ヘッダーをスキップ

Oracle Database インストレーション・ガイド
10gリリース2(10.2) for HP Tru64 UNIX

B31755-01
目次
目次
索引
索引

戻る 次へ

2 インストール前の作業

この章では、Oracle Universal Installerを起動する前に完了しておく必要のある作業について説明します。この章の内容は、次のとおりです。

rootとしてのシステムへのログイン

Oracleソフトウェアをインストールする前に、rootユーザーとして複数の作業を完了しておく必要があります。rootユーザーとしてログインするには、次の手順のどちらか一方を実行します。


注意

サイレント・モード・インストールを実行する場合を除き、ソフトウェアは、X Window Systemワークステーション、X端末、またはXサーバー・ソフトウェアがインストールされているPCまたはその他のシステムからインストールする必要があります。

サイレント・モード・インストールの詳細は、付録Aを参照してください。 


ハードウェア要件の確認

システムは、少なくとも次のハードウェア要件を満たしている必要があります。

次の手順で、システムがこれらの要件を満たしていることを確認します。

  1. 物理RAMのサイズを調べるには、次のコマンドを入力します。

    # /bin/vmstat -P | grep "Total Physical Memory"
    
    

    物理RAMのサイズが必要サイズより小さい場合は、先に進む前にメモリーを増設する必要があります。

  2. 構成されているスワップ領域のサイズを調べるには、次のコマンドを入力します。

    # /sbin/swapon -s
    
    

    追加のスワップ領域を構成する方法は、必要に応じてオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

  3. /tmpディレクトリで使用可能なディスク領域の容量を調べるには、次のコマンドを入力します。

    # df -h /tmp
    
    

    または

    # df -k /tmp
    


    注意

    ディスク領域は、df -hコマンドの使用時にはMBまたはGBで表示されます。 ただし、df -kコマンドを使用する場合は、KB単位で表示されます。 


    /tmpディレクトリで使用可能な空きディスク領域が400MB未満の場合は、次のいずれかの手順を実行します。

    • /tmpディレクトリから不要なファイルを削除して、ディスク領域要件を満たします。

    • oracleユーザーの環境を設定するときに(後述)、TMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。

    • /tmpディレクトリを含むファイル・システムを拡張します。ファイル・システムの拡張については、必要に応じてシステム管理者に問い合せてください。

  4. システムの空きディスク領域の容量を調べるには、次のコマンドを入力します。

    # df -h /tmp
    
    

    または

    # df -k /tmp
    


    注意

    ディスク領域は、df -hコマンドの使用時にはMBまたはGBで表示されます。 ただし、df -kコマンドを使用する場合は、KB単位で表示されます。 


    次の表に、各インストール・タイプのソフトウェア・ファイルに必要なディスク領域の概算を示します。

    インストール・タイプ  ソフトウェア・ファイルの要件(GB) 

    Enterprise Edition 

    3.0 

    Standard Edition 

    3.0 

    カスタム(最大) 

    3.0 

ソフトウェア要件の確認

インストールする製品に応じて、システムに次のソフトウェアがインストールされているかどうかを確認します。これらの要件を満たしているかどうかを確認する手順は、表の後に説明します。


注意

Oracle Universal Installerは、システムをチェックして、システムがリストに示されている要件を満たしているかどうかを検証します。これらのチェックに確実にパスするように、Oracle Universal Installerを起動する前に要件を確認してください。 


項目  要件 

オペレーティング・システム 

オペレーティング・システムのバージョン:

HP Tru64 UNIX V5.1B 

Software Development Kit 

Software Development Kit (SDK) v 1.4.2 for the Tru64 UNIX Operating System for the Java Platform (JDK 1.4.2) 

オペレーティング・システムのサブセット 

オペレーティング・システムのサブセット:

OSFCMPLRS
OSFLIBA
OSFPGMR
OSFSER
OSFX11
 

Pro*C/C++、
Oracle Call Interface、
Oracle C++ Call Interface、
Oracle XML Developer's Kit(XDK)、
GNU Compiler Collection(GCC) 

Compaq C Compiler V6.5-207 (dtk):

DTCCMPLR

Compaq C++ Version 6.5-014:

CXXBASE
CXXLIB
CXXOLD

gcc 3.0

Compiler Driver V6.5-207 (dtk) cc Driver

Entrust IPSec Toolkit for C 6.0

Entrust Server Login 6.0 

Pro*COBOL 

Micro Focus Server Express 4.0 SP1以上 

Pro*FORTRAN 

Compaq Fortran 90および77 V5.4A:

DFABASE
DFACOM
DFARTL
 

Oracle JDBC/OCIドライバ 

Oracle JDBC/OCIドライバに、オプションで次のJDKバージョンを使用できますが、インストールに必須ではありません。

  • SDK v 1.3.1-5

  • SDK v 1.2.2-12

注意: ソフトウェアをインストールする前に、SDK v 1.4.2がインストールされている必要があります。 

システムがこれらの要件を満たしているかどうかを確認する手順は、次のとおりです。

  1. インストールされているTru64 UNIXのバージョンを調べるには、次のコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/sizer -v
    Compaq Tru64 UNIX V5.1B (Rev. 2650); Mon Nov  3 10:13:28 PST 200 
    
    

    この例で表示されるバージョンは、V5.1Bです。オペレーティング・システムのアップグレードの詳細は、必要に応じてご使用のオペレーティング・システムのマニュアルを参照してください。

  2. Java SDK 1.4.2がインストールされているかどうかを調べるには、次のコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/setld -i JAVA142 | more
    
    

    Java SDK 1.4.2がインストールされている場合、このコマンドによりインストールされているすべてのファイルへのパスが表示されます。 Javaホーム・ディレクトリのパスを書き留めます。 インストール時にこの値を指定する必要があります。 デフォルトのパスは次のとおりです。

    /usr/opt/java142
    
    

    このコマンドが「不明なサブセット」というメッセージを戻した場合、Java SDK 1.4.2はインストールされていません。 次のWebサイトからJava SDK 1.4.2-4p2以上をダウンロードしてインストールしてください。

    http://www.compaq.com/java/download/index.html
    
    
  3. 必要なソフトウェア・サブセットがインストールされているかどうかを調べるには、次のいずれかのコマンドを入力します。

    • システムにインストールされているすべてのソフトウェア・サブセットのリストを表示するには、次のコマンドを入力します。

      # /usr/sbin/setld -i | more
      
      
    • 特定のソフトウェア・サブセットがインストールされているかどうかを調べるには、次のようにコマンドを入力します。

      # /usr/sbin/setld -i | grep subsetname
      
      

    必要に応じて、必要なソフトウェア・サブセットをインストールします。 Compaq C Compiler V6.5-207(dtk)が必要な場合は、次のWebサイトからダウンロードできます。

    http://www.tru64unix.compaq.com/dtk/
    
    
  4. Oracle Messaging Gatewayを使用する場合で、MQSeries classes for JavaおよびMQSeries classes for Java Message Service(SupportPac MA88)が必要な場合は、次のWebサイトからダウンロードします。

    http://www.ibm.com/software/integration/support/supportpacs/individual/ma88.html
    
    

