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Oracle Identity Manager 管理およびユーザー・コンソール・ガイド
リリース9.1.0

E05900-03
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13 デプロイメント・マネージャの使用

デプロイメント・マネージャはOracle Identity Managerの設定のエクスポートとインポートを行うツールです。デプロイメント・マネージャを使用すると、Oracle Identity Managerの設定を構成しているオブジェクトをエクスポートできます。通常、1つのデプロイメントからもう
1つに、たとえばテスト・デプロイメントから本番デプロイメントに設定を移行したり、システムのバックアップを作成する際にデプロイメント・マネージャを使用します。


重要

デプロイメント・マネージャを使用するには、管理およびユーザー・コンソールを実行するコンピュータにJRE 1.4.2がインストールされている必要があります。 


設定内のオブジェクトの一部または全部を保存することができます。これにより、テスト環境で設定を開発およびテストし、テスト済のオブジェクトを後で本番環境にインポートすることができます。オブジェクトと、そのすべての依存オブジェクト、およびすべての関連オブジェクトを同時にエクスポートおよびインポートできます。または、各オブジェクトを個別にエクスポートおよびインポートできます。

この章の内容は、次のとおりです。

デプロイメントのエクスポート

オブジェクトは、Oracle Identity Managerシステムからエクスポートして、XMLファイルに保存できます。デプロイメント・マネージャにあるエクスポート・ウィザードを使用して、エクスポート・ファイルを作成することができます。オブジェクトをタイプごとに追加します。一度に1タイプずつ、たとえばユーザー・グループ、フォーム、プロセスなどの順で追加します。子オブジェクトや依存性を持つオブジェクトを選択している場合は、追加するかどうかを選択できます。1つのタイプを追加したら、戻って別のオブジェクトをXMLファイルに追加します。必要なオブジェクトの追加が終了すると、デプロイメント・マネージャにより1つのXMLファイルにすべて保存されます。


注意

  • ユーザーが、「エクスポート」メニュー項目が割り当てられているグループに属している場合、そのユーザーは、割り当てられた権限に関係なく、エクスポートに使用可能なすべてのオブジェクトをエクスポートできます。

    システム管理者はすべてのオブジェクトをエクスポートできます。

  • ユーザー定義のフィールドが特定のリソース・オブジェクトに関連付けられている場合、エクスポート・プロセスの際に、次のいずれかのイベントが発生します。

    - ユーザー定義フィールドに値(入力された情報)が含まれている場合、デプロイメント・マネージャはそれを依存性とみなします。

    - ユーザー定義フィールドに値が含まれていない場合(フィールドは空)、デプロイメント・マネージャはそれを依存性とみなしません。

 

