と443を使用するようOracle HTTP Serverを構成する場合」
この使用例では、次の行を含むstaticports.ini
ファイルを作成します。
Web Cache HTTP Listen port = 80 Oracle HTTP Server Listen port = 81 Web Cache HTTP Listen (SSL) port = 443 Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = 444
Oracle HTTP Serverでは、ListenおよびSSL Listenのポートには、任意の使用可能なポートを指定できます。この例では、ポート81と444を使用します。これらのポートは、1024未満の番号でなくてもかまいません。選択したポート番号が1024未満の場合は、Oracle HTTP ServerとOracleAS Web Cacheをrootユーザーとして起動する必要があります。
この使用例では、次の行を含むstaticports.ini
ファイルを作成します。
Oracle HTTP Server port = 80 Oracle HTTP Server Listen port = 80 Oracle HTTP Server SSL port = 443 Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = 443
Oracle製品がインストールされていないコンピュータにForms and Reports Servicesをインストールする場合は、オペレーティング・システム・グループを作成する必要があります。この場合は、インベントリ・ディレクトリを所有するグループを作成します。第3.6項「オペレーティング・システム・グループ」の「インベントリ・ディレクトリのグループの作成」を参照してください。
ローカル・オペレーティング・システム・グループを作成するには、次の操作を行います。
次のコマンドを入力して、oinstall
グループを作成します。
# /usr/sbin/groupadd oinstall
ローカル・オペレーティング・システム・グループが作成されました。オペレーティング・システム・ユーザーとグループの詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照するか、システム管理者に連絡してください。
Oracle製品がインストールされていないコンピュータにForms and Reports Servicesをインストールする場合は、インベントリ・ディレクトリを所有するグループを作成します。インストーラは、インベントリ・ディレクトリにファイルを保存して、コンピュータにインストールされたOracle製品を識別します。
このマニュアルでは、このオペレーティング・システム・グループの名前にoinstall
が使用されています。
インベントリ・ディレクトリに対して別個のグループを作成することで、様々なユーザーがコンピュータにOracle製品をインストールできます。ユーザーはインベントリ・ディレクトリに対する書込み権限が必要です。書込み権限を持つには、oinstall
グループに所属する必要があります。
Oracle製品を初めてコンピュータにインストールするときは、インベントリ・ディレクトリ用のグループ名を入力する画面が表示されます。以降のインストールでは、インベントリ・ディレクトリの場所を入力する画面が表示されます。
インベントリ・ディレクトリのデフォルト名はoraInventory
です。
インベントリ・ディレクトリがコンピュータ上に存在するかどうかが不明な場合は、/etc/oraInst.loc
ファイルを調べます。このファイルには、インベントリ・ディレクトリの場所とその所有グループが示されています。このファイルがない場合は、Oracle製品がコンピュータにインストールされていないことを意味します。
Oracle製品のインストールおよびアップグレードを行うためのオペレーティング・システム・ユーザーを作成します。インストーラを実行するオペレーティング・システム・ユーザーは、次のディレクトリに対する書込み権限が必要です。
インストールする製品のファイルが格納されるORACLE_HOME
すべてのOracle製品のインストーラが使用するインベントリ・ディレクトリ
コンピュータに他のOracle製品がインストールされている場合は、オペレーティング・システム・ユーザーがすでに作成されている可能性があります。/etc/oraInst.loc
ファイルを調べてください。このファイルには、インベントリ・ディレクトリの場所とその所有グループが示されています。このファイルがない場合は、Oracle製品がコンピュータにインストールされていないことを意味します。
Oracle製品のインストールに使用するユーザーが作成されていない場合は、表3-5に示すプロパティを持つユーザーを作成します。
表3-5 インストーラを実行するオペレーティング・システム・ユーザーのプロパティ
項目 | 説明 |
---|---|
ログイン名 |
|
グループ識別子 |
このグループには任意の名前を付けられます。このマニュアルでは、 |
