Oracle Database インストレーション・ガイド 10gリリース2(10.2) for Microsoft Windows(32-bit) B25255-04 |
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この章の内容は、次のとおりです。
Oracle Databaseソフトウェアはインストール・メディアで配布されますが、Oracle Technology Network(OTN)のWebサイトからもダウンロードできます。ほとんどの場合は、Oracle Universal InstallerのGraphical User Interface(GUI)を使用してソフトウェアをインストールします。ただし、サイレントまたは非対話モードでレスポンス・ファイルを指定することにより、このGUIではなく、Oracle Universal Installerを使用してインストールを完了することもできます。
インストールを開始する前に、第2章「Oracle Databaseインストール前の要件」および
「コンポーネント固有のインストール・ガイドラインの参照」に説明されている要件をすべて満たします。
さらに、次の問題を検討します。
次は、Windows Vistaでのインストールに関する考慮事項です。
Oracle Databaseの複数のインストールを実行する必要がある場合は、次のいずれかの方法を使用してOracle Databaseをインストールできます。
関連項目
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コンピュータ上に他のコンポーネントがある場合は、次の手順に従います。
プライマリ ドメイン コントローラ(PDC)またはバックアップ ドメイン コントローラ(BDC)にインストールする場合は、Domain Administratorsグループのメンバーとしてログオンします。
ORACLE_HOME
環境変数が存在する場合は、削除します。環境変数の削除の詳細は、Microsoftのオンライン・ヘルプを参照してください。
Oracleサービス(Oraで始まる名前)が存在し、状態が「開始」の場合は、それらを停止します。特に、すべてのOracleリスナー・サービスが停止していることを確認します。
256MBのRAMと512MBの仮想メモリーを持つコンピュータにOracle Databaseをインストールする場合、次の制限があります。
メモリーと仮想メモリーの最小限の要件(256MBと512MB)のみを満たすコンピュータには、データベースをインストールしないでください。選択するインストール・タイプに応じて、次のガイドラインに従ってください。
インストール後、必要に応じてコンフィギュレーション・アシスタントを実行します。
Oracle Universal Installerを起動する前に、次のガイドラインを参照してください。
以前のOracleリリースでこのリリースのコンポーネントをインストールする場合は、Oracle Universal Installerを使用しないでください。
Oracle ClusterwareまたはOracle Real Application Clustersがシステムにインストール済の場合は、Oracle Universal Installerによって「ハードウェアのクラスタ・インストール・モードの指定」ウィンドウが表示されます。Oracle Real Application Clustersをインストールしない場合は、このウィンドウで「ローカル・インストール」を選択する必要があります。
Oracle Internet Directoryを使用できるようにOracle Label Securityを構成するには、Oracle Database Configuration Assistantの実行時にOracle Internet Directoryオプションを選択します。Oracle Label Securityを既存のOracleホームにインストールする場合は、Oracleホーム内の各データベースを停止します。
Oracle DatabaseがすでにインストールされているOracleホーム・ディレクトリにOracleソフトウェアを再インストールする場合は、開始する前に、すでにインストールされていたOracle Partitioningなどのコンポーネントもすべて再インストールする必要があります。
Oracle Databaseソフトウェアはインストール・メディアで配布されますが、Oracle Technology Network(OTN)のWebサイトからもダウンロードできます。Oracle Databaseは、次のシナリオを使用してアクセスおよびインストールできます。
Oracle DatabaseをインストールするコンピュータにDVDドライブがない場合は、リモートDVDドライブからインストールを実行できます。次の手順を完了する必要があります。
使用するリモートDVDドライブで、共有アクセスを可能にする必要があります。これを設定するには、DVDドライブがあるリモート・コンピュータで次の手順を実行します。
dvd
などの共有名を指定します。この名前は、ローカル・コンピュータでDVDドライブをマッピングする際に使用します。「手順2: ローカル・コンピュータでのDVDドライブのマッピング」に記載されている手順1のdを参照してください。
ローカル・コンピュータで次の手順を実行して、リモートDVDドライブをマッピングし、マッピングされたドライブからOracle Universal Installerを実行します。
¥¥remote_hostname¥share_name
各項目の意味は次のとおりです。
remote_hostname
