インストール ガイド

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インストールの準備

BEA ソフトウェアをインストールする前に、以下の内容に目を通してください。

 


インストールの概要

このガイドでは、BEA WebLogic Server 用の BEA Products インストール プログラム (BEA WebLogic Server、BEA WebLogic Portal、および BEA Workshop for Weblogic Platform™ を含む) の使い方について説明します。

WebLogic Express のサポート

BEA Products インストール プログラムを使用すると、BEA WebLogic Express™ をインストールできます。WebLogic Express は、初めて WebLogic 製品ファミリを導入する場合に適しています。市場をリードする BEA のアプリケーション サーバ テクノロジを将来的にいっそう活用していくための有効な足がかりとなる製品です。WebLogic Express から、エンタープライズレベルの幅広い機能を利用できる WebLogic ファミリのその他の製品へは、簡単にアップグレードできます。

WebLogic Express をインストールするには、WebLogic Server をインストールしてから WebLogic Express のライセンスをインストールします。WebLogic Express のライセンスをインストールすると、WebLogic Express の機能が有効になります。

インストール モード

BEA Products インストール プログラムは以下のモードで使用できます。

 


インストール可能な製品コンポーネント

BEA Product インストーラを使用すると、以下のプログラムをインストールできます。

 


製品の配布方法

BEA ソフトウェアは、BEA Web サイトおよび DVD の両方で配布されます。

Web 配布

ソフトウェアは、BEA Web サイト (http://commerce.bea.com) からダウンロードできます。

以下の 2 つのインストール プログラムがダウンロードで入手できます。

DVD 配布

ソフトウェアを販売代理店からお買い求めになった場合は、製品パッケージに以下のものが入っています。

 


インストールの要件

以下の節では、インストール要件について説明します。

システム要件

次の表にインストールのシステム要件を示します。

表 1-1 システム要件
コンポーネント
要件
プラットフォーム コンフィグレーション
ハードウェア、オペレーティング システム、JDK、およびデータベースのサポート対象コンフィグレーションが必要である。http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/platform/suppconfigs/index.html にある「サポート対象のコンフィグレーション」を参照。
この「サポート対象のコンフィグレーション」ドキュメントには、JDK の推奨バージョンなど、他の要件や推奨事項も記載されている。
プロセッサ
1-GHz CPU 推奨
ハード ディスク ドライブ
完全インストールでは、約 1.80GB のディスク スペースが必要である。
メモリ
最低 1GB の RAM (2GB の RAM を推奨)
カラー ビット深度ディスプレイおよびサイズ
グラフィカル ユーザ インタフェース (graphical user interface : GUI) モードのインストールでは、8 ビット色深度 (256 色) が必要である。
コンソールモードおよびサイレントモードのインストールでは、カラー ビット深度の要件はない。
JDK
BEA Products インストール プログラムの実行には、Java 実行時環境 (JRE) が必要です。JRE は、Windows インストール プログラムと一部の UNIX インストール プログラム (ファイル名の末尾が .bin) にバンドルされています。その他の UNIX プラットフォームでは、JDK はインストール プログラムによってインストールされない。そのようなインストール プログラムは、ファイルの末尾が .jar です。.jar インストール プログラムを実行するには、適切なバージョンの JDK がシステムにインストールされ、PATH 変数定義の先頭に JDK の bin ディレクトリが指定されている必要がある。インストール プロセスでは、JDK ディレクトリを指す JAVA_HOME および関連する変数が割り当てられるので、必ず JDK を使用する。

一時ディスク スペースの要件

BEA インストール プログラムでは、一時ディレクトリを使用して、ソフトウェアを対象システムにインストールするために必要なファイルを抽出します。インストール処理中は、一時ディレクトリに、インストール プログラムにバンドルされている圧縮状態の Java 実行時環境 (JRE)、および一時ディレクトリに展開される無圧縮の JRE が入る十分なスペースが必要です。展開されたファイルは、インストール処理の最後に一時ディレクトリから削除されます。一般的に、インストール プログラムには、インストールされたファイルで必要とする量の 2.5 倍の一時スペースが必要です。

インストール プログラムでは、デフォルトで以下の一時ディレクトリを使用します。

注意 : インストール プログラムを実行するための十分な一時スペースがない場合は、別のディレクトリを指定するかインストール プログラムを終了するよう求められます。