また、システムに次のパッチがインストールされていることを確認する必要があります。これらの要件を確認する手順は、表の後に説明します。


注意

システムには、リストに示したパッチよりも新しいバージョンがインストールされている場合があります。リストに示したパッチがインストールされていない場合は、そのバージョンをインストールする前に、それよりも新しいバージョンがインストールされているかどうかを確認してください。 


インストール・タイプまたは製品  要件 

すべてのインストール 

Tru64 UNIX V5.1B Patch Kit 2以上。

T64V51BB22AS0002-20030415

次のパッチ・キットも必要です。

  • _OtsMoveのHP Tru64 UNIX 5.1B PK2 BL22 Fixes for AdvFS Panic。考えられるメモリーの破損:

    T64KIT0020879-V51BB22-E-20031125
    
  • HP Tru64 UNIX - IPマルチキャスト・パケットの問題:

    T64KIT0019662-V51BB22-E-20030818
    
  • HP Tru64 UNIX V5.1B PK2 (BL22) ERPキット - 複数アプリケーションの修正では、同じファイルに排他ロックが付与されることもあります。

    T64KIT0021665-V51BB22-E-20040220
    
  • Tru64 UNIX V5.1B PK2/BL22 Early Release Patch - 潜在的なアプリケーション・コア・ダンプの修正:

    T64KIT0021681-V51BB22-E-20040223
    
 

Oracle Messaging Gateway 

MQSeriesのCorrective Service Diskette(CSD):

MQSeries V5.1用CSD09以上 

必要なパッチ・キットがインストールされているかどうかを調べるには、次のコマンドを入力します。

# /usr/sbin/dupatch -track -type kit

このコマンドで前述の必要なパッチ・キットの表に示されたID(またはそれ以降のパッチ・キット・レベルのID)が表示されない場合、次のWebサイトから最新のパッチ・キットをダウンロードしてインストールします(このWebサイトにアクセスするには登録が必要です)。

http://itrc.hp.com/service/patch/mainPage.do

MQSeriesのCSDが必要な場合は、次のWebサイトでダウンロードおよびインストールの情報を確認します。

http://www.ibm.com/software/integration/mqfamily/support/summary/dig.html

ネットワーク設定の確認

通常、Oracle Databaseをインストールするコンピュータは、ネットワークに接続されていて、Oracle Databaseインストールを格納するためのローカル記憶域があり、表示モニターと、CD-ROMまたはDVDのドライブを備えています。

この項では、このような標準的な構成とは異なるコンピュータにOracle Databaseをインストールする方法について説明します。次の場合について説明します。

名前解決の構成

名前解決が設定されていない場合は、Oracle Universal Installerを実行するとエラーが発生することがあります。このエラーを回避するには、インストール前に、ホスト名が/etc/hostsファイルを介してのみ解決されることを確認する必要があります。

ホスト名が/etc/hostsファイルを介してのみ解決されることを確認する手順は、次のとおりです。

  1. /etc/hostsファイルが名前解決に使用されることを確認します。そのためには、次のようにnsswitch.confファイル内のhostsファイル・エントリを確認します。

    # cat /etc/nsswitch.conf | grep hosts
    
    

    このコマンドの出力には、ファイルのエントリが含まれています。

  2. 次のようにhostnameコマンドを使用して、ホスト名が設定されていることを確認します。

    # hostname
    
    

    このコマンドの出力は、次のようになります。

    myhost.mycomputer.com
    
    
  3. 次のようにdomainnameコマンドを使用して、ドメイン名が動的に設定されていないことを確認します。

    # domainname
    
    

    このコマンドでは結果が戻されません。

  4. 次のコマンドを使用して、hostsファイルに完全修飾ホスト名が含まれていることを確認します。

    # cat /etc/hosts | grep `eval hostname`
    
    

    このコマンドの出力には、完全修飾ホスト名とlocalhostのエントリが含まれています。

    次に例を示します。

    192.168.100.16    myhost.us.mycompany.com   myhost
    127.0.0.1         localhost                 localhost.localdomain
    
    

    hostsファイルに完全修飾ホスト名が含まれていない場合は、ファイルを開き、必要な変更を行います。

DHCPコンピュータへのインストール

Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)は、ネットワーク上で動的なIPアドレスを割り当てます。動的なアドレス割当てにより、コンピュータはネットワークに接続するたびに異なるIPアドレスを使用できます。コンピュータを接続したままでIPアドレスを変更できる場合もあります。DHCPシステムでは、静的IPアドレッシングと動的IPアドレッシングを混在させることができます。

DHCP設定時に、ソフトウェアによりIPアドレスが追跡され、ネットワーク管理が簡素化されます。このため、新規のコンピュータをネットワークに追加する際は、そのコンピュータに固有のIPアドレスを手動で割り当てる必要はありません。

マルチホーム・コンピュータへのインストール

Oracle Databaseをマルチホーム・コンピュータにインストールできます。マルチホーム・コンピュータは、複数のIPアドレスに関連付けられています。通常は、そのためにコンピュータに複数のネットワーク・カードが搭載されています。各IPアドレスは1つのホスト名に関連付けられます。また、ホスト名の別名を設定できます。デフォルトでは、Oracle Universal InstallerはORACLE_HOSTNAME環境変数の設定を使用してホスト名を検索します。ORACLE_HOSTNAMEが設定されておらず、インストール先コンピュータに複数のネットワーク・カードが搭載されている場合、Oracle Universal Installerでは/etc/hostsファイルの最初のエントリを使用してホスト名が判別されます。

クライアントは、このホスト名を使用するか、このホスト名の別名を使用して、コンピュータにアクセスできる必要があります。これを確認するには、短縮名(ホスト名のみ)および完全名(ホスト名とドメイン名)を使用して、クライアント・コンピュータからホスト名をpingします。両方のテストに成功する必要があります。

ORACLE_HOSTNAME環境変数の設定

ORACLE_HOSTNAME環境変数を設定する手順は、次のとおりです。

たとえば、完全修飾ホスト名がsomehost.us.acme.comの場合は、次のいずれかのコマンドを入力します。

Bourne、BashまたはKornシェルの場合

$ ORACLE_HOSTNAME=somehost.us.acme.com
$ export ORACLE_HOSTNAME

Cシェルの場合

% setenv ORACLE_HOSTNAME somehost.us.acme.com

複数の別名を持つコンピュータへのインストール

複数の別名を持つコンピュータは、ネーミング・サービスに1つのIPと複数の別名で登録されます。ネーミング・サービスでは、これらの別名を同じコンピュータに対して解決します。この種のコンピュータにOracle Databaseをインストールする前に、ORACLE_HOSTNAME環境変数を、ホスト名を使用するコンピュータに設定してください。

非ネットワーク・コンピュータへのインストール

Oracle Databaseを非ネットワーク・コンピュータにインストールできます。ラップトップなどのコンピュータがDHCP用に構成されており、そのコンピュータをOracle Databaseのインストール後にネットワークに接続する予定の場合は、データベースのインストール先コンピュータでpingコマンドを使用して、コンピュータ自体に接続できるかどうかを確認します。この手順は、最初にホスト名のみ、次に完全修飾名を使用して実行します。この名前は/etc/hostsファイルで指定されている必要があります。


