Oracle Identity Manager デザイン・コンソール・ガイド リリース9.0.3 E05091-01 |
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この章では、Design Consoleのビジネス・ルール定義について説明します。次の内容について説明します。
「Development Tools」/「Business Rule Definition」フォルダは、システム管理者および開発者が使用できる、Oracle Identity Managerのイベント・ハンドラおよびデータ・オブジェクトを管理するためのツールを提供します。
このフォルダには次のフォームがあります。
このフォームは、「Development Tools」/「Business Rule Definition」フォルダ内に表示されます。このフォームでは、ユーザー定義のアクションまたは自動生成されたアクション(またはイベント)を処理するJavaクラスを管理できます。これらのクラスはイベント・ハンドラと呼ばれます。新しいイベント・ハンドラをOracle Identity Managerに追加する際には、Oracle Identity Managerが認識できるように、最初にこのフォームで登録する必要があります。
イベント・ハンドラには次の2種類があります。
「Event Handler Manager」フォームを介して、Oracle Identity Managerにいつイベント・ハンドラをトリガーさせるかを指定できます。イベント・ハンドラの実行は、次のようにスケジュールできます。
図10-1は、「Event Handler Manager」フォームを示しています。
表10-1に、「Event Handler Manager」フォームのデータ・フィールドを示します。
次の各項では、イベント・ハンドラの作成および変更の方法について説明します。
注意 イベント・ハンドラを使用するには、「Data Object Manager」フォームを使用して、イベント・ハンドラをデータ・オブジェクトにアタッチする必要があります。イベント・ハンドラのデータ・オブジェクトへの割当ての詳細は、「「Data Object Manager」フォーム」を参照してください。 |
イベント・ハンドラを追加または変更するには、次のようにします。
イベント・ハンドラを変更するには、「Event Handler Name lookup」フィールドをダブルクリックします。
「Lookup」ダイアログ・ボックスが表示されたら、編集するイベント・ハンドラを選択します。
イベント・ハンドラは、挿入前、更新前、削除前、挿入後、更新後および削除後に実行されるようにスケジュールできます。
イベント・ハンドラが追加または変更されます。
「Data Object Manager」フォームは、「Development Tools」/「Business Rule Definition」フォルダ内に表示されます。このフォームは、次の目的に使用できます。
このタイプのオブジェクトはデータ・オブジェクトと呼ばれます。
スケジュール(挿入前、更新前、削除前、挿入後、更新後または削除後)に従って実行されるように、アダプタまたはイベント・ハンドラのスケジュールを設定します。
同じ実行スケジュールに属するアダプタまたはイベント・ハンドラがどの順番でOracle Identity Managerによってトリガーされるかを構成します。
現在のデータ・オブジェクトを追加、変更および削除できるユーザー・グループを表示します。
アダプタの変数を適切なソースの場所およびターゲットの場所にマップします。
図10-2は、「Data Object Manager」フォームを示しています。
表10-2に、「Data Object Manager」フォームのデータ・フィールドを示します。
フィールド | 説明 |
---|---|
Form Description |
このデータ・オブジェクトに関連付けられているフォームの名前。 |
Data Object |
イベント・ハンドラ、ルール・ジェネレータ・アダプタまたはエンティティ・アダプタを割り当てるデータ・オブジェクトの名前。 |
次の項では、ルール・ジェネレータ・アダプタ、エンティティ・アダプタまたはイベント・ハンドラが割り当てられるターゲット・データ・オブジェクトの選択方法を説明します。
ターゲット・データ・オブジェクトを選択するには、次のようにします。
「Lookup」ダイアログ・ボックスが表示されたら、イベント・ハンドラ、ルール・ジェネレータ・アダプタまたはエンティティ・アダプタを割り当てるデータ・オブジェクトに関連付けられているフォームの名前を選択します。
フォームを選択すると、対応するデータ・オブジェクトの名前が「Data Object」フィールドに表示されます。
ターゲット・データ・オブジェクトが選択されます。これで、ルール・ジェネレータ・アダプタ、エンティティ・アダプタおよびイベント・ハンドラにルールを割り当てるための準備が完了しました。
「Data Object Manager」フォームを起動してターゲット・データ・オブジェクトを選択すると、フォームのタブが機能するようになります。
「Data Object Manager」フォームには、次のタブが含まれます。
それぞれのタブについて、次の各項で説明します。
このタブを使用して、データ・オブジェクトに割り当てる、もしくはデータ・オブジェクトから削除するルール・ジェネレータ・アダプタ、エンティティ・アダプタまたはイベント・ハンドラを選択します。その際には、次の手順も行います。
Oracle Identity Managerによるトリガーが不要になったイベント・ハンドラ、ルール・ジェネレータ・アダプタまたはエンティティ・アダプタは、データ・オブジェクトから削除する必要があります。
たとえば、adpCONVERTTOLOWERCASE
、adpSOLARISHMDSTRINGGEN
、adpSETSOLARISASSET
およびadpSETPASSWORDFROMMAIN
