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Oracle Identity Manager RSA Authentication Manager Connectorガイド
リリース9.0.4
E05509-01
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1 コネクタについて

Oracle Identity Managerでは、アクセス権の管理、セキュリティおよびITリソースのプロビジョニングが自動化されています。Oracle Identity Managerコネクタは、Oracle Identity Managerとサード・パーティ製アプリケーションの統合に使用されます。RSA Authentication Managerのコネクタは、Oracle Identity ManagerをRSA Authentication Managerと統合するために使用されます。


注意:

Oracle Identity Managerコネクタは、オラクル社がThor Technologies社を企業買収する前はリソース・アダプタと呼ばれていました。

この章では、次の項目について説明します。


注意:

このガイドでは、Oracle Identity Managerサーバーという用語は、Oracle Identity Managerがインストールされているコンピュータを意味します。

このガイドの一部では、RSA Authentication Managerをターゲット・システムと呼んでいます。


リコンシリエーション・モジュール

リコンシリエーションとは、ターゲット・システム上でのユーザー・アカウントの作成および変更を、Oracle Identity Manager内で複製することです。これは、構成したスケジュール済タスクによって開始される自動化プロセスです。


関連資料:

リコンシリエーションの構成の概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

リコンサイル対象のリソース・オブジェクト・フィールド

次のターゲット・システム・フィールドがリコンサイルされます。

  • デフォルト・ログイン

  • グループ名

  • グループ・ログイン

  • キー値

  • データ値

  • トークンのシリアル番号

  • トークンのタイプ

リコンサイル対象のXellerateユーザー・フィールド

次のターゲット・システムのフィールドは、信頼できるソースのリコンシリエーションが実装されている場合にのみリコンサイルされます。

  • ユーザーID

  • 従業員タイプ

  • ユーザー・タイプ

  • 組織

多値属性グループのリコンシリエーション

多値属性グループのリコンシリエーションには、次の特徴があります。

  • サイト名を含むグループ名は、group_name@domain_nameの形式で入力します。Oracle Identity Manager 9.0.3では、グループ名の作成または更新の際に、ドメイン名を含めないことを選択できます。同様に、ターゲット・システムのグループ名にドメイン名を含めるかどうかにかかわらず、グループ名はOracle Identity Managerでリコンサイルされます。


    注意:

    Oracle Identity Managerのコンテキストでの用語「ドメイン名」は、RSA Authentication Managerでの「サイト名」と同じです。

  • ACEのグループからユーザーを削除すると、ユーザーのACEプロセスの子表からグループも削除されます。

プロビジョニング・モジュール

プロビジョニングとは、Oracle Identity Managerを介して、ターゲット・システム上でユーザー・アカウント情報を作成または変更することです。プロビジョニング操作は、管理およびユーザー・コンソールを使用して実行します。


関連資料:

プロビジョニングの概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

このターゲット・システムでは、プロビジョニングは次のタイプに分類されます。

RSA Authentication Managerユーザー・プロビジョニング

このプロビジョニング・タイプでは、次のフィールドに値を指定できます。

  • デフォルト・ログイン

  • グループ・ログイン

  • グループ名

  • キー値

  • データ値

RSA Authentication Managerトークン・プロビジョニング

このプロビジョニング・タイプでは、次のフィールドに値を指定できます。

  • トークンのシリアル番号

  • PIN

  • 現在のトークン・コード

  • 存続期間(時間)

  • 桁数

  • トークンのタイプ

  • 保護フラグのコピー

  • パスワード

  • パスワードの使用方法と解釈方法

  • ソフトウェア・トークンのファイル名

  • 暗号化キー・タイプ

  • アルゴリズムのタイプ

サポートされている機能

次の表に、このコネクタで使用可能な機能を示します。

機能 タイプ 説明
Create User プロビジョニング ユーザーを作成します。
Update User プロビジョニング プロビジョニング対象ユーザーのアイデンティティ属性を更新します。
Delete User プロビジョニング ユーザーを削除します。

