Oracle Database Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersインストレーション・ガイド 10g リリース2(10.2) for Microsoft Windows B25248-06 |
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この章では、Oracle Universal Installerを起動する前に完了する必要がある、記憶域の構成作業について説明します。この章で説明する作業は、次のとおりです。
次の手順を実行して、記憶域用の共有ディスクを準備します。
クラスタ内のノード間でデータの共有に使用するすべてのディスクで、書込みキャッシュを無効にする必要があります。書込みキャッシュを無効にするには、次の手順を実行します。
Windows 2003を使用している場合、インストールするOracle製品や他の条件によっては、ディスク自動マウントを有効化する必要があります。
自動マウントを有効化する必要があるのは、次のものを使用する場合です。
自動マウントを有効化するには、次の手順を実行します。
c:¥> diskpart DISKPART> automount enable Automatic mounting of new volumes enabled.
exit
を入力してdiskpart
セッションを終了します。
この項では、Oracle Clusterwareファイル、Oracleデータベース・ソフトウェアおよびデータベース・ファイルの格納でサポートされているオプションについて説明します。この項の内容は次のとおりです。
記憶域オプションを選択する際には、次の概要を参考にしてください。
Oracle Clusterwareファイルの格納には、次の2つの方法があります。
ミラー化された1つのOracle Cluster Registry(OCR)ファイルと、ミラー化された2つの投票ディスク・ファイル用のディスク領域を指定する必要があることに注意してください。
共有ディスクでのOracleデータベースおよびリカバリ・ファイルの格納には、次の3つの方法があります。
リカバリ・ファイルには、データベース・ファイルと同じ記憶域または別の記憶域のどちらでも選択できます。
すべてのインストールに対して、Oracle ClusterwareファイルおよびOracleデータベース・ファイルで使用する記憶域オプションを選択する必要があります。また、インストール中に自動バックアップを有効にする場合は、リカバリ・ファイル(フラッシュ・リカバリ領域)で使用する記憶域オプションを選択する必要があります。各ファイル・タイプに同一の記憶域を使用する必要はありません。
投票ディスク・ファイルを配置する場合、各投票ディスクがハードウェア・デバイスまたはディスク、他のシングル・ポイント障害を共有しないように、構成されていることを確認します。構成されている投票ディスクの絶対多数(半分以上)は使用可能であり、常にOracle Clusterware の動作に応答する必要があります。
フェイルオーバー用にOracle Clusterwareを使用するシングル・インスタンスのOracleデータベース・インストールでは、フェイルオーバー・プロセスに、データベース・ファイルが含まれるディスクのディスマウントおよび再マウントを含めない場合、OCFS、ASMまたは共有RAWディスクを使用する必要があります。
次の表に、Oracle Clusterwareファイル、Oracleデータベース・ファイルおよびOracleデータベースのリカバリ・ファイルを格納するために使用できる記憶域オプションを示します。Oracle Clusterwareファイルには、Oracle Cluster Registry(OCR)およびOracle Clusterwareの投票ディスクが含まれています。Oracleデータベース・ファイルには、データ・ファイル、制御ファイル、REDOログ・ファイル、サーバー・パラメータ・ファイルおよびパスワード・ファイルが含まれています。
記憶域オプション |
サポート対象ファイルのタイプ |
||
---|---|---|---|
Oracle Clusterware | データベース | リカバリ | |
自動ストレージ管理 |
不可 |
可 |
可 |
クラスタ・ファイル・システム(OCFS) |
可 |
可 |
可 |
共有RAW記憶域 |
可 |
可 |
不可 |
次のガイドラインに従って、各ファイル・タイプで使用する記憶域オプションを選択します。