の各アダプタが、挿入前にOracle Identity Managerによってトリガーされるとします。これらのアダプタの順序番号に基づいて、Oracle Identity Managerは、最初にadpCONVERTTOLOWERCASE
アダプタ、続いてadpSOLARISHMDSTRINGGEN
、adpSETSOLARISASSET
およびadpSETPASSWORDFROMMAIN
の各アダプタをそれぞれトリガーします。
次の各項では、これらの手順について説明します。
イベント・ハンドラまたはアダプタを割り当てるには、次のようにします。
たとえば、挿入前にアダプタをアクティブ化する場合は、「Pre-Insert」タブを選択します。
「Assignment」ダイアログ・ボックスが表示されます。
イベント・ハンドラまたはアダプタがデータ・オブジェクトに割り当てられます。
実行スケジュールを構成するには、次のようにします。
「Assignment」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「Down」をクリックすると、選択したイベント・ハンドラまたはアダプタの位置と順序番号が、その次のイベント・ハンドラまたはアダプタと入れ替わります。
これ以降は、イベント・ハンドラおよびアダプタが、実行スケジュールまたは独自に構成したスケジュールの適切な順序でトリガーされます。
イベント・ハンドラまたはアダプタを削除するには、次のようにします。
「Map Adapters」タブは、ルール・ジェネレータ・アダプタまたはエンティティ・アダプタをデータ・オブジェクトに割り当てた後のみ機能します。
このタブを使用して、ルール・ジェネレータ・アダプタまたはエンティティ・アダプタの変数を、それぞれに適したソースおよびターゲットの場所にマップできます。たとえば、adpSOLARISUSERIDGENERATORアダプタにfirstname、Adapter return valueおよびlastnameの3つの変数があるとします。各アダプタ変数の「Mapped」列に「Y」が表示されている場合は、3つの変数がすべて正しい場所にマップされており、アダプタのステータスが「Ready」に変わります。
アダプタのコンパイルおよびアダプタ変数のマッピングの詳細は、『Oracle Identity Manager Toolsリファレンス・ガイド』を参照してください。
このフォームは「Development Tools」フォルダにあります。このフォームを使用して、次のような場合に起動するルールを定義します。
前述のように、このフォームで定義されたルールは、信頼されるソースまたはターゲットのリソースでの変更に関連付けられているユーザーまたは組織のどちらかの一致に使用されます。これらのタイプのルールは、それぞれユーザー一致ルールまたは組織一致ルールと呼ばれます。これらのルールは、「Rule Designer」フォームで定義するルールと似ていますが、「Reconciliation Rules」フォームで作成されたルールは、(単一のターゲット・リソースに関連するため)リソース・オブジェクト固有で、リコンシリエーション関連の機能のみに影響します。
次の手順は、リコンシリエーション・ルールの定義方法について説明しています。
ユーザーの一致または組織の一致用にリコンシリエーション・ルールを定義するには、次のようにします。
ルールに使用するAnd演算子またはOr演算子を選択します。「And」を選択した場合は、ルールのすべての要素(およびルールがネストされている場合はそれらのルール)が一致しなければ、ルールがtrueと評価されません。「Or」を選択した場合は、ルールのいずれかの要素(またはルールがネストされている場合はそのいずれか)が一致すれば、tureと評価されます。
ルール定義が保存されます。次に、このルールのルール要素を作成する必要があります。
リコンシリエーション・ルールの個々の要素を定義するには、次のようにします。
「Add Rule Element」ダイアログ・ボックスが表示されます。
ここで選択した項目が、ルール要素の評価時にOracle Identity Managerによって調査されるユーザー・データ要素になります。このメニューには、「Oracle Users」フォームのすべてのフィールド(作成済のユーザー定義フィールドを含む)が表示されます。
これは、ルール要素の評価時に、選択したデータ項目の属性にOracle Identity Managerによって適用される条件です。有効な演算子は次のとおりです。
表10-3に、実行できる変換処理を示します。
変換 | 「Rule Element Properties」タブで設定するプロパティ |
---|---|
Substring |
Start Point、End Point |
Endstring |
Start Point |
Tokenize |
Delimiters、Token Number、Space Delimiter |
このチェック・ボックスを選択した場合、ルール要素が条件と一致するには、「Attribute」フィールドで選択された値の大/小文字が、リコンシリエーション・イベント・レコードで評価される値と完全に一致する必要があります。このチェック・ボックスを選択しなかった場合、「Attribute」フィールドで選択された値の大/小文字は、リコンシリエーション・イベント・レコードで評価される値と一致する必要はありません。
その場合は、「Rule Element Properties」タブを選択し、適切なプロパティを設定して、再度「Save」をクリックする必要があります。
ルール要素がルールに追加されます。
ルールの中に既存のルールをネストできます。Oracle Identity Managerでは、ルールの他の要素と同じ方法で、ネストされたルールの条件が評価されます。
ルールの中にルールをネストするには、次のようにします。
目的のルールの場所を特定し、選択します。
選択したリコンシリエーション・ルールがルールに追加されます。
ルール要素またはルールを削除するには、次のようにします。
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