Oracle Database Companion CDインストレーション・ガイド 10gリリース2(10.2) for Microsoft Windows(64-bit)on Intel Itanium B25686-02 |
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この付録の内容は、次のとおりです。
Oracle Universal Installerの起動時にレスポンス・ファイルを指定することで、Oracleソフトウェアのインストールおよび構成を完全または部分的に自動化できます。 Oracle Universal Installerでは、一部またはすべてのプロンプトに対する応答にレスポンス・ファイル内の値が使用されます。
通常、Oracle Universal Installerは対話型モードで実行されます。つまり、グラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)画面で情報の入力を要求されます。レスポンス・ファイルを使用してこの情報を入力する場合は、次のいずれかのモードでコマンド・プロンプトからOracle Universal Installerを実行します。
-silent
パラメータを指定してsetup.exe
を実行し、Oracle Universal Installerプロンプトに対する応答を含むレスポンス・ファイルを組み込みます。
-silent
パラメータを指定せずにsetup.exe
を実行します。ただし、レスポンス・ファイルまたは適用する他のパラメータは組み込みます。
レスポンス・ファイルにリストされている変数に値を入力して、サイレントまたは非対話型インストールの設定を定義します。たとえば、Oracleホーム名を指定するには、次の例に示すように、ORACLE_HOME_NAME
変数に適切な値を入力します。
ORACLE_HOME_NAME="OraDBHome1
レスポンス・ファイルの変数の設定を指定する別の方法は、その設定をOracle Universal Installerの実行時にコマンドラインの引数として渡す方法です。次に例を示します。
SYSTEM_DRIVE:¥setup.exe_location> setup -silent "ORACLE_HOME_NAME=OraDBHome1" ...
この方法は、パスワードなどの機密情報をレスポンス・ファイルに埋め込まない場合に特に役立ちます。次に例を示します。
SYSTEM_DRIVE:¥setup.exe_location> setup -silent "s_sysPwdFresh=binks342" ...
変数とその設定値は必ず引用符で囲んでください。
表A-1に、Oracle Universal Installerをサイレントまたは非対話型モードで実行する理由をいくつか示します。
レスポンス・ファイルを使用してOracle Database Companion CD製品をインストールする一般的な手順は、次のとおりです。
レスポンス・ファイルは、次のいずれかの方法で作成できます。
レスポンス・ファイルをカスタマイズまたは作成する方法は、「レスポンス・ファイルの準備」を参照してください。
レスポンス・ファイルを使用してOracle Universal Installerを実行する方法は、「レスポンス・ファイルを使用したOracle Universal Installerの実行」を参照してください。
この項では、サイレントまたは非対話型モードのインストール時に使用するレスポンス・ファイルの準備に使用できる方法について説明します。
Oracleには、製品、インストール・タイプおよび構成ツールごとに、レスポンス・ファイルのテンプレートが用意されています。これらのファイルは、Oracle Databaseインストール・メディアのcompanion¥response
ディレクトリにあります。
レスポンス・ファイル・テンプレートを使用してレスポンス・ファイルを作成する方法は、Enterprise EditionまたはStandard Editionインストール・タイプの場合に使用すると便利です。
表A-2に、使用可能なサンプル・レスポンス・ファイルを示します。
レスポンス・ファイルをコピーおよび変更するには、次のようにします。
companion¥Response
ディレクトリから、適切なレスポンス・ファイルをハード・ドライブにコピーします。
Oracle Database Companion CD製品のインストールに固有の設定の編集に加えて、FROM_LOCATION
パスが正しく、インストール・メディアのstage
ディレクトリにあるproducts.xml
ファイルを指していることを確認します。この変数は、次に示すような絶対パスを指すように設定することもできます。
FROM_LOCATION="¥¥myserver¥companion¥stage¥products.xml"
パスワードなどの機密情報は、レスポンス・ファイル内ではなく、コマンドラインから指定できます。この方法については、「レスポンス・ファイルの使用方法」を参照してください。
レスポンス・ファイルを作成するには、記録モードを使用してOracle Universal Installerを対話型モードで実行します。この方法は、カスタム・インストールまたはソフトウェアのみのインストールの場合に使用すると便利です。
