用語集
記号/数字
- 24×365
- 1日24時間、1年365日のビジネス体制。
B
- Bequeathプロトコル(bequeath protocol)
- クライアントがネットワーク・リスナーを使用せずにOracleデータベースから情報を取り出すことのできるプロトコル。Bequeathプロトコルによって、各クライアント・アプリケーション用のサーバー・スレッドが内部的に生成される。ある意味では、データベース接続に対してリモート・ネットワーク・リスナーが行っているのと同じ操作を、ローカルに実行するものである。
- Common Gateway Interface(CGI)
- サーバー上で実行されるプログラムによって(通常Webブラウザを使用して)ユーザーとの対話を可能にする、Webサーバーの1機能。CGIスクリプトによって、動的なWebページやWebページの構成要素の作成や、ユーザーの入力の読込みとそれに応じた出力などの、ユーザーとの対話が可能になる。一般的な使用例としては、ユーザーがオンラインで入力して提出する対話式フォームがある。CGIスクリプトで使用される共通言語は、Perl、JavaScriptおよびJavaなどである。
I
- IPアドレス(IP address)
- インターネット・プロトコル(IP)・アドレス。IPアドレスは、n.n.n.nという形式になる。たとえば、138.2.134.113。
M
- Microsoft Cluster Server(MSCS)
- サポートされるWindowsオペレーティング・システムが稼働している個々のノードをクラスタ化する、Microsoft社のソフトウェア。サポートされるオペレーティング・システム・リリースの一覧は、『Oracle Fail Safeリリース・ノート』を参照。
あ
- アクティブ/アクティブ構成(active/active configuration)
- すべてのクラスタ・ノードが処理を実行するクラスタ構成。片方のノードが使用できなくなった場合、使用できないノードの作業負荷を、1つ以上の他のノードが引き継ぐ。
- アクティブ/パッシブ構成(active/passive configuration)
- 1つのノードが、他のノードからのフェイルオーバーに備えて、通常はアイドル状態で待機するクラスタ構成。
い
- インスタンス(instance)
- システム・グローバル領域(SGA)と1つ以上のOracleデータベース・プロセスの組合せ。データベースが起動すると、OracleはSGAを割り当て、1つ以上のOracleプロセスを開始する。インスタンスのメモリーおよびプロセスは、関連付けられたデータベースのデータを効率よく管理し、データベース・ユーザーに提供する。各インスタンスには一意のOracleシステム識別子(
SID
)、インスタンス名、インスタンス番号、ロールバック・セグメントおよびスレッドIDがある。
か
- 仮想アドレス(virtual address)
- グループ内のリソースのホストになっているクラスタ・ノードとは無関係に、そのリソースにアクセスできるネットワーク・アドレス。MSCSクラスタ上の仮想アドレスは、ネットワーク名とそれに関連付けられたIPアドレスで構成される。
- 仮想サーバー(virtual server)
- 1つ以上の仮想アドレスを持つグループ。
- 仮想ディレクトリ(virtual directory)
- 物理ディレクトリ指定にマップされる名前。仮想ディレクトリは、ファイル構造をユーザーから隠すために指定する。物理ディレクトリが変更された場合でも、ユーザーが指定するURLは変更されない。たとえば、仮想アドレスが
Company
で、仮想ディレクトリSales
をU:\SalesInfo\Webfiles
にマップしてある場合、ユーザーはhttp://Company/Sales
というURLを入力して販売情報にアクセスする。
- 可能所有者ノード(possible owner node)
- 次の性質に基づいて、指定されたリソースを実行できるノード。
-
- 指定したリソースのリソースDLLがノードにインストールされていること。
-
- そのリソースがノード上で実行するよう構成されていること。
-
- そのリソースまたはリソースを含むグループの「可能所有者ノード」リストから、手動でノードを削除していないこと。
- 2つのノードからなるクラスタで、グループがフェイルオーバーできるようにする場合には、そのグループ内のすべてのリソースに対して両方のノードが可能所有者ノードである必要がある。
- 「可能所有者ノード」リスト(possible owner nodes list)
- 指定したリソースのリソースDLLがインストールされ、実行するよう構成されているノードのうち、明示的にセットから削除したノードを除いたすべてのノードのセット。