デプロイメントをエクスポートするには、次の手順を実行します。

  1. 管理およびユーザー・コンソールの左ナビゲーション・ペインで、「デプロイメント管理」をクリックし、続いて「エクスポート」をクリックします。

    デプロイメント・マネージャが開き、エクスポート・ウィザードのオブジェクトの検索ページが表示されます。

  2. オブジェクトの検索ページで、メニューからオブジェクト・タイプを選択し、検索基準を入力します。

    条件フィールドを空のままにしておくと、自動的にアスタリスク(*)が表示され、選択されたタイプのすべてのオブジェクトが検索されます。

  3. 「検索」をクリックすると、選択したタイプのオブジェクトが検索されます。

    オブジェクトを選択するには、オブジェクトのオプションを選択します。

  4. 「子の選択」をクリックします。

    「子の選択」ページに、選択したオブジェクトとそのすべての子オブジェクトが表示されます。

  5. エクスポートする子オブジェクトを選択します。

    項目を選択または削除するには、適切なオプションを選択します。

    「戻る」をクリックすると、オブジェクトの検索ページに戻ります。

  6. 「依存性の選択」をクリックします。

    「依存性の選択」ページに、選択したオブジェクトで必要とされるすべてのオブジェクトが表示されます。

  7. エクスポートする依存オブジェクトを選択します。

    項目を選択または削除するには、項目のオプションを選択します。

    「戻る」をクリックすると「子の選択」ページに戻ります。

  8. 「確認」をクリックします。

    「確認」ページが表示されます。

  9. 必要な項目がすべて選択されていることを確認し、「エクスポート用に追加」をクリックします。

    「エクスポート用に追加」をクリックしても、まだエクスポート・ファイルに項目をさらに追加することができます。

    「戻る」をクリックすると、オブジェクトの検索ページに戻ります。

    「さらに追加」ページが表示されます。

  10. ウィザードを使用して項目をさらに追加し、完了したらウィザードを終了します。目的のオプションを選択し、「OK」をクリックします。

    「さらに追加」を選択した場合は、手順2〜7を繰り返します。選択しない場合は、「エクスポート」ページが表示されます。

    「エクスポート」ページに現行のエクスポート項目が表示されます。選択項目の隣にあるアイコンは、選択されているオブジェクトのタイプを示しています。サマリー情報ペインに、エクスポートするオブジェクトが表示されます。「未選択の依存性」ペインには、エクスポート用に選択しなかった依存オブジェクトまたは子オブジェクトのリストが表示されます。

  11. エクスポート・ファイルに変更を加えるには、次の手順を実行します。

    • フォームをクリアするには「リセット」をクリックします。

    • アイコン定義を表示するには「凡例」をクリックします。

    • 「オブジェクトの追加」をクリックしてウィザードを再起動し、エクスポート・ファイルにさらに項目を追加します。

    オブジェクトを「現在の選択」リストから削除するには、次の手順を実行します。

    • 削除するオブジェクトを右クリックし、ショートカット・メニューから「削除」を選択します。オブジェクトに子オブジェクトがある場合、それらの子オブジェクトを一度にすべて削除するには、ショートカット・メニューから「子も含めて削除」を選択します。

    • 「削除」をクリックして確認します。オブジェクトが、選択した項目の子または依存性の場合は、「未選択の子」または「未選択の依存性」リストに追加されます。

    オブジェクトを「未選択の子」または「未選択の依存性」リストから「現在の選択」リストに戻すには、次のようにします。

    1. オブジェクトを右クリックして、「追加」を選択します。

    2. 「確認」をクリックします。

      「確認」ページが表示されます。

    3. 「エクスポート用に追加」をクリックします。

  12. 「エクスポート」をクリックします。

    「説明の追加」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  13. ファイルの説明を入力します。

    この説明は、ファイルがインポートされるときに表示されます。

  14. 「エクスポート」をクリックします。

    別名保存ダイアログ・ボックスが表示されます。

  15. ファイル名を入力します。

    ファイルを探すためにブラウズすることができます。

  16. 「保存」をクリックします。

    エクスポート完了ダイアログ・ボックスが表示されます。

  17. 「閉じる」をクリックします。

デプロイメントのインポート

デプロイメント・マネージャを使用してXMLファイルにエクスポートしたオブジェクトは、デプロイメント・マネージャを使用してOracle Identity Managerにインポートできます。XMLファイルの全部または一部をインポートすることも、複数のXMLファイルを同時にインポートすることもできます。デプロイメント・マネージャは、インポートするオブジェクトの依存性が、インポート時に、または使用するシステムで確実に利用できるかどうかを確認します。インポート中、システム内のオブジェクトをインポート中のオブジェクトに置換できます。たとえば、システムのグループをXMLファイル内で指定されているグループに置換できます。


注意

ユーザーが、「インポート」メニュー項目が割り当てられているグループに属している場合、そのユーザーは、インポートするオブジェクトに対して必要な権限も持っている必要があります。これらのオブジェクト固有の権限がない場合は、インポート操作が失敗します。

システム管理者はすべてのオブジェクトをインポートできます。 


ここでは、次のトピックについて説明します。

スケジュール済タスクの再インポート時のデプロイメント・マネージャの動作

スケジュール済タスクは、デプロイメント・マネージャを使用してインポートできるオブジェクトの1つです。通常、スケジュール済タスクをOracle Identity Manager環境にインポートし、実際の本番環境にあわせて後からスケジュールされた属性の値を変更します。ただし、同じOracle Identity Managerサーバーに同一のスケジュール済タスクをインポートするのが2回目である場合、デプロイメント・マネージャはデータベースにある属性値を上書きしません。その場合、デプロイメント・マネージャは再インポートしたXMLファイルの属性値を、対応するデータベース内の属性値と比較します。