注意

コンピュータ自体でpingコマンドを実行すると、そのコンピュータのIPアドレスが戻されます。 


pingコマンドに失敗した場合は、ネットワーク管理者に問い合せてください。

インストール後のコンピュータのネットワーク接続

インストール後にコンピュータをネットワークに接続すると、コンピュータ上のOracle Databaseインスタンスはネットワーク上の他のインスタンスで作業できます。コンピュータでは、接続先ネットワークに応じて静的IPまたはDHCPを使用できます。

必要なオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成

このシステムへOracleソフトウェアを初めてインストールするかどうかにより、またインストールする製品により、複数のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成が必要になる場合があります。

Oracle Databaseをインストールする場合は、次のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーが必要です。

すべてのインストールに、次のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーが必要です。

システム上のOracleソフトウェアの全インストールに対して、1つのOracleインベントリ・グループが必要です。初回インストール後は、そのシステムへの以降のすべてのOracleソフトウェアのインストールに、同じOracleインベントリ・グループを使用する必要があります。ただし、個別にインストールする場合は、異なるOracleソフトウェア所有者ユーザー、OSDBAグループおよびOSOPERグループ(oracledbaおよびoper以外)を作成するように選択できます。インストールごとに異なるグループを使用すると、各グループのメンバーは、システム上のすべてのデータベースではなく、関連するデータベース上でのみDBA権限を持つことになります。

関連項目

OSDBAグループとOSOPERグループおよびSYSDBA権限とSYSOPER権限の詳細は、『Oracle Database管理者リファレンスfor UNIX Systems』および『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。 


注意

ローカル・ユーザーおよびグループの作成方法については後述します。ローカル・ユーザーおよびグループを作成するかわりに、Network Information Service(NIS)などのディレクトリ・サービスに適切なユーザーおよびグループを作成できます。ディレクトリ・サービスの使用方法は、システム管理者に問い合せるか、またはオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。  


必要なオペレーティング・システム・ユーザーおよびグループの作成方法については後述します。

Oracleインベントリ・グループの作成

Oracleインベントリ・グループが存在しない場合は、作成する必要があります。ここでは、Oracleインベントリ・グループが存在する場合にその名前を判別する方法と、必要な場合に作成する方法について説明します。

Oracleインベントリ・グループの有無の判別

Oracleソフトウェアをシステムに初めてインストールするときには、Oracle Universal InstallerによりoraInst.locファイルが作成されます。このファイルでは、Oracleインベントリ・グループ名とOracleインベントリ・ディレクトリのパスが識別されます。

Oracleインベントリ・グループが存在するかどうかを調べるには、次のコマンドを入力します。

# more /var/opt/oracle/oraInst.loc

oraInst.locファイルが存在する場合、このコマンドの出力は次のようになります。

inventory_loc=/u01/app/oracle/oraInventory
inst_group=oinstall

inst_groupパラメータは、Oracleインベントリ・グループの名前oinstallを示しています。

Oracleインベントリ・グループの作成

oraInst.locファイルが存在しない場合は、次のコマンドを入力してOracleインベントリ・グループを作成します。

# /usr/sbin/groupadd oinstall

OSDBAグループの作成

次の場合には、OSDBAグループを作成する必要があります。

OSDBAグループが存在しない場合、または新規OSDBAグループが必要な場合は、次の手順で作成します。次のコマンドでは、同じ名前のグループが存在する場合を除き、グループ名にはdbaを使用してください。

# /usr/sbin/groupadd dba

OSOPERグループの作成(オプション)

OSOPERグループを作成するのは、一連の限られたデータベース管理権限(SYSOPERオペレータ権限)を持つオペレーティング・システム・ユーザーのグループを識別する必要がある場合のみです。ほとんどのインストールの場合は、OSDBAグループのみを作成すれば十分です。OSOPERグループを使用する必要があれば、次の場合に作成してください。

新規のOSOPERグループが必要な場合は、次の手順で作成します。次のコマンドでは、同じ名前のグループが存在する場合を除き、グループ名にはoperを使用してください。

# /usr/sbin/groupadd oper

Oracleソフトウェア所有者ユーザーの作成

次の項では、Oracleソフトウェア所有者ユーザーの作成方法を説明します。

次の場合には、Oracleソフトウェア所有者ユーザーを作成する必要があります。

Oracleソフトウェア所有者ユーザーが存在するかどうかの判別

Oracleソフトウェア所有者ユーザーoracleが存在するかどうかを調べるには、次のコマンドを入力します。

# id oracle

oracleユーザーが存在する場合、このコマンドの出力は次のようになります。

uid=440(oracle) gid=200(oinstall) groups=201(dba),202(oper)

ユーザーが存在する場合は、既存のユーザーを使用するか、または別のoracleユーザーを作成するかを決定します。既存のユーザーを使用する場合は、ユーザーのプライマリ・グループがOracleインベントリ・グループであり、かつ適切なOSDBAグループおよびOSOPERグループのメンバーであることを確認してください。詳細は、次のいずれかの項を参照してください。


注意

既存のユーザーを使用または変更する場合は、必要に応じて事前にシステム管理者に問い合せてください。 


Oracleソフトウェア所有者ユーザーの作成

Oracleソフトウェア所有者ユーザーが存在しない場合、または新規Oracleソフトウェア所有者ユーザーが必要な場合は、次の手順で作成します。次の手順では、oracleという名前のユーザーがすでに存在する場合を除き、このユーザー名を使用してください。

  1. oracleユーザーを作成するには、次のようなコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/useradd -g oinstall -G dba[,oper] oracle
    
    

    各項目の意味は次のとおりです。

    • -gオプションでは、プライマリ・グループを指定します。プライマリ・グループはoinstallなど、Oracleインベントリ・グループである必要があります。

    • -Gオプションでは、セカンダリ・グループを指定します。OSDBAグループおよび必要な場合はOSOPERグループを指定する必要があります。たとえば、dbaまたはdba,operなどを指定します。

  2. oracleユーザーのパスワードを設定します。

    # passwd oracle
    
    

操作を続けるには、「ユーザーnobodyの有無の確認」に進んでください。

Oracleソフトウェア所有者ユーザーの変更

oracleユーザーが存在するが、そのプライマリ・グループがoinstallでない場合、あるいは適切なOSDBAグループまたはOSOPERグループのメンバーでない場合は、次のようなコマンドを入力して変更します。-gオプションを使用してプライマリ・グループを指定し、-Gオプションを使用して必要なセカンダリ・グループを指定します。

# /usr/sbin/usermod -g oinstall -G dba[,oper] oracle

ユーザーnobodyの有無の確認

ソフトウェアをインストールする前に、次の手順でシステム上にnobodyユーザーが存在することを確認します。

  1. このユーザーが存在するかどうかを調べるには、次のコマンドを入力します。

    # id nobody
    
    

    このコマンドでnobodyユーザーに関する情報が表示される場合、そのユーザーを作成する必要はありません。

  2. nobodyユーザーが存在しない場合は、次のコマンドを入力して作成します。

    # /usr/sbin/useradd nobody
    

カーネル・サブシステム属性の構成


注意

この項に示されるカーネル・サブシステム属性値は、あくまでも推奨値です。本番データベース・システムでは、これらの値をチューニングして、システムのパフォーマンスを最適化することをお薦めします。 カーネル・サブシステム属性値のチューニングの詳細は、使用するオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。 