- 可用性(availability)
- システムまたはリソースが、必要なときに必要なサービスを提供する能力の程度。可用性は、装置が必要とされる合計時間のうち、アクセス可能である時間の割合として測定される。連続したコンピューティング・サービスを必要とするビジネスでは、可用性の目標は24×365。
き
- 共有ストレージ・インターコネクト(shared storage interconnect)
- クラスタ・ディスクがクラスタ内のすべてのノードからアクセス可能なI/O接続。
く
- クォーラム(quorum)
- リカバリに必要な特定のデータが全クラスタ・メンバー間で一貫してメンテナンスできることを保証するために使用される、選択メカニズム。このメカニズムには、クォーラム・リソースと呼ばれる特殊なストレージ・リソースが関係する。クォーラムは、クラスタを確立する際にも使用される。「クォーラム・リソース」も参照。
- クォーラム・リソース(quorum resource)
- クラスタのリカバリに必要な構成データをメンテナンスするために選択された、クォーラム可能なストレージ・リソース。構成データに対する最新の変更をどのクラスタ・ノードからでもアクセスできるように、クォーラム・リソースは、通常、他のクラスタ・リソースからアクセス可能になる。「クォーラム」も参照。
- クライアント・アプリケーション(client application)
- すべてのユーザー指向のアクティビティを提供するアプリケーション。アクティビティの中には、文字またはグラフィカル・ユーザー表示、画面制御、データの提示、アプリケーションの流れ、およびその他のアプリケーション固有のタスクが含まれる。
- クラスタ(cluster)
- 単一の仮想システムとして動作する、2つ以上の独立したコンピューティング・システムのグループ。
- クラスタ・ノード(cluster node)
- クラスタのメンバーであるWindowsシステム。
- クラスタ別名(cluster alias)
- クラスタを識別し、クラスタ関連のシステム管理に使用される、ノードから独立したネットワーク名。
- クラスタ・リソース(cluster resource)
- クラスタ・ノード上で構成および管理されるリソース。「リソース」および「スタンドアロン・リソース」も参照。
- グループ(group)
- フェイルオーバーの最小単位を形成するクラスタ・リソースの論理的な集まり。フェイルオーバーの際、リソースのグループはまとめてフェイルオーバー・ノードに移される。グループがある特定の時点で常駐するクラスタ・ノードは1つである。
- グループの計画的フェイルオーバー(planned group failover)
- クライアント・アプリケーションおよびクラスタ・リソースを片方のノードで意図的にオフライン化し、もう一方のノードでオンライン化する処理。たとえば、『Oracle Fail Safeインストレーション・ガイド』には、計画的フェイルオーバーを実行してローリング・アップグレード(あるクラスタ・ノード上でハードウェアまたはソフトウェアを順番にアップグレードする際に、全リソースを別のノードにフェイルオーバーすること)を実行する方法が説明されている。「計画外グループ・フェイルオーバー」も参照。
- グループ・フェイルオーバー(group failover)
- クラスタ・リソースのグループをあるノードでオフライン化し、そのリソースを別のノードでオンライン化するプロセス。このプロセスは、計画的(アップグレードおよびメンテナンスの際など)または計画外(システム障害やリソース障害の場合など)のいずれかとなる。
- グループ・フェイルオーバー・ポリシー(group failover policy)
- クラスタ・ソフトウェアがリソースを片方のノードからもう一方のノードに移動し続ける期間(フェイルオーバー期間)と、フェイルオーバー期間中に発生するフェイルオーバー回数の最大値(フェイルオーバーしきい値)の2つのパラメータを決定するユーザー指定の計画。「フェイルオーバー期間」および「フェイルオーバーしきい値」も参照。
- グループ・フェイルバック・ポリシー(group failback policy)
- クラスタ・リソースをフェイルオーバー・ノードから優先所有者ノードへフェイルバックする必要があるか、およびいつフェイルバックするかを決定するユーザー指定の計画。
け
- 計画外グループ・フェイルオーバー(unplanned group failover)
- ソフトウェアまたはハードウェア障害に対応して自動的にトリガーされる、ソフトウェアから起動されるフェイルオーバー・プロセス。「グループの計画的フェイルオーバー」も参照。
さ
- サイレント・モード(silent mode)