Oracleデータ・ファイルをOCFSに格納する場合は、次のガイドラインに従って格納先を決定します。
パフォーマンスおよび信頼性を高めるために、複数の物理デバイスでRAIDデバイスまたは論理ボリュームを選択し、すべてをストライプ化およびミラー化する方法(SAME)を実装します。
この方法によって、物理I/Oを分散させ、別々のデバイスで個々に制御ファイルを作成して、信頼性を向上できます。また、Oracle Optimal Flexible Architecture(OFA)のガイドラインを完全に実装できます。この方法を実装するには、インストール中にアドバンスト・データベース作成オプションまたはカスタム・インストール・タイプのいずれかを選択する必要があります。
本番データベースでは、作成するデータベースの用途に応じて、ディスク領域の要件を見積もる必要があります。
Oracleリカバリ・ファイルをクラスタ・ファイル・システムに格納する場合、次のガイドラインに従って格納先を決定します。
ディスク領域要件は、フラッシュ・リカバリ領域に対して設定(DB_RECOVERY_FILE_DEST_SIZE
初期化パラメータで指定)された、デフォルトのディスク割当て制限です。
カスタム・インストール・タイプまたはアドバンスト・データベース構成オプションを選択すると、ディスク割当て制限に、異なる値を指定できます。データベースを作成した後、Oracle Enterprise Managerを使用して、別の値を指定することもできます。
ディスクの記憶域オプションを決定したら、次の作業をここに示す順序どおりに実行する必要があります。
「CVUを使用した使用可能な共有記憶域の検証」を参照してください。
クラスタ内のすべてのノードで使用可能なすべての共有ファイル・システムを検証するには、次のCVUコマンドを使用します。
cluvfy comp ssa -n node_list
インストール・メディアのフルパス名およびruncluvfy.bat
コマンドを使用します。node_list
には、クラスタ内のノードのカンマ区切りリストを指定します。次の例は、node1
およびnode2
の2ノードで構成されているシステムで、インストール・メディアがF:ドライブにある場合を示しています。
F:¥> clusterware¥cluvfy¥runcluvfy.bat comp ssa -n node1,node2
クラスタ内の特定のノードと特定の共有記憶域タイプの間の共有アクセス性を検証する場合は、次のコマンド構文を使用します。
cluvfy comp ssa -n node_list -s storageID_list
前述の構文で、node_list
変数は、カンマで区切られた検証するノードのリストで、storageID_list
変数は、検証するファイル・システム・タイプで管理されるストレージ・デバイスIDのリストです。
管理者権限でWindowsにログインして、次の手順を実行します。手順は、Oracle Cluster File System(OCFS)とRAWデバイスで異なります。
データベース・ファイルに自動ストレージ管理(ASM)を使用する場合は、Oracleホーム、Oracle Cluster Registry(OCR)および投票ディスクの記憶域に関連する作業のみの実行が必要です。
Oracleホームおよびデータ・ファイルにOCFSを使用する場合は、次のパーティションを準備してから、OUIを起動しOracle Clusterwareをインストールする必要があります。
Oracle Clusterwareに必要なOCRおよび投票ディスクも、OCFSデータ・ファイル・ディレクトリ(datafile_disk
¥cdata¥
clustername
)に格納されます。datafile_disk
はOCFSパーティションで、clustername
はクラスタ名です。
Oracle Universal Installer(OUI)では、Oracle Cluster Registry(OCR)またはOracle Clusterware投票ディスク用のデフォルトの格納先は提供されません。ファイル・システムにこれらのファイルを作成する場合は、この項で説明する手順を実行して、OCFS用の共有ディスクRAWパーティションを設定します。Windowsでは、RAWパーティションを論理ドライブと呼びます。パーティション作成の詳細は、ディスク管理ツールからWindowsオンライン・ヘルプを参照してください。
OCFSを使用する場合、投票ディスク用のパーティションを作成する必要はありません。OCFSは、投票デバイスをファイルに格納します。