次の表で、カーネル・サブシステム属性が表に示す推奨値以上の値に設定されていることを確認してください。表の後に、値を確認および設定する手順について説明します。

サブシステム  属性  推奨値 

ipc 

shm_max 

4278190080(4GBマイナス16MB) 

 

shm_min 

 

shm_mni 

256 

 

shm_seg 

256 

 

ssm_threshold 

この属性は、rad_gh_regions[n]またはgh_chunksの各属性がvmサブシステムに設定されている場合にのみ0に設定します。 それ以外の場合は、値を変更しないでください。 

proc 

exec_disable_arg_limit 

 

per_proc_stack_size 

8388608(8MB)

Oracleでこのパラメータに対してサポートされる値は、最大512MBです。 

 

max_per_proc_stack_size 

33554432(32MB)

Oracleでこのパラメータに対してサポートされる値は、最大512MBです。 

 

per_proc_data_size 

335544320(320MB) 

 

max_per_proc_data_size 

335544320(320MB) 

 

max_per_proc_address_space 

RAMのサイズまたは1073741824(1GB)のうち大きい方の値 

 

per_proc_address_space 

RAMのサイズまたは1073741824(1GB)のうち大きい方の値 

rdg 

msg_size 

32768 

 

max_objs 

5120 

 

max_async_req 

256 

 

max_sessions 

500(または、システム上のすべてのデータベースに対するPROCESSES初期化パラメータ値が500より大きい場合はそれに20を加えた値以上の値) 

 

rdg_max_auto_msg_wires 

 

rdg_auto_msg_wires 

rt 

aio_task_max_num 

8193 

vfs 

fifo_do_adaptive 

vm 

new_wire_method 


注意

カーネル・サブシステム属性の現行値がこの表に示されている値より大きい場合、推奨値が0の場合を除いて属性の値は変更しないでください。 


これらのカーネル・サブシステム属性に指定された現行値を表示し、必要に応じて変更する手順は、次のとおりです。

  1. サブシステム属性の現行値を表示するには、次のようにコマンドを入力します。

    # /sbin/sysconfig -q subsystem
    
    

    たとえば、ipcサブシステムの属性値を表示するには次のコマンドを入力します。

    # /sbin/sysconfig -q ipc
    
    
  2. 現行値を変更する必要がある場合は、次の手順を実行します。

    1. /etc/sysconfigtabファイルのバックアップ・コピーを作成します。次に例を示します。

      # cp /etc/sysconfigtab /etc/sysconfigtab.orig
      
      
    2. 任意のテキスト・エディタを使用して、変更するサブシステムおよび属性を指定した次のようなファイルを作成します。

      ipc:
           shm_max = 4278190080
           shm_min = 1
           shm_mni = 256
           shm_seg = 128
      
      proc:
           exec_disable_arg_limit = 1
           per_proc_stack_size = 8388608
           max_per_proc_stack_size = 33554432
           per_proc_data_size = 335544320
           max_per_proc_data_size = 335544320
           max_per_proc_address_space = 4294967296
           per_proc_address_space = 4294967296
      
      
    3. 次のようなコマンドを入力して、/etc/sysconfigtabファイルにサブシステム属性を追加します。

      # /sbin/sysconfigdb -m -f filename
      
      

      この例で、filenameは手順bで作成したファイルの名前です。

    4. 次のコマンドを入力してシステムを再起動します。

      # /sbin/shutdown -r now
      
      
    5. システムの再起動後、ログインしてユーザーをrootに切り替えます。

必須ソフトウェア・ディレクトリの識別

Oracleソフトウェアについて、次のディレクトリを識別または作成する必要があります。

Oracleベース・ディレクトリ

Oracleベース・ディレクトリは、Oracleソフトウェア・インストールのトップレベル・ディレクトリです。Microsoft Windowsシステム上でOracleソフトウェアに使用されるC:¥Oracleディレクトリに似ています。 HP-Tru 64システム上では、Optimal Flexible Architecture(OFA)ガイドラインに、Oracleベース・ディレクトリに次のようなパスを使用するという推奨事項があります。

/mount_point/app/oracle_sw_owner

各項目の意味は次のとおりです。

複数のインストールに同じOracleベース・ディレクトリを使用する方法と、インストールごとに個別のOracleベース・ディレクトリを作成する方法があります。様々なオペレーティング・システム・ユーザーが同じシステムにOracleソフトウェアをインストールする場合は、各ユーザーが個別のOracleベース・ディレクトリを作成する必要があります。次の例では、Oracleベース・ディレクトリがすべて同じシステムに存在します。

/u01/app/oracle
/u01/app/orauser
/opt/oracle/app/oracle

次の各項では、インストールに適した既存のOracleベース・ディレクトリの識別方法、および必要に応じたOracleベース・ディレクトリの作成方法について説明します。

Oracleベース・ディレクトリを作成するか既存のものを使用するかに関係なく、ORACLE_BASE環境変数を設定して、このディレクトリへのフル・パスを指定する必要があります。

Oracleインベントリ・ディレクトリ

Oracleインベントリ・ディレクトリ(oraInventory)には、システムにインストールされた全ソフトウェアのインベントリが格納されます。このディレクトリは、単一システムにインストールされたすべてのOracleソフトウェアに必須であり、共有のものです。システムにOracleソフトウェアを初めてインストールするときには、Oracle Universal Installerからこのディレクトリへのパス指定を求めるプロンプトが表示されます。次のパスを選択することをお薦めします。

oracle_base/oraInventory

指定したディレクトリが作成され、そこに適切な所有者、グループおよびアクセス権が設定されます。Oracleインベントリ・ディレクトリを手動で作成する必要はありません。


注意

このディレクトリは、すべてのOracleソフトウェアのインストールで使用されます。必ず定期的にバックアップを作成してください。

すべてのOracleソフトウェアをシステムから完全に削除する場合を除き、このディレクトリを削除しないでください。 


Oracleホーム・ディレクトリ

Oracleホーム・ディレクトリは、特定のOracle製品のソフトウェアをインストールするために選択するディレクトリです。異なるOracle製品または同じOracle製品の異なるリリースは、別々のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。Oracle Universal Installerを実行すると、このディレクトリへのパスと識別名の指定を求めるプロンプトが表示されます。Oracleホーム・ディレクトリは、Oracleベース・ディレクトリのサブディレクトリとして指定する必要があります。Oracleホーム・ディレクトリについては、次のようなパスを指定することをお薦めします。

oracle_base/product/10.2.0/db_1

Oracle Universal Installerにより、指定したディレクトリ・パスがOracleベース・ディレクトリの下に作成されます。また、適切な所有者、グループおよびアクセス権も設定されます。Oracleホーム・ディレクトリを手動で作成する必要はありません。


注意

インストール中に、事前定義済のアクセス権が適用されている既存のディレクトリをOracleホーム・ディレクトリとして指定しないでください。指定した場合、ファイルおよびグループの所有権のエラーによって、インストールが失敗する可能性があります。 