十分な一時スペースを確保するために、インストール用の一時ディレクトリとして別のディレクトリを割り当てることができます。この場合、次の表に記載されている指示に従ってください。

表 1-2 ディスク スペースの設定
プラットフォーム
手順  
Windows
以下のいずれかを実行します。
  • TMP システム変数を、選択したディレクトリに設定する。
  • コマンドラインからインストール プログラムを起動する場合は、-Djava.io.tmpdir=tmpdirpath オプションを追加する。tmpdirpath には、BEA Products インストール プログラムの一時ストレージ領域として指定するディレクトリの絶対パスを入力する。以下に例を示します。
  • platform<version>_win32.exe -mode=console -Djava.io.tmpdir=D:\Temp

UNIX
インストール プログラムを起動するときに、コマンドラインに次のオプションを入力する。
-Djava.io.tmpdir=tmpdirpath
tmpdirpath は、BEA Products インストール プログラムの一時ストレージ領域として指定するディレクトリの絶対パスである。

管理者特権

管理者権限を持つユーザがソフトウェアをインストールすると、[All Users] フォルダまたはローカル ユーザの [スタート メニュー] フォルダに [スタート] メニューのショートカットを作成するためのオプションが表示されます。次の表に、これらの使用可能なオプションとその説明を示します。

選択  
実行される内容  
All Users
マシン上に登録されているすべてのユーザがインストールされたソフトウェアにアクセスできるようになる。その後、管理者特権を持たないユーザがこのインストールでコンフィグレーション ウィザードを使用してドメインを作成しても、そのドメインへの [スタート] メニューのショートカットは作成されない。この場合は、必要に応じて、ローカルの [スタート メニュー] フォルダに手動でショートカットを作成することができる。
ローカル ユーザ
そのマシンに登録されているその他のユーザはこのインストールの [スタート] メニューのエントリにアクセスできない。

管理者権限を持たないユーザがソフトウェアをインストールすると、[スタート] メニューのエントリがユーザのローカルの [スタート メニュー] フォルダに作成されます。

ライセンス

BEA ソフトウェアは、有効なライセンスなしでは使用できません。ソフトウェアをインストールすると、インストール プログラムによって BEA ホーム ディレクトリに開発ライセンス (license.bea) がインストールされ、すぐに製品を使用開始できます。

ソフトウェアを範囲制限なしのプロダクション環境で使用する場合は、プロダクション ライセンスをお買い求めください。プロダクション ライセンスのご購入については、BEA の販売代理店にご連絡いただくか、BEA Web サイト (http://www.beasys.co.jp) をご覧ください。

開発ライセンス、およびプロダクション ライセンスの詳細については、「BEA Products ライセンスについて」を参照してください。

WebLogic Server 10.0 より前のバージョン用の開発ライセンスおよびプロダクション ライセンスは、WebLogic Server 10.0 では機能しません。ライセンスを 10.0 にアップグレードする必要があります。ライセンス ファイルのアップグレード手順、および永続的なライセンスのインストール手順については、「以前のソフトウェア リリースのライセンスのアップグレード」を参照してください。

 


インストールのためのディレクトリの選択

インストール プロセスでは、次のディレクトリの場所を指定する必要があります。

BEA ホーム ディレクトリの選択

BEA ソフトウェアをインストールする際、BEA ホーム ディレクトリを指定するよう求められます。BEA ホーム ディレクトリは、同じマシンにインストールされた複数の BEA Products で使用する共通ファイルのリポジトリです。したがって、BEA ホーム ディレクトリは、システムにインストールされた BEA Products の中央サポート ディレクトリと見なすことができます。

BEA ホーム ディレクトリ内のファイルは、BEA ソフトウェアがシステム上で正しく動作するために不可欠です。これらのファイルは、次の機能を実行します。

注意 : 一部の UNIX プラットフォームでは、インストール プログラムによって JDK はインストールされません。

BEA ソフトウェアのインストールでは、既存の BEA ホーム ディレクトリを選択するか、新しい BEA ホーム ディレクトリを作成するパスを指定するよう求められます。新しいディレクトリを作成する場合は、インストール プログラムによりディレクトリが自動的に作成されます。