OCFSで使用するパーティションの数は、パフォーマンスに影響します。そのため、作成するパーティションは、選択するOCFSオプションで最低限必要な数にする必要があります。
必要なパーティションを作成するには、次の手順を実行します。
RAWデバイスを使用するには、投票ディスク用に256MB、OCR用に256MBの2つのパーティションを作成します。データ・ファイルにOCFSを使用していない場合は、データ・ファイル用のRAWパーティションも作成します(「RAW論理ボリュームまたはRAWパーティションの構成」を参照)。
この項では、ASMで使用するディスクの構成方法について説明します。ディスクを構成する前に、必要なディスクの数と空きディスク領域の大きさを判断する必要があります。
次の項では、要件の確認およびディスクの構成方法について説明します。
次の手順の概要に従って、自動ストレージ管理を構成します。
自動ストレージ管理を使用するための記憶域要件を指定するには、必要なデバイス数およびディスクの空き領域を確認する必要があります。この作業を実行するには、次の手順を実行します。
インストール時に自動バックアップを有効にする場合、フラッシュ・リカバリ領域にASMディスク・グループを指定して、リカバリ・ファイルの記憶域メカニズムとして自動ストレージ管理を選択できます。インストール時に選択するデータベースの作成方法に応じて次のいずれかを選択します。
インストール後にデータベース・コンフィギュレーション・アシスタントを使用してデータベースを作成する場合に、同じ選択内容を使用できます。
自動ストレージ管理ディスク・グループに選択した冗長レベルによって、ASMでディスク・グループ内のファイルをミラー化する方法および必要となるディスク数とディスク領域が決定されます。冗長レベルは、次のとおりです。
外部冗長ディスク・グループでは、最小で1台のディスク・デバイスが必要です。外部冗長のディスク・グループで有効なディスク領域は、全デバイスのディスク領域の合計です。
自動ストレージ管理は外部冗長ディスク・グループ内のデータをミラー化しないため、このタイプのディスク・グループのディスク・デバイスとしては、RAIDのみを使用するか、または同様にデバイス独自のデータ保護メカニズムを持つデバイスを使用することをお薦めします。
標準冗長ディスク・グループでは、自動ストレージ管理はデフォルトで双方向のミラー化を使用し(3方向でミラー化される制御ファイルは除く)、パフォーマンスおよび信頼性を向上させます。標準冗長ディスク・グループでは、最小で2台のディスク・デバイスまたは2つの障害グループが必要です。標準冗長のディスク・グループで有効なディスク領域は、全デバイスのディスク領域の合計の半分です。
ほとんどの使用環境では、標準冗長ディスク・グループを使用することをお薦めします。
高冗長ディスク・グループでは、自動ストレージ管理はデフォルトで3方向のミラー化を使用してパフォーマンスを向上させ、最高レベルの信頼性を提供します。高冗長ディスク・グループでは、最小で3台のディスク・デバイス(または3つの障害グループ)が必要です。高冗長のディスク・グループで有効なディスク領域は、全デバイスのディスク領域の合計の3分の1です。
高冗長ディスク・グループでは、高レベルのデータ保護が提供されますが、この冗長レベルの使用を決定する前に、追加するストレージ・デバイスのコストを考慮する必要があります。
次の表を使用して、使用環境に必要なディスクの最小台数およびディスクの最小領域を決定します。
冗長レベル | ディスクの最小台数 | データ・ファイル | リカバリ・ファイル | 合計 |
---|---|---|---|---|
外部 |
1 |
1.15GB |
2.3GB |
3.45GB |
標準 |
2 |
2.3GB |
4.6GB |
6.9GB |
高 |
3 |
3.45GB |
6.9GB |
10.35GB |
ASMインスタンスがすでにシステムに存在する場合は、これらの記憶域要件を満たすために、既存のディスク・グループを使用することができます。インストール時、必要に応じて、既存のディスク・グループにディスクを追加できます。
次の項では、既存ディスク・グループの指定方法およびそのディスク・グループが持つ空きディスク領域の確認方法について説明します。
標準または高冗長ディスク・グループを使用する場合は、カスタム障害グループのディスク・デバイスを関連付けることによって、ハードウェア障害に対するデータベースの保護を強化できます。障害グループには、障害の可能性のある共通のメカニズムを共有しているASMディスクを定義します。ASM障害グループの詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
