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Oracle Configuration Managerインストレーションおよび管理ガイド
リリース10.3.1
B51059-03
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4 Oracle Configuration Managerの管理

この章の内容は次のとおりです。


重要:

単一ホストに複数インスタンスがある共有Oracleホーム環境でOracle Configuration Managerを実行する場合、emCCRコマンドを実行する前にORACLE_CONFIG_HOMEをインスタンスに設定します。

4.1 構成データの収集(接続モード)

構成データは定期的に自動で収集されます。デフォルトでは、収集は、毎日、元のインストールが行われた時間にスケジューリングされます。構成データの手動収集を開始するには、次のコマンドを入力します。

OCM_INSTALL_ROOT/ccr/bin/emCCR collect

このコマンドで構成データが収集され、オラクル社のサーバーにアップロードされます。構成データは、スケジューラが起動済の場合にのみ収集されます。スケジューラは、emCCR stopコマンドで手動で停止しないかぎり、常に稼働しています。この場合、スケジューラを手動で再起動し、構成データが自動的に収集されるようにする必要があります。emCCR statusと入力し、スケジューラのステータスを確認します。スケジューラが起動しているかどうかが示されます。スケジューラを起動するには、次のコマンドを入力します。

OCM_INSTALL_ROOT/ccr/bin/emCCR start

4.1.1 スケジューラを使用した構成データの収集

スケジューラはアクティビティのコーディネータとして機能し、スケジューリングの多様な機能と定期的な収集機能の両方を提供します。スケジューリングされた収集は、Oracle Configuration Managerが接続モードで稼働している場合にのみ使用可能です。

構成データは、毎日、毎週または毎月、特定の日時に収集できます。emCCR set collection_intervalコマンドを使用して構成データの自動収集の間隔を設定できます。

emCCR stopemCCR set collection_intervalemCCR holdemCCR resumeemCCR getupdatesemCCR uploadおよびemCCR configコマンドは、スケジューラが起動済の場合にのみ使用できます。

これらのコマンドの詳細は、第5章「Oracle Configuration Managerクライアントの管理」を参照してください。

4.2 構成データの収集(非接続モード)

Oracle Configuration Managerを非接続モードで使用している場合、構成データを手動で収集する必要があります。このモードではスケジューラが稼働していないため、定期的な構成データの自動収集に使用できません。

構成データは、emCCR collectコマンドを使用して手動で収集できます。このコマンドを実行すると、OCM_CONFIG_HOME/state/upload/ディレクトリにocmconfig.jarが作成されます。このファイルには、手動で収集された構成データが含まれます。その後、このファイルをOracleサーバーにアップロードできます。構成データの手動収集の詳細は、5.3項「emCCR collect」を参照してください。

このモードでサポートされるコマンドは、emCCR collectemCCR statusemCCR enable_targetemCCR disable_targetemCCR update_componentsconfigCCRおよびemCCR helpのみです。

4.3 Oracle Configuration Managerの更新

Oracle Configuration Managerは、手動でも自動的にも更新できます。


重要:

Oracle Configuration Managerが読取り専用の共有ファイル・システムにインストールされている場合、自動更新は行えません。この状況では、自動更新機能を無効にし、すべての更新を手動で行う必要があります。

4.4 IPアドレス、MACアドレスおよびブロードキャスト・アドレスの収集の無効化

ホストIPアドレス、ネットワーク・インタフェースのMACアドレスおよびブロードキャスト・アドレスの収集を無効にできます。これらの収集を無効にするには、次のエントリをOCM_CONFIG_HOME/config/collector.propertiesファイルに追加する必要があります。

4.5 NFSディスク情報のデフォルト収集の有効化

NFSマウントされたファイル・システムの情報は、デフォルトでは収集されません。ローカル・ファイル・システムの情報のみがデフォルトで収集されます。

NFSマウントされたファイル・システムの情報の収集を有効にするには、次のエントリをOCM_CONFIG_HOME/config/collector.propertiesファイルに追加する必要があります。

metric.host.ecm_os_filesystem.nfs_enable=true

4.6 共有Oracleホームのサポート

共有Oracleホームは、複数のホストまたは単一ホスト上の複数インスタンスで使用およびアクセスできるOracle製品のインストールです。詳細は、1.4項「共有Oracleホームについて」を参照してください。


注意:

インストール先のOracleホームが共有Oracleホームとしてインストールされている場合のみ、Oracle Configuration Managerを共有Oracleホームとしてインストールします。構成ファイルを共通の実行可能ファイルとは別の場所に置く必要がある場合にのみ、共有Oracleホームを使用します。

単一ホストに複数のインスタンスがある場合、データを収集する各インスタンスにOracle Configuration Managerを追加する必要があります。複数のホストにあるインスタンスからデータを収集する場合、各ホストにOracle Configuration Managerを追加する必要があります。各共有ホーム環境でのOracle Configuration Managerの構成の詳細は、第2章「Oracle Configuration Managerのインストール」を参照してください。

各ORACLE_CONFIG_HOMEでそれぞれのスケジューラ・プロセスを実行します。Windowsでは、Oracle Configuration Managerスケジューラはサービスです。サービスの名前は次のとおりです。

Oracle<OHN><x>_<OCH>ConfigurationManager
where OHN is the Oracle Home Name
      x is the letter of the drive
      OCH is the value of the ORACLE_CONFIG_HOME

