この章の内容は次のとおりです。
重要: 1つのホストに複数インスタンスがある共有Oracleホーム環境でOracle Configuration Managerを実行する場合、emCCR コマンドを実行する前にORACLE_CONFIG_HOME をインスタンスに設定します。 |
構成データは定期的に自動で収集されます。デフォルトでは、収集は、毎日、もともとのインストールが行われた時間にスケジューリングされます。構成データの手動収集を開始するには、次のコマンドを入力します。
OCM_INSTALL_ROOT/ccr/bin/emCCR collect
このコマンドで構成データが収集され、オラクル社のサーバーにアップロードされます。構成データは、スケジューラが起動済の場合にのみ収集されます。スケジューラは、emCCR stop
コマンドで手動で停止しないかぎり、常に稼働しています。この場合、スケジューラを手動で再起動し、構成データが自動的に収集されるようにする必要があります。emCCR status
と入力し、スケジューラのステータスを確認します。スケジューラが起動しているかどうかが示されます。スケジューラを起動するには、次のコマンドを入力します。
OCM_INSTALL_ROOT/ccr/bin/emCCR start
スケジューラはアクティビティのコーディネータとして機能し、スケジューリングの多様な機能と定期的な収集機能の両方を提供します。スケジューリングされた収集は、Oracle Configuration Managerが接続モードで稼働している場合にのみ使用可能です。
構成データは、毎日、毎週または毎月、特定の日時に収集できます。emCCR set collection_interval
コマンドを使用して構成データの自動収集の間隔を設定できます。
emCCR stop
、emCCR set collection_interval
、emCCR hold
、emCCR resume
、emCCR getupdates
、emCCR upload
およびemCCR config
コマンドは、スケジューラが起動済の場合にのみ使用できます。
これらのコマンドの詳細は、第5章「Oracle Configuration Managerクライアントの管理」を参照してください。
Oracle Configuration Managerを非接続モードで使用している場合、構成データを手動で収集する必要があります。このモードではスケジューラが稼働していないため、定期的な構成データの自動収集に使用できません。
構成データは、emCCR
collect
コマンドを使用して手動で収集できます。このコマンドを実行すると、OCM_CONFIG_HOME/state/upload/
ディレクトリにocmconfig.jar
が作成されます。このファイルには、手動で収集された構成データが含まれます。その後、このファイルをOracleサーバーにアップロードできます。構成データの手動収集の詳細は、5.3項「emCCR collect」を参照してください。
このモードでサポートされるコマンドは、emCCR collect
、emCCR status
、emCCR enable_target
、emCCR
disable_target
、emCCR update_components
、configCCR
およびemCCR help
のみです。
Oracle Configuration Managerは、手動でも自動的にも更新できます。
Oracle Configuration Managerの自動更新: Oracle Configuration Managerクライアントを接続モードでインストールすると、収集が自動的にスケジューリングされます。Oracle Configuration Managerクライアントへの更新がある場合、構成データの収集時に更新がダウンロードされ、適用されます。
自動更新を無効にするには、次のコマンドを入力します。
OCM_INSTALL_ROOT/ccr/bin/emCCR automatic_update off
自動更新を無効にした場合、更新を手動でダウンロードし、適用できます。更新を手動でダウンロードし、デプロイするには、次のコマンドを入力します。
OCM_INSTALL_ROOT/ccr/bin/emCCR getupdates
Oracle Configuration Managerの手動更新: emCCR
update_components
コマンドを使用して更新を手動で適用できます。Oracle Configuration Managerの更新用の最新の配布キットを使用することも、各Oracle Configuration Managerパッケージをローカル・ディレクトリにステージングし、emCCR
update_components
コマンドを使用してデプロイすることもできます。このコマンドは、接続モードと非接続モードの両方で使用できます。このコマンドの詳細は、5.17項「emCCR update_components」を参照してください。