インストールに関する注意事項

BEA ホーム ディレクトリの機能について

次の表では、BEA ホーム ディレクトリ内のファイルおよびディレクトリについて説明します。

表 1-3 BEA ホーム ディレクトリの説明
コンポーネント
説明
jdk<version> ディレクトリ
ソフトウェアと共に Sun JDK をインストールした場合は、Sun JDK のソフトウェアが格納される。JDK は Java 実行時環境 (JRE) と、Java アプリケーションのコンパイルおよびデバッグ用ツールを提供する。このディレクトリ名 xxx は、システムにインストールされた Sun SDK のバージョンである (jdk150_04 など)。
jrockit90_<version> ディレクトリ
(Windows および Linux のみ)
ソフトウェアと共にインストールした BEA JRockit JDK のソフトウェアが格納される。JDK は Java 実行時環境 (JRE) と、Java アプリケーションのコンパイルおよびデバッグ用ツールを提供する。このディレクトリ名 xxx は、システムにインストールされた JRockit JDK のバージョンである (jrockit90_150_04 など)。
logs ディレクトリ
BEA ホーム ディレクトリのインストールおよびアンインストールを記録する履歴ファイルが格納される。
utils ディレクトリ
BEA ホーム ディレクトリにインストールされている BEA の全製品のインストールをサポートするユーティリティが格納される。utils.jar ファイルには、UpdateLicense ユーティリティをサポートするコードが格納される。
weblogic<version>
このディレクトリには以下のディレクトリが格納される。
  • beehive
  • common
  • javelin
  • platform
  • samples
  • server
  • uninstall
  • workshop
workshop<version>
このディレクトリには以下のソフトウェアが格納される。
  • Eclipse v 3.1.2。これはワークショップと Eclipse との緊密な連係機能を確実に提供するために格納される。Eclipse は IDE バージョンではない。
license.bea ファイル
BEA ホーム ディレクトリにインストールされた、BEA の全製品のライセンス キーを含む XML ファイル。
ライセンスはリリースごとに異なる。使用するバージョンの BEA Products の有効なライセンス ファイルが必要。ライセンス ファイルを新しいバージョンにアップグレードするには、「以前のソフトウェア リリースのライセンスのアップグレード」を参照。
license.bea ファイルを更新して機能を追加するには、「license.bea ファイルの更新」を参照。

注意 : license.bea ファイルは手動で編集しないでください。手動で編集すると、現在インストールされている BEA Products の動作に問題が発生することがあります。または、将来、メンテナンス アップグレードのために BEA Products をインストールする際に問題が発生することがあります。

registry.xml ファイル
対象のシステムにインストールされているすべての BEA Products に関する永続的な記録が入ったレジストリ ファイル。このレジストリには、バージョン番号、Service Pack 番号、インストール ディレクトリの場所などの製品に関係する情報が格納されている。

注意 : このファイルは手動で編集しないようにする。手動で編集すると、現在インストールされている BEA Products の動作に問題が発生することがある。また、今後 BEA Products やメンテナンス アップグレードがインストールされた場合に、インストールに関する問題が発生することがある。

UpdateLicense (.cmd/.sh)
現在の license.bea ファイルを更新して新しいライセンス セクションを作成するコマンド ファイル (Windows)、またはシェル スクリプト (UNIX)。結果は、既存のライセンス セクションと新しいライセンス セクションの両方があるマージされたライセンスになる。UpdateLicense ユーティリティの使用方法の詳細については、「license.bea ファイルの更新」を参照。
patch_weblogic<version>
このディレクトリには以下のディレクトリが格納される。
  • backup
  • patch_jars
  • profiles
  • registry

注意 : 製品がディスクにインストールされる時点では、ディレクトリ user_projects には何も含まれていません。その場所にドメインを作成するときに、ファイルのデフォルトの場所として使用されます。

複数の BEA ホーム ディレクトリの作成

BEA ホーム ディレクトリを複数作成することは可能ですが、できる限り避けてください。ほとんどの場合、BEA ホーム ディレクトリは 1 つで十分です。ただし、状況によっては、開発環境とプロダクション環境を分けておくために、それぞれに製品スタックを入れたほうがよい場合もあります。ディレクトリを 2 つ作成しておけば、プロダクション環境を変更する準備が整うまでプロダクション環境を変更することなしに、開発環境を (BEA ホーム ディレクトリ内で) 更新できます。

製品インストール ディレクトリの選択

製品インストール ディレクトリには、プログラム ファイルおよびサンプルなど、システムにインストールすることを選択したすべてのソフトウェア コンポーネントが格納されます。最初のインストールでは、製品インストール ディレクトリを選択するように求められます。次の表に、Windows でデフォルトを受け入れた場合の、各種製品の製品インストール ディレクトリの情報を示します。