- ソフトウェアをインストールする際に、レスポンス・ファイルを使用してOracle Universal Installerへの入力を指定できるインストール方法。
- サービス名エントリ(service name entry)
- 「ネット・サービス名」を参照。
- サブネット・マスク(subnet mask)
- ネットワークID用としてアドレス内のビットがいくつ使用されるかを示す32ビット値。
- サンプル・データベース(sample database)
- Oracle Fail Safeの機能を本番データベースで使用する前に試せるように、Oracle Fail Safeで提供されている、事前に構成されたオプションの初期データベース。
し
- シェアード・ナッシング構成(shared-nothing configuration)
- すべてのクラスタ・ノードが物理的に同一ディスクにケーブル接続されているが、ある時点で特定のディスクにアクセスできるのは、読込みおよび書込みのいずれの場合も1つのノードのみであるクラスタ構成。
- 障害(failure)
- コンピューティング・コンポーネントがその機能を正しく実行できなくなること。
- 冗長コンポーネント(redundant components)
- コンピューティング・システムの整合性を保護する、重複または余分なコンピューティング・コンポーネント。
- 信頼性(reliability)
- コンピューティング・システムが障害を起こさずに動作する能力。
す
- スタンドアロン・リソース(standalone resource)
- グループに含まれていないリソース。スタンドアロン・リソースは、特定のクラスタ・ノードによりホストされる。「クラスタ・リソース」および「グループ」も参照。
- スタンバイ・ノード(standby node)
- 優先所有者ノードに障害が発生した場合にアプリケーション処理をいつでも継続できるように準備された、アクティブ/パッシブ・アーキテクチャ内のノード。「アクティブ/パッシブ構成」および「優先所有者ノード」も参照。
せ
- セカンダリ・ノード(secondary node)
- アクティブ/パッシブ構成において、フェイルオーバーの際にプライマリ・ノードの作業を受け継ぐためにスタンバイしているノード。「アクティブ/パッシブ構成」および「プライマリ・ノード」も参照。
て
- 停止時間(downtime)
- システムまたはリソースで、必要時に必要なサービスの提供が不可能な時間の割合。停止時間は、装置が必要とされる合計時間のうち、アクセス不可である時間の割合として測定される。
- データファイル(data file)
- 表や索引などの論理データベース構造のコンテンツを含むファイル。1つ以上のデータファイルは、表領域と呼ばれる論理記憶域を形成する。あるデータファイルは1つの表領域および1つのデータベースのみに関連付けられる。
と
- 透過的アプリケーション・フェイルオーバー(transparent application failover)
- フェイルオーバーの発生後、クライアント・アプリケーションが自動的にデータベースに再接続し操作を再開する能力。
ね
- ネット・サービス名(net service name)
- ネットワークとOracleデータベースの接続データを記述するネットワーク情報。1つのOracleデータベースに対して複数のネット・サービス名を定義できる。
- ネットワーク名(network name)
- Microsoft Cluster Server(MSCS)で使用される用語でNetBIOS名のこと。ネットワーク上の特定のIPアドレスに変換される名前。「ホスト名」も参照。
の
- ノード(node)
- クラスタのメンバーであるコンピューティング・システム。
- ノード間ネットワーク接続(internode network connection)
- 「プライベート・インターコネクト」を参照。
は
- ハートビート接続(heartbeat connection)
- 「プライベート・インターコネクト」を参照。
- パブリック・インターコネクト(public interconnect)
- クライアントをクラスタに接続するネットワーク接続(LANやWANなど)。「プライベート・インターコネクト」も参照。
- 汎用サービス(generic service)
- Microsoft Cluster Server(MSCS)で提供される汎用サービス・リソースDLLによりサポートされるWindowsサービス。汎用サービス・リソースDLLは、標準のWindowsサービス(IPアドレス、物理ディスクおよび一部のアプリケーションなど)をクラスタ内のリソースとして構成するために使用される。
ふ
- フェイルオーバー(failover)
