Oracle Business Intelligence Discoverer EUL Command Line for Java ユーザーズ・ガイド 10g リリース2(10.1.2.1) B25072-01 |
|
この章では、OracleBI Discoverer EUL Command Line for Javaについて説明します。説明する項目は次のとおりです。
OracleBI Discoverer EUL Command Line for Javaはテキスト・ベースの一連のコマンドで、これによりDiscoverer EULを作成および操作できます。
注意: Oracle以外のデータベースへの接続には異機種間サービスを使用します。ただし、この場合でもEULはOracleデータベースに保存されます。Oracle以外のデータベースの使用の詳細は、『Oracle Database Heterogeneous Connectivity管理者ガイド』を参照してください。
Discoverer EUL Command Line for JavaはJava環境で稼動します。そのため、どのようなJava互換プラットフォーム(Windows、UNIX、Linuxなど)からでも実行可能です。たとえば、UNIXマシンからEULをリフレッシュ(またはパッチを適用)できます。
下の図は、Discoverer EULを操作するための次の3つの方法を示しています。
注意: OracleBI Discoverer Administrator Command Line Interfaceを実行するには、マシン上にOracleBI Discoverer Administratorがインストールされている必要があります。
Discoverer EUL Command Line for Javaの多くはOracleBI Discoverer Administrator Command Line Interfaceとの互換性を持っています。OracleBI Discoverer Administrator Command Line Interface用に記述されたコマンドおよびスクリプトは、Discoverer EUL Command Line for Java上で実行できるように簡単に変換できます。
OracleBI Discoverer Administrator Command Line InterfaceとDiscoverer EUL Command Line for Javaは、次の点が異なります。
注意: Discoverer EUL Command Line for Javaを実行するために、OracleBI Discoverer Administratorをインストールする必要はありません。
Discoverer EUL Command Line for Javaコマンドとは、Discoverer EULをある一定の方法で操作するための命令です。例を次に示します。
eulapi -connect jchan/12345@my_database
eulapi -connect jchan/12345@my_database -import c:¥data¥sales.eex
Discoverer EUL Command Line for Javaコマンド修飾子とは、コマンドの修飾や詳細な指定のための命令です。例を次に示します。
eulapi -connect jchan/12345@my_database -import c:¥data¥sales.eex -log sales_ import_logfile.txt
eulapi -connect jchan/12345@my_database -delete -item sales.profit
Discoverer EUL Command Line for Javaを使用するには、データベースへの接続に使用するデータベース・ユーザー名に対して、次のデータベース権限を付与しておく必要があります。
データベース・ユーザー名には、デフォルトの表領域およびデフォルト表領域の割当て制限も必要です。権限の付与の詳細は、『Oracle Business Intelligence Discoverer管理ガイド』を参照してください。
Discoverer EUL Command Line for Javaは、次の2通りの方法で実行できます。
eulapi -connect jchan/12345@my_database -export objectlist.xml -all % -wildcard
UNIXマシンからEULにパッチを適用する場合は、コマンド・プロンプトに直接コマンドを入力します。
コマンド・プロンプトに直接コマンドを入力するには、次の操作を行います。
たとえば、「Sales1」および「Sales2」というフォルダをリフレッシュするには、次のように入力します(次の図を参照)。
eulapi -connect jchan/12345@my_database -refresh_folder Sales1 -refresh_folder Sales2図 1-2 UNIXのコマンド・プロンプトでのDiscoverer EUL Command Line for Javaの使用方法
EULの定期的な更新を実行する場合は、コマンド・ファイルに保存されているコマンドを実行します。
コマンド・ファイルに保存されているコマンドを実行するには、次の操作を行います。
たとえば、import.txtに保存されているコマンドを実行するには、次のように入力します。
eulapi -connect jchan/12345@my_database -cmdfile import.txt
コマンド・ファイルの詳細は、「コマンド・ファイル」を参照してください。
eulapi -cmdfile c:¥scripts¥login.txt -cmdfile c:¥scripts¥import.txt
Discoverer EUL Command Line for Javaはログ機能を提供します。ログ機能を使用すると、次のように、データを変更することなくコマンドをテストすること(影響分析の場合など)や、問題のトラブルシューティングができます。
データを変更せずにコマンドをテストするには、-log <log file name> -log_only修飾子を使用します。例を次に示します。
-log <log file name> -log_only
この修飾子により、データを変更することなくコマンドが実行され、その際に問題が発生したかどうかを示すログ・ファイルが生成されます。詳細は、「-log_only」を参照してください。
問題をトラブルシュートするには、-log <log file name>修飾子を使用して、コマンド処理情報を保存します。
たとえば、コマンドを実行すると、Discovererの処理が完了したことを示す「コマンドは正常に完了しました。」というメッセージが表示されます。操作が正常に行われたかどうかを確認するには、-log修飾子によって生成されたログ・ファイルを確認します。
たとえば、サマリー・フォルダに使用されている「Store 4」というフォルダを削除しようとすると、画面には「コマンドは正常に完了しました。」というメッセージが表示されます。しかし、ログ・ファイルには、次のように、コマンドが実行できなかった理由の詳細が示されます。
java EulCommandLine -connect jchan/12345@my_database -delete -folder Store 4 -log Started <date and time>... Deleting folder Store 4... Element Store 4 cannot be deleted because it is used in a summary Completed <date and time>.
