| Oracle Identity Managerアップグレード・ガイド リリース9.1.0（9.0.3.2アップグレード） B51495-01 |
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Oracle Identity Managerデータベース・バリデータは、2つのデータベースのオブジェクトを比較するコマンドライン・インタフェース（CLI）ユーティリティで、比較先データベースで欠落しているオブジェクトおよび一致しないオブジェクトのレポートを生成します。
このユーティリティは、実行するアップグレードの検証にも使用できます。
Oracle Identity Managerデータベース・バリデータは、Oracle Identity Managerの標準スキーマまたはOracle Identity Managerのカスタマイズ済データベースのオブジェクト（比較元）を、指定された比較先データベースと比較します。
このユーティリティは、比較元データベースの詳細を収集して表形式で表示します。この情報が比較の基準になります。Oracleデータベースでは、データベース・エクスポート・ユーティリティにより作成されるファイルにこの情報が保存されます。
アップグレード・シナリオでは、このユーティリティを使用して、実行するアップグレードを検証できます。アップグレードしたOracle Identity Managerデータベースと用意されている標準ダンプ（比較元ダンプ）とを比較できます。これは、アップグレード・パッチの適用後に、Oracle Identity Managerデータベースのアップグレードが正常に行われたことを検証するための機能です。
シナリオ: 標準のアップグレード・パッケージを使用して、Oracle Identity Managerインストールをリリースx.x.1からリリースx.x.2にアップグレードします。アップグレードの完了後に、Oracle Identity Managerデータベース・バリデータによって、欠落しているオブジェクトおよび一致しないオブジェクトが特定されます。
Oracle Identity Managerデータベース・バリデータのファイルは、次の場所にあります。
Oracleデータベース
PATCH\db\oracle\Utilities\OIMDBValidator
Oracle Identity Managerデータベース・バリデータのすべてのファイルは、OIMDBValidatorフォルダにあります。
表B-1は、Oracle Identity Managerデータベース・バリデータを構成するファイルの詳細を示しています。
表B-1 Oracle Identity Managerデータベース・バリデータのファイル
| ファイル | 説明 |
|---|---|
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oim_ddl_create_oim_src_db.sql |
oim_src_db表を作成します。 |
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oim_dml_populate_oim_src_db.sql |
oim_src_db表にメタデータの詳細を移入します。 |
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oim_dml_src_do_counts.sql |
Oracle Identity Managerの標準表の行カウントを数えます。 このファイルはオプションで、ユーザー入力に基づきます。 |
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比較元が標準のデータベースの場合: oim_std_src_db.dmp |
比較元が標準的なデータベースの場合、標準のダンプ・ファイルはoim_std_src_db.dmpという名前です。 正常で標準的なインストールでは、ユーティリティに標準ダンプが使用されます。 Oracleデータベースのこの標準ファイルは、次の場所にあります。 PATCH\db\oracle\Utilities\OIMDBValidator\SrcInfo |
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比較元がカスタマイズ済データベースの場合: oim_src_db.dmp |
ダンプ・ファイルを独自に生成することも可能です。 このファイルは、選択した比較元Oracle Identity Managerデータベースからダンプ・ファイルを作成する場合に作成されます。このファイルの名前はoim_src_db.dmpで、Oracleデータベースの場合は次の場所にあります。 Oracleの場合: PATCH\db\oracle\Utilities\OIMDBValidator\SrcInfo |
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oim_dml_check_oim_version.sql |
oim_src_db表からバージョンを選択して、比較先Oracle Identity ManagerスキーマのXSD表のバージョンと比較します。 |
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oim_ddl_create_oim_dest_db.sql |
比較先Oracle Identity Managerデータベースでoim_dest_db表を作成します。このファイルは、Oracle Identity Managerのデータ・ディクショナリ情報を格納するために使用されます。 |
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oim_dml_populate_oim_dest_db.sql |
oim_dest_db表にメタデータの詳細を移入します。 |
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oim_dml_dest_do_counts.sql |
Oracle Identity Managerの標準表のレコード数を数えます。 このファイルはオプションで、ユーザー入力に基づきます。 |
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oim_db_compare.sql |
これはメインの比較スクリプトで、COMPARISON_SUMMARY_YYYY_MM_DD_HH_MI.logという名前の比較レポートを作成します。このレポートには、欠落しているオブジェクトや一致しないオブジェクトの詳細および行カウントの違いが表示されます。 |
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oim_ddl_drop_oim_src_dest_db.sql |
比較先で作成された表を削除します。 このファイルはオプションで、ユーザー入力に基づきます。 |
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oim_db_validator.bat（Microsoft Windows） oim_db_validator.sh（UNIX） |
このユーティリティを実行します。 |
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oim_db_input.bat（Microsoft Windows） oim_db_input.sh（UNIX） |
ユーザー入力を取得し、指定された情報を検証するために、oim_db_validator.batファイルによってoim_db_input.batファイルがコールされます。 ユーザー入力を取得し、指定された情報を検証するために、oim_db_validator.shファイルによってoim_db_input.shファイルがコールされます。 |
データベース・バリデータ・ユーティリティを使用するには、次のスクリプトを実行します。
Microsoft Windows: oim_db_validator.bat
UNIX: oim_db_validator.sh
スクリプトを実行すると、次の名前のログ・ファイルが生成されます。
Microsoft Windowsの場合:
ユーティリティを実行してエラーが発生しなかった場合: oim_db_validator_YYYY_MM_DD_HH_MM.log
エラーが発生した場合: oim_db_validator_err_YYYY_MM_DD_HH_MM.log