Oracleベース・ディレクトリの識別または作成

インストールを開始する前に、既存のOracleベース・ディレクトリを識別するか、必要な場合は作成する必要があります。この項の内容は、次のとおりです。

既存のOracleベース・ディレクトリの識別

既存のOracleベース・ディレクトリのパスが、OFAガイドラインに準拠していない場合があります。ただし、既存のOracleインベントリ・ディレクトリまたは既存のOracleホーム・ディレクトリを識別する場合、通常はOracleベース・ディレクトリを次の手順で識別できます。

このインストールに既存のOracleベース・ディレクトリを使用するように決定する前に、次の条件を満たしているかどうかを確認します。

決定した方法に応じて、次のどちらかを参照してください。

Oracleベース・ディレクトリの作成

Oracleベース・ディレクトリを作成する前に、次に示すように、十分な空きディスク領域を持つ適切なファイル・システムを識別する必要があります。

要件  空きディスク領域 

Oracleベース・ディレクトリにソフトウェア・ファイルのみを格納する場合 

3GBまで。プラットフォームによって異なります。 

Oracleベース・ディレクトリにソフトウェア・ファイルとデータベース・ファイルの両方を格納する場合(本番データベースの場合は推奨外) 

4GBまで。プラットフォームによって異なります。 

適切なファイル・システムを識別する手順は、次のとおりです。

  1. df -hコマンドを使用して、マウントされている各ファイル・システムの空きディスク領域を判断します。

  2. 表示される出力から、適切な空き領域のあるファイル・システムを識別します。

    ローカル・ファイル・システム、クラスタ・ファイル・システム、または認定されているNASデバイス上のNFSファイル・システムを識別できます。

  3. 識別したファイル・システム用のマウント・ポイント・ディレクトリの名前をメモします。

Oracleベース・ディレクトリを作成し、適切な所有者、グループおよびアクセス権を指定する手順は、次のとおりです。

  1. 次のような各コマンドを入力して、識別したマウント・ポイント・ディレクトリに推奨のサブディレクトリを作成し、それに対する適切な所有者、グループおよびアクセス権を設定します。

    # mkdir -p /mount_point/app/oracle_sw_owner
    # chown -R oracle:oinstall /mount_point/app/oracle_sw_owner
    # chmod -R 775 /mount_point/app/oracle_sw_owner
    
    

    たとえば、識別したマウント・ポイントが/u01で、oracleがOracleソフトウェア所有者のユーザー名の場合、推奨されるOracleベース・ディレクトリ・パスは次のようになります。

    /u01/app/oracle
    
    
  2. oracleユーザーの環境を構成するときに(後述)、作成したOracleベース・ディレクトリを指定するようにORACLE_BASE環境変数を設定します。

Oracleデータベース・ファイルおよびリカバリ・ファイルの記憶域オプションの選択

次の表に、Oracle DatabaseファイルおよびOracle Databaseリカバリ・ファイルを格納するにあたり、サポートされる記憶域オプションを示します。Oracle Databaseファイルには、データファイル、制御ファイル、REDOログ・ファイル、サーバー・パラメータ・ファイルおよびパスワード・ファイルが含まれます。

すべてのインストールについて、Oracle Databaseファイルに使用する記憶域オプションを選択する必要があります。また、インストール時に自動バックアップを有効にする場合は、リカバリ・ファイル(フラッシュ・リカバリ領域)に使用する記憶域オプションを選択する必要があります。各ファイル・タイプに、同じ記憶域オプションを使用する必要はありません。


重要

データベース・ファイルは、ファイル・システム、自動ストレージ管理およびRAWデバイスでサポートされます。リカバリ・ファイルは、ファイル・システムと自動ストレージ管理でのみサポートされます。 


記憶域オプション 

サポートされるファイル・タイプ 

データベース  リカバリ 

ファイル・システム 

Yes 

Yes 

自動ストレージ管理 

Yes 

Yes 

RAWデバイス 

Yes 

No 

各ファイル・タイプに使用する記憶域オプションを選択する場合は、次のガイドラインに従ってください。

インストールを開始する前にディスク記憶域を構成する方法については、選択するオプションに応じて次の各項を参照してください。

Oracle Databaseファイルまたはリカバリ・ファイル用ディレクトリの作成

この項の内容は、次のとおりです。

Oracle Databaseファイルのファイル・システムへの格納に関するガイドライン

ファイル・システムにOracle Databaseファイルを格納する場合は、次のガイドラインを使用してファイルの格納場所を決定できます。

Oracleリカバリ・ファイルのファイル・システムへの格納に関するガイドライン


注意

インストール時に自動バックアップを有効にする場合のみ、リカバリ・ファイルの場所を選択する必要があります。 


ファイル・システムにOracleリカバリ・ファイルを格納する場合は、次のガイドラインを使用してファイルの格納場所を決定できます。

必要なディレクトリの作成


注意

この手順を実行する必要があるのは、個別のファイル・システム上でOracle Databaseファイルまたはリカバリ・ファイルをOracleベース・ディレクトリに格納する場合のみです。 


個別のファイル・システム上でOracleデータベース・ファイルまたはリカバリ・ファイルのディレクトリをOracleベース・ディレクトリに作成する手順は、次のとおりです。

  1. df -hコマンドを使用して、マウントされている各ファイル・システムの空きディスク領域を判断します。

  2. 表示される内容から、使用するファイル・システムを識別します。

    ファイル・タイプ  ファイル・システム要件 

    Oracle Clusterwareファイル 

    120MB以上の空きディスク領域を持つファイル・システムを選択します。 

    データベース・ファイル 

    次のいずれかを選択します。

    • 1.2GB以上の空きディスク領域を持つ単一のファイル・システム

    • 合計で1.2GB以上の空きディスク領域を持つ2つ以上のファイル・システム

     

    リカバリ・ファイル 

    2.4 GB以上の空きディスク領域を持つファイル・システムを選択します。 

    複数のファイル・タイプに対して同じファイル・システムを使用している場合は、タイプごとのディスク領域要件を加算して、合計ディスク領域要件を判別します。

  3. 識別したファイル・システム用のマウント・ポイント・ディレクトリの名前をメモします。

  4. 次のような各コマンドを入力して、各マウント・ポイント・ディレクトリに推奨のサブディレクトリを作成し、それに対する適切な所有者、グループおよびアクセス権を設定します。

    • データベース・ファイルのディレクトリ

      # mkdir /mount_point/oradata
      # chown oracle:oinstall /mount_point/oradata
      # chmod 775 /mount_point/oradata
      
      
    • リカバリ・ファイル・ディレクトリ(フラッシュ・リカバリ領域)

      # mkdir /mount_point/flash_recovery_area
      # chown oracle:oinstall /mount_point/flash_recovery_area
      # chmod 775 /mount_point/flash_recovery_area
      
      
  5. 記憶域に自動ストレージ管理も使用する場合は、「自動ストレージ管理インストールのためのディスク・グループの準備」を参照してください。

自動ストレージ管理インストールのためのディスク・グループの準備

この項では、自動ストレージ管理で使用できるようにディスクを構成する方法について説明します。ディスクを構成する前に、必要なディスク数および空きディスク領域の容量を調べる必要があります。次の項では、要件の識別方法および各プラットフォームにおけるディスクの構成方法を説明します。