レスポンス・ファイルを記録すると「サマリー」ウィンドウを完了した直後にレスポンス・ファイルが生成されるため、Oracle Database Companion CD製品をインストールしてレスポンス・ファイルを作成する必要がなくなります。 この方法でレスポンス・ファイルを作成した後は、必要に応じてその内容をカスタマイズできます。
非対話型モードのインストール中に記録モードを使用する場合、Oracle Universal Installerは、元のソース・レスポンス・ファイルで指定された変数値を新規レスポンス・ファイルに記録します。
レスポンス・ファイルを記録する手順は、次のとおりです。
cd
コマンドを使用してOracle Universal Installerのsetup.exe
実行可能ファイルが格納されているディレクトリに変更します。 setup.exe
は、インストールDVDのdb
ディレクトリにあります。あるいは、インストール・ファイルをダウンロードまたはコピーしたディレクトリに移動します。
SYSTEM_DRIVE:¥setup.exe_location> setup -record -destinationFile response_file_name
response_file_name
を新規のレスポンス・ファイルの完全なパス名に置き換えます。次に例を示します。
SYSTEM_DRIVE:¥setup.exe_location> setup -record -destinationFile c:¥response_files¥install_oracle10_2.rsp
その後、Oracle Universal Installerによりコマンドラインで指定したパスとファイル名を使用して新規レスポンス・ファイルが保存されます。
Oracle Database Companion CD製品のインストールに固有の設定の編集に加えて、FROM_LOCATION
パスが正しく、インストール・メディアのstage
ディレクトリにあるproducts.xml
ファイルを指していることを確認します。この変数は、次に示すような絶対パスを指すように設定することもできます。
FROM_LOCATION="¥¥myserver¥companion¥response¥stage¥products.xml"
パスワードなどの機密情報は、レスポンス・ファイル内ではなく、コマンドラインから指定できます。この方法については、「レスポンス・ファイルの使用方法」を参照してください。
この段階では、作成したレスポンス・ファイルを指定してコマンドラインからOracle Universal Installerを実行し、インストールを実行する準備ができています。Oracle Universal Installerの実行可能ファイルsetup.exe
では、いくつかのオプションが用意されています。 これらのオプションについてのヘルプ情報を表示するには、次のように-help
オプションを指定してsetup.exe
を実行します。
SYSTEM_DRIVE:¥setup.exe_location> setup -help
新規のコマンド・ウィンドウが表示され、「起動を準備中...」というメッセージが表示されます。まもなく、このウィンドウにヘルプ情報が表示されます。
Oracle Universal Installerを実行し、レスポンス・ファイルを指定するには、次のようにします。
SYSTEM_DRIVE:¥setup.exe_location> setup [-silent] "variable=setting" [-nowelcome] [-noconfig] [-nowait] -responseFile filename
各項目の意味は次のとおりです。
filename
: レスポンス・ファイルのフル・パスを指定します。
-silent
: サイレント・モードでOracle Universal Installerを実行します。「ようこそ」画面は表示されません。 -silent
を使用する場合、-nowelcome
オプションは必要ありません。
"
variable
=
setting
"
は、レスポンス・ファイル内の変数を参照します。この変数は、レスポンス・ファイル内に設定するのではなく、コマンドラインから実行する変数です。変数とその設定値は引用符で囲んでください。
-nowelcome
: インストール時に表示される「ようこそ」画面が表示されません。
-noconfig
: インストール時にコンフィギュレーション・アシスタントを実行せず、ソフトウェアのみのインストールを実行します。
-nowait
: サイレント・インストールが完了すると、コンソール・ウィンドウが閉じます。構成パラメータの設定をWorkflowコンフィギュレーション・アシスタントのwfinstall.bat
スクリプトに直接入力して、非対話型モードでWorkflowコンフィギュレーション・アシスタントを実行できます。必須の全パラメータ、および使用する機能に対して必須のパラメータを指定する必要があります。
非対話型モードでOracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントを実行する手順は、次のとおりです。
wfinstall.bat
スクリプトのデフォルトのディレクトリであるORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥
wf
¥
install
ディレクトリに進みます。
wfinstall.bat
スクリプトを開き、次のような行を検索します。
. . . repository.jar" WorkflowCA /wfdir workflow_directory /orahome oracle_home