データベース・ファイルまたはリカバリ・ファイルの記憶域として自動ストレージ管理を使用する場合に、自動ストレージ管理ディスク・グループがすでに存在する場合は、選択したインストール方法に応じて、次のいずれかを選択します。
インストール後にデータベース・コンフィギュレーション・アシスタントを使用してデータベースを作成する場合に、同じ選択内容を使用できます。
既存のASMディスク・グループが存在するかどうか、またはディスク・グループに十分なディスク領域があるかどうかを判断するために、Oracle Enterprise ManagerのGrid ControlまたはDatabase Controlを使用できます。また、次の手順も使用できます。
OracleASMService+ASM
n
サービスが起動されていることを確認します。n
は、ノードの数です。
ORACLE_SID
に、使用するASMインスタンスに対して適切な値を指定します。たとえば、ASM SID を+ASM1
とした場合、次の設定を入力します。
C:¥> set ORACLE_SID = +ASM1
AS
SYSDBA
権限を持つSYS
ユーザーとして自動ストレージ管理インスタンスに接続し、必要に応じて次のコマンドでインスタンスを起動します。
C:¥> sqlplus "SYS/SYS_password as SYSDBA" SQL> STARTUP
SQL> SELECT NAME,TYPE,TOTAL_MB,FREE_MB FROM V$ASM_DISKGROUP;
自動ストレージ管理にDASまたはSANディスクを使用するには、ディスクにパーティション表が必要です。各ディスクごとに全部で1つのパーティション(ディスク全体を含む)を作成することをお薦めします。
Microsoft Computer Managementまたはコマンドライン・ツールdiskpart
を使用して、パーティションを作成することをお薦めします。パーティションはドライブ文字を指定しないで作成してください。パーティションを作成すると、ディスクを構成できます。
DAS(Direct Attached Storage)またはSAN(Storage Area Network)ストレージとともに自動ストレージ管理を使用するには、ディスクにヘッダーがスタンプされている必要があります。対話型モードでOracleデータベースをインストールする場合は、インストール・プロセス中に、Oracle Universal Installerによってディスクのヘッダーが構成されます。
ただし、非対話型モードでOracleデータベースをインストールする場合は、インストール前に、asmtoolg
(GUI)またはasmtool
(コマンドライン)を使用して、ディスクを手動で構成する必要があります。また、インストール後に、これらのツールを使用してディスクを再構成することもできます。asmtoolg
およびasmtool
ユーティリティは、パーティション化されたディスクに対してのみ動作します。パーティション化されていないディスクには、自動ストレージ管理は使用できません。
次の項では、asmtoolg
およびasmtool
の機能とコマンドについて説明します。
asmtoolg
およびasmtool
ツールは、ディスクに意味のある永続的な名前を関連付けることによって、自動ストレージ管理でのそれらのディスクの使用を容易にします。自動ストレージ管理は、ディスク・グループを同時に、より簡単に操作するためにディスク文字列を使用します。asmtoolg
またはasmtool
で作成された名前を使用すると、Windowsのドライブ文字を使用するよりも操作が簡単になります。
asmtoolg
またはasmtool
で作成されたすべてのディスク名は、接頭辞ORCLDISK
で始まり、ユーザー定義の接頭辞(デフォルトはDATA
)と、識別を目的としたディスク番号が続きます。¥¥.¥ORCLDISK
prefixn
という名前を指定すると、これらを、RAWデバイスとして自動ストレージ管理インスタンスで使用できます。prefix
はDATA
またはユーザー指定の値のいずれかで、n
はディスク番号です。
asmtoolgを使用してディスクを構成する場合は、「asmtoolgの使用(Graphical User Interface)」を参照してください。asmtoolを使用してディスクを構成する場合は、「asmtool(コマンドライン)の使用」を参照してください。