この機能は、削除するユーザーが管理者の場合は実行されません。

Enable Token プロビジョニング 無効なトークンを有効にします。
Disable Token プロビジョニング 既存トークンを無効にします。
Assign SecurID Tokens to Users プロビジョニング トークンをユーザーに割り当てます。

ソフトウェア・トークンをユーザーに割り当てる際には、プロセス・フォームの「アルゴリズムのタイプ」フィールドに値を入力する必要があります。

  • 「アルゴリズムのタイプ」フィールドでSIDを選択した場合は、プロセス・フォームの次のフィールドに値を指定する必要があります。

    - ソフトウェア・トークンのファイル名: ユーザーおよびトークンの情報が保存されるRSA SecurIDソフトウェア・トークン・ファイルの名前です。ファイル名はフル・ディレクトリ・パスで入力する必要があり、拡張子が.sdtidであることを確認してください。

    - 暗号化キー・タイプ

    - 保護フラグのコピー

    - パスワードの使用方法と解釈方法

    - パスワード

    - 暗号化キー・タイプ

    - パスワードの使用方法と解釈方法

    - パスワード

    注意: これらの組合せに問題がなければ、デフォルト・オプションを受け入れることができます。

  • 「アルゴリズムのタイプ」フィールドにAESを指定した場合は、次のとおりです。

    プロセス・フォームの「ソフトウェア・トークンのファイル名」フィールドに値を入力する必要があります。この値は、ユーザーおよびトークンの情報が保存されるRSA SecurIDソフトウェア・トークン・ファイルの名前です。ファイル名はフル・ディレクトリ・パスで入力する必要があり、拡張子が.sdtidであることを確認してください。

    「パスワード」フィールドは任意です。

    次のフィールドは無視できます。

    - 暗号化キー・タイプ

    - 保護フラグのコピー

    - パスワードの使用方法と解釈方法

Revoke SecurID Tokens from Users プロビジョニング ユーザーからトークンを取り消します。
Assign Users to RSA Authentication Manager Groups プロビジョニング ユーザーをグループに割り当てます。

この機能を使用する前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。

  • 有効なグループがRSA Authentication Managerに存在すること。

  • 必要な参照コード(有効なグループ名に対応する)がUD_Lookup.ACE_Group参照定義に追加されていること。たとえば、ACE DBに定義されているManagersグループの場合、次のエントリを参照コードとして追加する必要があります。

    コード・キー: Managers

    デコード: Managers

    言語: en

    国: US

Remove Users from RSA Authentication Manager Groups プロビジョニング ユーザーをグループから削除します。

この機能を使用する前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。

  • 有効なグループがACE DBに存在すること。

  • この機能は、Assign Users to RSA Authentication Manager Groups機能が実行された後にのみ実行すること。

Set Token PIN プロビジョニング PIN属性の変更に基づいてトークンの構成を更新します。
Set PIN to Next Token Code Mode プロビジョニング PINをRSA Authentication Managerの次のトークン・コード・モードに設定します。
Track Lost Tokens プロビジョニング Track Lost属性の変更に基づいてトークンの構成を更新します。
Test Login プロビジョニング トークンが割り当てられた新しいユーザーのログインを検証します。

この機能を使用する前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。

  • エージェント・ホストがRSA Authentication Managerデータベースに定義されていること。

  • Test Login機能の実装対象であるユーザーが、そのエージェント・ホストで有効であること。有効にしたら、RSA Authentication Managerを再起動します(ブローカの他に認証サーバーも)。

