この章では、Oracleのデータベース、インスタンスおよびソフトウェアを削除する方法について説明します。
注意: Oracleコンポーネントの削除には、常にOracle Universal Installerを使用してください。新規のOracleインストールにおけるインストールおよび構成の問題を回避するには、この章で説明する手順に従ってください。 |
関連項目:
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Oracle Configuration Managerをアンインストールする手順は、次のとおりです。
ORACLE_BASE\ORACLE_HOME
ディレクトリにデータベースが含まれている場合は、次のスクリプトを実行してOracle Configuration Managerユーザーと関連オブジェクトをデータベースから削除します。
SQL> ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\ccr\admin\scripts\dropocm.sql
データベースがOracle E-Business Suiteのリポジトリである場合は、SYSDBA
ユーザーとしてデータベースにログインし、次のスクリプトを実行してデータベースから余分なオブジェクトを削除します。
ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\ccr\admin\scripts\ebs_dropccr.sql Oracle_Applications_User
データベースがOracle Grid Controlのリポジトリである場合は、SYSMAN
ユーザーとしてデータベースにログインし、次のスクリプトを実行してデータベースから余分なオブジェクトを削除します。
ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\ccr\admin\scripts\dropemrep_collect.sql
スケジューラを停止し、サービスまたはcrontab
エントリを削除するには、次のコマンドを入力します。
ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\ccr\bin\deployPackages -d ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\ccr\inventory\core.jar
次のコマンドを入力し、ccr
ディレクトリを削除します。
DRIVE_LETTER:\rmdir /s/q ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\ccr
Oracle Configuration Managerが正常にアンインストールされました。
Oracle Databaseを初めてインストールするときに、記憶域およびリカバリ・オプションとして自動ストレージ管理を選択した場合は、Oracle Universal Installerによって単一インスタンス・バージョンのOracle Cluster Synchronization Services(CSS)サービスが構成され、開始されます。
記憶域またはリカバリ・オプションとして自動ストレージ管理を選択しなかった場合は、OracleCSService
サービスを削除できます。Oracleホームを削除せずにこのサービスを削除するには、次の手順を実行します。
コマンド・プロンプト・ウィンドウを開きます。
ORACLE_HOME
環境変数を一時的に設定します。次に例を示します。
set ORACLE_HOME=c:\app\username\product\11.1.0\db_1
delete
オプションを使用してlocalconfig
バッチ・ファイルを実行し、OracleCSService
サービスを削除します。次に例を示します。
DRIVE_LETTER:\app\username\product\11.1.0\db_1\bin\localconfig delete
注意: Oracleホームを削除する場合は、この手順を実行する必要はありません。 |
この項では、データベースを削除せずに、Oracle Application Expressのスキーマ、シノニム、およびユーザーをデータベースから削除する方法を説明します。データベースを削除する場合は、次の手順を実行する必要はありません。
Oracle Universal Installerを使用してOracleホームからOracle Application Expressを削除した後、データベースからOracle Application Expressのコンポーネントを削除できます。次の手順を実行します。
注意: データベースを以前のリリースからアップグレードして、Oracle Application Expressの以前のリリースを使用する場合は、次の手順を実行しないでください。 |
次のようにSQL*Plusを使用して、権限を持つユーザーSYS
としてデータベースに接続します。
DRIVE_LETTER:\sqlplus /nolog SQL> CONNECT SYS AS SYSDBA Enter password: SYS_password
次のコマンドを実行します。