asmtoolg
は、デバイス名を作成するためのグラフィカル・インタフェースです。asmtoolg
を使用して、自動ストレージ管理で使用可能なデバイスを追加、変更、削除および調査します。
ディスク・スタンプを追加または変更するには、次の手順を実行します。
db¥asmtool
に移動し、asmtoolg
をダブルクリックします。Oracleデータベースがすでにインストールされている場合は、ORACLE_BASE
¥
ORACLE_HOME
¥
bin
に移動して、asmtoolg
をダブルクリックします。
asmtoolg
によって、システムで使用可能なデバイスが表示されます。認識されていないディスクは、「Candidate device」としてラベル付けされます。RAWデバイス・ファイルは、「Oracle raw device file」としてラベル付けされます。スタンプされた自動ストレージ管理ディスクは、「Stamped ASM disk」としてラベル付けされ、スタンプされていない自動ストレージ管理ディスクは、「Unstamped ASM disks」としてラベル付けされます。また、このツールは、ディスクをWindowsで認識されるファイル・システム(NTFSなど)としても表示します。これらはのディスクは、ASMディスクとしては使用できないため、選択できません。また、Microsoftダイナミック ディスクもASMディスクとしては使用できません。
必要に応じて、「論理ボリューム用のパーティションの作成」の手順を実行し、ASMインスタンスのディスク・パーティションを作成します。
自動ストレージ管理は、簡単に使用できるように、任意の接頭辞に対して選択されたすべてのデバイスに一意のスタンプを生成できます。スタンプは、指定した接頭辞と数値を連結して生成されます。たとえば、接頭辞がDATA
の場合、最初の自動ストレージ管理リンク名はORCLDISKDATA0
となります。
また、個々のデバイスのスタンプも指定できます。
ディスク・スタンプを削除するには、次の手順を実行します。
「delete」オプションは、ディスクがスタンプされている場合にのみ使用できます。「delete」画面には、スタンプされたすべての自動ストレージ管理ディスクが表示されます。
asmtool
は、ディスクをスタンプするためのコマンドライン・インタフェースです。asmtoolには、次のオプションがあります。
オプション | 説明 | 例 |
---|---|---|
|
スタンプを追加または変更します。ハード・ディスク、パーティションおよび新しいスタンプ名を指定する必要があります。ディスクがRAWデバイスであるか、またはディスクに既存の自動ストレージ管理スタンプが含まれている場合は、 必要に応じて、「論理ボリューム用のパーティションの作成」の手順を実行し、ASMインスタンスのディスク・パーティションを作成します。 |
asmtool -add [-force] |
|
共通の接頭辞を使用してスタンプを追加または変更し、自動的にスタンプを生成されます。スタンプは、指定した接頭辞と数値を連結して生成されます。ディスクがRAWデバイスであるか、またはディスクに既存の自動ストレージ管理スタンプが含まれている場合は、 |
asmtool -addprefix ORCLDISKASM [-force] |
|
使用可能なディスクを表示します。スタンプ、Windowsデバイス名およびディスク・サイズ(MB)が表示されます。一部のディスクはファイル・システムであるため、スタンプできません。ディスクがRAWデバイスであるか、またはディスクに既存のASMスタンプが含まれている場合は、 |
asmtool -list [-force] |
|
ディスクから既存のスタンプを削除します。 |
asmtool -delete ORCLDISKASM0 ORCLDISKASM1... |
この項の内容は次のとおりです。
次の表に示す論理ボリュームを作成します。Oracleデータベースをインストールするには、これらのボリュームを作成する必要があります。
RAWボリュームまたはパーティションを作成および構成するには、オペレーティング・システムまたはサード・パーティ・ベンダーによって提供されるディスク管理ツールを使用します。次の管理ツールは、オペレーティング・システムによって提供されます。
このツールにアクセスするには、コマンド・プロンプトでdiskmgmt.msc