Discoverer EUL Command Line for Javaを使用する場合は、ワイルドカードを使用して、操作するEULオブジェクトのグループを指定できます。ワイルドカードは、他の文字のかわりに使用する特殊な文字です。たとえば、名前がBI_で始まるOLAP機能をインポートする場合などがあります。
使用できるワイルドカードは次の2つです。
ワイルドカードは、次の操作に使用できます。
ワイルドカードはアイテム名または識別子と組み合せて使用できます。ワイルドカードを使用する場合は、コマンドに-wildcard修飾子を付加します(詳細は、「-wildcard」を参照してください)。
たとえば、表示名がAで始まるすべてのビジネスエリアを削除する場合は、次のようになります。
eulapi -connect jchan/12345@my_database -delete -business_area A% -wildcard
たとえば、Aの後に任意の文字が続き、その後にCが続くという識別子を持つすべてのビジネスエリアを削除する場合には、次のようになります。
eulapi -connect jchan/12345@my_database -delete -business_area A_C -identifier -wildcard
Sales EULから「Sales」フォルダおよび「Sum1」サマリーを削除するには、次のコマンドを使用します。
eulapi -connect jchan/12345@my_database -delete -folder Sales -summary Sum1 -eul Sales
「Sales1」フォルダおよび「Sales2」フォルダをリフレッシュするには、次のコマンドを使用します。
eulapi -connect jchan/12345@my_database -refresh_folder Sales1 -refresh_folder Sales2
ユーザーjchanとしてデータベースにApplicationsモードEULを作成し、Applicationsユーザー名およびパスワードがapps/appsでのアクセス権を付与するには、次のコマンドを使用します。
eulapi -connect eul_owner:appsresp/appspwd -create_eul -apps_mode -apps_grant_details apps/apps -user jchan -password 123456
コマンド・ファイルとは、1つ以上のDiscoverer EUL Command Line for Javaコマンドが記述されているテキスト・ファイルのことです。コマンド・ファイルを使用すると、コマンド・プロンプトにコマンドを手動で入力する必要がなく、コマンドを自動的に実行できます。MS-DOSまたはUNIXの知識がある場合は、コマンド・ファイルの機能はMS-DOSバッチ・ファイルやUNIXスクリプト・ファイルと同様と理解してください。
次の3つのコマンド・ファイルの例を説明します。
次の例で示すように、これらのコマンド・ファイルは様々な組合せで使用できます。
データベースに接続するには、次のコマンドを使用します。
eulapi -cmdfile connect.txt
データベースに接続し、EULを作成して、処理情報をログ・ファイルに保存するには、次のコマンドを使用します。
eulapi -cmdfile connect.txt -cmdfile create.txt
データベースに接続し、EULを削除して、処理情報をログ・ファイルに保存するには、次のコマンドを使用します。
eulapi -cmdfile connect.txt -cmdfile delete.txt
次のテーブルは、Discoverer EUL Command Line for Javaコマンドのリストです。
コマンド | 用途 |
---|---|
-asm <modifiers> |
自動サマリー管理(ASM) |
-cmdfile <command file> |
コマンド・ファイルに保存されているコマンドの実行 |
-connect <username>/<password> [@<database] |
EULへの接続 |
-create_eul <modifiers> |
EULの作成 |
-delete <modifiers> |
EULオブジェクトの削除 |
-delete_eul <modifiers> |
EULの削除 |
-export <export file> <modifiers> |
EULオブジェクトのエクスポート |
-grant_privilege <modifiers> |
データベース・ユーザーへのDiscoverer権限の付与 |
-help [command name(s)] [-all] |
オンライン・ヘルプの表示 |
-import <import file(s)> <modifiers> |
EULオブジェクトのインポート |
-load <business area> <modifiers> |
ビジネスエリアのロード |
-refresh_business_area <business area(s)> <modifiers> |
ビジネスエリアのリフレッシュ |
-refresh_folder <folder name(s)> <modifiers> |
フォルダのリフレッシュ |
-refresh_summary <summary name(s)> <modifiers> |
サマリー・フォルダのリフレッシュ |
-revoke_privilege <modifiers> |
データベース・ユーザーからのDiscoverer権限の削除 |
注意: コマンド修飾子の詳細は、コマンド・リファレンスの項で説明します(詳細は、「Discoverer EUL Command Line for Javaリファレンス」を参照してください)。
|
Copyright © 2005 Oracle Corporation. All Rights Reserved. |
|