ホーム・ディレクトリ |
|
ログイン・シェル |
デフォルトのログイン・シェルは、C、BourneまたはKornシェルです。 |
注意: oracle ユーザーは、Oracle製品のインストールとメンテナンスの目的にのみ使用します。インストーラ関連の作業以外には、oracle ユーザーを使用しないでください。また、rootをoracle ユーザーとして使用しないでください。 |
ローカル・オペレーティング・システム・ユーザーを作成するには、次の操作を行います。
oracle
ユーザーを作成するには、次のようなコマンドを入力します。
# /usr/sbin/useradd -g oinstall -G dba[,oper] oracle
このコマンドのオプション:
-g
オプションによって、プライマリ・グループが指定されます。これは、たとえばoinstall
などOracleインベントリ・グループである必要があります。
-G
オプションによってセカンダリ・グループが指定されます。これには、OSDBAグループが含まれている必要があり、必要に応じて、dba
やdba,oper
などのOSOPERグループが含まれます。
# passwd oracle
ローカル・オペレーティング・システム・ユーザーが作成されました。
オペレーティング・システム・ユーザーが属しているグループを確認するには、このユーザー名を指定してgroups
コマンドを実行します。次に例を示します。
prompt> groups oracle
オペレーティング・システム・ユーザーとグループの詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照するか、システム管理者に連絡してください。
Forms and Reports Servicesをインストールするオペレーティング・システム・ユーザーは、表3-6に示す環境変数を設定または解除する必要があります。
この項の項目は次のとおりです。
表3-6 環境変数の要約
環境変数 | 設定または解除 |
---|---|
|
どちらでもかまわない(インストーラによってこれら2つの環境変数は解除される)。 |
PATH、CLASSPATHおよびLD_LIBRARY_PATH |
Oracleホーム・ディレクトリ内にあるディレクトリの参照はできない。 |
|
インストーラ・ウィンドウを表示するモニターに設定する。 |
|
オプション。解除された場合は、 |
|
設定できない。 |
|
デフォルトではYESに設定されている。NOに設定する場合は、適切なディスプレイを指定する必要がある。 |
環境変数を操作する際は、次のヒントを参考にしてください。
.profile
ファイルに設定された環境変数は、読取り不能な場合があります。環境変数が適切な値に設定されていることを確認する場合は、インストーラを実行したシェルで値をチェックしてください。
環境変数の値を調べるには、env
コマンドを使用します。このコマンドは、現在定義されているすべての環境変数とその値を表示します。
% env
su
コマンドを使用してユーザーを切り替えた場合(rootユーザーからoracle
ユーザーへの切替えなど)は、切り替えた後に環境変数を確認してください。新しいユーザーの場合、環境変数が渡されないことがあるためです。これは、-
パラメータを指定してsu
を実行した(su -
user
)場合でも同様です。
# /* root user */ #su - oracle
%env
PATH
、CLASSPATH
およびLD_LIBRARY_PATH
環境変数がOracleホーム・ディレクトリを参照しないように編集します。
インストーラを表示するXサーバーを指定するようDISPLAY
環境変数を設定します。DISPLAY
環境変数の形式は次のとおりです。
hostname:display_number.screen_number
例(Cシェル):
% setenv DISPLAY test.mydomain.com:0.0
例(BourneまたはKornシェル):
$ DISPLAY=test.mydomain.com:0.0; export DISPLAY
ディスプレイをテストするには、xclock
プログラムを実行します。
$ xclock &
Forms and Reports Servicesでは、インストール時にのみ稼動するXサーバーが必要になります。オペレーティング・システムにフレーム・バッファを持つXサーバーがインストールされている場合、インストール中はログインしたままで、フレーム・バッファを実行しておく必要があります。フレーム・バッファを実行しない場合は、X Virtual Frame Buffer(XVFB)やVirtual Network Computing(VNC)などの仮想フレーム・バッファを使用する必要があります。
XVFBなどの仮想フレーム・バッファ・ソリューションを取得してインストールする方法は、OTN(http://www.oracle.com/technology/products/
)にアクセスし、「frame buffer」で検索してください。