ソフトウェア・トークンのタイプについて、トークン・コードのかわりにパスコードをプロセス・フォームの「現在のトークン・コード」フィールドに入力する必要があります。

パスコードは、Oracle Identity Managerサーバーにインストールされるソフトウェア・トークン・アプリケーションを使用して表示できます。

関連項目: 詳細は「ソフトウェア・トークンのインストール」を参照してください。

Add key-data pairs to user extension data プロビジョニング ユーザー拡張データにキーとデータのペアを追加します。

この機能を使用する前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。

ターゲット・システムへのプロビジョニングの前に、ユーザーが同じキーのユーザー拡張データを持つことはできません。

Update key-data pairs in user extension data プロビジョニング ユーザー拡張データのキーとデータのペアを更新します。

この機能を使用する前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。

  • ターゲット・システムへのプロビジョニングの前に、ユーザーが同じキー値のユーザー拡張データを持つ必要があります。

  • キー値は変更しないでください。プロビジョニング前に変更する必要があるのはデータ値のみです。

Delete key-data pairs from user extension data プロビジョニング ユーザー拡張データのキーとデータのペアを削除します。

この機能を使用する前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。

ターゲット・システムへのプロビジョニングの前に、ユーザーが同じキー値のユーザー拡張データを持つ必要があります。


多言語サポート

コネクタでは、次の言語がサポートされています。


関連資料:

サポートされる特殊文字の詳細は、『Oracle Identity Managerグローバリゼーション・ガイド』を参照してください。

コネクタを構成するファイルおよびディレクトリ

このコネクタを構成するファイルとディレクトリは、インストール・メディアの次のディレクトリにあります。

Security Applications/RSA Authentication Manager

これらのファイルとディレクトリを次の表に示します。

インストール・メディア・ディレクトリのファイル 説明
lib/xliACE.jar
このファイルには、RSA Authentication Managerにおけるプロビジョニングに必要なJavaクラスが含まれます。
lib/xliACERecon.jar
このファイルには、RSA Authentication Managerにおけるリコンシリエーションに必要なJavaクラスが含まれます。
remotePackage/config/xl.policy
このファイルには、リコンシリエーション用にRSA Authentication Managerでコールを実行するためにRMIサーバー・コードベースに必要なセキュリティ構成が含まれます。
remotePackage/lib/ACE52/ACEUser.dll
このファイルには、RSA ACE Server 5.2におけるプロビジョニングのサポートに必要な共有ライブラリが含まれます。
remotePackage/lib/ACE52Sol/libACEUser.so
このファイルには、RSA Authentication Managerにおけるプロビジョニングのサポートに必要な共有ライブラリが含まれます。
remotePackage/lib/AuthMgr60/ACEUser.dll
このファイルには、RSA Authentication Manager 6.0におけるプロビジョニングのサポートに必要な共有ライブラリが含まれます。
remotePackage/lib/AuthMgr61/ACEUser.dll
このファイルには、Microsoft Windows上のRSA Authentication Manager 6.1におけるプロビジョニングのサポートに必要な共有ライブラリが含まれます。
remotePackage/lib/xliACERemote.jar
このファイルには、RSA Authentication Managerへのプロビジョニングに必要なJavaクラスと、RSA Authentication ManagerからOracle Identity Managerへのリコンシリエーションに必要なJavaクラスが含まれます。
remotePackage/scripts/AuthMgrImportXLCert.bat
このファイルには、必要なセキュリティ証明書をRemote Managerのキーストア(.xlkeystore)にインポートするためのスクリプトが含まれます。
remotePackage/scripts/AuthMgrImportXLCert.sh
このファイルには、必要なセキュリティ証明書をSolaris上のRemote Managerのキーストア(.xlkeystore)にインポートするためのスクリプトが含まれます。
remotePackage/tests/config/xl.policy
このファイルには、RSA Authentication Managerでテスト・コールを実行するためにRMIサーバー・コードベースに必要なセキュリティ構成が含まれます。
remotePackage/tests/lib/xliACETestServer.jar
このファイルには、RSA Authentication Managerでテスト・コールを実行するためにRMIサーバーを実行するのに必要なJavaクラスが含まれます。
remotePackage/tests/scripts/runTestServer.bat
このファイルには、RSA Authentication Managerでテスト・コールを実行するためにRMIサーバーを実行するのに必要なスクリプトが含まれます。
remotePackage/tests/scripts/runTestServer.sh
このファイルには、Solaris上のRSA Authentication Managerでテスト・コールを実行するためにRMIサーバーを実行するのに必要なスクリプトが含まれます。
resourcesディレクトリにあるファイル これらの各リソース・バンドル・ファイルには、コネクタで使用される言語固有の情報が含まれます。

