Oracle Database インストレーション・ガイド 10gリリース2(10.2) for Microsoft Windows(32-bit) B25255-04 |
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この章では、Oracle Database 10gリリース2(10.2) for Windowsの新機能および廃止になった機能について説明し、追加情報の参照先を示します。現在のリリースに移行するユーザーに役立つように、旧リリースの新機能および廃止になった機能の情報も引き続き記載されています。
次の各項では、Oracle Databaseの新機能について説明します。
Oracle Databaseは、リリース10.2.0.3を使用した場合、Windows Vistaでサポートされます。10.2.0.3メディア・パックおよびOracle Technology NetworkのWebサイトから入手可能なOracle Database 10gリリース2(10.2.0.3)for Microsoft Windows Vistaのメディアを使用します。Oracle Database 10gリリース2(10.2)for Microsoft Windowsのメディアを使用してWindows VistaにOracle Databaseをインストールしないでください。
Oracle Data Provider for .NETをWindows Vistaで実行するには、.NET Frameworkバージョン1.1をインストールする必要があります。
この項の項目は次のとおりです。
Oracle Data Provider for .NET10gリリース2(10.2)には次の機能が追加されています。
この機能は、OracleConnection.ClientId
プロパティを公開します。これにより、Oracle Virtual Private Database(VPD)とアプリケーション・コンテキストのサポートが得られます。クライアント識別子によって、仮想プライベート・データベース構成タスクを簡略化できます。
Oracle Data Provider for .NETで、.NET Framework 1.1版のActiveX Data Objects .NET(ADO.NET)機能を利用できるようになりました。
この機能により、アプリケーション・ドメインにある1つのプールまたはすべてのプール内の接続をアプリケーションで消去できます。接続をリフレッシュし、無効なすべての接続のプールを消去できます。さらに、アプリケーションですべてのプールをまとめて破棄できます。
データベース変更通知機能により、問合せ結果セット、スキーマ・オブジェクト、データベースの状態に変更があった場合にアプリケーションは常に通知を受け取ることができます。これにより、データベース・キャッシュ(たとえば、Oracle Data Provider for .NETの中間層のキャッシュであるADO.NET DataSet)の妥当性をアプリケーションで維持できます。
Oracle Data Provider for .NETでは、接続に関連する次の新機能を使用できます。
この機能により、Oracle Data Provider for .NETアプリケーションでPL/SQLストアド・プロシージャまたはファンクションからREF CURSOR
オブジェクトを取得して、それらのオブジェクトを別のストアド・プロシージャまたはファンクションに渡すことができます。
Oracle Data Provider for .NETでは、LOBパフォーマンスに次の拡張機能が追加されました。
Oracle Database Extensions for .NETに次の新機能が追加されました。
サーバー側のOracle Data Provider for .NETによって、.NETストアド・プロシージャおよびファンクションからのデータ・アクセスが可能になります。これらのプロシージャおよびファンクションは、Windows上のOracle Databaseに組み込まれた新機能のOracle Database Extensions for .NETによって有効になります。
Oracle Databaseは、同じコンピュータ上でOracleデータベース・プロセスの外部にある外部プロセス内のMicrosoft Common Language Runtime(CLR)をホストします。Oracle DatabaseをMicrosoft Common Language Runtime(CLR)に統合することで、Windows 2000、Windows 2003およびWindows XPで実行しているOracle Databaseで.NETストアド・プロシージャをアプリケーションから実行できます。
Oracle Real Application Clusters(RAC)環境の分散トランザクションは、障害を検出して、フェイルオーバー・プロセスおよびフェイルバック・プロセスを自動的に開始します。
このリリースから、Oracle Cluster Ready Services(CRS)が次のように変更されます。
Oracle Data Provider for .NETリリース10.1.0.3の新機能は次のとおりです。
次の2つの機能によって、コマンド取消し機能が拡張されます。
CommandTimeout
は、コマンド実行後に指定時間が経過したときにそのコマンドの実行を取り消します。
Cancel
メソッドをアプリケーションで明示的にコールすることによって、コマンドの実行を終了できます。
この機能を使用して、セッションごとにPL/SQL文のキャッシュを提供し、管理します。サーバー上では、セッション中に文を再解析しなくてもカーソルを使用する準備ができることを意味します。文のキャッシュを接続プーリングと一緒に使用し、パフォーマンスとスケーラビリティを改善できます。
このメソッドは、データベースにパラメータ情報を問い合せることによって、ストアド・プロシージャまたはファンクションを表すOracleCommand
コード用のパラメータ・コレクションを用意します。
これらの拡張機能は、Microsoft .NET Framework 1.1に導入された新しいADO.NET機能を公開します。
Oracle Database 10gリリース1(10.1)に付属していた次のOracle Database 10gリリース2(10.2)コンポーネントは、Oracle Database 10gリリース2(10.2)のインストールでは使用できません。
かわりにOracle Database Recovery Manager(RMAN)を使用します。
この項の項目は次のとおりです。
自動ストレージ管理機能により、個々のディスク・デバイスの集合から1つのディスク・グループを作成できます。