SQL> ALTER SESSION SET CURRENT_SCHEMA = flows_030000; SQL> EXEC wwv_flow_upgrade.drop_public_synonyms; SQL> ALTER SESSION SET CURRENT_SCHEMA = SYS; SQL> DROP USER flows_030000 CASCADE; SQL> DROP USER flows_files CASCADE; SQL> DROP USER apex_public_user CASCADE;
Oracle Universal Installerを使用して、コンピュータのインベントリからOracleコンポーネントを削除します。残りのコンポーネントは、後から手動で削除する必要があります。
インストール中にOracle Universal Installerを終了する場合を除き、Oracleホームのファイルまたはディレクトリを削除する際は、Windowsのエクスプローラやコマンド・プロンプトなどではなく、最初にOracle Universal Installerを使用してください。これに従わないと、OracleホームのコンポーネントはOracle Universal Installerインベントリに登録されたままになります。Oracleホームのファイルを手動で削除した後、同じOracleホームでインストールを試みると、選択したコンポーネントの一部またはすべてがインストールされないか、正しく構成されない可能性があります。
Oracle Universal Installerでは、インストールが予期せず中断されると、インストールがインベントリに登録されません。ただし、ファイルはOracleホームにコピーされている可能性があります。これらのファイルを手動で削除し、インストールを再開します。
注意: Oracle Database Configuration Assistantを使用して、インスタンスと関連サービスを削除できます。Oracle Database Configuration Assistantの詳細は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』のOracle Databaseのインストールおよびデータベースの作成に関する章を参照してください。 |
この項では、次の手順について説明します。
Oracleコンポーネントを削除する前に、Oracleのサービスを停止する必要があります。
次の手順に従います。
Windowsの「スタート」メニューから、「プログラム」→「管理ツール」→「サービス」を選択して「サービス」ユーティリティを開きます。
Oracleサービス(名前がOracle
またはOra
で始まる)が存在し、状態が「開始」である場合は、各サービスを選択して「停止」をクリックします。
Distributed Transaction Coordinatorサービスを停止します。
「サービス」を終了します。
コンピュータを再起動します。
関連項目: サービス停止の詳細は、Microsoftのオンライン・ヘルプを参照してください。 |
Oracle Universal Installerを使用して対話モードでコンポーネントを削除する手順は、次のとおりです。
最初に、「Oracleサービスの停止」の手順に従います。
「スタート」メニューから、「プログラム」→「Oracle - HOME_NAME」→「Oracle Installation Products」→「Universal Installer」を選択してOracle Universal Installerを起動します。
Oracle Universal Installerのようこそウィンドウが表示されます。
「製品の削除」ボタンをクリックします。
インベントリ・ウィンドウが表示されます。
削除するコンポーネントが見つかるまで、インストール済コンポーネントのツリーを開きます。
たとえば、「Enterprise Edition」オプションでデータベースをインストールし、後から「カスタム」オプションで追加コンポーネントをインストールした場合、Oracleホーム・コンポーネントを開いて、Oracleホームにインストールされているすべてのコンポーネントを表示します。
削除するコンポーネントを選択します。
「削除」をクリックします。
確認ウィンドウが表示されます。
「確認」ダイアログ・ボックスで、「はい」をクリックして選択したコンポーネントを削除します。
注意: 一部のコンポーネントを削除すると、他のコンポーネントが正常に機能しなくなる可能性があることを示すメッセージが表示される場合があります。 |
コンポーネントがコンピュータから削除されると、削除されたコンポーネントを除き、インベントリ・ウィンドウが表示されます。
「閉じる」をクリックして、インベントリ・ウィンドウを閉じます。
「取消」をクリックして、Oracle Universal Installerを終了します。
「はい」をクリックして、終了を確認します。
注意: Oracleデータベースのインストールは、Oracleデータベースの削除を実行するのと同じOracle Universal Installerセッションからは実行できません。つまり、Oracle Universal Installerを使用してOracleデータベースを削除し、別のOracleデータベースをインストールする場合、Oracle Universal Installerの新規セッションを開始する必要があります。 |
Oracle Universal Installerでは、すべてのOracleコンポーネントは削除されません。Oracle Universal Installerを使用してOracleコンポーネントを削除した後は、残りの環境変数、「スタート」メニューのオプションおよびディレクトリを手動で削除する必要があります。
この項の内容は、次のとおりです。
