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Oracle Identity Manager Oracle Application Server用インストレーションおよび構成ガイド
リリース9.1.0
E05909-02
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9 クラスタOracle Application Server構成でのデプロイ

この章では、Oracle Identity ManagerをクラスタOracle Application Server環境にデプロイする方法を説明します。内容は次のとおりです。

クラスタOracle Application Server構成でのデプロイの概要

この項では、次の3つのサンプル・クラスタ・メンバーを使用するOracle Application Serverクラスタ構成にOracle Identity Managerをデプロイする手順を説明します。

クラスタ・メンバーへのOracle Application Serverのインストール

Oracle Identity ManagerをクラスタOracle Application Server構成にデプロイする最初の手順は、クラスタ・メンバーへのOracle Application Serverのインストールです。この例では、クラスタ・ノードA、クラスタ・ノードBおよびクラスタ・ノードCにインストールします。

Oracle Universal Installerで次の手順を実行して、クラスタ・メンバーにOracle Application Serverをインストールします。Oracle SOA Suiteインストーラを実行する場合、「拡張インストール」オプションを選択する必要があります。

Oracle Application Serverのリリース10.1.3.1からリリース10.1.3.3へのアップグレード

Oracle Application Serverをリリース10.1.3.1からリリース10.1.3.3へアップグレードする必要があります。次のようにして、現在使用しているOracle Application Serverのバージョンを確認します。

  1. Oracle Application ServerのJavaバイナリ・パスが、ORACLE_HOME/jdk/binであることを確認します。

  2. 次のコマンドを、ORACLE_HOME\j2ee\OC4J_INSTANCE\java -jar oc4j.jar versionから実行します。

    次のような情報が表示されます。

    Oracle Containers for J2EE 10g (10.1.3.3.0) (build 070610.1800.23513)

Oracle Application Serverパッチの適用

Oracle Application Serverリリース10.1.3.3.0に固有のパッチは次のとおりです。


注意:

  • その他のバージョンのOracle Application Serverで実行している場合、オラクル社に問い合せて該当するバージョンのOracle Application Serverのパッチを入手してください。

  • Oracle Identity ManagerをMicrosoft Windows Vistaにインストールする場合、環境変数OPATCH_PLATFORM_ID207に設定します。


  1. Oracle Application Serverパッチ2617419をインストールします。

  2. Oracle Application Serverパッチ6685235をインストールします。

  3. Oracle Application Serverパッチ5389650をインストールします。

  4. Oracle Application Serverパッチ6454278をインストールします。

    パッチおよびパッチの適用方法に関する手順は、次のOracleMetaLink Webサイトからダウンロードできます。

    http://metalink.oracle.com


    注意:

    すべてのOracle Application Serverインストールに対して、Oracle Application Serverパッチのインストールの手順をすべて繰り返す必要があります。

OC4Jインスタンスの作成

クラスタ・メンバーにOracle Application Serverをインストールしたら、次の手順を実行して、xlClusterMember1という名前のOC4Jインスタンスをクラスタ・ノードに作成します。

  1. Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlにログインします。

  2. OC4Jインスタンスを作成するクラスタ・ノードの名前をクリックします。

  3. 「OC4Jインスタンスの作成」をクリックします。

  4. xlClusterMember1をインスタンス名として入力して「名前を指定して新規グループに追加」を選択し、xlClusterGroupを新しいグループ名として入力します。

  5. 「作成」をクリックしてxlClusterMemberインスタンスを作成し、インスタンスを起動します。

  6. 各クラスタ・ノードで作成したOC4Jインスタンスを起動します。

これらの手順を繰り返して、クラスタ・ノードBにxlClusterMember2を正しい値で作成します。グループ名としてxlClusterGroupを使用します。

OC4Jインスタンスの最大サーバー・ソケット

ランタイム中のOutOfMemoryエラーを回避するために、ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_INSTANCE/config/rmi.xmlを開き、次のようにしてmax-server-sockets="200"を追加します。

<rmi-server
...
max-server-sockets="200">

注意:

  • この構成は、パッチ6685235の一部です。

  • OC4J_INSTANCEは、Oracle Identity ManagerがデプロイされているOracle Application Serverのインスタンスです。Oracle Identity Managerのクラスタ・インストールでは、この手順をxlClusterMember1およびxlClusterMember2に対して繰り返す必要があります。


RMIポート番号範囲の設定

Oracle Process Manager and Notificationサーバー(OPMN)によってOracle Application Serverインスタンス内の各OC4Jインスタンスにポート番号が動的に割り当てられます。

Oracle Application Server上で、Oracle Identity ManagerのDesign Consoleや管理およびユーザー・コンソールにアクセスするためには、RMIポート番号範囲をORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xmlファイルで一意に設定する必要があります。次の手順を実行して、ノード別に一意のRMIポート番号範囲を設定します。

  1. ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xmlファイルをテキスト・エディタで開きます。

  2. クラスタ・メンバーxlClusterMember1に対する<port id="rmi" range="12401-12500"/>エントリをノードA内で探します。

  3. RMIのポートを、12401〜12500の範囲から1つ選択します(たとえば、<port id="rmi" range="12409"/>)。これと同じRMIポートIDを他のノードのクラスタ・グループでも使用してください。

  4. opmn.xmlファイルを保存して閉じます。


    注意:

    ノードBのxlClusterMember2など、他のクラスタ・メンバーに対して、手順1〜4を繰り返してください。

  5. Oracle Application Serverを停止して再起動し、変更を有効にします。opmnctl status -lコマンドをORACLE_HOME/opmn/bin/ディレクトリで実行して、変更内容を確認します。


    注意:

    環境変数の設定の詳細は、「環境変数の設定」を参照してください。

Oracle Identity Managerのためのデータベースのインストールと構成

詳細は、第4章「Oracle Identity Managerのためのデータベースのインストールと構成」を参照してください。

クラスタ・メンバーへのOracle Identity Managerのインストール

OC4Jインスタンスを作成したら、同じデータベース・スキーマ情報を使用してクラスタ・ノードAとクラスタ・ノードBの両方にOracle Identity Managerをインストールします。

クラスタ・ノードAとクラスタ・ノードBの両方にOracle Identity Managerをインストールするには、第5章「Microsoft WindowsでのOracle Identity Managerのインストール」または第6章「UNIXでのOracle Identity Managerサーバーのインストール」を参照してください。


重要:

Oracle Identity Managerをクラスタ・ノードAとクラスタ・ノードBの両方にインストールするときは、Oracle Identity Managerインストーラのプロンプトに従って次の情報を設定してください。
  • アプリケーション・サーバーのクラスタ化についてのプロンプトが表示されたら、「はい」を選択します。

  • クラスタ名としてxlClusterGroupを入力します。

  • 正しいOC4Jインスタンス名を入力します(xlClusterMember1またはxlClusterMember2)。

  • RMIポートとしてxlClusterMemberのRMIポート番号を入力します。次のコマンドをORACLE_HOME/opmn/bin/ディレクトリで実行すると、RMIポート番号を識別できます。

    opmnctl status -l
    

Oracle Application Serverクラスタに対するOracle Identity Managerの構成

Oracle Identity Managerをインストールしたら、次の手順を実行してOracle Application Serverクラスタに対して構成します。

  1. クラスタ・ノードAとクラスタ・ノードBの両方で、Oracle Identity Manager log4j-1.2.8.jarログ・ファイルをOIM_HOME\xellerate\ext\ディレクトリからORACLE_HOME\jdk\jre\lib\ext\ディレクトリにコピーします。

  2. クラスタ・ノードA、クラスタ・ノードBおよびクラスタ・ノードCを含むすべてのクラスタ・メンバーを再起動します。

クラスタのOracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールへのアクセス

すべてのクラスタ・メンバーを再起動したら、次のURLを使用して、クラスタのOracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールにアクセスできます。

http://Node_C_host_name:web_server_port/xlWebApp

注意:

Node_C_host_nameはWebサーバーのホスト名を表し、web_server_portはノードCのサーバーのポート番号(デフォルトは7777)を表します。

クラスタでのDesign Consoleのインストールおよび構成

Oracle Identity Manager Design Consoleは、クラスタの任意のWindowsノードにインストールできます。Design Consoleの要件およびインストール手順は、第10章「Oracle Identity Manager Design Consoleのインストールと構成」を参照してください。

クラスタ対応のDesign Consoleの構成

Design Consoleは、クラスタに対応するように構成する必要があります。次の手順を実行して、クラスタに対応するようにDesign Consoleを構成します。

  1. テキスト・エディタでOIM_DC_HOME/xlclient/config/xlconfig.xmlを開きます。

  2. java.naming.provider.url属性をクラスタ対応に変更します。次に例を示します。

    ormi://host name:12408/Xellerate,ormi://host name:12408/Xellerate
    
  3. xlconfig.xmlファイルを保存して閉じます。

クラスタOracle Application Serverインストールのためのインストール後のタスク

Oracle Application Serverのクラスタ・インストールのインストール後の構成の前に、第7章「Oracle Identity ManagerおよびOracle Application Serverのインストール後の構成」の手順に進んでください。

クラスタOracleApplication Serverのインストール後の構成では、すべてのOracle Identity Managerインストールに対してマルチキャストIPを同期させます。これには、次のようにします。

  1. 最初のノードのORACLE_HOME/j2ee/OC4J_INSTANCE/application-deployments/Xellerate/に移動します。

  2. orion-application.xmlを開きます。

  3. マルチキャストIPを検索し、IPアドレスを記録します。

  4. 2番目のノードのORACLE_HOME/j2ee/OC4J_INSTANCE/application-deployments/Xellerate/に移動します。

  5. orion-application.xmlを開きます。

  6. マルチキャストIPを検索し、最初のノードと同じマルチキャストIPの値に変更します。

  7. 手順6を他のすべてのノードに適用します。

  8. 2番目のノードのOIM_HOME/xellerate/config/に移動します。

  9. xlconfig.xmlを開いてMultiCastAddressを検索し、最初のノードと同じマルチキャストIPの値に変更します。


    注意:

    Oracle Identity Managerで内部キャッシングおよびスケジューラに関連するアクティビティのために使用されるxlconfig.xml内には、2つのMultiCastAddressインスタンスがあります。これらの値は同じである必要があります。また、クラスタ・メンバー、xlClusterMember1およびxlClusterMember2は、xlconfig.xml内のMultiCastAddressに対して同じ値である必要があります。

  10. 手順9を他のすべてのノードに適用します。

  11. すべてのサーバーを再起動します。


    注意:

    patch_oc4jスクリプトを実行した後は、常にorion-application.xmlのマルチキャストIPアドレスを同期する必要があります。orion-application.xmlのマルチキャスト・アドレスは、HTTPセッションのレプリケーションおよびフェイルオーバーの際、Oracle Application Serverにより使用されます。