と入力します。または、「スタート」メニューから、「プログラム」→「管理ツール」→「コンピュータの管理」を選択します。次に、「記憶域」ツリーの「ディスクの管理」ノードを選択します。
このツールにアクセスするには、コマンド・プロンプトでdiskpart.exe
と入力します。
diskpart
ツールのcreate partition
コマンドを使用して、プライマリ・パーティション、拡張パーティションまたは論理ドライブを作成できます。
次の例では、diskpart
ツールを使用して、disk 100に32MBの拡張パーティションを作成します。この構文で、diskpart.exe
は、ディスクを管理するためのコマンドライン・ツールです。
c:¥> diskpart.exe DISKPART> select disk 100 DISKPART> create partition extended size=32
注意: パーティションに関する次の制限に注意してください。
これらの制限のため、プライマリ・パーティションではなく拡張パーティションを使用する方が適した場合があります。 |
ボリュームの作成後、Oracleデータベースに論理名を割り当てます。コマンドラインからimportSYMLinks
を使用して、またはOracle Object Link Managerを使用して、名前をパーティションに割り当てることができます。Oracle Object Link Managerを使用して、対応するRAWパーティションへの永続シンボリック・リンクを作成するには、コマンドCRS_home
¥bin¥GUIOracleObjManager.exe
を実行します。
データベース・コンフィギュレーション・アシスタント(DBCA)で各データベース・ファイルに適切なRAWパーティションのシンボリック・リンクを識別できるようにするには、次の手順を実行し、RAWデバイス・マッピング・ファイルを作成する必要があります。
C:¥>set ORACLE_BASE = E:¥oracle
C:¥>mkdir E:¥oracle¥dbname
dbname
は、以前選択したデータベースの名前です。
%ORACLE_BASE%¥
dbname
ディレクトリに変更します。
conf.txt
というファイルを作成します。このファイルには、次の特性があります。
database_object_identifier = symbolic link name
undotbs
n
)と2つのREDOログ・ファイル(redo
n
_1
、redo
n
_2
)を指定する必要があります。n
はインスタンス番号です。
control1
、control2
)を指定します。次の構文は、2インスタンスのOracle RACクラスタに対するマッピング・ファイルの例です。
system=¥¥¥¥.¥¥dbname_SYSTEM sysaux=¥¥¥¥.¥¥dbname_SYSAUX spfile=¥¥¥¥.¥¥dbname_SPFILE users=¥¥¥¥.¥¥dbname_USERS temp=¥¥¥¥.¥¥dbname_TEMP undotbs1=¥¥¥¥.¥¥dbname_UNDOTBS1 undotbs2=¥¥¥¥.¥¥dbname_UNDOTBS2 control1=¥¥¥¥.¥¥dbname_CONTROL1 control2=¥¥¥¥.¥¥dbname_CONTROL2 redo1_1=¥¥¥¥.¥¥dbname_REDO1_1 redo1_2=¥¥¥¥.¥¥dbname_REDO1_2 redo2_1=¥¥¥¥.¥¥dbname_REDO2_1 redo2_2=¥¥¥¥.¥¥dbname_REDO2_2 example=¥¥¥¥.¥¥dbname_EXAMPLE pwdfile=¥¥¥¥.¥¥dbname_pwdfile
C:¥>set DBCA_RAW_CONFIG=E:¥oracle¥dbname¥conf.txt
データベース・ファイルにOCFSまたはASMを使用した場合、データベースは、デフォルトで、Oracleデータベースが管理するファイルを使用して作成されます。また、カスタム・インストール・タイプまたはアドバンスト・データベース作成オプションを選択した場合も、Oracleが管理するファイルの使用を選択できます。この機能を使用する場合は、データベース・ファイルの作成または削除時に、ファイル名のかわりにデータベース・オブジェクト名のみを指定する必要があります。
Oracle Managed Filesを使用可能にするには、設定の手順を実行する必要があります。
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