4 トラブルシューティング

この章では、インストールと構成に関する一般的な問題とその解決方法を説明します。次の項目が含まれています。

ポートの競合

このガイドの「製品およびインストールの概要」の「ポート要件」で説明したとおり、
OCMSではSIP、PresenceおよびEdge Proxyの通信に特定のポートを使用する必要があります。

OCMSのInstallShieldウィザードは、インストール中にSIPポートをチェックして、そのポートが別のアプリケーションに使用されていないことを確認します。

OCMSに必要な他のポートが別のアプリケーションによって使用されている場合、OCMSのインストールは失敗し、ocmsinstall.logファイルにポートの競合が「Address in Use」として記録されます。ocmsinstall.logファイルを調べて、ポートの競合がないかどうかを確認してください。既存のアプリケーションによって使用されているポートを再構成します。

インストール中のネットワーク接続の切断

OCMSのインストール中は、アクティブなネットワーク接続が必要です。

インストール中にネットワーク接続が切断するといった不測の事態が発生した場合、インストールは失敗します。ocmsinstall.logファイルを調べて、このようなイベントの記録がないかどうかを確認してください。

ガベージ・コレクションのパフォーマンスの問題

OCMSのインストールで提供されるデフォルトのJava仮想マシン（JVM）設定を使用すると、大規模なインストールの場合、ガベージ・コレクションのパフォーマンスが低下する問題が発生することがあります。このような問題が発生した場合は、次のパラメータを評価し、構成してください。

サポートするユーザー数に応じて、Oracle TimesTenデータベースのPermSizeを設定します。ユーザー数が720,000の場合は、768MB程度にする必要があります。OCMSはデフォルト値の256MBでインストールされます。
ヒープ・サイズと他のパラメータを適切に設定します。Oracle TimesTenのPermSizeを768MBに設定した場合、$ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xmlのJVMスタートアップ・パラメータを次のように変更します。
```
-XX:PermSize=128m -XX:MaxPermSize=128m -Xss128k -Xmx1280M -Xms1280M
```
Oracle TimesTen In-Memory Databaseを使用せずにOCMS SIPサーブレット・コンテナを実行するには、$ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xmlのJVMスタートアップ・パラメータを、次を含むように設定します。
```
-XX:PermSize=128m -XX:MaxPermSize=128m -Xss128k -Xmx1536M -Xms1536M
```

OCMSの正しいアンインストールとOCMSの手動アンインストールによる問題の解決

OCMSを正しくアンインストールするには、必ずアンインストーラを使用してください。手動でOCMSを削除すると、OCMSを再インストールする際に問題が発生する可能性があります。

OCMSの正しいアンインストール

OCMSインストール・ディレクトリの\_uninstフォルダにあるuninstaller.binを実行して、OCMSをアンインストールできます。

スタンドアロン開発者モードの場合は、インストールのホーム・ディレクトリ（ある場合）全体を削除して、アンインストールしてください。Oracle Application Serverモードのインストールの場合は、インストールのホーム・ディレクトリからocmsディレクトリとsdpディレクトリも削除してください。

OCMSのアンインストール時には、（インストールされているかどうかにかかわらず）アプリケーションが削除されるときにocmsinstall.logファイルにエラー・メッセージが記録されます。次に例を示します。

############ UNDEPLOY - AGGREGATIONPROXY ############\scratch\jdk\bin\java -jar (!ERROR unexpected EOF!)Undeploy error: Undeploy failed: Unable to undeploy: Application aggregationproxyear does not exist!

OCMSの手動アンインストールによる問題の解決

フォルダまたはファイルを手動で削除し、OCMSがインストール済であるためにインストールできないというエラー・メッセージが表示される場合は、次の手順を実行してマシンを正常な状態にしてください。

次のディレクトリを見つけます。

<USERHOME>/Installshield/Universal/common/Gen1/_vpddbディレクトリ。通常<USERHOME>は/home/<username>にあります。
vpd.scriptファイルを開き、SIP Containerを検索します。
vpd.scriptファイルから、OCMSの前のインストールに関連する
INSERT INTO INSTALL_SOFTWARE_OBJECT行をすべて削除します。
vpd.scriptファイルから、残っている変数をすべて削除します。
INSERT INTO PERSISTED_VARIABLES_TABLEとLOCAL_PERSISTED_VARIABLESを検索します。