この章では、Oracle Identity Managerをインストールする前にOracle Application Serverを設定する方法について説明します。この章で説明する次のタスクを実行する必要があります。
注意: クラスタOracle Application ServerにOracle Identity Managerをデプロイしている場合は、第9章「クラスタOracle Application Server構成でのデプロイ」を参照してください。 |
Oracle SOA Suiteインストーラ・プログラムを実行する場合、「拡張インストール」オプションを選択し、「インストール・タイプの選択」ページでJ2EE Server and Web Serverオプションを選択する必要があります。
管理OC4Jインスタンスとして構成オプションを選択して、管理アプリケーションをサーバーにインストールしてください。
インストーラの終了後、Oracle Application Serverインスタンス内のOC4Jインスタンスが自動的に起動します。
インストレーション・ガイドで指定されているオペレーティング・システム固有のシェル制限に変更し、Oracle Identity Managerのパフォーマンスを安定させます。
注意: Oracle Identity Managerのランタイムに関する多くの問題を解決するために、使用するオペレーティング・システム固有のシェル制限に変更することを強くお薦めします。詳細は、使用するオペレーティング・システムのOracle Application Serverのインストレーション・ガイドの要件に関する項を参照してください。 |
Oracle Application Serverをリリース10.1.3.1からリリース10.1.3.3へアップグレードする必要があります。
次のようにして、現在使用しているOracle Application Serverのバージョンを確認します。
Oracle Application ServerのJavaバイナリ(ORACLE_HOME
/jdk/bin
)がPATHにあることを確認します。
次のコマンドを、ORACLE_HOME
\j2ee\
OC4J_INSTANCE
\java -jar oc4j.jar version
から実行します。
次のような情報が表示されます。
Oracle Containers for J2EE 10g (10.1.3.3.0) (build 070610.1800.23513)
デフォルトのhome OC4Jインスタンスが管理アプリケーションのホストのみで使用されるように、Oracle Identity ManagerのインストールのためにOC4Jを作成することをお薦めします。
これにより、Oracle Identity Managerがデプロイされたインスタンスを管理コンソールを使用して再起動できます。管理コンソール・アプリケーションをデフォルトのホーム・インスタンスにデプロイしてください。
次のようにして、OC4Jインスタンスを作成します。
管理アプリケーション・サーバー・コンソールにログインしてアプリケーション・サーバーの名前をクリックし、「OC4Jインスタンスの作成」をクリックします。
OC4Jインスタンス名を確認して「名前を指定して新規グループに追加」を選択し、新しいグループ名を入力します。
Oracle Application Serverリリース10.1.3.3.0に固有のパッチは次のとおりです。
注意:
|
OPatchパッチ2617419をインストールします。
Oracle Application Serverパッチ6685235をインストールします。
Oracle Application Serverパッチ5389650をインストールします。
Oracle Application Serverパッチ6454278をインストールします。
ORACLE_HOME
/j2ee/
OC4J_INSTANCE
/config/rmi.xml
を開きます。次のようにして、max-server-sockets="200"を追加します。
<rmi-server ... max-server-sockets="200">
注意: OC4J_INSTANCE は、Oracle Identity ManagerがデプロイされているOracle Application Serverのインスタンスです。 |
Oracle Process Manager and Notificationサーバー(OPMN)によってOracle Application Serverインスタンス内の各OC4Jインスタンスにポート番号が動的に割り当てられます。Oracle Application Server上で、Oracle Identity ManagerのDesign Consoleや管理およびユーザー・コンソールにアクセスするためには、RMIポート番号範囲をORACLE_HOME
/opmn/conf/opmn.xml
ファイルで一意に設定する必要があります。次の手順を実行して、一意のRMIポート番号範囲を設定します。
ORACLE_HOME
/opmn/conf/opmn.xml
ファイルをテキスト・エディタで開きます。
Oracle identity Managerをインストールするインスタンスの<port id="rmi" range="12401-12500"/>
エントリを探します。
RMIのポートを、12401〜12500の範囲から1つ選択します。
次に例を示します。
<port id="rmi" range="12408"/>
注意: Oracle Identity Managerをインストールするときは、インストーラの「アプリケーション・サーバーの情報」ページで、opmn.xmlファイルで設定したRMIポート番号を「RMIポート番号」フィールドに入力する必要があります。 |
opmn.xmlファイルを保存して閉じ、OC4Jインスタンスを再起動します。
Oracle Application Serverクラスタの場合は、クラスタ内の各ノードでこれらの手順を繰り返して、各opmn.xmlファイルが同じ一意のポート番号を含むようにします。
Oracle Identity ManagerでOracle Application Serverに付属するJDKが使用されていることを確認したら(詳細は「Java JDKバージョンの確認」を参照)、次の手順を実行して環境変数を設定します。