次に例を示します。
. . . repository.jar" WorkflowCA /wfdir /d1/iasinstall/m21pw1/wf /orahome /d1/iasinstall/m21pw1
/wfdir
、/orahome
および/ospath
の各パラメータの後に、独自のパラメータを追加します。すべてのパラメータを同じ行に入力してください。それ以外の場合は、スクリプトは正常に実行されません。
. . . repository.jar" WorkflowCA /wfdir workflow_directory /orahome oracle_home /wfacct workflow_schema /instype installation_type /tnsconndesc connection_string
各項目の意味は次のとおりです。
/wfdir
: Oracleホーム・ディレクトリ内のOracle Workflowディレクトリ。デフォルトのディレクトリはORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥
wf
です。
/orahome
: Oracleホーム・ディレクトリの位置、たとえば、C:
¥
oracle
¥
product
¥
10.2
¥
Db_1
です。
/wintz
: 使用するタイムゾーン、たとえば、"Pacific Daylight Time"
です。(タイムゾーンは引用符で囲みます。)
/systemroot
: オペレーティング・システムのシステム・ルート・ファイルの位置、たとえば、C:
¥
WINDOWS
です。
/wfacct
: ワークフロー・アカウント。
/instype
: 次のいずれかのインストール・オプションを指定します。
/tnsconndesc
: Oracleデータベースへの接続文字列です。/instype
パラメータにadd_language
を指定した場合、追加する言語とともに/nlsopt
パラメータを入力します。追加する言語を引用符で囲みます。たとえば、アラビア語、ドイツ語およびデンマーク語を指定するには、次の値を入力します。
"ar d dk"
使用可能な言語をすべて使用するには、nlsop
をall
に設定します。Oracle Workflow Serverは、Oracle Databaseがサポートするすべての言語をサポートします。
/instype
パラメータにserver
を指定した場合、Oracle Workflowディレクトリ・サービスとしてOracle Internet Directoryを統合するには次のパラメータを入力します。
/ldaphost
- LDAPホスト名
/ldapport
- LDAP非SSLポート
/ldapuser
- LDAP管理ユーザー名
/ldaplogbase
- 変更ログDN
/ldapuserbase
- ユーザー・ベース(たとえば、/ldapuserbase cn=Users,dc=us,dc=oracle,dc=com
)
この場合、Oracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントはデータベースで定義された既存のLDAPパラメータを使用してOracle Internet Directory統合を構成します。ただし、ここで新しいLDAPパラメータを指定すると、Oracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントは設定を更新します。
/instype
パラメータにserver
を指定した場合、Oracle Workflowデータベース・アカウントに割り当てた表領域を変更するには/tablespace
パラメータを有効な既存の表領域名に設定します。
/debug
- Oracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントがworkflow.log
ファイルにデバッグ情報を書き込む場合は、true
を指定します。デフォルトでは、Oracle Workflowでデバッグ情報は記録されません。
/logdir
- Oracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントが書き込むworkflow.log
ファイルのあるディレクトリへのパスを指定します。またはログ・ファイルを作成しない場合は、nolog
を指定します。デフォルトでは、このログ・ファイルはORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥
wf
¥
install
ディレクトリに書き込まれます。
wfinstall.bat
スクリプトを終了します。
wfinstall.bat
スクリプトを実行するには、次のコマンドを入力します。
ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥wf¥install¥wfinstall.bat
wfinstall.bat
スクリプトに最小パラメータが含まれる場合(ファイルにすべてを1行で入力)、Oracle Workflow Assistantウィンドウを表示せずに非対話型モードで構成を実行します。ただし、セキュリティ対策として、サイトが使用するインストール・オプションによってスクリプトは実行時に次のパスワードの入力を求めることがあります。
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