は、DVDドライブのあるリモート・コンピュータの名前です。
share_name
は、前述の手順4で入力した共有名です。次に例を示します。
¥¥computer2¥dvd
Oracle Databaseをリモート・コンピュータでインストールおよび実行(リモート・コンピュータにハード・ドライブがあり、Oracle Databaseコンポーネントを実行)する場合、コンピュータへの物理アクセスがなくても、リモート・コンピュータでVNCやSymantec pcAnywhereなどのリモート・アクセス・ソフトウェアを実行していれば、リモート・コンピュータでインストールを実行できます。ローカル・コンピュータでもリモート・アクセス・ソフトウェアを実行する必要があります。
次の2つの方法のいずれかで、リモート・コンピュータにOracle Databaseをインストールできます。
Oracle Database DVDの内容をハード・ドライブにコピーした場合は、ハード・ドライブからソフトウェアをインストールできます。
ハード・ドライブからリモート・コンピュータにソフトウェアをインストールする手順は、次のとおりです。
DVDをローカル・コンピュータ上のドライブに挿入し、DVDからインストールできます。
リモートDVDドライブからリモート・コンピュータにソフトウェアをインストールする手順は、次のとおりです。
リモート・コンピュータで、ドライブレターを共有DVDドライブにマッピングします。リモート・コンピュータでこの操作を行うには、リモート・アクセス・ソフトウェアを使用します。
これらの手順については、「リモートDVDドライブからのインストール」で説明しています。
Oracle Technology Network(OTN)からインストール・ファイルをダウンロードし、ハード・ディスクに展開できます。
インストール・ファイルをダウンロードする手順は、次のとおりです。
http://www.oracle.com/technology/software/
OraDB10g
など)を作成します。
インストール・メディアの内容をハード・ディスクにコピーする手順は、次のとおりです。
c:¥> install¥database
ほとんどの場合は、Oracle Universal InstallerのGraphical User Interface(GUI)を使用してOracle Databaseをインストールします。この項では、Oracle Universal InstallerのGUIを実行して大半のデータベース・インストールを実行する方法について説明します。
関連項目
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Oracle Databaseソフトウェアをインストールする手順は、次のとおりです。
プライマリ ドメイン コントローラ(PDC)またはバックアップ ドメイン コントローラ(BDC)にインストールする場合は、Domain Administratorsグループのメンバーとしてログオンします。
ORACLE_HOSTNAME
システム環境変数を作成します。Oracle Databaseをインストールするコンピュータのホスト名を指すように、この変数を設定します。 database
ディレクトリにナビゲートします。あるいは、インストール・ファイルをダウンロードまたはコピーしたディレクトリにナビゲートします。 サポートされているすべてのWindowsプラットフォームでは、Oracle Databaseのインストールに同じインストール・メディアを使用します。
setup.exe
をダブルクリックし、Oracle Universal Installerを起動します。
表3-1にリストされている後続ウィンドウの表示は、選択したインストール方法によって異なります。ウィンドウが表示される順序は、選択したオプションによって決まります。
SYS
アカウントのパスワードにはchange_on_install
を使用しないこと。
SYSTEM
アカウントのパスワードにはmanager
を使用しないこと。
SYSMAN
アカウントのパスワードにはsysman
を使用しないこと。
DBSNMP
アカウントのパスワードにはdbsnmp
を使用しないこと。
change_on_install
、manager
、sysman
またはdbsnmp
をパスワードとして使用しないこと。
対話モードでのOracle Database Configuration AssistantまたはOracle Netコンフィギュレーション・アシスタントの使用に不明な点がある場合は、任意のウィンドウで「ヘルプ」をクリックします。
SYS
、SYSTEM
またはSYSMAN
としてログインできます。SYS
としてログインした場合、SYSDBA
として接続する必要があります。インストール時にアカウントに指定したパスワードを入力します。
OraInstall
date_time
ディレクトリを削除します。OraInstall
date_time
ディレクトリには、約45MBのファイルが保持されます。このディレクトリは、TEMP
環境変数に設定されている場所に作成されます。コンピュータを再起動しても、OraInstall
date_time
ディレクトリが削除されます。
表3-1 Oracle Universal Installerのウィンドウ
この項で説明する手順に従って自動ストレージ管理(ASM)をインストールし、ASMを使用できるようにOracle Databaseをインストールします。自動ストレージ管理を使用しない場合は、「Oracle Databaseソフトウェアのインストール」の手順を使用して、Oracle Databaseをインストールしてください。
この項の内容は、次のとおりです。
