診断ガイド

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Oracle JRockit JDK について

注意 : この診断ガイドの情報は Oracle JRockit JDK R26 以降のバージョンにのみ適用されます。

Oracle JRockit JDK には、Java プログラミング言語を使用してアプリケーションを開発し実行するためのツール、ユーティリティ、および完全な実行時環境が用意されています。JRockit JDK には Oracle JRockit Java Virtual Machine (JVM) が含まれています。Oracle JRockit JVM は、Intel アーキテクチャを対象に開発および最適化されており、Java アプリケーションのための信頼性、スケーラビリティ、管理性を確保しています。

この節の内容は以下のとおりです。

 


JRockit JVM とは

JRockit JVM は、Java アプリケーションの信頼性、スケーラビリティ、管理容易性、および柔軟性を保証するために開発された高性能 JVM です。JRockit JVM は、Intel 32 ビット (Xeon) および 64 ビット (Xeon、Itanium、および SPARC) アーキテクチャ上にデプロイされた Java アプリケーションに、新しいレベルのパフォーマンスを低コストで提供します。また、Intel アーキテクチャ用に最適化された唯一のエンタープライズクラスの JVM であり、複数のハードウェアとオペレーティング コンフィグレーションにわたって、シームレスな相互運用性を提供します。JRockit JVM を使用すると、Windows または Linux オペレーティング システムの 32 ビットおよび 64 ビット アーキテクチャ上で動作する Java アプリケーションで、最適なパフォーマンスを得ることができます。JRockit JVM は特に Oracle WebLogic Server の実行に適しています。

JVM の一般的な情報については、以下にある Introduction to the JVM Specification を参照してください。

http://java.sun.com/docs/books/vmspec/2nd-edition/html/Introduction.doc.html#3057

JDK について

JRockit JVM は、Oracle JRockit Java development kit (JDK) のコンポーネントです。このキットは JRockit JVM と Java Runtime Environment (JRE) で構成されており、JVM と Java クラス ライブラリ (Java Platform, Standard Edition 6 API 仕様で規定) のほか、コンパイラなどの一連の開発ツールが含まれています。JRockit JDK の内容については、「JRockit JDK インストールの内容」を参照してください。

 


JRockit JDK バージョン

JRockit JDK のバージョン表記は、以下の規則に従います。

たとえば、Oracle JRockit JDK 6 R27.6 は、Java SE 6 と共に使用される JRockit JVM の 27.6 リリース、Oracle JRockit JDK 1.4.2 R27.6 は、J2SE 1.4.2 と共に使用される JRockit JVM の 27.6 リリースを表します。JRockit JDK の将来のバージョンはすべて、このバージョン表記に従います。

完全なバージョン名は次のようになります。

R27.6.0-1-85830-1.6.0_01-20070716-1248-windows-ia32

R27.6.0 は JRockit JVM リリースを、1.6.0_01は Java バージョンを、windows-ia32 はこのバージョンを実行するプラットフォームを表します。

注意 : 1.4.2 より前の J2SE リリースに基づいた JRockit JDK バージョンでは、Oracle WebLogic Platform のバージョンに従う別のバージョン表記を使用していました。そのため、JRockit JDK の J2SE 1.3.1 バージョンは、7.0 と呼ばれました。

どの JRockit JVM リリースにも、複数の Java バージョンとの組み合わせがあります。たとえば、JRockit JVM R27.6 にも、Java SE バージョン 1.4.2、5.0、および 6 との組み合わせがあります。1 つの Java バージョンは複数の JRockit JVM リリースに対応します。

 


JRockit JDK がサポートするプラットフォーム

JRockit JDK は J2SE 1.3.1、1.4.2、5.0、および Java SE 6 との互換性が確認されています。JRockit JDK がサポートするプラットフォームの一覧については、以下の JRockit JDK でサポート対象のコンフィグレーションを参照してください。

http://edocs.bea.com/jrockit/jrdocs/suppPlat/supp_plat.html

 


互換性情報

JRockit JDK は、柔軟かつ容易なアップグレードを可能にするために、リリース間の互換性を保証するアップデート ポリシーを採用しています。このポリシーについては、以下の「リリース間の互換性」を参照してください。

http://edocs.bea.com/jrockit/jrdocs/suppPlat/prodsupp.html#wp999010

 


JRockit JDK インストールの内容

この節では、JRockit JDK のインストールを構成するさまざまなコンポーネントについて説明します。それらのコンポーネントが格納されているフォルダも示します。

JRockit JDK はファイル レイアウトが Sun JDK と非常に似ていますが、JRockit JVM に新しい JRE があり、Java クラス ライブラリの一部が変更されています (ただし、JRockit JDK のクラス ライブラリの動作はすべて Sun JDK と同じです)。

