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Oracle Identity Manager Oracle Application Server用インストレーションおよび構成ガイド
リリース9.1.0
E05909-02
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10 Oracle Identity Manager Design Consoleのインストールと構成

ここでは、Oracle Identity Manager Design Console Javaクライアントをインストールする方法について説明します。Design Consoleは、Oracle Identity Managerサーバーと同じコンピュータまたは別のコンピュータにインストールすることができます。

この章では次の項目について説明します。

Design Consoleのインストール要件

Design Consoleをインストールするための次の要件を環境が満たしていることを確認します。


注意:

アプリケーション・サーバーのホスト名を解決できない場合は、ディレクトリC:\winnt\system32\drivers\etc\のhostsファイルにホスト名とIPアドレスを追加してみてください。

Design Consoleのインストール

Microsoft WindowsホストにDesign Consoleをインストールするには、次のようにします。

  1. Oracle Identity ManagerインストールCDをCD-ROMドライブにセットします。

  2. Windowsエクスプローラを使用し、インストールCDのinstallServerディレクトリに移動します。

  3. setup_client.exeファイルをダブルクリックします。

  4. インストーラ・ページのリストから言語を選択します。「ようこそ」ページが表示されます。

  5. 「ようこそ」ページで「次へ」をクリックします。

  6. 「ターゲット・ディレクトリ」ページで、次の手順のいずれかを実行します。


    注意:

    すべてのOracle Identity Managerコンポーネントは、異なるホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。別のOracle Identity Managerコンポーネント(Oracle Identity ManagerまたはRemote Managerなど)のホスト・コンピュータにDesign Consoleをインストールする場合は、Design Console用に別のインストール・ディレクトリを指定する必要があります。

    1. Design Consoleのデフォルト・ディレクトリはC:\oracleです。Design Consoleをこのディレクトリにインストールするには、「次へ」をクリックします。

    2. Design Consoleを別のディレクトリにインストールするには、「ディレクトリ」フィールドでディレクトリのパスを指定し、「次へ」をクリックします。


      注意:

      選択したディレクトリ・パスが存在しない場合は、「ベース・ディレクトリの設定」フィールドが表示されます。「OK」をクリックします。ディレクトリが自動的に作成されます。Oracle Identity Managerのデフォルト・ディレクトリを作成するための書込み権限がない場合は、インストーラがディレクトリを作成できなかったことを知らせるメッセージが表示されます。「OK」をクリックしてメッセージ・ボックスを閉じた後、システム管理者に連絡して適切な権限を取得してください。

  7. 「アプリケーション・サーバー」ページで「Oracle Application Server」を選択し、「次へ」をクリックします。次のページで、Design Consoleで使用するJREの指定を求められます。

  8. Oracle Identity Managerに付属しているJREを選択するか、または既存のJREを指定します。その後、「次へ」をクリックします。「アプリケーション・サーバー構成」ページが表示されます。

  9. アプリケーション・サーバーのホスト情報ページで、Oracle Identity Managerサーバーのホストであるアプリケーション・サーバーに関する情報を入力します。

    1. 上のフィールドにホスト名またはIPアドレスを入力します。

    2. Oracle Application Serverのネーミング・ポートとしてデフォルト値の12401を使用するか、Oracle Application Serverに設定した正しい値を指定してください。


      注意:

      ホスト名では大文字と小文字が区別されます。

    3. 「次へ」をクリックします。

  10. 「グラフィカルなワークフローのレンダリング情報」ページで、アプリケーション・サーバー構成情報を入力します。

    1. Oracle Identity Managerサーバー(ホスト)IPアドレスを入力します。

    2. Oracle HTTP Serverがリスニングしているポート番号を入力します。デフォルト・ポートは7777です。Oracle HTTP Serverがリスニングしているポートを調べるには、UNIXまたはLinuxではORACLE_HOME/install/readme.txtを、Microsoft WindowsではORACLE_HOME\install\readme.txtを開きます。