自動ストレージ管理をインストールする場合は、次のガイドラインに従ってください。
別々のOracleホームの場合、自動ストレージ管理とデータベースを別々にアップグレードし、自動ストレージ管理インスタンスに影響を与えることなく、データベース・ソフトウェアを削除できます。自動ストレージ管理インスタンスのバージョンがOracle Databaseのバージョンと同一であるか、それ以上であることを確認してください。
自動ストレージ管理インスタンスが存在せず、Oracle Universal Installerオプションを選択して自動ストレージ管理のみをインストールし、構成すると、Oracle Universal Installerにより、それ独自のOracleホームに自動ストレージ管理がインストールされます。
SPFILE
)とパスワード・ファイルが作成されます。
次の手順では、Oracleデータベース・ファイルの格納に使用するASMインスタンスおよびASMディスク・グループの作成方法について説明します。必要な場合は、ASMインスタンス用に複数のディスク・グループを作成して管理できます。ASMをバックアップおよびリカバリ操作に使用する予定の場合は、そのための個別ディスク・グループを作成することをお薦めします。
ASMインスタンスをインストールしてASMディスク・グループを構成する手順は、次のとおりです。
プライマリ ドメイン コントローラ(PDC)またはバックアップ ドメイン コントローラ(BDC)にインストールする場合は、Domain Administratorsグループのメンバーとしてログオンします。
database
ディレクトリにナビゲートします。あるいは、インストール・ファイルをダウンロードまたはコピーしたディレクトリにナビゲートします。setup.exe
をダブルクリックし、Oracle Universal Installerを起動します。 サポートされているすべてのWindowsプラットフォームでは、Oracle Databaseのインストールに同じインストール・メディアを使用します。
たとえば、ASMホームをOraDB10g_home1
からOraDB10g+asm
に変更し、ディレクトリ位置をDRIVE_LETTER
:¥oracle¥product¥10.2.0¥db_1
からDRIVE_LETTER
:¥oracle¥product¥10.2.0¥asm
に変更します。
このウィンドウでは、ASMインスタンスで使用するディスク・グループを作成できます。ディスク・グループを作成するには、使用可能なパーティションが必要です。
asmtoolg
GUIツールを起動します。asmtool
の操作ダイアログ・ボックスで、「Add or change label」を選択し、「Next」をクリックします。リストから、ディスク・グループに使用するディスクを選択します。複数のディスクを選択するには、[Ctrl]キーを押しながらディスクをクリックして個々に選択、または[Shift]キーを押しながらディスクをまとめて選択します。このディスク・グループに特定の接頭辞を使用するには、「Generate stamps with this prefix」を選択し、名前を入力します。「Next」をクリックし、次のウィンドウで「Finish」をクリックします。 「Finish」をクリックすると、「自動ストレージ管理の構成」ウィンドウに戻ります。選択したディスクが「ディスクの追加」リストに表示されます。このリストから、ディスク・グループに含めるディスクを選択します。ディスクの表示をフィルタ処理するには、「ディスク検出パスの変更」を選択し、ワイルドカードのサブセットを入力します。たとえば、ORCLDISKDATA
0
〜3
で終了するディスクすべてをリストするには、¥¥.¥ORCLDISKDATA[0-3]
を入力します。
この段階で、以降に作成するデータベースで自動ストレージ管理を使用できるようになります。ASMのインストール前に作成したデータベースがある場合は、この時点でEnterprise Managerの「データベースの移行ウィザード」を使用してASMに移行できます。このウィザードは、Oracle Enterprise Manager Grid ControlまたはDatabase Controlで使用可能です。あるいは、Oracle Database Recovery Manager(RMAN)を使用して移行を実行することもできます。
ASMインスタンスとASMディスク・グループの作成を完了した後、自動ストレージ管理を使用可能なデータベース・インスタンスを作成できます。
プライマリ ドメイン コントローラ(PDC)またはバックアップ ドメイン コントローラ(BDC)にインストールする場合は、Domain Administratorsグループのメンバーとしてログオンします。
ORACLE_HOSTNAME
システム環境変数を作成します。Oracle Databaseをインストールするコンピュータのホスト名を指すように、この変数を設定します。
インストールの完了後は、選択したユーティリティを使用して自動ストレージ管理インスタンスを管理できます。
選択したASMディスクに領域が足りない場合は、ストレージ管理の構成ウィンドウが表示され、必要に応じて追加のディスクを選択できます。ディスクを選択すると、「必要な記憶領域」領域のサイズ表示が調整されます。理想的な「必要な追加領域」の値は負の数です。
自動ストレージ管理インストールをテストするには、SQL*PlusまたはiSQL*Plusを使用してASMインスタンスにログインしてみます。
次の手順に従います。
OracleASMService+ASM
サービスが開始されていることを確認します。
ORACLE_HOME
およびORACLE_SID
