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Oracle Application Server アップグレードおよび互換性ガイド
10g(10.1.4.0.1)for Microsoft Windows

B31481-01
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4 バックアップ計画およびアップグレード中のシステムの可用性

この章では、アップグレード計画のガイドラインについて説明します。この章の内容は、次のとおりです。

4.1 アップグレード前のバックアップ計画

アップグレード処理を開始する前に、バックアップ要件を十分理解しておく必要があります。これらの要件は、アップグレード対象が中間層か、OracleAS Metadata Repositoryか、OracleAS Identity Managementかによって若干異なります。

次の項で、詳細を説明します。

4.1.1 OracleAS Metadata Repositoryのアップグレードのバックアップ計画

ほとんどの場合、OracleAS Metadata Repositoryをアップグレードするときは、まずリポジトリをホスティングするデータベースを、10g(10.1.4.0.1)によってサポートされるデータベース・リリースにアップグレードする必要があります。

関連項目:

第6章「OracleAS Metadata Repositoryを ホスティングするデータベースの アップグレード」 

4.1.1.1 データベース・リリースのアップグレード前に行うデータベースのバックアップ

他のすべてのデータベース・アップグレードと同様に、標準の手順では、データベース・リリースをアップグレードする前にソースのOracleAS Metadata Repositoryをバックアップするように指示しています。詳細は、ご使用のプラットフォームおよびデータベース・リリースに対応するOracle Databaseドキュメントを参照してください。

4.1.1.2 MRUAを実行する前に行うデータベースのバックアップ

コンポーネント・スキーマをアップグレードするには、Metadata Repository Upgrade Assistant(MRUA)を使用します。 このコンポーネント・スキーマのアップグレードは、インプレース・アップグレードです。つまり、MRUAによって、データベースに存在するApplication Serverコンポーネント・スキーマが変更されます。スキーマまたはスキーマに含まれているデータのコピーが新しく作成されることはありません。MRUAによって加えられた変更は、元に戻せません。

そのため、MRUAを実行する前に、スキーマを含むデータベースのバックアップを実行する必要があります。このバックアップによって、MRUAの実行前の元の状態にデータベースをリストアできます。

関連項目:

Oracle Application Serverインストールを簡単にバックアップおよびリカバリできるようにするためのOracle Application Server Backup and Recoveryツールの詳細については、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。

Oracle Databaseのバックアップに関する詳細およびガイドラインについては、Oracle Database 10gドキュメント・ライブラリの『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ基礎』を参照してください。 

4.1.2 Identity Managementのアップグレードのバックアップ計画

OracleAS Identity Managementのアップグレードでは、OracleAS Identity ManagementインストールのOracleホームにある構成ファイルおよびデータ・ファイルのアップグレードおよびOracleAS Metadata Repositoryデータベース内に格納されているOracleAS Identity Managementスキーマのアップグレードを行う必要があります。

OracleAS Identity Managementインストールをアップグレードする際は、次のバックアップ計画を検討してください。

4.1.3 Oracle Application Serverインスタンスのアップグレード後のバックアップ計画

Oracle Application Server環境をアップグレードし、その検証が完了した後、この環境をアップグレード直後の状態に簡単にリストアできるように、Oracle Application Serverインストールのバックアップを検討します。

特に、アップグレード処理の直後に、新しくアップグレードしたOracleAS Metadata Repositoryデータベースのバックアップを検討してください。アップグレード後の初回バックアップによって、データベースの定期バックアップを開始できます。 アップグレード後の初回バックアップによって、アップグレード処理を繰り返さなくても、環境をアップグレード直後の状態にリストアできるようになります。

また、新しくアップグレードしたOracle Application Serverインストールに開発作業またはデプロイ作業を移行した後、Oracle Application Serverの新しいOracleホームを含むように定期バックアップを必ず変更してください。

4.2 システム停止時間の計画

この項では、Oracle Application Serverのアップグレードの計画で明らかにしておきたい次の点に関する情報を提供します。

詳細は、次の項を参照してください。

4.2.1 アップグレードに必要な時間の見積り

停止時間を考慮する際は、アップグレードの準備作業およびアップグレード処理にかかる時間が重要となります。この項では、基本的な構成のアップグレード時間の見積りを示します。

詳細は、表4-1を参照してください。

表4-1    Infrastructureアップグレード時間の見積り 
操作  Metadata Repository  Identity Management  同じ場所に配置されたInfrastructure1 

データベースのバックアップ: データベースのバックアップは、ユーザーが指定した手順で実行します。  

1時間 

該当なし  

該当なし 

Oracleホームのバックアップ: InfrastructureのOracleホームをバックアップします。  

該当なし  

1時間 

1時間 

データベースのアップグレード: Metadata Repositoryの作成にOracleAS RepCAが使用され、データベースがサポートされていないリリースの場合、データベースをサポートされるリリースに手動でアップグレードする必要があります。 

該当なし 

該当なし 

該当なし 

Oracle Universal Installerを使用したインストールおよびアップグレード: アップグレード対象のインストール・タイプに応じて、Oracle Universal Installerによって新しいOracleAS Identity Managementコンポーネントがインストールされます。OracleホームにOracleAS Metadata Repositoryが含まれている場合、OracleAS Metadata Repositoryデータベースは、サポートされるリリースに自動的にアップグレードされます。 

3時間2 

30分 

3時間30分 

MRUA実行前のデータベースのバックアップ 

1時間 

該当なし 

1時間 

MRUAを使用したOracleAS Metadata Repositoryのアップグレード: Metadata Repositoryのコンポーネント・スキーマをアップグレードします。  

1時間

詳細は、4.2.2項「Metadata Repository Upgrade Assistantの実行時間の例」を参照してください。 

該当なし 

1時間

詳細は、4.2.2項「Metadata Repository Upgrade Assistantの実行時間の例」を参照してください。 

Identity Managementのアップグレード後: アップグレード後のすべてのタスクを実行します。  

該当なし 

1時間 

1時間 

合計:  

6時間 

2時間30分 

7時間30分 

1 Metadata RepositoryおよびIdentity Managementのアップグレード時間は、共通タスクの実行が1回のみでよいため、各部分を個々にアップグレードする場合にかかる時間の合計より短くなります。

2 データベース・ベースのOracle Application Serverファームの一部である中間層をサポートするためのみに、OracleAS Metadata Repositoryが使用されている場合、OracleAS Metadata Repositoryを使用するJ2EE and Web Cache中間層は、OracleAS Metadata Repositoryのアップグレード中も引き続き動作可能です。

4.2.2 Metadata Repository Upgrade Assistantの実行時間の例

MRUAを実行してOracleAS Metadata Repository内のコンポーネント・スキーマをアップグレードするために必要な時間は、使用しているハードウェアおよびOracleAS Metadata Repository内のデータ量によって異なります。ただし、次のハードウェアおよびソフトウェア・プラットフォーム上でのMRUAのテストでは、標準的な実行時間が次のとおり示されています。


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