自動ストレージ管理の一般的な構成手順

自動ストレージ管理を構成する一般的な手順は、次のとおりです。

  1. サイトの記憶域要件を識別します。

  2. 必要に応じて、既存の自動ストレージ管理ディスク・グループを使用します。

  3. 新規の自動ストレージ管理ディスク・グループを作成する場合は、DASまたはSANディスク用のパーティションを作成します。

  4. 次のいずれかの方法で自動ストレージ管理構成を完了します。

    • 対話型モードでOracle Databaseをインストールする場合、Oracle Universal Installerでは、インストール中に自動ストレージ管理用ディスクの構成情報の入力を求めるプロンプトが表示されます。

    • 非対話型モードでOracle Databaseをインストールする場合は、インストールを実行する前にディスクを手動で構成する必要があります。

手順1: 自動ストレージ管理の記憶要件の識別

自動ストレージ管理を使用して記憶要件を識別するには、必要なデバイス数および空きディスク領域の容量を調べる必要があります。このタスクを完了する手順は、次のとおりです。

  1. Oracle Databaseファイルまたはリカバリ・ファイル、あるいはその両方に自動ストレージ管理を使用するかどうかを判断します。


    注意

    同じ記憶域メカニズムをデータファイルとリカバリ・ファイルに使用する必要はありません。一方のファイル・タイプにファイル・システムを使用し、もう一方のファイル・タイプに自動ストレージ管理を使用できます。データファイルとリカバリ・ファイルの両方に自動ストレージ管理を使用する場合は、データファイル用とリカバリ・ファイル用に個別の自動ストレージ管理ディスク・グループを作成してください。 


    インストール時に自動バックアップを有効にする場合、フラッシュ・リカバリ領域に自動ストレージ管理ディスク・グループを指定して、リカバリ・ファイルの記憶域メカニズムとして自動ストレージ管理を選択できます。インストール時のデータベース作成の選択方法により、次のオプションを指定できます。

    • 対話型モードでOracle Database Configuration Assistantを実行するインストール方法(たとえば、「詳細」データベース構成オプション)を選択すると、データベース・ファイルとリカバリ・ファイルに同じ自動ストレージ管理ディスク・グループを使用するかどうかを判断できます。あるいは、各ファイル・タイプに対して異なるディスク・グループをそれぞれ選択できます。可能であれば、データファイル用とリカバリ・ファイル用に個別の自動ストレージ管理ディスク・グループを作成する必要があります。

      Oracle Database Configuration Assistantを使用してインストール後にデータベースを作成する場合は、同じ選択ができます。

    • 非対話型モードでOracle Database Configuration Assistantを実行するインストール・タイプを選択する場合は、データファイルとリカバリ・ファイルに同一の自動ストレージ管理ディスク・グループを使用する必要があります。

  2. 作成する自動ストレージ管理ディスク・グループごとに、使用する自動ストレージ管理の冗長性レベルを選択します。

    自動ストレージ管理ディスク・グループに冗長性レベルを選択すると、ディスク・グループにおける自動ストレージ管理によるファイルのミラー化方法および必要なディスク数とディスク領域の容量を、次のように判別できます。

    • 外部冗長性

      外部冗長性ディスク・グループには、1つ以上のディスク・デバイスが必要です。外部冗長性ディスク・グループの有効なディスク領域は、その全デバイス内のディスク領域の合計です。

      このオプションを選択した場合、自動ストレージ管理では、ディスク・グループの内容はミラー化されません。この冗長性レベルは、次のいずれかの場合に選択します。

      • RAIDデバイスなど、それ自体がデータ保護を提供するデバイスがディスク・グループに含まれる場合。

      • 適切なバックアップ方法がある開発環境など、データベースの使用方法が割込みなしのデータ・アクセスを必要としない場合。

    • 標準冗長性

      標準冗長性ディスク・グループでは、パフォーマンスおよび信頼性を改善するために、自動ストレージ管理により、データファイルには2方向ミラー化、制御ファイルには3方向ミラー化がデフォルトで使用されます。あるいは、2方向ミラー化を使用するか、ミラー化を使用しないこともできます。2方向ミラー化を使用する場合、標準冗長性ディスク・グループには、2つ以上の障害グループ(または2つ以上のディスク・デバイス)が必要です。標準冗長性ディスク・グループの有効なディスク領域は、その全デバイス内のディスク領域の合計の1/2です。

      Oracleでは、ほとんどのインストールに標準冗長性ディスク・グループの使用をお薦めします。

    • 高冗長性

      ディスク・グループの内容は、デフォルトで3方向でミラー化されます。高冗長性ディスク・グループを作成するには、3つ以上の障害グループ(3つ以上のデバイス)を指定する必要があります。

      高冗長性ディスク・グループでは最高水準のデータ保護が提供されますが、この冗長性レベルの使用を決定する前に追加するストレージ・デバイスの高コストを考慮する必要があります。

  3. データベース・ファイルおよびリカバリ・ファイルに必要なディスク領域の合計量を判別します。

    次の表を使用して、インストールに必要な最小ディスク数と最小ディスク領域を判別します。

    冗長性レベル  最小ディスク数  データファイル  リカバリ・ファイル  両方のファイル・タイプ 

    外部 

    1.15GB 

    2.3GB 

    3.45GB 

    標準 

    2.3GB 

    4.6GB 

    6.9GB 

    高 

    3.45GB 

    6.9GB 

    10.35GB 

    ASMインスタンスがシステム上ですでに実行中である場合、これらの領域要件を満たすように既存のディスク・グループを使用できます。必要に応じて、インストール時にディスクを既存のディスク・グループに追加できます。

    次の手順では、既存のディスク・グループの識別方法およびディスク・グループに含まれる空きディスク領域の判別方法を説明します。

  4. オプションで、自動ストレージ管理ディスク・グループ・デバイスに対する障害グループを識別します。


    注意

    この操作は、対話型モードでOracle Database Configuration Assistantを実行するインストール方法を使用する場合にのみ実行する必要があります。たとえば、「カスタム」インストール・タイプまたは「詳細」データベース構成オプションを選択する場合です。他のインストール・タイプでは、障害グループは指定できません。 


    標準冗長性ディスク・グループまたは高冗長性ディスク・グループを使用する場合、ディスク・デバイスのセットをカスタム障害グループに関連付けることにより、データベースをハードウェア障害からさらに保護できます。デフォルトでは、各デバイスはそれぞれの障害グループを導出します。ただし、標準冗長性ディスク・グループの2つのディスク・デバイスが同じSCSIコントローラに接続されている場合、コントローラに障害が発生するとディスク・グループは使用できなくなります。この例のコントローラは、シングル・ポイント障害です。

    このような障害を防ぐために、2つのSCSIコントローラ(それぞれが2つのディスクを持つ)を使用し、各コントローラに接続するディスクに対して障害グループを定義できます。この構成では、ディスク・グループによる1つのSCSIコントローラの障害の許容が可能になります。


    注意

    カスタム障害グループを定義する場合、標準冗長性ディスク・グループに対して2つ以上の障害グループ、および高冗長性ディスク・グループに対して3つ以上の障害グループを指定する必要があります。 


  5. システムに最適なディスク・グループが存在しないことが確実な場合、適切なディスク・デバイスをインストールまたは識別して新しいディスク・グループに追加します。適切なディスク・デバイスを識別する場合は、次のガイドラインを適用します。