表 1-4 BEA Products のデフォルトの製品インストール ディレクトリ
製品
製品インストール ディレクトリ
BEA WebLogic Server
C:\bea\weblogic<version>
BEA Workshop for WebLogic Platform
C:\bea\workshop<version>

インストール プログラムでは、WL_HOME 変数で表された製品インストール ディレクトリにソフトウェア コンポーネントがインストールされます。最初のインストールで、インストール可能な全製品ではなく、WebLogic Server のみをインストールし、その後、(同じ BEA ホーム ディレクトリを使用して) Workshop for WebLogic Platform などの追加製品をインストールする場合、その後のインストールでは製品インストール ディレクトリの指定は求められません。インストール プログラムによって、WL_HOME ディレクトリが検出され、その下に追加製品がインストールされます。

BEA Products のディレクトリ構造については、「製品ディレクトリ構造について」を参照してください。

 


インストール タイプの選択

BEA Products のインストール プログラムには、完全インストールとカスタム インストールの 2 つのインストール タイプがあります。

完全インストール

WebLogic Server および BEA Workshop for WebLogic Platform の完全インストールでは、BEA products の以下のコンポーネントがインストールされます。

WebLogic Server、BEA Workshop for WebLogic Platform、および WebLogic Portal の完全インストールでは、BEA Products の以下のコンポーネントがインストールされます。

Windows システムでは、BEA JRockit 1.5.0 JDK および Sun JDK 1.5.0 の 2 つの JDK がインストールされます。

以下のサブコンポーネントは、完全インストールを選択した場合はインストールできません。

カスタム インストール

カスタム インストールには、次のオプションがあります。

Windows システムの場合のみ、BEA JRockit 1.5.0 JDK および Sun JDK 1.5.0 の 2 つの JDK がインストールされます。

 


詳細なインストール ログの生成

コマンドラインまたはスクリプトからインストールを開始する場合、-log オプションを指定して詳細なインストール ログを生成できます。インストール ログには、インストール処理中に発生したイベントに関するメッセージ (情報、警告、エラー、および重大なメッセージ) が格納されます。インストール ログ ファイルは、サイレント インストールで特に役立ちます。

注意 : インストール ログに警告メッセージが表示されることがあります。致命的なエラーが発生していない限り、インストール プログラムはインストールを完了します。インストール ユーザ インタフェースにより、各インストールの成否が示され、インストール ログ ファイルにはインストールが成功したことを示すエントリが格納されます。

構文

インストール中に詳細なログ ファイルを作成するには、コマンドラインで -log=full_path_to_log_file オプションを指定します。以下に例を示します。

platform<version>_win32.exe -log=C:\logs\server_install.log

このパスで、ファイルを指定する必要があります。単にパス名にフォルダ名を入れることによってフォルダを作成することはできません。パスは既存のフォルダのみを示す必要があります。パスに実在しないフォルダが入っていると、コマンドを実行したときに、インストール プログラムでログ ファイルが作成されません。

 


アップグレード情報の入手

メンテナンス パッチやサービス パックが提供された場合にそれを使用してソフトウェアを更新する方法の詳細については、次の場所にある『メンテナンス更新ファイルおよびサービス パックのインストール』を参照してください。

http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/common/docs100/smart_update/index.html

注意 : 現在のバージョンの WebLogic Server を古いバージョンの WebLogic Server を含む既存の BEA ホーム ディレクトリにインストールする場合、デフォルトの場所 WL_HOME\server\lib\mbeantypes (WL_HOME は古いバージョンのインストール先のルート ディレクトリ) にあるすべてのカスタム セキュリティ プロバイダは自動的にアップグレードされます。すべてのカスタム セキュリティ プロバイダがデフォルトの場所に格納され、セキュリティ プロバイダのアップグレード ステップが完了している場合は、次の場所にある「セキュリティ プロバイダのアップグレード」の追加手順を実行する必要はありません。
注意 : http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/common/docs100/upgrade/upgrade_sp.html
注意 : カスタム セキュリティ プロバイダがアップグレードされたか確認するには、WL_HOME\server\lib\mbeantypes ディレクトリ (WL_HOME は最新バージョンの WebLogic Server のインストール先のルート ディレクトリ) のアップグレードされたセキュリティ プロバイダ、security_provider_name_Upgraded (security_provider_name はセキュリティ プロバイダの名前) を確認します。

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