インストーラは、スワップ領域として一時ディレクトリを使用します。インストーラでは、TMP環境変数およびTMPDIR環境変数を調べて、一時ディレクトリの場所を特定します。環境変数がない場合は、/tmp
ディレクトリが使用されます。
/tmp
以外の一時ディレクトリを使用する場合は、TMP環境変数およびTMPDIR環境変数を代替ディレクトリのフルパスに設定します。oracle
ユーザーにはこのディレクトリの書込み権限が必要です。また、このディレクトリは表3-1に示した要件を満たしている必要があります。
例(Cシェル):
% setenv TMP /tmp2 % setenv TMPDIR /tmp2
例(BourneまたはKornシェル):
$ TMP=/tmp2; export TMP $ TMPDIR=/tmp2; export TMPDIR
この環境変数が未設定でデフォルト・ディレクトリに十分な領域がない場合は、環境変数が設定されていないことを示すエラー・メッセージが表示されます。その場合は、異なるディレクトリを指すように環境変数を設定するか、デフォルト・ディレクトリの領域が十分になるように解放してください。どちらを実行しても、インストールは最初からやりなおす必要があります。
この項では、次の2つの要件について説明します。
これらの要件は、他のOracle製品のNet構成ファイル間の競合を防ぐために必要です。
TNS_ADMIN
の設定が必要な場合または/etc
ディレクトリにtnsnames.ora
ファイルを配置する必要がある場合は、Forms and Reports Servicesをインストールする前に次の手順を実行してください。
/etc
ディレクトリにtnsnames.ora
ファイルがある場合は、このディレクトリから別のディレクトリにファイルを移動します。または、ファイルの名前を変更します。
TNS_ADMIN
環境変数が設定されていないことを確認します。
例(Cシェル):
% unsetenv TNS_ADMIN
例(BourneまたはKornシェル):
$ unset TNS_ADMIN
インストール後に、新しく作成されたtnsnames.ora
ファイルの内容を、既存のtnsnames.ora
ファイルにマージできます。
REPORTS_DEFAULT_DISPLAY
環境変数は、Oracle Reportsに次の機能を実装するかどうかを指定します。
DISPLAY
への依存性の排除
フォント情報のために有効なプリンタを定義する依存性の排除
イメージおよびフォント情報の表面解像度に対するScreenPrinter(screenprinter.ppd
)の使用
拡張イメージのサポート
Oracle Reportsでは、REPORTS_DEFAULT_DISPLAY=YES
の場合、DISPLAY
環境変数のすべての設定値が上書きされます。REPORTS_DEFAULT_DISPLAY
の詳細は、『Oracle Application Server Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』を参照してください。
注意: REPORTS_DEFAULT_DISPLAY はOracle Reportsに対してのみ使用され、Oracle Application Serverのインストーラには適用されません。REPORTS_DEFAULT_DISPLAY がYES に設定された場合でも、インストーラではDISPLAY 環境変数がそのまま使用されます。 |
/etc/hosts
ファイルの内容は、デフォルトのOracle Identity Managementレルムの場所と、Oracle Application Server Single Sign-Onのホスト名に影響を与えます。
インストーラには、hostsファイルを編集せずに必要な値を入力できる代替方法が用意されています。詳細は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドを参照してください。
通常、Forms and Reports Servicesをインストールするコンピュータは、ネットワーク接続されており、Forms and Reports Servicesインストールを含むローカル記憶域、ディスプレイ画面、CD-ROMまたはDVDドライブを備えています。
この項では、このような一般的な使用例に該当しないコンピュータへのForms and Reports Servicesのインストール方法について説明します。この項は、次のトピックで構成されています。
マルチホーム・コンピュータは、複数のIPアドレスに関連付けられます。これは複数のネットワーク・カードをコンピュータに装着することで可能となります。各IPアドレスはホスト名に関連付けられています。さらに、ホスト名の別名を設定することもできます。デフォルトでは、Oracle Universal InstallerはORACLE_HOSTNAME
環境変数の設定を使用して、ホスト名を検出します。ORACLE_HOSTNAME
が設定されていない場合に、複数のネットワーク・カードを持つコンピュータにForms and Reports Servicesをインストールすると、/etc/hosts