次の表に、スケジュール済タスクの再インポート時にデプロイメント・マネージャによって実行される動作についてまとめます。

スケジュール済タスクに、インポートするXMLファイルにある属性値があるか  データベースに対応する属性値があるか  デプロイメント・マネージャのアクション 

はい 

いいえ 

属性値をデータベースに格納します。 

いいえ 

はい 

データベース内の既存の属性値を削除します。 

はい 

はい(タイムスタンプで示される、より新しい属性値) 

データベースには変更がありません。 

はい(タイムスタンプで示される、新しい属性値) 

はい 

新しい属性値でデータベースを更新します。 

XMLファイルのインポート

XMLファイルをインポートするには、次の手順を実行します。

  1. 管理およびユーザー・コンソールの左ナビゲーション・ペインで、「デプロイメント管理」をクリックし、続いて「インポート」をクリックします。

  2. ファイルを選択します。

    「インポート」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  3. 「オープン」をクリックします。

    「ファイル・プレビュー」ページが表示されます。

  4. 「ファイルの追加」をクリックします。

    「置換」ページが表示されます。

  5. 名前を置換するには、上書きする項目に隣接した「新しい名前」フィールドをクリックし、名前を入力します。

    置換できる項目はターゲット・システムに存在する項目のみです。

  6. 「次へ」をクリックします。ITリソース・インスタンスをエクスポートする場合、「ITリソース・インスタンス・データの提供」ページが表示されます。それ以外の場合は「確認」ページに切り替わります。

  7. 現行のリソース・インスタンスの値を変更して「次へ」をクリックするか、「スキップ」をクリックして現行のリソース・インスタンスをスキップするか、「新規インスタンス」をクリックして新しいリソース・インスタンスを作成します。

    「確認」ページが表示されます。

  8. 「確認」ページに表示される情報が正しいことを確認します。

    戻って変更するには「戻る」をクリックします。それ以外の場合は「選択内容の表示」をクリックします。

    「デプロイメント・マネージャ - インポート」ページに現行の選択内容が表示されます。

    「インポート」ページでは、現行の選択内容の隣にアイコンが表示されます。アイコンは、選択されているオブジェクトのタイプを示しています。右側のアイコンは選択内容のステータスを示しています。選択されたファイルの名前、インポートするオブジェクトのサマリー情報および置換情報がページの左側に表示されます。右側には、「インポートから削除したオブジェクト」リストに、インポートされないXMLファイル内のすべてのオブジェクトが一覧表示されます。

  9. 必要に応じて次のように変更します。

    • フォームをクリアするには「リセット」をクリックします。

    • アイコン定義を表示するには「凡例」をクリックします。

    • 「現在の選択」リストからオブジェクトを削除するには、オブジェクトを右クリックし、ショートカット・メニューから「削除」を選択します。続いて「削除」をクリックしてオブジェクトの削除を確認します。

      オブジェクトに子オブジェクトがある場合、それらの子オブジェクトを一度にすべて削除するには、ショートカット・メニューから「子も含めて削除」を選択します。項目が「インポートから削除したオブジェクト」リストに追加されます。

    • 「現在の選択」リストに項目を戻すには、リストを右クリックして、「追加」をクリックします。

      オブジェクトに子オブジェクトがある場合、一度にすべて追加するには、ショートカット・メニューから「子も含めて追加」を選択します。

    • 置換するには「置換の追加」をクリックします。

    • 別のXMLファイルからオブジェクトを追加するには、「ファイルの追加」をクリックして、手順の2〜7を繰り返します。

    • インポートした情報に関する情報を表示するには「情報の表示」をクリックします。

      「情報」ページが表示されます。

      詳細情報を表示するには、「情報レベル・メッセージの表示」オプションを選択し、続いて「メッセージの表示」をクリックします。「閉じる」をクリックして「情報」ページを閉じます。

  10. 現行の選択内容をインポートするには、「インポート」をクリックします。

    「確認」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  11. 「インポート」をクリックします。

    インポート完了ダイアログ・ボックスが表示されます。

  12. 「OK」をクリックします。

    オブジェクトがOracle Identity Managerにインポートされます。

デプロイメント・マネージャの使用に関するベスト・プラクティス

デプロイメント・マネージャの使用に関する推奨実施案と注意点を次に示します。


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