Oracle Application Server アップグレードおよび互換性ガイド 10g(10.1.4.0.1)for Microsoft Windows B31481-01 |
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この章では、アップグレード計画のガイドラインについて説明します。この章の内容は、次のとおりです。
アップグレード処理を開始する前に、バックアップ要件を十分理解しておく必要があります。これらの要件は、アップグレード対象が中間層か、OracleAS Metadata Repositoryか、OracleAS Identity Managementかによって若干異なります。
次の項で、詳細を説明します。
ほとんどの場合、OracleAS Metadata Repositoryをアップグレードするときは、まずリポジトリをホスティングするデータベースを、10g(10.1.4.0.1)によってサポートされるデータベース・リリースにアップグレードする必要があります。
他のすべてのデータベース・アップグレードと同様に、標準の手順では、データベース・リリースをアップグレードする前にソースのOracleAS Metadata Repositoryをバックアップするように指示しています。詳細は、ご使用のプラットフォームおよびデータベース・リリースに対応するOracle Databaseドキュメントを参照してください。
コンポーネント・スキーマをアップグレードするには、Metadata Repository Upgrade Assistant(MRUA)を使用します。 このコンポーネント・スキーマのアップグレードは、インプレース・アップグレードです。つまり、MRUAによって、データベースに存在するApplication Serverコンポーネント・スキーマが変更されます。スキーマまたはスキーマに含まれているデータのコピーが新しく作成されることはありません。MRUAによって加えられた変更は、元に戻せません。
そのため、MRUAを実行する前に、スキーマを含むデータベースのバックアップを実行する必要があります。このバックアップによって、MRUAの実行前の元の状態にデータベースをリストアできます。
OracleAS Identity Managementのアップグレードでは、OracleAS Identity ManagementインストールのOracleホームにある構成ファイルおよびデータ・ファイルのアップグレードおよびOracleAS Metadata Repositoryデータベース内に格納されているOracleAS Identity Managementスキーマのアップグレードを行う必要があります。
OracleAS Identity Managementインストールをアップグレードする際は、次のバックアップ計画を検討してください。
そのため、ソースOracleホームは、OracleAS Identity Managementのアップグレード処理によって変更されません。Application Serverデータを保護するためのバックアップ計画以外は、追加または新規のバックアップ計画は不要です。
OracleAS Identity Managementスキーマのアップグレードは、インプレース・アップグレードです。つまり、インストール手順によって、データベースに存在するOracleAS Identity Managementスキーマが変更されます。スキーマまたはスキーマに含まれているデータのコピーが新しく作成されることはありません。OracleAS Identity Managementのアップグレードによって加えられた変更は、元に戻せません。
そのため、アップグレードを行う前に、OracleAS Identity Managementスキーマを含むOracleAS Metadata Repositoryデータベースをバックアップする必要があります。
Oracle Application Server環境をアップグレードし、その検証が完了した後、この環境をアップグレード直後の状態に簡単にリストアできるように、Oracle Application Serverインストールのバックアップを検討します。
特に、アップグレード処理の直後に、新しくアップグレードしたOracleAS Metadata Repositoryデータベースのバックアップを検討してください。アップグレード後の初回バックアップによって、データベースの定期バックアップを開始できます。 アップグレード後の初回バックアップによって、アップグレード処理を繰り返さなくても、環境をアップグレード直後の状態にリストアできるようになります。
また、新しくアップグレードしたOracle Application Serverインストールに開発作業またはデプロイ作業を移行した後、Oracle Application Serverの新しいOracleホームを含むように定期バックアップを必ず変更してください。
この項では、Oracle Application Serverのアップグレードの計画で明らかにしておきたい次の点に関する情報を提供します。
詳細は、次の項を参照してください。
停止時間を考慮する際は、アップグレードの準備作業およびアップグレード処理にかかる時間が重要となります。この項では、基本的な構成のアップグレード時間の見積りを示します。
詳細は、表4-1を参照してください。
操作 | Metadata Repository | Identity Management | 同じ場所に配置されたInfrastructure1 |
---|---|---|---|
データベースのバックアップ: データベースのバックアップは、ユーザーが指定した手順で実行します。 |
1時間 |
該当なし |
該当なし |
Oracleホームのバックアップ: InfrastructureのOracleホームをバックアップします。 |
該当なし |
1時間 |
1時間 |
データベースのアップグレード: Metadata Repositoryの作成にOracleAS RepCAが使用され、データベースがサポートされていないリリースの場合、データベースをサポートされるリリースに手動でアップグレードする必要があります。 |
該当なし |
該当なし |
該当なし |
Oracle Universal Installerを使用したインストールおよびアップグレード: アップグレード対象のインストール・タイプに応じて、Oracle Universal Installerによって新しいOracleAS Identity Managementコンポーネントがインストールされます。OracleホームにOracleAS Metadata Repositoryが含まれている場合、OracleAS Metadata Repositoryデータベースは、サポートされるリリースに自動的にアップグレードされます。 |
3時間2 |
30分 |
3時間30分 |
MRUA実行前のデータベースのバックアップ |
1時間 |
該当なし |
1時間 |
MRUAを使用したOracleAS Metadata Repositoryのアップグレード: Metadata Repositoryのコンポーネント・スキーマをアップグレードします。 |
詳細は、4.2.2項「Metadata Repository Upgrade Assistantの実行時間の例」を参照してください。 |
該当なし |
詳細は、4.2.2項「Metadata Repository Upgrade Assistantの実行時間の例」を参照してください。 |
Identity Managementのアップグレード後: アップグレード後のすべてのタスクを実行します。 |
該当なし |
1時間 |
1時間 |
合計: |
6時間 |
2時間30分 |
7時間30分 |
MRUAを実行してOracleAS Metadata Repository内のコンポーネント・スキーマをアップグレードするために必要な時間は、使用しているハードウェアおよびOracleAS Metadata Repository内のデータ量によって異なります。ただし、次のハードウェアおよびソフトウェア・プラットフォーム上でのMRUAのテストでは、標準的な実行時間が次のとおり示されています。
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