ファイルにある最初の名前を使用してホスト名が決められます。
使用するホスト名を先頭にするには、このファイルの行の並替えが必要な場合があります。ファイルはインストールの終了後、元の順序に戻せます。
このホスト名(またはこのホスト名の別名)を使用して、クライアントがコンピュータにアクセスできるようにする必要があります。そのことを確認するには、クライアント・コンピュータから短縮名(ホスト名のみ)およびフルネーム(ホスト名.ドメイン名)を使用してホスト名に対するpingを実行します。これらは、両方とも正常に実行される必要があります。
Forms and Reports ServicesのCD-ROMまたはDVDからインストールするかわりに、CD-ROMまたはDVDの内容をハード・ドライブにコピーし、ハード・ドライブからインストールできます。この方法は、Forms and Reports Servicesの多数のインスタンスをネットワーク経由でインストールする場合や、Forms and Reports ServicesをインストールするコンピュータにCD-ROMまたはDVDドライブが搭載されていない場合に適しています。
また、リモートのCD-ROMまたはDVDドライブからインストールすることもできます。「リモートのCD-ROMまたはDVDドライブからのインストール」を参照してください。
ハード・ドライブからインストールするときは、CD-ROMの交換を求めるメッセージは表示されません。適切な場所にコピーされている場合は、インストーラが自動的にファイルを探します。
CD-ROMをコピーするには
親ディレクトリ(たとえば、oralinfrs
)を作成し、その親ディレクトリ下にDisk1
、Disk2
という名前のサブディレクトリを作成します(Disk3以降も同様)。サブディレクトリの名前は、Disk
N
にする必要があります(N
はCD-ROM番号)。
各CD-ROMの内容を該当するディレクトリにコピーします。
prompt> cp -pr /cdrom_mount_point/10.1.2disk1/* /path/to/hard/drive/Disk1/ prompt> cp -pr /cdrom_mount_point/10.1.2disk2/* /path/to/hard/drive/Disk2/ ... Repeat for each CD-ROM.
コピーしたファイルからインストーラを実行するには、Disk1
ディレクトリのrunInstaller
実行可能プログラムを起動します。このファイルは、Forms and Reports Servicesが実行されるコンピュータで実行します。
prompt> /path/to/hard/drive/Disk1/runInstaller
DVDからorawinfrsディレクトリをコピーするには
oralinfrs
ディレクトリをDVDからハード・ディスクにコピーします。
prompt> cp -pr /dvd_mount_point/oralinfrs /path/to/hard/drive
コピーしたファイルからインストーラを実行するには、Forms and Reports Servicesが実行されるコンピュータでrunInstaller
実行可能プログラムを起動します。
prompt> /path/to/hard/drive/oralinfrs/runInstaller
インストーラをリモート・コンピュータ(remote_computer)で実行しながら、その画面をローカル・コンピュータ(local_computer)に表示できます。Forms and Reports Servicesは、リモート・コンピュータにインストールされます。
remote_computerをlocal_computerに表示できるようにします。ローカル・コンピュータのコンソールで、次のコマンドを実行する必要があります。
local_computer> xhost +remote_computer
xhost
を実行しないと、Xlibエラーが発生する可能性があります。これは、インストーラ起動時の「Failed to connect to server」、「Connection refused by server」または「Can't open display」と同様のエラーです。
local_computerで、remote_computerへのリモート・ログインを実行します(telnet
またはrlogin
を使用)。第3.7項「オペレーティング・システム・ユーザー」に説明されているoracle
ユーザーとしてログインします。第3.8項「環境変数」に説明されている環境変数が適切に設定されていることを確認します。
local_computer> rlogin -l oracle remote_computer.mydomain.com - OR - local_computer> telnet remote_computer.mydomain.com
remote_computer上のDISPLAY環境変数がlocal_computerを指すように設定します。
例(Cシェル):
remote_computer> setenv DISPLAY local_computer.mydomain.com:0.0
