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Oracle Reportsチュートリアル
10g リリース2(10.1.2)
B19374-01
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レポートへのデータの追加

予想完了時間: 15分

会社の人事管理のためにWebレポートの作成を必要とするシナリオについて検討します。このWebレポートでは、部門内の各従業員の給与情報を表示する必要があります。会社のロゴやカラーに対応したHTMLページはすでに用意されています。このページに必要な情報を追加する必要があります。

この章では、図2-1に示すように、Reports Builderのデータ・ウィザードを使用して既存のHTMLページにデータを追加する方法を説明します。この章の最後に、Webレポートでデータを使用可能にするデータ・モデルが作成されます。

図2-1    HTMLページへのデータの追加


画像の説明

2.1 Webページのオープン

この項では、emprev.htmという名前の提供されたWebページ・テンプレートをオープンする方法を説明します。まず、テンプレートの内容を確認できるように、WebブラウザでこのWebページをオープンします。


注意: このファイルがない場合、「はじめに」の章にある「前提条件」を参照してください。 

WebブラウザでサンプルHTMLページをオープンするには

Reports Builderで既存のHTMLページをオープンするには

  1. Reports Builderを起動します。


    注意: UNIXを使用している場合は、Reports Builderがインストールされているディレクトリに移動し、rwbuilder.shを実行します。 

  2. 「ようこそ」ダイアログ・ボックスで、「既存レポートを開く」をクリックし、「OK」をクリックします。

  3. 「開く」ダイアログ・ボックスで、チュートリアル・サンプル・ファイルが格納されたフォルダ(d:¥Reports_Tutorialなど)に移動します。.

  4. emprev.htmファイルを検索し、「開く」をクリックします。

EMPREVレポートがオブジェクト・ナビゲータで表示されます。

図2-2    既存のHTMLページが表示されているオブジェクト・ナビゲータ


画像の説明

2.2 データ・ウィザードによる、サンプルWebページへのデータの追加

レポートを作成する場合、まず、レポートで使用するデータを選択して、データ・モデルを構築する必要があります。

この項では、データ・ウィザードを使用して、Webレポート用にデータ・モデルを構築する手順について説明します。このデータ・モデルによって、サンプル・スキーマのデータをレポートで使用できるようになります。

既存のHTMLページにデータを追加するには

  1. データ・ウィザードをオープンして、レイアウトを定義し、データ・モデルを追加します。

    1. オブジェクト・ナビゲータで、「データ・モデル」ノードをダブルクリックします。

    2. データ・モデル・ビューで、キャンバスを右クリックし、ポップアップ・メニューから「データ・ウィザード」を選択します。

  2. 「ようこそ」ページが表示される場合は、「次へ」をクリックします。

  3. 「問合せ名」ページで、「次へ」をクリックして、デフォルト名を受け入れます。

  4. 「データ・ソース」ページで、「SQL Query」が選択されていることを確認し、「次へ」をクリックします。


    注意: 「データ・ソース」ページで、レポートに使用するデータ・ソースを任意に選択できます。プラッガブル・データ・ソースの使用方法の詳細は、Oracle Reportsのオンライン・ヘルプを参照してください。 

  5. 「データ」ページで、次のいずれかを実行できます。

    • テキスト・エディタでtutorial_sql.txtファイルをオープンし、問合せをコピーして、「SQL問合せ文」ボックスに貼り付けます。ステップ16に進みます。

    • Query Builderの使用方法について学習します。ステップ6〜15に進みます。

  6. Query Builderを使用するには、「Query Builder」をクリックします。


    注意: 提供されたサンプル・スキーマを含むデータベースの接続情報がわからない場合、管理者に連絡してください。 

  7. Query Builderで、EMPLOYEES表をダブルクリックします。

  8. 再び、EMPLOYEES表をダブルクリックし、「閉じる」をクリックします。

    図2-3    Query Builderに表示されているEMPLOYEES表


    画像の説明

    Query Builderでは、EMPLOYEES表がEMPLOYEESとEMPLOYEES A1として表示されます。EMPLOYEESのMANAGER IDとEMPLOYEES A1のEMPLOYEE IDのリンクは、EMPLOYEES表の制約によって自動的に作成されます。


    注意: 列名には太字で表記されているものと、イタリックで表記されているものがあります。太字で表記されている列名は主キー、イタリックで表記されている列名は外部キーを示します。 

  9. EMPLOYEES表で、次のフィールドのチェックボックスを選択します(次の順番どおりにフィールドを選択する必要があります)。

    • EMPLOYEE_ID

    • FIRST_NAME

    • LAST_NAME

    • HIRE_DATE

    • JOB_ID

    • SALARY

    • DEPARTMENT_ID

  10. EMPLOYEES A1表で、次のフィールドのチェックボックスを選択します。

    • EMPLOYEE_ID

    • FIRST_NAME

    • LAST_NAME

  11. 「OK」をクリックします。

  12. 「SQL問合せ文」テキスト・ボックスに、Query Builderで生成した問合せが表示されます。その内容は次のようになります。

    SELECT ALL EMPLOYEES.EMPLOYEE_ID
    , EMPLOYEES.FIRST_NAME,EMPLOYEES.LAST_NAME
    , EMPLOYEES.HIRE_DATE
    , EMPLOYEES.SALARY
    , EMPLOYEES.DEPARTMENT_ID
    , EMPLOYEES_A1.EMPLOYEE_ID
    , EMPLOYEES_A1.JOB_ID
    , EMPLOYEES_A1.FIRST_NAME, EMPLOYEES_A1.LAST_NAME
    FROM EMPLOYEES, EMPLOYEES EMPLOYEES_A1
    WHERE (EMPLOYEES.MANAGER_ID = EMPLOYEES_A1.EMPLOYEE_ID)
    