ユーザーがOracle Database 10gリリース2(10.2)データベースにリモート・ログインを試みると、パスワードは自動的に暗号化されてから、リモート・データベースに送信されます。
Data Pump ImportおよびData Pump Exportという2つの新しいユーティリティが、Oracleデータベース間のファイル転送の高速化を実現します。従来のファイル転送ユーティリティ、ImportおよびExportは、旧リリースのOracleソフトウェアで作成されたOracleデータベースで使用するために残されています。
Oracle Call Interface(OCI)のInstant Client機能は、OCIのインストールを簡略化します。Instant Clientモードのアクティブ化は、Instant Clientデータ共有ライブラリをロードする機能にのみ依存します。Instant Clientでは、オペレーティング・システムのダイナミック・ローダーによりロードする必要があるのは、2つのダイナミック・リンク・ライブラリのみです。
ラージ・ページ・サポートにより、Windows Server 2003上で実行される、メモリーを多く使用するインスタンスのパフォーマンスが向上します。新たに導入されたオペレーティング・システム・サポートを利用することで、Oracle Databaseでは、リソースのアドレス指定をするプロセッサ・メモリーをより効率的に使用できるようになりました。
Oracle Data Provider for .NET(ODP.NET) 10gリリース2(10.2)には、次の新機能があります。
Oracle Data Provider for .NETはグリッド対応であるため、開発者はアプリケーション・コードを変更しなくても、Oracleデータベース・グリッドのサポートを利用できます。
Oracle Data Provider for .NETでは、データベース固有の新しいデータ型BINARY_FLOAT
およびBINARY_DOUBLE
をサポートします。
Oracle Data Provider for .NETは、複数のOracleホームにインストールできます。複数のホームを使用可能にするには、一部のOracle Data Provider for .NETファイルにバージョン番号を含め、HOME
ID
を使用する必要があります。
XMLType
データ型のサポートOracle Data Provider for .NETでは、スキーマベースの固有のXMLType
をサポートします。
Oracle Enterprise Manager 10g Database Controlは、データベースと同じOracleホームにインストールされ、スタンドアロンのOracle Containers for Java(OC4J)インスタンスをサポートします。
関連項目
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Oracle Home Selectorは、「スタート」メニューから使用できなくなりました。かわりに、Oracle Home Selectorに似た機能を持つOracle Universal Installerを使用します。
Oracle Objects for OLE(OO4O) 10gリリース2(10.2)には、次の新機能と更新された機能があります。
Oracle Objects for OLEはグリッド対応であるため、開発者はアプリケーション・コードを変更しなくても、Oracleデータベース・グリッドのサポートを利用できます。
Oracle Objects for OLE 10gリリース2(10.2)は、BINARY_DOUBLE
データ型およびBINARY_FLOAT
データ型をサポートするようになりました。これらのデータ型のインスタンスは、データベースからフェッチしたり、ストアド・プロシージャやファンクションを含むSQL文やPL/SQLブロックに、入力変数または出力変数として渡すことができます。
Oracle Objects for OLEは、Oracle Database 10gリリース2(10.2)より、複数のOracleホームにインストールできるようになりました。ただし、COMコンポーネントであるため、コンピュータでアクティブにできるのは1つのインスタンスのみです。つまり、現行(最新)のインストールは、前のインストールを非アクティブにします。
複数のホームを使用可能にするには、HOME
ID
を使用する必要があります。また、一部のOracle Objects for OLEファイルには、バージョン番号が含まれます。
Oracle Provider for OLE DB 10gリリース2(10.2)には、次の新機能があります。
Oracle Provider for OLE DBはグリッド対応であるため、開発者はアプリケーション・コードを変更しなくても、Oracleデータベース・グリッドのサポートを利用できます。
Oracle Provider for OLE DBは、Oracle Database 10gリリース2(10.2)より、複数のOracleホームにインストールできるようになりました。ただし、COMコンポーネントであるため、コンピュータでアクティブにできるのは1つのインスタンスのみです。つまり、現行(最新)のインストールは、前のインストールを非アクティブにします。
複数のホームを使用可能にするには、一部のOracle Provider for OLE DBファイルにバージョン番号を含め、HOME
ID
を使用する必要があります。
このリリースには、エンタープライズ・スケジュール機能を提供する新しいデータベース・スケジューラであるOracle Schedulerが含まれています。OracleJobScheduler
サービスを使用して、外部ジョブを開始できます。このサービスは、デフォルトでは使用できません。この外部ジョブ機能を使用するには、管理者が、このサービスを実行する必要のあるユーザー・アカウントのユーザー名およびパスワードを設定し、サービスを使用可能にする必要があります。
Oracle Services for Microsoft Transaction Serverは、Oracle Provider for OLE DBを介したOracle Data Provider for .NETおよびOracle ODBCドライバを介したODBC.NETにより、.NETトランザクション・アプリケーションをサポートします。
次のコンポーネントは、このリリースで名前が変更されました。
Oracle9iリリース2(9.2.0)に付属していた次のOracle Database 10gリリース1(10.1)コンポーネントは、Oracle Database 10gリリース1(10.1)のインストールでは使用できません。
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