この章では、Oracle Configuration Managerをデプロイする様々な方法について説明します。
Oracle Configuration Managerは、監視する必要のある各OCM_INSTALL_ROOT
にデプロイできます。大規模な企業では、これによって大量のインストールが必要になります。デプロイメントを簡単にするために、Oracle Configuration Managerの配布ファイルを中心的な場所に置きます。Oracle Configuration Managerのデプロイに使用できる様々なオプションは次のとおりです。
Oracle Configuration Managerの配布ファイルは、ネットワーク・ファイル・システム(NFS)を介して利用できます。Oracle Configuration Managerの配布ファイルを各ホストで使用できるようにした後、必要なOCM_INSTALL_ROOT
ディレクトリに解凍し、setupCCR.sh
スクリプトを実行できます。
UNIXベースのシステムでは、次のコマンドを発行して解凍済のファイルを保護します。
umask 077
その後、次のように解凍コマンドを実行します。
% unzip -d <OCM_INSTALL_ROOT> /nfsdisk/ccr-Production-10.2.7.0.0-<OS_NAME>-<CHIP_ARCH>.zip OR % unzip -d <OCM_INSTALL_ROOT> /net/hostname/directory/ccr-Production-10.2.7.0.0-<OS_NAME>-<CHIP_ARCH>.zip
Oracle Configuration Managerのプラットフォーム固有の配布ファイルの名前は、ccr-Production-10.2.7.0.0-<OS_NAME>-<CHIP_ARCH>.zip
です。OS_NAME
はLinux、AIX、Windowsなどのオペレーティング・システムの名前で、<CHIP_ARCH
>はi386
、x86
などのベース・アーキテクチャです。
Oracle Configuration Managerは、中央の信頼できるホストからもデプロイできます。
システム管理者は、Oracle Configuration Managerの配布ファイルを解凍するインストール・スクリプトを作成し、このインストール・スクリプトを起動できます。(次の例では、ccr-Production-10.2.7.0.0-<OS_NAME>-<CHIP_ARCH>.zip
はOracle Configuration Managerの配布ファイルで、installscript
.sh
は管理者が作成したインストール・スクリプトです。)
Oracle Configuration Managerの配布ファイルとインストール・スクリプトの両方がリモート・システムにコピーされ、インストール・スクリプトが実行されます。真にセキュアな環境では、scpコマンドは次のとおりです。注意: このコマンドでパスワードが要求されます。
% scp ccr-Production-10.2.7.0.0-<OS_NAME>-<CHIP_ARCH>.zip \ <user>@<hostname>:ccr-Production-10.2.7.0.0-<OS_NAME>-<CHIP_ARCH>.zip % ssh <user>@<hostname> installscript.sh -s where <user> is a remote username on the host denoted by <hostname>
installscript
.sh
スクリプトには、次のコマンドが含まれています。
UNIXベースのシステムでは、umaskコマンドで解凍済のファイルを保護します。
umask 077
次にunzipコマンドが続きます。
unzip -d <OCM_INSTALL_ROOT> ccr-Production-10.2.7.0.0-<OS_NAME>-<CHIP_ARCH>.zip <OCM_INSTALL_ROOT>/ccr/bin/setupCCR -s <CSI> <MetaLinkUserName> <Country_Code>
OS_NAME
はLinux、AIX、Windowsなどのオペレーティング・システムの名前で、<CHIP_ARCH
>はi386
、x86
などのベース・アーキテクチャです。
Country Code
は顧客の国コードです。有効な国コードのリストは、付録A「国コード」を参照してください。
Oracle Enterprise Manager Grid Controlを使用して2通りの方法でOracle Configuration Managerをデプロイできます。
Oracle Configuration Managerの配布ファイル(ccr-Production-10.2.7.0.0-<OS_NAME>-<CHIP_ARCH>.zip
)をOCM_INSTALL_ROOT/sysman/agent_download/ccr/<OS>
ディレクトリ(OSはオペレーティング・システム)にコピーします。
監視対象ホストで実行できるEnterprise Manager Grid Controlのビルトイン機能を使用してOracle Configuration Managerをデプロイすることもできます。この方法を使用するには、次の点が真である必要があります。
すべてのシステムでOracle Configuration Managerのコピー、解凍および設定を行うOSスクリプトを作成できます。次に例を示します。
#!/bin/sh cd <OCM_INSTALL_ROOT>; wget http://oms_machinename:4889/agent_download/ccr/linux ccr-Production-10.2.7.0.0-<OS_NAME>-<CHIP_ARCH>.zip; umask 077 unzip -d . ccr-Production-10.2.7.0.0-<OS_NAME>-<CHIP_ARCH>.zip; /ccr/bin/setupCCR -s <CSI> <MetaLinkUserName> <Country_Code>; exit
Oracle Configuration Managerをデータベース・ホームにデプロイする場合、データベース構成スクリプトを実行する必要があります。次のコマンドを入力します。
$setenv OCM_INSTALL_ROOT <ocm_install_root>; $setenv ORACLE_SID <oracle sid>; OCM_INSTALL_ROOT/ccr/admin/scripts/installCCRSQL.sh collectconfig; OCM_INSTALL_ROOT/ccr/bin/emCCR collect;
setenv
コマンドは、すべてのUNIXのシェルでは機能しない可能性があります。Oracle E-Businessデータベースの場合、ebs_collectconfig
オプションを使用してinstallCCRSQLを実行する必要があります。詳細は、「構成収集用のデータベースの整備」を参照してください。