手順2: 既存の自動ストレージ管理ディスク・グループの使用


注意

これはオプションの手順です。 


既存の自動ストレージ管理ディスク・グループにデータベース・ファイルまたはリカバリ・ファイルのいずれかを格納する場合は、選択するインストール方法に応じて次を選択します。

既存の自動ストレージ管理ディスク・グループが存在するかどうか、またはディスク・グループ内に十分なディスク領域があるかどうかを判断するには、Oracle Enterprise Manager Grid ControlまたはDatabase Controlを使用できます。あるいは、次の手順を使用できます。

  1. oratabファイルの内容を表示して、ASMインスタンスがシステム上に構成されているかどうかを判別します。

    # more /etc/oratab
    
    

    ASMインスタンスがシステム上に構成されると、次の行に類似した行がoratabファイルに含まれます。

    +ASM:oracle_home_path:N
    
    

    この例では、+ASMはASMインスタンスのシステム識別子(SID)であり、oracle_home_pathはインストールされているOracleホーム・ディレクトリです。表記規則では、ASMインスタンスのSIDは、プラス記号で始まります。

  2. シェル・ウィンドウを開き、ORACLE_SIDおよびORACLE_HOME環境変数を一時的に設定して、使用するASMインスタンスに適切な値を指定します。

    たとえば、自動ストレージ管理のSIDがOraDB10g+ASMで、ORACLE_BASEディレクトリのasmサブディレクトリにある場合は、次のコマンドを入力して必須設定を作成します。

    • Bourne、BashまたはKornシェルの場合

      $ ORACLE_SID=OraDB10g+ASM
      $ export ORACLE_SID
      $ ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/10.1.0/asm
      $ export ORACLE_HOME
      
      
    • Cシェルの場合

      % setenv ORACLE_SID OraDB10g+ASM
      % setenv ORACLE_HOME /u01/app/oracle/product/10.1.0/asm
      
      
  3. 必要に応じて、SQL*PlusでSYSDBA権限を使用してSYSユーザーとしてASMインスタンスに接続し、インスタンスを開始します。

    # $ORACLE_HOME/bin/sqlplus "SYS/SYS_password as SYSDBA"
    SQL> STARTUP
    
    
  4. 次のコマンドを入力して、既存のディスク・グループ、そのディスク・グループの冗長性レベルおよび各グループの空きディスク領域を表示します。

    SQL> SELECT NAME,TYPE,TOTAL_MB,FREE_MB FROM V$ASM_DISKGROUP;
    
    
  5. この出力から、ディスク・グループと適切な冗長性レベルを識別し、含まれる空き領域を書き留めます。

  6. 必要に応じて、ディスク・デバイスを追加してインストールまたは識別し、前述の項で記述した記憶要件を満たします。


    注意

    既存のディスク・グループにデバイスを追加する場合、そのディスク・グループにある既存のデバイスと同じサイズおよび同じパフォーマンス特性を持つデバイスを使用するようお薦めします。 


手順3: 自動ストレージ管理に使用するDASまたはSANディスク・パーティションの作成

自動ストレージ管理にDASまたはSANディスクを使用するには、そのディスクにパーティション表が必要です。ディスクごとに、全体を含むパーティションを1つのみ作成することをお薦めします。


注意

パーティション化されていれば、任意の物理ディスクを自動ストレージ管理に使用できます。 


手順4: 自動ストレージ管理に使用するディスクの構成

自動ストレージ管理用ディスクを構成する手順は、次のとおりです。

  1. 必要に応じて、ディスク・グループに使用するディスクをインストールし、システムを再起動します。

  2. ディスクが使用可能であることを確認するには、次のコマンドを入力します。

    # file /dev/rdisk/dsk*c
    
    

    このコマンドの出力は、次のようになります。

    /dev/rdisk/dsk0c:       character special (19/38) SCSI #1 "RZ1CB-CA" disk #2
               (SCSI ID #1) (SCSI LUN #0)
    /dev/rdisk/dsk10c:   character special (19/218) SCSI #2 "RZ1DB-CS" disk #4
               (SCSI ID #2) (SCSI LUN #0)
    /dev/rdisk/dsk11c:   character special (19/234) SCSI #2 "RZ1DB-CS" disk #5
               (SCSI ID #3) (SCSI LUN #0)
    /dev/rdisk/dsk12c:   character special (19/250) SCSI #2 "RZ1DB-CS" disk #6
               (SCSI ID #4) (SCSI LUN #0) 
    
    

    このコマンドでは、ディスク全体を表すパーティションcのRAWキャラクタ・デバイス名(/dev/rdisk/dsknc)を含め、システムに連結されている各ディスクの情報が表示されます。

  3. リストから、ディスク・グループに追加するディスク・デバイスのデバイス名を識別します。

  4. ディスクが使用されていないかどうかを調べるには、次のようなコマンドを入力します。

    # /sbin/disklabel dskn
    
    

    このコマンドでは、ディスク上のパーティションの情報が表示され、そのパーティションが使用中かどうかが示されます。

  5. 次のコマンドを入力して、識別したデバイスがAdvFSドメインで使用されていないことを確認します。

    # ls /etc/fdmns/*/*
    
    

    このコマンドでは、AdvFSドメインに含まれるデバイスの情報が、次のようにドメインおよび各ドメインに関連付けられたディスクを示した書式で表示されます。

    /etc/fdmns/domain_name/dsknp
    
    

    この例で、domain_nameはドメインの名前、nはディスク番号、pはパーティション文字です。

  6. 次のコマンドを入力して、デバイスがUFSファイル・システムとしてマウントされていないことを確認します。

    # /sbin/mount
    
    

    自動ストレージ管理ディスク・グループに追加するデバイスは、出力に表示されてはなりません。

  7. 次のコマンドを入力して、識別したデバイスがTru64 UNIX Logical Storage Manager(LSM)ディスク・グループの一部になっていないことを確認します。

    # /sbin/voldisk list
    
    

    DISK名およびGROUP名なしでリストされた、ステータスが不明のディスクはLSMディスクではありません。

  8. 次のようなコマンドを入力して、ディスク・グループを追加するディスクごとに、キャラクタRAWデバイス・ファイルの所有者、グループおよびアクセス権を変更します。

    # chown oracle:dba /dev/rdisk/rdsknc
    # chmod 660 /dev/rdisk/rdsknc
    
    

    この例で、デバイス名にはディスク全体を表すパーティションcを指定します。


    注意

    マルチ・パスのディスク・ドライバを自動ストレージ管理で使用している場合は、ディスクに適切な論理デバイス名にのみアクセス権が設定されていることを確認します。 


  9. 残りのクラスタ・ノードに手順2〜8を繰り返します。

既存のOracleプロセスの停止


注意

Oracle Database 10g製品を既存のOracleホームに追加でインストールするには、Oracleホームで実行中のすべての処理を停止します。Oracle Universal Installerを有効にして特定の実行可能ファイルおよびライブラリを再リンクするには、このタスクを完了する必要があります。 