がASMインスタンスを指すように一時的に設定します。 たとえば、ASMのSIDが+ASM
で、ORACLE_BASE
ディレクトリのasm
ディレクトリにある場合は、次のようなコマンドを入力します。
SYSTEM_DRIVE:¥> set ORACLE_SID = +ASM SYSTEM_DRIVE:¥> set ORACLE_HOME = c:¥oracle¥product¥10.2.0¥asm
SYSDBA
権限を持つSYS
ユーザーとしてASMインスタンスに接続し、必要に応じてインスタンスを起動します。
SYSTEM_DRIVE:¥> sqlplus sys/SYS_password as sysdba SQL> STARTUP
SQL> SELECT NAME,TYPE,TOTAL_MB,FREE_MB FROM V$ASM_DISKGROUP;
関連項目
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既存のOracleホームをコピーして、新しい環境用にそのOracleホームを構成できます。このプロセスをクローニングと呼びます。複数のOracle Databaseインストールを実行している場合は、この方法を使用して新しいOracleホームを作成できます。既存のOracle Databaseインストールからファイルをコピーしたほうが、新たに作成するよりも時間を節約できます。この方法は、クローニング元のOracleホームにパッチが適用されている場合にも便利です。Oracleホームのクローニングを実行すると、新しいOracleホームにパッチ更新が適用されます。
Oracleホームをクローニングする手順は、次のとおりです。
インストール・セッションのinstallActions
date_time
.log
ファイルを検証することで、正常にインストールされたことを確認できます。通常、このファイルはc:¥Program Files¥Oracle¥Inventory¥logs
ディレクトリにあります。
パッチをインストールした場合は、コマンド・プロンプトから次のコマンドを実行することで状態を確認できます。
c:¥ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥OPatch> set ORACLE_HOME = ORACLE_HOME_using_patch c:¥ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥OPatch> opatch lsinventory
次のいずれかの方法を使用してOracleサービスを停止できます。
たとえば、元のOracleインストールがc:¥oracle¥product¥10.2.0¥db_1
にある場合は、10.2.0
の下にあるadmin
、flash_recovery_area
およびoradata
ディレクトリは除外して、db_1
ディレクトリをZIPします。これらのディレクトリは、後で新しいデータベースを作成するときに、ターゲットのインストールで作成されます。
cd
(移動)し、次の手順を実行します。
ORACLE_BASE
¥
ORACLE_HOME
¥network¥admin
ディレクトリに存在している*.ora
ファイル(listener.ora
、sqlnet.ora
、tnsnames.ora
など)を削除します。
oui¥bin
ディレクトリで、UNZIPしたOracleホームのOracle Universal Installerをクローン・モードで実行します。次の構文を使用します。
c:¥ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥oui¥bin> setup.exe -silent -clone ORACLE_ HOME="target location" ORACLE_HOME_NAME="unique_name_on node" [-responseFile full_directory_path]
次に例を示します。
c:¥ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥oui¥bin> setup.exe -silent -clone ORACLE_ HOME="c:¥oracle¥product¥10.2.0¥db_1" ORACLE_HOME_NAME="db_1"
-responseFile
パラメータはオプションです。コマンドラインで、またはコマンドラインに指定したレスポンス・ファイルを使用して、クローニング時パラメータを指定できます。
Oracle Universal Installerが起動し、クローニング・アクションがcloneActions
timestamp
.log
ファイルに記録されます。通常、このログ・ファイルはc:¥Program Files¥Oracle¥Inventory¥logs
に格納されます。
Oracle Database Configuration Assistantを実行するには、「スタート」→「プログラム」→「Oracle - HOME_NAME」→「Configuration and Migration Tools」→「Database Configuration Assistant」を選択します。
Netコンフィギュレーション・アシスタントを実行するには、「スタート」→「プログラム」→「Oracle - HOME_NAME」→「Configuration and Migration Tools」→「Netコンフィギュレーション・アシスタント」を選択します。
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