この章では、Oracle HTML DBリリース2.0をインストールする方法について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle HTML DBをインストールする場合は、インストールを開始する前に次のステップを実行することをお薦めします。
既存のすべてのOracleデータベース・インスタンスおよびOracle関連のプロセスを停止します。
通常の順、または優先度の高い順に、Oracle HTML DBスキーマをインストールするデータベースを除く、既存のすべてのOracleデータベース・インスタンスを停止します。 Real Application Clusters(RAC)システムでは、各ノードのすべてのインスタンスを停止します。
自動ストレージ管理(ASM)を実行中の場合は、Oracle HTML DBをインストールするデータベースを除く、ASMを使用するすべてのデータベースを停止してから、ASMインスタンスを停止します。
OracleデータベースおよびASMインスタンスを停止するには、Windowsの「サービス」ユーティリティを使用します。このユーティリティは、Windowsの「コントロール パネル」または「管理ツール」メニュー(「スタート」→「プログラム」)から使用できます。 Oracleデータベースの名前は、OracleServiceから始まります。 Oracle ASMサービスの名前には、OracleASMService+ASMが付きます。 また、ASMが使用するOracleCSServiceサービスも停止します。 サービスの名前を右クリックし、メニューから「停止」を選択します。
Oracleデータベース・インストールをバックアップします。
Oracle HTML DBをインストールする前に、現行のOracleデータベース・インストールのバックアップを作成することをお薦めします。 バックアップには、Oracle Database Recovery Manager(Oracleデータベース・インストールに含まれる)を使用できます。
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参照: 『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ基礎』 |
ターゲット・データベースが含まれるOracleデータベース・インスタンスを起動します。
システムをバックアップした後で、ターゲットのOracleデータベースが含まれるOracleインスタンスを起動する必要があります。リスナー、Oracle HTTP Serverなど、他のプロセスは開始しないでください。 ただし、リモート・インストールを実行している場合は、リモート・データベースのデータベース・リスナーが起動されていることを確認します。 データベース・インスタンスまたはデータベース・リスナーを起動するには、Windowsの「サービス」ユーティリティを使用します。
Oracle HTML DBリリース2.0をインストールするには、SYSユーザーとしてSQL*Plusを使用してターゲット・データベースに接続できるコンピュータ上で、htmldb_2.0.zipファイルをダウンロードおよび解凍する必要があります。
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参照: SQL*Plusの詳細は、『Oracle Database PL/SQLユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』を参照してください。 |
Oracle HTML DBリリース2.0をインストールするには、次のステップを実行します。
htmldb_2.0.zipファイルをダウンロードします。
次のとおり、ディレクトリ名を変更せずにhtmldb_2.0.zipを解凍します。
UNIXおよびLinuxの場合: htmldb_2.0.zipを解凍します。
Windowsの場合: Windowsエクスプローラでhtmldb_2.0.zipファイルをダブルクリックします。
作業ディレクトリをhtmldbに変更します。
SQL*Plusを起動して、Oracle HTML DBがインストールされているデータベースにSYSまたはSYSTEMとして接続します。次に例を示します。
c:\> sqlplus sys/SYS_password as sysdba
次の6つの引数を記載された順序どおりに渡すhtmldbins.sqlを実行します。
@htmldbins password tablespace_htmldb tablespace_files tablespace_temp images connect
各引数の意味は次のとおりです。
password は、Oracle HTML DB管理者アカウント、HTML DBスキーマ所有者およびHTML DBファイル・スキーマ所有者のパスワードです。
HTML DBスキーマ所有者は、Oracle HTML DBデータベース・オブジェクトがインストールされるユーザーまたはスキーマです。HTML DBファイル・スキーマ所有者は、アップロードされたファイルがOracle HTML DBで保持されるユーザーまたはスキーマです。
tablespace_htmldb は、Oracle HTML DBアプリケーション・ユーザーの表領域の名前です。
tablespace_files は、Oracle HTML DBファイル・ユーザーの表領域の名前です。
tablespace_temp は、一時表領域の名前です。
images は、Oracle HTML DBイメージの仮想ディレクトリです。将来的にOracle HTML DBのアップグレードをサポートするために、仮想イメージ・ディレクトリを/i/と定義します。
connect は、データベースへのOracle Net接続文字列です。ローカルにインストールする場合は、noneまたはNONEを指定します。
次の例では、ターゲット・データベースがOracle Database 10g リリース1(10.1)の場合に、htmldbins.sqlが実行され、これらの引数が渡されます。
ローカルにインストールする場合
sqlplus "sys/syspass as sysdba" @htmldbins password SYSAUX SYSAUX TEMP /i/ none
接続文字列を使用する場合
sqlplus "sys/syspass@10g as sysdba" @htmldbins password SYSAUX SYSAUX TEMP /i/ 10g