    
  13. 部門100の従業員のみに対してデータを取り出すには、AND句を追加します。この場合、問合せは次のようになります(太字は、新しいコードを示します)。

    SELECT ALL EMPLOYEES.EMPLOYEE_ID
      , EMPLOYEES.FIRST_NAME,EMPLOYEES.LAST_NAME
      , EMPLOYEES.HIRE_DATE
      , EMPLOYEES.SALARY
      , EMPLOYEES.DEPARTMENT_ID
      , EMPLOYEES_A1.EMPLOYEE_ID
      , EMPLOYEES_A1.JOB_ID
      , EMPLOYEES_A1.FIRST_NAME, EMPLOYEES_A1.LAST_NAME
    FROM EMPLOYEES, EMPLOYEES EMPLOYEES_A1
    WHERE (EMPLOYEES.MANAGER_ID = EMPLOYEES_A1.EMPLOYEE_ID)
    AND EMPLOYEES.DEPARTMENT_ID=100
    
    
  14. ここで、従業員名で姓を先に表示し、レポートを見やすくします。

    EMPLOYEES.FIRST_NAMEおよびEMPLOYEES.LAST_NAMEの各フィールドを、emp_nameという別名で連結します。

    問合せの行は、次のようになります。

    , EMPLOYEES.LAST_NAME ||', '|| EMPLOYEES.FIRST_NAME emp_name
    
    
  15. EMPLOYEES_A1.FIRST_NAMEおよびEMPLOYEES_A1.LAST_NAMEの各フィールドを、mgr_nameという別名で連結します。

    問合せの行は、次のようになります。

      , EMPLOYEES_A1.LAST_NAME ||', '|| EMPLOYEES_A1.FIRST_NAME mgr_name
    
    
  16. 問合せが正しいことを確認します。問合せ全体は、次のようになります。

    SELECT ALL EMPLOYEES.EMPLOYEE_ID,
    EMPLOYEES.LAST_NAME||','|| EMPLOYEES.FIRST_NAME emp_name, EMPLOYEES.HIRE_DATE, 
    EMPLOYEES.JOB_ID, EMPLOYEES.SALARY, EMPLOYEES.DEPARTMENT_ID, EMPLOYEES_A1.EMPLOYEE_
    ID,
    EMPLOYEES_A1.LAST_NAME||','|| EMPLOYEES_A1.FIRST_NAME mgr_name
    FROM EMPLOYEES, EMPLOYEES EMPLOYEES_A1
    WHERE (EMPLOYEES.MANAGER_ID = EMPLOYEES_A1.EMPLOYEE_ID)
    AND EMPLOYEES.DEPARTMENT_ID = 100
    
    


    注意: 問合せが正しいことを確認するには、提供されたサンプル・ファイルのtutorial_sql.txtをオープンします。 

  17. 「次へ」をクリックします。

  18. 生データが選択されたので、これを部門管理者名ごとのグループに編成します。

    「グループ」ページで、左の列の「MGR_NAME」フィールドをクリックし、右矢印をクリックして、フィールドを「グループ・フィールド」リストに移動し、「次へ」をクリックします。

  19. データの一部を計算します。「合計」ページに、一般的に使用される計算の一部が表示されます。

    「合計」ページで、左の列の「SALARY」をクリックし、「合計」をクリックして、「合計」リストの「Salary」列の合計を表示します。

  20. 「終了」をクリックします。

    図2-4    レポートのデータ・モデル・ビュー


    画像の説明


    注意: データ・モデル・ビューの左上の部分には、レポートレベルのサマリー列が表示されます。ただし、この図では示されていません。 

2.3 JSPファイルでのレポートの保存

Reports Builderでは、レポートを様々な形式で保存できます。この例ではJSPベースのWebレポートを作成しているため、レポートをJSP形式で保存します。

JSPでレポートを保存するには

  1. オブジェクト・ナビゲータでレポートを選択し、「ファイル」→「別名保存」を選択します。

  2. 「保存」ダイアログ・ボックスで、レポート名をemprev_自分のイニシャルに変更し、タイプを「レポートJSP (.jsp)」に変更して、「保存」をクリックします。


    注意: 提供されたファイルを上書きしないように、必ず自分のイニシャルを挿入してください。JSPは、Webへのレポート公開に使用するReports Builderの主要なテクノロジなので、レポートをJSP形式で保存すると、このチュートリアルの後の章での使用に備えることができます。 

  3. 「ファイル」→「閉じる」を選択します。

2.4 まとめ

お疲れ様でした。これでデータ・モデルが作成され、Webページにレポートを組み込むことができます。この章では、次の手順を学習しました。

作業を確認するには、第3章「Webレポートのソース・コードの確認」に進みます。あるいは、第4章「Webレポートのレポート・ブロックの作成」に進み、レポートの作成を継続します。


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