    3. 「いいえ」を選択して、Design ConsoleでSSL(Secure Sockets Layer)を使用する必要があるかどうかを指定します。

    4. 「次へ」をクリックします。

  11. 「ショートカット」ページで、必要に応じて、ショートカット・オプションのチェック・ボックスを選択または選択解除します。

    1. 「スタート」メニューにDesign Consoleのショートカットを作成することを選択します。

    2. デスクトップにDesign Consoleのショートカットを作成することを選択します。

    3. チェック・ボックスの設定を確認したら「次へ」をクリックします。

  12. 「サマリー」ページで「インストール」をクリックして、Design Consoleのインストールを開始します。

  13. 最後のインストール・ページでは、特定のアプリケーション・サーバー固有ファイルをOracle Identity Managerサーバー・インストールにコピーするように指示されます。これらの指示に従い、「OK」をクリックします。

  14. 「終了」をクリックして、インストール・プロセスを終了します。

Design Consoleのインストール後の要件

Design Consoleをインストールした後で、Oracle Application ServerのOracle Identity Managerのために使用する前に、次の手順を実行する必要があります。

  1. Oracle Application ServerシステムのORACLE_HOME\j2ee\home\lib\ejb.jarファイルを、Design ConsoleシステムのOIM_DC_HOME\xlclient\extディレクトリにコピーします。

  2. Oracle Application ServerシステムのORACLE_HOME\j2ee\home\oc4jclient.jarファイルを、Design ConsoleシステムのOIM_DC_HOME\xlclient\extディレクトリにコピーします。

  3. 構成XMLファイルで、マルチキャスト・アドレスを変更してOracle Identity Managerのものと一致させます。

    1. 次のファイルを開きます。

      OIM_HOME\xellerate\config\xlconfig.xml
      
    2. <MultiCastAddress>要素を検索し、その要素に割り当てられた値をコピーします。

    3. 次のファイルを開きます。

      OIM_DC_HOME\xlclient\Config\xlconfig.xml
      
    4. <Cache>要素を検索し、その中の<MultiCastAddress>要素の値を、手順bでコピーした値に置き換えます。

Design Consoleの起動

Design Consoleを起動するには、OIM_DC_HOME\xlclient\xlclient.cmdをダブルクリックするか、またはWindowsの「スタート」メニューまたはデスクトップから「Design Console」を選択してDesign Consoleを起動します。

アダプタ・コンパイル用コンパイラ・パスの設定

Design Consoleの「System Configuration」フォームで、XL.CompilerPathシステム・プロパティを設定する必要があります。このプロパティには、Oracle Identity Managerのデプロイ先アプリケーション・サーバーによって使用されるJDKディレクトリ内のbinディレクトリ(JDK_HOME\bin)のパスを含める必要があります。

その後、Oracle Identity Managerを再起動します。


関連項目:

『Oracle Identity Managerリファレンス』のルール要素、変数、データ型およびシステム・プロパティに関する項を参照してください。

SSL通信の有効化(オプション)

Oracle Identity Manager Design Consoleをインストールした後で、場合によっては、SSLを使用してOracle Identity Managerサーバーと通信するようにDesign Consoleを構成する必要があります。次の手順を実行して、このタスクを完了します。これには、Oracle HTTPサーバーに対する通信チャネルおよびOracle Application Serverインスタンスをセキュアにする2つの手順が含まれます。

次の項では、Design ConsoleとOracle Application Serverとの間でSSL通信を有効にするために必要な情報を提供します。

要件および前提条件

次に示すのは、SSL通信を有効にするための要件および前提条件です。

  • デフォルトの証明書ストアORACLE_HOME\Apache\Apache\conf\ssl.wlt\default\ewallet.p12が、Oracle HTTPサーバーにより使用されます。ストアのパスワードはwelcomeです。

  • 証明書ストアは、Oracle Application Serverが実行されているすべてのコンピュータで使用可能です。

  • Oracle HTTPサーバーは、HTTPポート80およびHTTPSポート443を使用します。

  • Oracle Application ServerインスタンスのORMIポートは12401、ORMISポートは12701です。

Oracle HTTPサーバーへのHTTP通信に対するSSLの有効化

デフォルトでは、Oracle HTTPサーバーはORACLE_HOME\Apache\Apache\conf\ssl.wlt\default\でSSLおよびSSL証明書ストアを使用して構成されます。ORACLE_HOME\Apache\Apache\conf\ssl.confファイルのリスナー・パラメータは、Oracle HTTPServerで使用されるSSLポートを指定します。