インストール時にデータベースの作成を選択する場合、ほとんどのインストール・タイプではTCP/IPポート1521とIPCキー値EXTPROCを使用してデフォルトのOracle Net Listenerが構成および開始されます。しかし、既存のOracle Net Listenerプロセスが同じポートまたはキー値を使用している場合には、Oracle Universal Installerは新しいリスナーを構成するのみで開始はできません。新しいリスナー・プロセスがインストール時に確実に開始されるようにするには、Oracle Universal Installerを開始する前にすべての既存のリスナーをシャットダウンする必要があります。

既存のリスナー・プロセスが実行しているかどうかを判別し、必要に応じてシャットダウンする手順は、次のとおりです。

  1. ユーザーをoracleに切り替えます。

    # su - oracle
    
    
  2. 次のコマンドを入力して、リスナー・プロセスが実行中かどうかを判別し、その名前とそのプロセスがインストールされているOracleホーム・ディレクトリを識別します。

    $ ps -ef | grep tnslsnr
    
    

    このコマンドを実行すると、システム上で実行しているOracle Net Listenerに関する情報が表示されます。

    ... oracle_home1/bin/tnslsnr LISTENER -inherit
    
    

    この例では、oracle_home1はリスナーがインストールされているOracleホーム・ディレクトリで、LISTENERはリスナー名です。


    注意

    Oracle Net Listenerが実行されていない場合は、「oracleユーザーの環境の構成」の項を参照して作業を続行してください。 


  3. ORACLE_HOME環境変数を設定し、リスナーの適切なOracleホーム・ディレクトリを指定します。

    • Bourne、BashまたはKornシェルの場合

      $ ORACLE_HOME=oracle_home1
      $ export ORACLE_HOME
      
      
    • Cまたはtcshシェルの場合

      % setenv ORACLE_HOME oracle_home1
      
      
  4. 次のコマンドを入力して、リスナーが使用しているTCP/IPポート番号およびIPCキー値を識別します。

    $ $ORACLE_HOME/bin/lsnrctl status listenername
    


    注意

    リスナーがデフォルト名LISTENERを使用している場合、このコマンドでリスナー名を指定する必要はありません。 


  5. 次のようなコマンドを入力して、リスナー・プロセスを停止します。

    $ $ORACLE_HOME/bin/lsnrctl stop listenername
    
    
  6. この手順を繰り返して、このシステム上で実行しているリスナーを停止します。

oracleユーザーの環境の構成

Oracle Universal Installerは、oracleアカウントから実行します。ただし、Oracle Universal Installerを起動する前に、oracleユーザーの環境を構成する必要があります。環境を構成するには、次の設定が必要です。

oracleユーザーの環境を設定する手順は、次のとおりです。

  1. X端末(xterm)などの新規ターミナル・セッションを開始します。

  2. 次のコマンドを入力して、X Windowアプリケーションがこのシステム上で正しく表示されることを確認します。

    $ xhost fully_qualified_remote_host_name
    
    

    次に例を示します。

    $ xhost somehost.us.acme.com
    
    
  3. ソフトウェアをインストールするシステムにログインしていない場合は、そのシステムにoracleユーザーとしてログインします。

  4. oracleユーザーとしてログインしていない場合は、ユーザーをoracleに切り替えます。

    $ su - oracle
    
    
  5. oracleユーザーのデフォルト・シェルを調べるには、次のコマンドを入力します。

    $ echo $SHELL
    
    
  6. テキスト・エディタでoracleユーザーのシェル起動ファイルを開きます。

    • Cシェル(cshまたはtcsh)の場合

      % vi .login
      
      
  7. 次の行を入力または編集して、デフォルトのファイル・モード作成マスクに値022を指定します。

    umask 022
    
    
  8. ファイル内にORACLE_SIDORACLE_HOMEまたはORACLE_BASE環境変数が設定されている場合は、ファイルから該当する行を削除します。

  9. ファイルを保存してエディタを終了します。

  10. シェル起動スクリプトを実行するには、次のいずれかのコマンドを入力します。

    • Bashシェルの場合

      $ . ./.bash_profile
      
      
    • BourneまたはKornシェルの場合

      $ . ./.profile
      
      
    • Cシェルの場合

      % source ./.login
      
      
  11. ソフトウェアをローカル・システムにインストールしない場合は、次のコマンドを入力し、Xアプリケーションをローカル・システム上に表示するように指示します。

    • Bourne、BashまたはKornシェルの場合

      $ DISPLAY=local_host:0.0 ; export DISPLAY
      
      
    • Cシェルの場合

      % setenv DISPLAY local_host:0.0
      
      

    この例では、local_hostは、Oracle Universal Installerの表示に使用するシステム(ワークステーションまたはPC)のホスト名またはIPアドレスです。

  12. /tmpディレクトリの空きディスク領域が400MB未満であることが判明した場合は、400MB以上の空き領域を持つファイル・システムを識別し、TMPおよびTMPDIR環境変数を設定して、このファイル・システム上の一時ディレクトリを指定します。

    1. df -kコマンドを使用して、十分な空き領域がある適切なファイル・システムを識別します。

    2. 必要な場合は、次のようなコマンドを入力して、識別したファイル・システム上に一時ディレクトリを作成し、そのディレクトリに適切な権限を設定します。

      $ su - root
      # mkdir /mount_point/tmp
      # chmod a+wr /mount_point/tmp
      # exit
      
      
    3. 次のコマンドを入力して、TMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。

      • Bourne、BashまたはKornシェルの場合

        $ TMP=/mount_point/tmp
        $ TMPDIR=/mount_point/tmp
        $ export TMP TMPDIR
        
        
      • Cシェルの場合

        % setenv TMP /mount_point/tmp
        % setenv TMPDIR /mount_point/tmp
        
        
  13. 次のようなコマンドを入力して、ORACLE_BASEおよびORACLE_SID環境変数を設定します。

    • Bourne、BashまたはKornシェルの場合

      $ ORACLE_BASE=/u01/app/oracle
      $ ORACLE_SID=sales
      $ export ORACLE_BASE ORACLE_SID
      
      
    • Cシェルの場合

      % setenv ORACLE_BASE /u01/app/oracle
      % setenv ORACLE_SID sales
      
      

    これらの例で、/u01/app/oracleは前に作成または識別したOracleベース・ディレクトリ、salesはデータベースの名前(通常は5文字以内)です。

  14. データベース記憶域にRAWデバイスを使用する場合、DBCA_RAW_CONFIG環境変数を設定し、RAWデバイス・マッピング・ファイルへのフルパスを指定します。

    • Bourne、BashまたはKornシェルの場合

      $ DBCA_RAW_CONFIG=$ORACLE_BASE/oradata/dbname/dbname_raw.conf
      $ export DBCA_RAW_CONFIG
      
      
    • Cシェルの場合

      % setenv DBCA_RAW_CONFIG=$ORACLE_BASE/oradata/dbname/dbname_raw.conf
      
      
  15. 次のコマンドを入力して、ORACLE_HOMEおよびTNS_ADMIN環境変数が設定されていないことを確認します。

  16. 環境が正しく設定されたことを確認するために、次のコマンドを入力します。

    $ umask
    $ env | more
    
    

    umaskコマンドで値22022または0022が表示され、この項で設定した環境変数が正しい値になっていることを確認します。


戻る 次へ
Oracle
Copyright © 2006 Oracle Corporation.

All Rights Reserved.
目次
目次
索引
索引