- クラスタ・リソースを片方のノードでオフライン化し、そのリソースをもう一方のノードでオンライン化するプロセス。このプロセスは、計画的(アップグレードおよびメンテナンスの際など)または計画外(システム障害やリソース障害の場合など)のいずれかとなる。
- フェイルオーバー期間(failover period)
- クラスタ・ソフトウェアがフェイルオーバー・プロセスを停止してクラスタ・リソースをオフラインにする前に、クラスタ・リソースをあるノードから別のノードに移動し続けるユーザー指定の期間。「グループ・フェイルオーバー・ポリシー」も参照。
- フェイルオーバーしきい値(failover threshold)
- クラスタ・ソフトウェアが、指定された期間(フェイルオーバー期間)内にリソースを片方のノードからもう一方のノードに移動しようとする、試行回数の最大値。クラスタ・ソフトウェアは、指定されたフェイルオーバーしきい値に達すると、フェイルオーバー・プロセスを停止し、リソースをオフライン化する。「グループ・フェイルオーバー・ポリシー」も参照。
- フェイルオーバー・ノード(failover node)
- 使用不可ノードの作業負荷を引き継ぐサーバー・ノード。
- フェイルセーフ・リソース(fail-safe resource)
- 可用性が高まるように構成されたリソース。
- フェイルバック(failback)
- 優先所有者ノードが動作可能状態にリカバリした後、クラスタ・リソースのグループをフェイルオーバー・ノードから優先所有者ノードへ意図的に戻す処理。
- フェイルバック・ポリシー(failback policy)
- 「グループ・フェイルバック・ポリシー」を参照。
- プライベート・インターコネクト(private interconnect)
- クラスタ内通信専用のネットワーク接続。プライベート・インターコネクトは、あるノードの使用可否を別のノードで検出できるため、ハートビート接続とも呼ばれる。プライベート・インターコネクトは、パブリック・インターコネクトとは異なるものである。「パブリック・インターコネクト」も参照。
- プライマリ・ノード(primary node)
- アクティブ/パッシブ構成において処理を実行するノード。「アクティブ/パッシブ構成」も参照。
ほ
- ホスト名(host name)
- ネットワーク上の特定のIPアドレスを表す名前。Microsoft Cluster Server(MSCS)では、ホスト名はネットワーク名リソースにマップされる。「ネットワーク名」も参照。
み
- ミッション・クリティカル・アプリケーション(mission-critical application)
- 企業にとってきわめて重要であり、高い可用性を必要とする種類の業務機能。
ゆ
- 優先所有者ノード(preferred owner node)
- 可能所有者であるすべてのクラスタ・ノードが稼働している場合に、グループを常駐させるノード。「フェイルオーバー・ノード」も参照。
り
- リスナー(listener)
- クライアントからの要求を受け取り、その要求を適切なサーバーにリダイレクトするサービス。
- リソース(resource)
- コンピューティング・システムが使用できる物理的または論理的コンポーネント。たとえば、ディスク、ネットワークIPアドレス、Oracleデータベース、リスナーなどがリソース。「クラスタ・リソース」および「スタンドアロン・リソース」も参照。
- リソース再起動ポリシー(resource restart policy)
- リソース障害があった場合に、クラスタ・ソフトウェアが現在のノード上でそのリソースの再起動を試行するかどうかを指定し、試行する場合には一定時間内に試行する再起動の回数を指定するポリシー。
- リソースの依存性(resource dependencies)
- 1グループ内のリソース間の関係。クラスタ・ソフトウェアがそれらのリソースをオンライン化およびオフライン化する順番を定義する。
- リソース・フェイルオーバー・ポリシー(resource failover policy)
- リソース障害によってグループのフェイルオーバーを発生させるかどうかを指定するポリシー。
ろ
- ローリング・アップグレード(rolling upgrade)
- ソフトウェアを次のリリースにアップグレードしている間に、クラスタ・システムがサービスを提供し続けることを可能にしたソフトウェア・インストール手法。すべてのクラスタ・システムおよびクライアント・ノードのアップグレードが完了するまで、各ノードが順々にアップグレードされて再起動されるため、このプロセスはローリング・アップグレードと呼ばれる。片方のノードが一時的にオフライン化している間、アップグレード中のノードの作業負荷は他のノードに引き継がれる。