インストールに付属するデフォルトの証明書ストアを使用する場合、構成を変更する必要はありません。

Oracle Application ServerインスタンスへのRMI通信に対するSSLの有効化

Design Consoleは、セキュアではないORMIプロトコルを使用してOracle Application ServerインスタンスにデプロイされたEJBと通信します。セキュアなORMISプロトコルを使用してOracle Application ServerとDesign Consoleを通信するには、Oracle Application ServerとDesign Consoleの両方を変更する必要があります。次の項では、正常なSSL接続に必要な構成の変更に関する情報を提供します。

Oracle Application Serverの構成

次の項では、Oracle Application Serverに必要な構成の変更について説明します。


関連項目:

ORMISの構成に関する詳細は、『Oracle Containers for J2EEセキュリティ・ガイド』のSSL通信に関する項を参照してください。

service.xmlに対する変更

Oracle Application ServerインスタンスでORMISを有効にするには、server.xml(Oracle Application Server構成ファイル)にrmi.xml(Oracle Application Server RMI構成ファイル)に対するパスを指定する<rmi-config>要素が含まれていることを確認する必要があります。これには、次のようにします。

  1. ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_INSTANCE/config/server.xmlファイルをテキスト・エディタで開きます。

  2. 次のようにして、rmi.xmlに対するパスを指定します。

    <rmi-config path="rmi_path" />
    

server.xmlファイルおよびrmi.xmlファイルは、通常、ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_INSTANCE/configディレクトリにあるため、標準的なrmi_pathの値は、./rmi.xmlです。

rmi.xmlに対する変更

サーバーでORMISプロトコルを使用し、キーストアを指定してSSL通信で使用するために、次の変更を実行する必要があります。

  1. ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_INSTANCE/config/rmi.xmlファイルをテキスト・エディタで開きます。

  2. rmi-server要素を、次のキーストア値を使用して変更します。

    <rmi-server ...  ssl-port="23943">
             …
             …
            <ssl-config keystore="ORACLE_HOME\Apache\Apache\conf\ssl.wlt\default\ewallet.p12" keystore-password="welcome" />
    </rmi-server>
    

    注意:

    ewallet.p12ストアのデフォルトのパスワードはwelcomeです。ストア内のデフォルト証明書のパスワードもwelcomeです。


注意:

クラスタ設定の場合、ewallet.p12をWebサーバーからローカルのすべてのノードにコピーし、同一のローカル・パスを指定します。

証明書のエクスポート

Design Consoleのために、デフォルトのOracleウォレットORACLE_HOME\Apache\Apache\conf\ssl.wlt\default\ewallet.p12から証明書をエクスポートする必要があります。この証明書を使用して、Design ConsoleがOracle Application Serverを信頼するようにします。証明書をエクスポートするには、次の手順を実行して先にOracle Wallet Managerを起動します。

Microsoft Windowsの場合:

「スタート」「プログラム」「Oracle-HOME_NAME」「Integrated Management Tools」「Wallet Manager」をクリックします。

UNIXの場合:

コマンドラインでORACLE_HOME/bin/に移動し、ownを入力します。

Oracle Wallet Managerを起動した後、次の手順を実行します。

  1. Oracle Wallet Managerを使用して、ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/ssl.wlt/default/ディレクトリを開きます。

  2. ストア・パスワードを求められたら、welcomeを入力します。

  3. 「証明書(待機中)」を右クリックし、「ユーザー証明書のエクスポート」をクリックします。

  4. ファイル名にserver.certと入力し、保存します。

    Oracle Application Serverを信頼するため、Design Consoleによってこの証明書が使用されます。


    関連項目:

    Oracle Wallet Managerの詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』のSecure Sockets Layerに関する項を参照してください。

opmn.xmlに対する変更

opmn.xmlファイルで次の変更を実行する必要があります。

  1. ORACLE_HOME\opmn\conf\opmn.xmlファイルをテキスト・エディタで開きます。

  2. 次の行を探します。

    <port id="rmis" range="12701-12800"/>
    

    次のように、単一ポートの使用に変更します。

    <port id="rmis" range="12701"/>
    

    注意:

    ポートIDの変更は、ORMISポートを常に一意にする必要があるために必須です。

  3. 対応するOracle Application Serverインスタンスを再起動します。


注意:

クラスタ設定の場合、すべてのノードに対してこれらの変更を実行する必要があります。

Design Consoleの構成

次の項では、Design Consoleに必要な変更に関する情報を提供します。

xlconfig.xmlに対する変更

デフォルトでは、Design ConsoleはORMIポートを使用してOracle Application Serverに接続し、HTTPを使用してOracle HTTPサーバーに接続します。SSL通信を有効にするには、Design Consoleを構成してORMIS接続およびHTTPS接続を使用する必要があります。これには、次のようにします。

  1. テキスト・エディタでOIM_DC_HOME\xlclient\Config\xlconfig.xmlファイルを開きます。

  2. 次の変更を実行します。

    • 次の行を探します。

      <java.naming.provider.url>ormi://SERVER_HOST:12401</java.naming.provider.url>
      

      この行を次のように変更します。

      <java.naming.provider.url>ormis://SERVER_HOST:12701</java.naming.provider.url>
      

      注意:

      クラスタ・インストールでは、該当するSSLポートのノードをjava.naming.provider.urlのURLにカンマ区切りの値として追加します。

      <java.naming.provider.url> ormis://node1:12701, ormis://node2:12702</java.naming.provider.url>


    • 次の行を探します。

      <ApplicationURL>http://SERVER_HOST/xlWebApp/loginWorkflowRenderer.do
      </ApplicationURL>
      

      この行を次のように変更します。

      <ApplicationURL>https://SERVER_HOST/xlWebApp/loginWorkflowRenderer.do
      </ApplicationURL>
      

      注意:

      Oracle Application Serverインスタンスでは、12401はORMIポート、12701はORMISポートで使用されることを前提としています。また、Oracle HTTPサーバーは、HTTPポート80およびHTTPSポート443を使用します。ORMIポートおよびORMISポートはOracle Application Server管理コンソールから確認できます。

      詳細は、『Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド』を参照してください。


トラスト・ストアの構成

デフォルトで、Design ConsoleではSSL通信のトラスト・ストアとしてOIM_DC_HOME\java\lib\security\cacertsが使用されます。ストアのデフォルトのパスワードはchangeitです。サーバー証明書をこのストアにインポートして、Design ConsoleがOracle Application Serverを信頼できるようにする必要があります。トラスト・ストアを構成するには、次のようにします。

  1. server.certを、Oracle Application ServerからDesign Consoleの次の場所にコピーします。

    OIM_DC_HOME\java\lib\security
    
  2. 次のコマンドを使用してOracleアプリケーション・サーバーの証明書をインポートします。

    cd OIM_DC_HOME\java\lib\security
    keytool -import -trustcacerts -alias oimserver1 -keystore cacerts -file server.cert -storepass changeit -keypass welcome
    

    注意:

    クラスタ環境の場合は、すべてのOracle Application Serverインスタンスで「トラスト・ストア」の手順を繰り返してください。keytoolを使用して証明書をインポートする場合、クラスタ内のすべてのOracle Application Serverに対して一意のエイリアスを使用する必要があります。


注意:

このドキュメントでは、デフォルト・ストアewallet.p12を使用してDesign ConsoleにSSLを実装する方法を説明しています。本番用の実装では、認証局の証明を使用することをお薦めします。

詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』、『Oracle Containers for J2EEセキュリティ・ガイド』および『Oracle HTTP Server管理者ガイド』を参照してください。


Design Consoleインストールの削除

Design Consoleのインストールを削除するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Identity ManagerとDesign Consoleが実行している場合は停止します。

  2. すべてのOracle Identity Managerプロセスを停止します。

  3. Design ConsoleをインストールしたOIM_DC_HOMEディレクトリを削除します。