注意: リソース・バンドルは、Oracle Identity Managerのユーザー・インタフェースに表示されるローカライズ・バージョンのテキスト文字列を含むファイルです。これらのテキスト文字列には、管理およびユーザー・コンソールに表示されるGUI要素のラベルおよびメッセージが含まれます。

scripts/AuthMgrImportRMCert.bat
このファイルには、必要なセキュリティ証明書をOracle Identity Managerサーバーのキーストア(.xlkeystore)にインポートするためのスクリプトが含まれます。
scripts/AuthMgrImportRMCert.sh
このファイルには、必要なセキュリティ証明書をSolaris上のOracle Identity Managerサーバーのキーストア(.xlkeystore)にインポートするためのスクリプトが含まれます。
tests/config/config.properties
このファイルには、Oracle Identity Managerサーバーからテスト・コールを実行するためにRMIクライアントで必要なプロパティが含まれます。
tests/lib/xliACETestClient.jar
このファイルには、Oracle Identity Managerサーバーからテスト・コールを実行するためにRMIクライアントを実行するのに必要なJavaクラスが含まれます。
tests/scripts/runTestClient.bat
このファイルには、Microsoft Windowsで、Oracle Identity Managerサーバーからテスト・コールを実行する際にRMIクライアントを実行するために必要なスクリプトが含まれます。
tests/scripts/runTestClient.sh
このファイルには、Solarisで、Oracle Identity Managerサーバーからテスト・コールを実行する際にRMIクライアントを実行するために必要なスクリプトが含まれます。
xml/RSAAuthManagerResourceObject.xml
このファイルには、次に示すACE UserおよびACE Tokenのコネクタ・コンポーネントの定義が含まれます。
  • ITリソース定義

  • ITリソース

  • カスタム・プロセス・フォーム

  • プロセス・タスクおよびルール・ジェネレータ・アダプタ(マッピングを含む)

  • リソース・オブジェクト

  • プロビジョニング・プロセス

  • このコネクタで使用されるルールの事前移入

  • リコンシリエーション・スケジュール済タスク

xml/RSAAuthManagerXLResourceObject.xml
このファイルには、Xellerateユーザーの構成パラメータが含まれます。このファイルをインポートする必要があるのは、信頼できるソースのリコンシリエーション・モードでコネクタを使用する場合のみです。


注意:

testsディレクトリ内のファイルは、コネクタ上でテストを実行する目的でのみ使用されます。

「手順3: コネクタ・ファイルのコピー」で、これらのファイルを必要なディレクトリにコピーする方法を説明します。

コネクタのリリース番号の確認

次の方法のいずれかを使用して、コネクタのリリース番号を確認できます。

デプロイ前

デプロイする前にコネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。

  1. xliACE.jarおよびxliACERecon.jarファイルの内容を抽出します。これらのファイルは、インストール・メディアの次のディレクトリにあります。

    Security Applications/RSA Authentication Manager/lib
    
    
  2. テキスト・エディタでmanifest.mfファイルを開きます。manifest.mfファイルは、xliACE.jarおよびxliACERecon.jarファイル内にバンドルされているファイルの1つです。

    manifest.mfファイルで、コネクタのリリース番号がVersionプロパティの値として表示されます。


注意:

デプロイ後もxliACE.jarおよびxliACERecon.jarファイルのコピーを保持している場合、いつでもこの方法を使用してコネクタのリリース番号を確認できます。コネクタをデプロイした後は、次の項で説明する「デプロイ後」の方法を使用することをお薦めします。

デプロイ後

デプロイ済のコネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。


関連資料:

『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleを開きます。

  2. フォーム・デザイナでプロセス・フォームを開きます。コネクタのリリース番号は、「Version」フィールドの値です。