Oracle Data Provider for .NET
原典情報: %ORACLE_HOME%\ODP.NET\doc\readme.txt
この章では、Oracle Data Provider for .NET(ODP.NET)ドキュメントの補足情報を説明します。
目次
1 重要なインストール情報
2 VS.NETヘルプの統合
3 10gリリース1(10.0.1.2.0)の新機能
4 リリース9.2.0.4.01の新機能
5 ヒント、制限事項および既知の問題
ODP.NET 10gリリース1(10.1.0.2.0)はOracle Client 10gリリース1(10.1.0.2.0)に依存するため、同じOracleホームにインストールする必要があります。
ODP.NETドキュメントのリファレンスの項はVS.NET IDEヘルプ・システムに統合されました。このため、開発者は、ODP.NETのクラスと構造体に関連する情報をVS.NET IDEで検索および確認できるようになります。
- Oracleグリッドのサポート
ODP.NETはグリッドに対応しており、開発者はアプリケーション・コードを変更せずにOracleデータベースのグリッド・サポートを利用できます。
- データベースでのスキーマベースXMLTypeのサポート
ODP.NETでは、ネイティブのスキーマベースのXMLTypeがサポートされます。
- データベースでのBINARY_FLOATデータ型およびBINARY_DOUBLEデータ型のサポート
ODP.NETでは、新しいデータベース固有の型であるBINARY_FLOATおよびBINARY_DOUBLEがサポートされます。
- 複数ホームのサポート
ODP.NETは複数のOracleホームにインストールできます。複数のホームを利用できるようにするため、一部のODP.NETファイルにはバージョン番号が含まれます。また、HOMEIDを使用する必要があります。
- ODP.NETでのXMLサポート。XMLをサポートすることによりODP.NETで次の操作が可能になりました。
- Oracleデータベース固有の型であるXMLTypeとしてXMLデータをデータベース・サーバーにそのまま格納します。このリリースでサポートされるのはスキーマベースではないXMLTypeのみです。
- Microsoft .NET環境において、Oracleデータベース・インスタンスからXMLデータであるリレーショナル・データおよびオブジェクト・リレーショナル・データにアクセスし、Microsoft .NET Frameworkを使用してXMLを処理します。
- XMLデータを使用して変更内容をデータベース・サーバーに保存します。
- PL/SQL連想配列バインドのサポート。
ODP.NETでは、PL/SQL連想配列(以前のPL/SQL索引付き表)のバインドがサポートされます。アプリケーションでいくつかのOracleParameterプロパティを使用し、OracleParameterをPL/SQL連想配列としてPL/SQLストアド・プロシージャにバインドできます。
- プールされた接続の検証のサポート。
ODP.NETでは、新しい接続文字列属性validate connectionが使用されるようになりました。プールからの接続を検証するにはこれをtrueに設定する必要があります。デフォルトではこのプロパティはfalseに設定されています。
検証を行うと、プールからの接続ごとにデータベースへのラウンドトリップが行われるため、パフォーマンスに非常に負荷がかかることに注意してください。このため、この属性は必要性が高い場合にのみ使用してください。
- 優れたパフォーマンスを提供するInitialLOBFetchSizeプロパティを使用するLOB取得のサポート。
- OracleDbType.Singleパラメータの型では6つの精度がサポートされます。
- オプティマイザ・ヒントの構文として/*+ ... */を使用します。ヒントの構文(--+ ...)はサポートされていません。
- InitialLONGFetchSizeを超えるLONGデータまたはLONG RAWデータをフェッチするには、ROWIDまたは主キーを選択リストに指定する必要があります。
- LONGデータをUTF8データベースからフェッチするときにデータ切捨てエラーが発生する可能性があります[Bug#2573580]。
- 開いているサーバー・カーソルの数を最小限にするには、OracleCommandオブジェクト、OracleRefCursorオブジェクトおよびOracleDataReaderオブジェクトを明示的に破棄します。
- FOR UPDATE句またはRETURNING句を含むSQLを使用する場合、明示的トランザクションを使用します。グローバル・トランザクションを使用している場合はこの必要はありません。
- 分散トランザクションでは、OraMTSの制限のため、ODP.NETはクライアント・パスワードなしでのプロキシ認証をサポートしません。