UNIXの場合:
ユーティリティを実行してエラーが発生しなかった場合: oim_db_validator_YYYY_MM_DD_HH_MM.log
エラーが発生した場合: oim_db_validator_err_YYYY_MM_DD_HH_MM.log
認証
スクリプトの実行時に、次の情報の入力を求められます。
Oracleホーム名
データベース名
データベース・ユーザー名
データベース・パスワード
このユーティリティで許可される接続試行は3回までです。
機能
次のオプションを使用できます。
比較元Oracle Identity Managerデータベースの詳細を収集する:
このオプションを選択するには1を入力します。
特定の比較元の詳細を収集するには、このオプションを選択します。
このユーティリティにより、比較元が標準のOracle Identity Managerインストールかどうかのユーザー入力に基づいて名付けられた.dmpファイルが生成されます。
標準のOracle Identity Managerインストールの場合: ファイル名はoim_std_src_db.dmpです。
このファイルはユーティリティに同梱されており、次のディレクトリにあります。
PATCH\db\oracle\Utilities\OIMDBValidator\SrcInfo
このファイルは、比較またはアップグレードの検証に使用できます。
標準以外のOracle Identity Managerインストールの場合: ファイル名はoim_src_db.dmpです。
比較元Oracle Identity Managerデータベースを比較先Oracle Identity Managerデータベースと比較する:
このオプションを選択するには2を入力します。
特定の比較元の標準ダンプまたはユーザー作成ダンプのどちらを基準に比較するかを選択します。
標準ダンプと比較するには、SoureMetadataDump910からSrcInfoにoim_std_src_db.dmpをコピーします。SrcInfoがない場合には、新しいディレクトリを作成します。oim_std_src_db.dmpファイルは、OIM 910標準インストールのダンプです。
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注意: 標準ダンプとの比較で差異があった場合は、Oracleサポートに問い合せてください。 |
ユーザー作成ダンプと比較するには、ダンプ・ファイルをSrcInfoにコピーします。ダンプ・ファイルの名前はoim_src_db.dmpにする必要があります。
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注意: Microsoft SQL Serverの場合、ダンプ・ファイルの拡張子は.dmpではなく.bcpです。 |
比較元を選択する際のオプションとして、比較先Oracle Identity Managerデータベースの表に含まれる行数を計算するか、比較表を削除するかを選択できます。
終了: このオプションを選択するには3を入力します。
ユーティリティを閉じるにはこのオプションを選択します。
データベース・バリデータ・ユーティリティのサンプル比較サマリー・レポートを次に示します。
################################################################################################### R E P O R T ########################## ######################################################################## Start Time (hh:mi:ss:mmm) : 15:09:39:370 =============================================================== ======================= S U M M A R Y =========================== =============================================================== OIM OBJECT TYPE SOURCE DESTINATION COMPARE STATUS --------------- ----------- ----------- --------------------- ------------------- TABLE 6 5 1 TABLE MISSING COLUMN 26 23 3 COLUMNS MISSING PK 6 5 1 PKS MISSING PK COL 7 6 1 PK COLS MISSING FK 1 0 1 FKS MISSING FK COL 1 0 1 FK COLS MISSING U INDEX 2 2 SUCCESSFUL UIDX COL 5 5 SUCCESSFUL NU INDEX 1 1 SUCCESSFUL NUIDX COL 1 1 SUCCESSFUL VIEW 1 1 SUCCESSFUL PROCEDURE 1 1 SUCCESSFUL FUNCTION 1 1 SUCCESSFUL TRIGGER 1 1 SUCCESSFUL =============================================================== DETAILS OF DIFFERENCES =============================================================== ####################### MISSING OBJECTS ######################### MISSING OBJECT'S NAME MISSING OBJECT'S TYPE ------------------------------ ------------------------------ AAP TABLE PK_AAP PK FK_AAD_FK_AAD_AC_ACT FK #####################MIS-MATCHEDOBJECTS ################# ********************* MISSING TABLE COLUMNS ********************* OBJECT NAME OBJECT TYPE PARENT OBJECT PARENT OBJECT TYPE DATATYPE COLUMN LENGTH ISNULL -------------------- ----------- -------------------- ------------------ --------------- ------------- ----- AAP_KEY COLUMN AAP TABLE numeric 9 NO ACT_KEY COLUMN AAP TABLE numeric 9 NO AAP_VALUE COLUMN AAP TABLE varchar 200 YES ******************************************************* COLUMN DETAILS OF PRIMARY KEYS, FOREIGN KEYS & INDEXES ******************************************************* OBJECT NAME OBJECT TYPE PARENT OBJECT PARENT OBJECT TYPE COLUMN POSITION CHILD TABLE CHILD TABLE COLUMN -------------------- ----------- -------------------- ------------------ --------------- -------------------- -------------------- AAP_KEY PK COL PK_AAP PK 1 ACT_KEY FK COL FK_AAD_FK_AAD_AC_ACT FK 1 ACT ACT_KEY =============================================================== SEED METADATA COMPARISION =============================================================== NO DIFFERENCES FOUND. End Time (hh:mi:ss:mmm) : 15:09:39:387