例(BourneまたはKornシェル):
remote_computer> DISPLAY=local_computer.mydomain.com:0.0; export DISPLAY
インストーラを実行します。第4.9項「Oracle Universal Installerの起動」を参照してください。
注意: PseudoColorカラー・モデルまたはPseudoColorビジュアルをサポートしている場合、PC X emulatorを使用してインストーラを実行できます。PseudoColorビジュアルを使用するようPC X emulatorを設定してからインストーラを実行します。カラー・モデル設定またはビジュアル設定の変更方法については、X emulatorのドキュメントを参照してください。 |
インストーラをリモート・コンピュータ(remote_computer
)で実行しながら、その画面をローカル・コンピュータ(local_computer
)に表示できます。Forms and Reports Servicesは、リモート・コンピュータにインストールされます。
remote_computer
をlocal_computer
に表示できるようにします。ローカル・コンピュータのコンソールで、次のコマンドを実行します。
local_computer> xhost +remote_computer
xhost
を実行しないと、Xlibエラーが発生する可能性があります。これは、インストーラ起動時のFailed to connect to server
、Connection refused by server
またはCan't open display
と同様のエラーです。
local_computerで、remote_computer
へのリモート・ログインを実行します(telnetまたはrloginを使用)。第3.7項「オペレーティング・システム・ユーザー」に説明されているoracle
ユーザーとしてログオンします。第3.8項「環境変数」に説明されている環境変数が適切に設定されていることを確認します。
local_computer> rlogin -l oracle remote_computer.mydomain.com
- OR -
local_computer> telnet remote_computer.mydomain.com
remote_computer
上のDISPLAY
環境変数がlocal
_computer
を指すように設定します。
例(Cシェル):
remote_computer> setenv DISPLAY local_computer.mydomain.com:0.0
例(BourneまたはKornシェル):
remote_computer> DISPLAY=local_computer.mydomain.com:0.0; export DISPLAY
インストーラを実行します。インストーラの実行方法は、第4.9項「Oracle Universal Installerの起動」を参照してください。
注意: PseudoColorカラー・モデルまたはPseudoColorビジュアルをサポートしている場合、PC X emulatorを使用してインストーラを実行できます。PseudoColorビジュアルを使用するようPC X emulatorを設定してからインストーラを実行します。カラー・モデル設定またはビジュアル設定の変更方法については、X emulatorのドキュメントを参照してください。 |
標準のNFSが装備されたコンピュータでは、Forms and Reports Servicesをインストールおよび実行できません。Network Appliance(NetApp)ファイラなどの認可されたNFSマウントのストレージ・システムを使用する必要があります。Forms and Reports Servicesは、NFSマウントのストレージ・システムでの動作が保証されています。
NetAppシステムは最低でも、リモート・インストール・ユーザーとリモートrootユーザーに対してエクスポートする必要があります。これは、exportfs
コマンドを使用して実行できます。
prompt> exportfs -i /vol/vol1
更新された最新の証明リストについては、Oracle Technology Network(http://www.oracle.com/technology
)で確認してください。
Forms and Reports Servicesコンポーネントは、それらがインストールされたコンピュータ上でのみ動作するよう設計されています。そのため、NFSを通じてリモート・コンピュータのファイルにアクセスできる場合でも、コンポーネントをリモート・コンピュータで実行することはできません。
Forms and Reports Servicesは、NISおよびNIS+環境にインストールして実行できます。これらの環境の詳細は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドを参照してください。
Forms and Reports Servicesを、複数のネットワーク・カードを持つコンピュータにインストールする場合、インストーラは/etc/hosts