注意: まれに、システムの深刻な問題を解決するために、最初にOracle Universal Installerでの削除を実行せず、コンピュータからのOracleコンポーネントの完全削除を手動で実行する場合があります。この方法は、最後の手段としてのみ、かつ、システムからすべてのOracleコンポーネントを削除する場合にのみ使用してください。 |
データベースを削除した後、Oracleホームで実行中の自動ストレージ管理インスタンスを削除するには、次の手順を実行します。
Windowsのコマンド・プロンプトで、ORACLE_SID
環境変数を自動ストレージ管理インスタンスのSIDに設定します。次に例を示します。
DRIVE_LETTER:\set ORACLE_SID=+ASM
SQL*Plusを起動し、SYS
ユーザーとして自動ストレージ管理インスタンスに接続します。
DRIVE_LETTER:\sqlplus /nolog SQL> CONNECT SYS AS SYSASM Enter password: SYS_password
次のコマンドを入力して、自動ストレージ管理インスタンスを使用中のOracleデータベース・インスタンスがあるかどうかを判断します。
SQL> SELECT INSTANCE_NAME FROM V$ASM_CLIENT;
このコマンドを実行すると、この自動ストレージ管理インスタンスを使用中のデータベース・インスタンスがすべて表示されます。このコマンドで表示されるのは、実行中のデータベース・インスタンスのみです。この自動ストレージ管理インスタンスには、実行中でない他のインスタンスが関連付けられている可能性があります。
このOracleホームからデータベースを削除しても、このコマンドの出力にこの自動ストレージ管理インスタンスが他のOracleホームにあるデータベース・インスタンスをサポートしていることが示される場合は、自動ストレージ管理インスタンスまたはOracleホームを削除しないでください。
自動ストレージ管理インスタンスにデータベース・インスタンスが関連付けられていない場合は、このインスタンスに関連付けられているディスク・グループを削除します。
注意: 自動ストレージ管理ディスク・グループを削除すると、ディスク・デバイスが必要に応じて他の自動ストレージ管理インスタンスで使用可能になります。ただし、そのディスク・グループのデータはすべて失われます。ディスク・グループを削除する前に、そのデータを必要とする他のデータベース・インスタンスが存在しないことを確認してください。 |
自動ストレージ管理インスタンスに関連付けられているディスク・グループを識別します。
SQL> SELECT NAME FROM V$ASM_DISKGROUP;
削除するディスク・グループごとに、次のようなコマンドを入力します。
SQL> DROP DISKGROUP disk_group_name INCLUDING CONTENTS;
自動ストレージ管理インスタンスを停止し、SQL*Plusを終了します。
SQL> SHUTDOWN SQL> EXIT
コマンド・プロンプトで次のコマンドを入力し、自動ストレージ管理サービスを削除します。
ORADIM -DELETE -ASMSID +ASM
Path
環境変数を確認し、すべてのOracleエントリを削除します。
「コントロール パネル」から「システム」を開きます。
「システムのプロパティ」ダイアログ・ボックスで、「詳細設定」タブをクリックし、次に「環境変数」ボタンをクリックします。
システム変数Path
を選択し、Path
変数を編集してすべてのOracleエントリを削除します。
たとえば、Path
変数でORACLE_BASE
\
ORACLE_HOME
を含むOracleエントリを削除します。次のようなエントリを含むPath
変数があります。
C:\app\username\product\11.1.0\db_1\bin;C:\app\username\product\11.1.0\db_1\jre\1.5\bin\client; C:\app\username\products\11.1.0\db_1\jre\1.5\bin
JREパスがOracleによってインストールされていた場合は、それを削除します。
Oracle用に設定されたCLASSPATH
変数がある場合は、それを削除します。
他のOracle変数(ORACLE_HOME
、ORACLE_SID
、TNS_ADMIN
、JSERV
またはWV_GATEWAY_CFG
)が設定されている場合は、すべて削除します。
変更内容を保存して、「コントロール パネル」を閉じます。
「スタート」メニューにOracleエントリがないか確認し、あれば削除します。
次の手順に従います。
「スタート」→「プログラム」→「Oracle - HOME_NAME」を選択します。
「Oracle - HOME_NAME」を右クリックし、メニューから「削除」を選択します。
Oracleメニューのエントリは、次の方法で削除することもできます。
「スタート」ボタンを右クリックし、ポップアップ・メニューを表示します。
「エクスプローラ - All Users」オプションを選択します。
Documents and Settingsの下の\スタート
メニュー\プログラム
フォルダを開きます。
右クリックしてOracle - HOME_NAMEフォルダを削除します。
すべてのOracleレジストリ・キーを削除し、コンピュータを再起動した後、存在するすべてのOracleディレクトリおよびファイルを削除します。
「マイ コンピュータ」またはWindowsのエクスプローラを使用して、次のディレクトリを削除します。