Microsoft Windowsの場合
Windowsの「スタート」メニューから、「設定」→「コントロール パネル」→「システム」→「詳細設定」→「環境変数」を選択します。
「システム環境変数」スクロール・ボックスで、「Path」を選択し、「編集」をクリックします。
「変数値」フィールドで、既存のパスの先頭にJDKの場所を追加します。たとえば、既存のパスが次のとおりだとします。
%SystemRoot%\system32;%SystemRoot%;C:\Program Files;
これを次のように変更します。
ORACLE_HOME\jdk\bin;%SystemRoot%\system32;%SystemRoot%;C:\Program Files
「OK」をクリックして変更内容をコミットします。
「システム環境変数」リストで「JAVA_HOME」を探します。
JAVA_HOMEが存在しない場合は、手順aを実行します。JAVA_HOMEが存在する場合は、手順bを実行します。
「新規」をクリックします。「変数名」フィールドにJAVA_HOME
と入力します。「変数値」フィールドに、JDKのパス(たとえばORACLE_HOME
\jdk
)を入力します。
「OK」をクリックして入力内容をコミットし、「OK」をさらに2回クリックして、「環境変数」ウィンドウと「システムのプロパティ」ウィンドウをそれぞれ閉じます。
「編集」をクリックします。「変数値」フィールドにJDKのパスがあることを確認します。JDKのパスがない場合は、「変数値」フィールドにパス(たとえば、ORACLE_HOME
\jdk
)を入力します。
「OK」をクリックして入力内容をコミットし、「OK」をさらに2回クリックして、「環境変数」ウィンドウと「システムのプロパティ」ウィンドウをそれぞれ閉じます。
注意: JDKの更新を求めるメッセージが表示される場合があります。Oracle Application Server用のOracle Identity Managerリリース9.1.0では、Oracle Application Serverに付属するJDKを使用する必要があるため、JDKを更新せずにこのウィンドウを閉じます。 |
UNIXの場合
次のコマンドを実行して、JAVA_HOME環境変数を設定します。
export JAVA_HOME=ORACLE_HOME/jdk
次のコマンドを実行して、PATH環境変数のJavaバイナリを設定します。
export PATH=ORACLE_HOME/jdk/bin:$PATH
Oracle Application Server用のOracle Identity Managerでは、Oracle Application Serverに付属するJDKを使用する必要があります。これ以外のバージョンのJDKはシステムから削除します。
次に、Oracle Identity Managerで正しいバージョンのJava JDKが使用されていることを確認する手順を示します。Microsoft Windowsシステムで確認するには、次のようにします。
コンソール・ウィンドウを開きます。
java -version
と入力します。
たとえば、次のような情報が表示されます。
C:\>java -version java version "1.5.0_06" Java(TM) 2 Runtime Environment, Standard Edition (build 1.5.0_06-b05) Java HotSpot(TM) Client VM (build 1.5.0_06-b05, mixed mode)
Oracle Identity Managerのインストール・プロセス中、Oracle Application Serverのバックアップを一定間隔で作成することをお薦めします。バックアップを作成すると、問題が発生した際に変更をロールバックできます。
構成のバックアップを作成する前に、Oracle Application Serverを準備する必要があります。これを実行するのは1回のみです。構成のバックアップを作成するたびにこの手順を実行する必要はありません。
次のようにして、バックアップのためにOracle Application Server構成を準備します。
ORACLE_HOME
/backup_restore/
ディレクトリにbackupfiles
という名前のディレクトリを作成します。
ORACLE_HOME
/backup_restore/config/config.inp
を編集し、VALUE_NOT_SET
のすべてのインスタンスをREQUIRED PARAMETERS
セクションのみのORACLE_HOME
/backup_restore/backupfiles
に変更します。
Microsoft Windowsの場合、コマンド・プロンプトを開いて次のように実行します。
set ORACLE_HOME=ORACLE_HOME
UNIXの場合、シェルを開いて次のように実行します。
export ORACLE_HOME=ORACLE_HOME
ORACLE_HOME
/backup_restore/
ディレクトリに移動し、次のように実行します。
bkp_restore.bat -m configure
Oracle Application Server構成のバックアップを作成するには、ORACLE_HOME
/backup_restore/
ディレクトリから次のスクリプトを実行します。
bkp_restore.bat -m backup_instance_cold
Oracle Application Server構成をリストアするには、ORACLE_HOME
/backup_restore/
ディレクトリから次のスクリプトを実行します。
bkp_restore.bat -m restore_instance
これにより、使用可能なすべてのタイミングのリストが表示されます。-tオプションを使用して、構成をリストアしてください。次に例を示します。
bkp_restore.bat -m restore_instance -t 2006-09-21_06-12-45
注意: 構成をリストアする手順は、参考として記載されています。Oracle Application Server構成のバックアップの作成に関する詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』の第17章「バックアップ計画と手順」を参照してください。 |