以下の節は JRockit JDK のインストールでは、ディレクトリの内容について簡単に説明します。

開発ツール

格納場所 : /bin

開発ツールとユーティリティは、Java プログラミング言語で記述されたプログラムの開発、実行、デバッグ、および文書化に役立ちます。JRockit JDK には、通常の Java JDK で一般的に配布される標準ツールが含まれています。ほとんどが標準の JDK ツールであり、Java の開発プロジェクトに適していることが保証されていますが、他にも、ユーザの状況に最適なサードパーティのツール、コンパイラ、デバッガ、IDE などを自由に使用できます。JRockit JDK に含まれるツールは以下のとおりです。

これらのツールの詳細については、Java SE 6 Development Kit に関する Sun Microsystems の以下のページを参照してください。

http://java.sun.com/javase/6/

デモ

格納場所 : /demo

このディレクトリには、JRockit JDK のインストールに含まれている各種ライブラリの使用方法を示すさまざまなデモがあります。

C ヘッダ ファイル

格納場所 : /include

Java Native Interface (JNI)、および Java Virtual Machine Tools Interface (JVMTI)、および Java SE プラットフォームのその他の機能を使用したネイティブコード プログラミングをサポートするヘッダ ファイル。

Java Runtime Environment (JRE)

格納場所 : /jre

Java 実行時環境の JRockit JVM の実装。実行時環境には、Java で記述されたプログラムの実行をサポートする JRockit JVM、クラス ライブラリ、およびその他のファイルが含まれます。

Java 仮想マシン (JVM)

このドキュメント セットの説明においては、JVM は JRockit JVM を指します。

Java SE JRE の標準機能

JRE には、JRockit JDK 固有の JRE コンポーネントだけでなく、Sun による JRE 実装のコンポーネントも含まれます。Java SE JRE の標準機能の詳細なリストについては、使用している JRockit のバージョンに応じて、次のいずれかの Sun ドキュメントを参照してください。

JRE クラス ファイルに関する注記

JRockit JDK と共に配布されている JRE クラス ファイルは、少数のファイルを除いて Sun から直接配布されたものです。それらの例外的な少数のファイルは JVM と密接に関連しているため、JRockit JDK でオーバーライドされています。オーバーライドされているのは java.langjava.iojava.net、および java.util パッケージ内のクラス ファイルです。削除されたクラスは 1 つもありません。

追加のライブラリ

格納場所 : /lib

開発ツールで必要な追加のクラス ライブラリとサポート ファイル。

サンプル

格納場所 : /sample

サンプル ディレクトリには、Java で記述された簡単な NIO ベースの HTTP/HTTPS サーバのソース ファイルがあります。このサーバは Java 2 プラットフォームのいくつかの機能を例示するために記述されました。このデモは詳細なチュートリアルではないため、内容に関する若干の知識を前提としています。

 


Attach API のサポート

Java 6 で実行している JRockit JVM では、Attach API をサポートします。この Java 拡張 API は、Java で記述されたツールを JRockit JVM にアタッチし、ツール エージェントを JVM にロードします。たとえば、管理コンソールで、JRockit JVM インスタンス内のオブジェクトを取得するために管理エージェントを使用するとします。管理コンソールで、管理エージェントを持たない JRockit JVM インスタンスで実行中のアプリケーションを管理する必要がある場合、この API を使用して JRockit JVM インスタンスにアタッチし、管理エージェントをロードすることができます。

詳細については、以下にある Attach API の仕様を参照してください。

http://java.sun.com/javase/6/docs/jdk/api/attach/spec/index.html

 


Oracle JRockit のドキュメント

Oracle JRockit JVM 診断ガイドは、R27 リリースと以降のすべての JRockit JDK リリースに適用される一般的なドキュメントです。

JRockit JDK の最新バージョンで利用できる全ドキュメントへのリンクについては、次の場所にある Oracle JRockit ドキュメント ページを参照してください。

http://edocs.bea.com/jrockit/webdocs/index.html

このページから、以前のバージョンの Oracle JRockit JDK のドキュメントにもアクセスできます。

Oracle JRockit Mission Control ツールに関するドキュメントは次の場所にあります。

http://edocs.bea.com/jrockit/tools/index.html

 


JRockit JVM のコマンドライン オプション

Oracle JRockit JVM のコンフィグレーション パラメータとチューニング パラメータは、起動コマンドまたは起動スクリプトにコマンドライン オプションを追加して設定します。これらのオプションについては、以下にある Oracle JRockit コマンドライン リファレンスを参照してください。


http://edocs.bea.com/jrockit/jrdocs/refman/index.html

 


JRockit JDK および JRockit Mission Control へのサポート

JVM および JRockit Mission Control のサポートについては、サポート契約の規定に従うものとします。


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