ファイルの最初のホスト名を使用します。使用するホスト名を先頭にするには、このファイルの行の並替えが必要な場合があります。ファイルはインストールの終了後、元の順序に戻せます。
表3-7に、インストーラが実行するチェックの一覧を示します。
表3-7 インストーラが実行する前提条件チェック
項目 | 説明 |
---|---|
CPU |
CPUが最低処理速度を満たしているかどうかをチェックします。 |
オペレーティング・システムのバージョン |
サポートされるバージョンは表3-1を参照してください。 |
オペレーティング・システム |
サポートされるオペレーティング・システム、オペレーティング・システムのパッチおよびソフトウェア・パッケージの一覧は、第3.2項「ソフトウェア要件」を参照してください。 |
メモリー |
推奨値については、表3-1を参照してください。 |
スワップ領域 |
推奨値については、表3-1を参照してください。 |
TMP領域 |
推奨値については、表3-1を参照してください。 |
インスタンス名 |
Forms and Reports Servicesをインストールするコンピュータに同じ名前のインスタンスが存在しないことを確認します。 |
Oracleホーム・ディレクトリの名前 |
Oracleホーム・ディレクトリ名にスペースが含まれていないかどうかをチェックします。 |
Oracleホーム・ディレクトリへのパス |
Oracleホーム・ディレクトリへのパスが127文字を超えていないことを確認します。 |
Oracleホーム・ディレクトリの内容 |
Oracleホーム・ディレクトリに、インストール障害を引き起こすファイルが含まれていないかどうかをチェックします。 |
Oracleホーム・ディレクトリ |
中間層を拡張する場合と、Oracle Developer Suiteが配置されたOracleホームに中間層をインストールする場合以外は、新しいディレクトリにForms and Reports Servicesをインストールする必要があります。ここで、許可されていないインストール例をいくつか紹介します。
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ポート1521 |
アプリケーションがポート1521を使用している場合は、インストーラが警告を表示します。警告の対象となるアプリケーションには、すべてのバージョンのデータベース・リスナーが含まれます。この場合、ポート1521を使用しているアプリケーションを停止し、警告ダイアログで「再試行」をクリックする必要があります。 ポート1521を使用しているのがデータベース・リスナーの場合は、Metadata Repositoryデータベースに対しては使用できる可能性があります。 ポート1521を使用しているのが別のアプリケーションの場合は、そのポートを停止するか、別のポートを使用するように構成します。あるいは、データベース・リスナーが1521以外のポートを使用するよう変更できますが、それはインストール終了後にのみ実行可能です。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。 |
静的ポートの競合 |
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モニター |
モニターが256色以上を表示できるように構成されているかどうかをチェックします。 |
DBCA_RAW_CONFIG環境変数 |
OracleAS InfrastructureをReal Application Clusters環境にインストールする場合、RAWパーティションの場所が記載されているファイルを示すように、この環境変数を設定する必要があります。 |
クラスタ・ファイル・システム |
インストーラにより、Oracle Application Serverをクラスタ・ファイル・システム(CFS)にインストールするのではないことがチェックされます。 |
Display権限 |
ユーザーに |
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Oracle Enterprise Managerディレクトリの書込み確認 |
中間層を実行する場合、またはForms and Reports Servicesを同じOracleホームに再インストールする場合にのみチェックします。インストーラを実行するオペレーティング・システム・ユーザーに次のディレクトリに書き込むことができるかどうかをチェックします。
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Oracle Enterprise Managerファイルの有無 |
中間層を実行する場合、またはForms and Reports Servicesを同じOracleホームに再インストールする場合にのみチェックします。次のファイルが存在するかどうかをチェックします。
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