注意:

共有Oracleホームのサポートは、E-Business Suiteリリース12には適用されません。

4.6.1 コマンドの実行

単一ホストに複数のインスタンスがある環境の場合、emCCRコマンドの実行前にORACLE_CONFIG_HOME変数を設定する必要があります。この変数によって、emCCRコマンドが実行されるホームが決まります。

特定のORACLE_CONFIG_HOMEに対してemCCRコマンドを実行するには、次の手順を行います。

setenv $ORACLE_CONFIG_HOME <home_dir>
OCM_INSTALL_ROOT/ccr/bin/emCCR <command>

Oracle Configuration Managerが複数のホストによって共有される単一インスタンス用に構成されている場合、ユーザーは、コマンドの実行時に目的のホストに存在する必要があります。

OCM_INSTALL_ROOT/ccr/bin/emCCR <command>

4.6.2 データの場所

Oracle Configuration Managerが単一ホスト上の複数インスタンス用に構成されている場合、構成、ロギングおよび状態情報は、ORACLE_CONFIG_HOMEごとに格納されます。この情報は次のディレクトリにあります。

  • ORACLE_CONFIG_HOME/ccr/configには、構成ファイルが含まれます。

  • ORACLE_CONFIG_HOME/ccr/logには、ログ・ファイルが含まれます。

  • ORACLE_CONFIG_HOME/ccr/stateには、状態ファイルおよび収集されたデータが含まれます。

  • ORACLE_CONFIG_HOME/ccr/state/review/targetMap.xmlファイルは、収集されたデータのサマリーです。

Oracle Configuration Managerが複数のホストによって使用される単一インスタンス用に構成されている場合、構成、ロギングおよび状態情報は、ホストごとに格納されます。この情報は次のディレクトリにあります。

  • OCM_INSTALL_ROOT/ccr/hosts/<hostname>/configには、構成ファイルが含まれます。

  • OCM_INSTALL_ROOT/ccr/hosts/<hostname>/logには、ログ・ファイルが含まれます。

  • OCM_INSTALL_ROOT/ccr/hosts/<hostname>/stateには、状態ファイルおよび収集されたデータが含まれます。

4.7 レスポンス・ファイルの作成

スクリプト化されたインストールを使用した大規模デプロイメントのサポートでは、Oracle Configuration Managerのインストールおよび構成で、レスポンス・ファイルを指定する機能がサポートされています。レスポンス・ファイルには、setupCCRコマンドおよびconfigCCRコマンドの実行時に必要なユーザーの必須入力がすべて含まれています。さらに、このレスポンス・ファイルは、Oracle Configuration Managerのスクリプト化されたデプロイメントに使用できます。

setupCCRコマンドとconfigCCRコマンドを使用してレスポンス・ファイルを指定するには、-R修飾子に<response file>引数を指定して使用します。

configCCR [-R <response file>]
setupCCR [-R <response file>]

レスポンス・ファイルを作成するには、$ORACLE_HOME/ccr/binディレクトリにあるemocmrspレスポンス生成ユーティリティを使用します。このユーティリティにより、インストールの質問フェーズを段階的に進み、プロンプトに対するレスポンスを記録します。情報は、Oracle Configuration Manager専用形式のレスポンス・ファイルに記録されます。デフォルトでは、レスポンス・ファイルは、ocm.rspのファイル名で現行ディレクトリに作成されます。レスポンス・ファイルの内容を表示するには、コマンドラインで-verboseオプションを使用します。


注意:

Oracle Configuration Managerをインストールするが、構成はしないレスポンス・ファイルを作成する場合は、電子メール・アドレスを要求された際に[Enter]を押し、知らせないままでよいかを確認された際に「はい」を指定します。

レスポンス・ファイルを作成するには、次のコマンドを入力します。

emocmrsp [-output <response-file>] [-help] [-no_banner] [[<CSI>]
                      [[<MyOracleSupportUserName>] [[<CountryCode>]]]]
         [-verbose <response-file>]

次の修飾子が使用できます。

修飾子 説明
<CSI> 登録にカスタマ・サポートIDを使用するには、コマンドラインの最後にCSIを入力します。コマンドラインでMyOracleSupportUserNameおよびCountryCodeを入力するか、それらの入力を要求されるかのいずれかです。

注意: CSIを指定しないと、My Oracle Supportユーザー名(電子メール・アドレス)およびパスワードの入力が要求されます。

<MyOracleSupportUserName> My Oracle SupportプロファイルにCSIが保持されるMy Oracle Supportユーザー名。
<CountryCode> CSIに対応する国コード。
-help 使用方法の情報を表示します。
-no_banner レスポンス・ユーティリティのバナーが表示されないことを表します。
-output <response_fle> 指定した名前でレスポンス・ファイルを作成します。この修飾子を指定しないと、ocm.rspのファイル名で現在の作業ディレクトリにレスポンス・ファイルが作成されます。
-verbose <response-file> 指定したレスポンス・ファイルの内容を表示します。

例:

ORACLE_HOME/ccr/bin/emocmrsp

OCM Installation Response Generator 10.3.1.0.0 - Production
Copyright (c) 2005, 2009, Oracle.  All rights reserved.

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The OCM configuration response file (ocm.rsp) was successfully created.

注意