重要: Oracle Configuration Managerが読取り専用の共有ファイル・システムにインストールされている場合、自動更新は行えません。この状況では、自動更新機能を無効にし、すべての更新を手動で行う必要があります。 |
ホストIPアドレスとネットワーク・インタフェースのMACアドレスの収集を無効にできます。これらの収集を無効にするには、次のエントリをOCM_CONFIG_HOME/config/collector.properties
ファイルに追加する必要があります。
ネットワーク・アドレスの収集を無効にするには、次のエントリを追加します。
ccr.metric.host.ecm_hw_nic.inet_address=false
MACアドレスの収集を無効にするには、次のエントリを追加します。
ccr.metric.host.ecm_hw_nic.mac_address=false
NFSマウントされたファイル・システムの情報は、デフォルトでは収集されません。ローカル・ファイル・システムの情報のみがデフォルトで収集されます。
NFSマウントされたファイル・システムの情報の収集を有効にするには、次のエントリをOCM_CONFIG_HOME/config/collector.properties
ファイルに追加する必要があります。
metric.host.ecm_os_filesystem.nfs_enable=true
共有Oracleホームは、複数のホストまたは1つのホスト上の複数インスタンスで使用およびアクセスできるOracle製品のインストールです。詳細は、1.4項「共有Oracleホームについて」を参照してください。
1つのホストに複数のインスタンスがある場合、データを収集する各インスタンスにOracle Configuration Managerを追加する必要があります。複数のホストにあるインスタンスからデータを収集する場合、各ホストにOracle Configuration Managerを追加する必要があります。各共有ホーム環境でのOracle Configuration Managerの構成の詳細は、第2章「Oracle Configuration Managerのインストール」を参照してください。
各ORACLE_CONFIG_HOMEでそれぞれのスケジューラ・プロセスを実行します。Windowsでは、Oracle Configuration Managerスケジューラはサービスです。サービスの名前は次のとおりです。
Oraclex_OHx_OCHConfigurationManager xはドライブの文字です。 OHはOracleホーム名です。 OCHはORACLE_CONFIG_HOMEの値です。
注意: 共有Oracleホームのサポートは、E-Business Suiteリリース12には適用されません。 |
1つのホストに複数のインスタンスがある環境の場合、emCCRコマンドの実行前にORACLE_CONFIG_HOME変数を設定する必要があります。この変数によって、emCCRコマンドが実行されるホームが決まります。
特定のORACLE_CONFIG_HOMEに対してemCCRコマンドを実行するには、次の手順を行います。
setenv $ORACLE_CONFIG_HOME <home_dir> OCM_INSTALL_ROOT/ccr/bin/emCCR <command>
Oracle Configuration Managerが複数のホストによって共有される1つのインスタンス用に構成されている場合、ユーザーは、コマンドの実行時に目的のホストに存在する必要があります。
OCM_INSTALL_ROOT/ccr/bin/emCCR <command>
Oracle Configuration Managerが1つのホスト上の複数インスタンス用に構成されている場合、構成、ロギングおよび状態情報は、ORACLE_CONFIG_HOMEごとに格納されます。この情報は次のディレクトリにあります。
ORACLE_CONFIG_HOME/ccr/configには、構成ファイルが含まれます。
ORACLE_CONFIG_HOME/ccr/logには、ログ・ファイルが含まれます。
ORACLE_CONFIG_HOME/ccr/stateには、状態ファイルおよび収集されたデータが含まれます。
ORACLE_CONFIG_HOME/ccr/state/review/targetMap.xmlファイルは、収集されたデータのサマリーです。
Oracle Configuration Managerが複数のホストによって使用される1つのインスタンス用に構成されている場合、構成、ロギングおよび状態情報は、ホストごとに格納されます。この情報は次のディレクトリにあります。
OCM_INSTALL_ROOT/ccr/hosts/<hostname>/configには、構成ファイルが含まれます。
OCM_INSTALL_ROOT/ccr/hosts/<hostname>/logには、ログ・ファイルが含まれます。
OCM_INSTALL_ROOT/ccr/hosts/<hostname>/stateには、状態ファイルおよび収集されたデータが含まれます。