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この節では、クラスタ環境で Oracle Weblogic Integration (WLI) をデプロイするためのコンフィグレーションに必要な作業について説明します。
クラスタ ドメインのアーキテクチャを、「クラスタ デプロイメントの設計」の説明に従ってプランニングしたら、WLI をクラスタ環境に設定できます。そのためには、ルータ (ハードウェアおよびソフトウェア)、管理サーバ、および管理対象サーバをコンフィグレーションして、WLI リソースをそれらのサーバにデプロイする必要があります。Oracle WebLogic Server インスタンスとクラスタで構成されるドメインに対する永続的コンフィグレーションは、管理サーバの XML コンフィグレーション ファイル (config.xml
) にあります。
クラスタ ドメインで WLI を設定およびデプロイするには、次の手順を実行します。
WLI を単一のサーバにデプロイする方法については、「単一サーバ デプロイメントのコンフィグレーション」を参照してください。
この節では、クラスタ環境で実行される Oracle WebLogic Integration をコンフィグレーションするための以下の前提条件について説明します。
1 つのクラスタ内のすべての Oracle WebLogic Server インスタンスは、コンフィグレーションおよびモニタに同じ管理サーバを使用します。サーバをクラスタに追加する場合、各サーバが使用する管理サーバを指定する必要があります。
注意 : | Domain Configuration Wizard による WLI ドメインの作成時に、サーバに対するリスン アドレスの割り当てが要求されます (「手順 2. WLI ドメインの準備」を参照)。 |
1 つの IP アドレスとサーバごとに異なるポート番号をクラスタ サーバに割り当てることにより、1 つのマシンに、そのマシンをマルチホーム サーバ化することなく、クラスタ環境を設定することができます。
クライアントからこのような IP アドレスにアクセスできるようにするには、以下のいずれかの方法で、IP アドレスとポート番号で URL を構成します。
この方法では、複数のサーバが 1 つのマシン上で実行されている場合、そのマシンはマルチホーム サーバとしてコンフィグレーションする必要があります。つまり、複数の IP アドレスが 1 つのコンピュータに割り当てられます。この場合は、クラスタ アドレスは、カンマ区切りの IP アドレスのリストの形にします。
たとえば、次のリストは、config.xml
ファイルで指定されているクラスタ アドレスの例です。MyCluster
という名前のクラスタ内の、4 つのサーバのそれぞれに対して、静的 IP アドレスが指定されています。
<Cluster ClusterAddress="127.0.0.1:7001,127.0.0.2:7001,127.0.0.3,127.0.0.4:7001" Name="MyCluster"/>
アドレス指定の詳細については、『クラスタの使用』の「WebLogic クラスタの設定」にある「リスン アドレスの問題を回避する」を参照してください。
注意 : | テスト環境では、1 台のマシンに複数の Oracle WebLogic Server インスタンスを割り当てることもできます。この場合、一部の Oracle WebLogic Server インスタンスを同一ノード上に異なるポート番号で配置し、他の Oracle WebLogic Server インスタンスを別の複数のノードに同一のポート番号で配置することができます。 |
wli-config.properties
に指定する。そのためには、weblogic.wli.WliClusterName
プロパティのコメントを解除し、このプロパティに Oracle WebLogic Server Administration Console で使用されるクラスタ名を設定します。
たとえば、次の例は、wli-config.properties
ファイルで wliCluster
を WLI の対象として指定しています。
weblogic.wli.WliClusterName=wliCluster
データベースをプロダクション用に適切にコンフィグレーションすることが重要です。データおよびログ メッセージを格納するための十分な領域を用意し、データベース管理のベスト プラクティスに従う必要があります。
注意 : | 同時アクセス機能を使用するようにデータベースをコンフィグレーションすることができます。 |
WLI アプリケーションに関連するデータベースのチューニング要件については、「データベースの準備」および「可用性の維持」に記載されているデータベース固有の注意事項を参照してください。
特定のデータベースに関する問題の最新情報については、Oracle WebLogic Integration 10g リリース 3 (10.3) の『リリース ノート』を参照してください。
高可用性のクラスタをコンフィグレーションする方法については、『WebLogic JMS プログラマーズ ガイド』を参照してください。
ハードウェアおよびソフトウェア ルータについては、『クラスタの使用』を参照してください。
注意 : | 1 つまたは複数のファイアウォールを含めるようにドメインを設計する場合は、この他にも要件があります。ドメイン コンフィグレーション ファイルにファイアウォール情報を追加する方法については、「プロキシ サーバまたはファイアウォール情報のドメイン コンフィグレーションへの追加」を参照してください。詳細については、『クラスタの使用』の「クラスタでの通信」を参照してください。 |
クラスタ化された Oracle WebLogic Server インスタンスを設定する方法の詳細については、『クラスタの使用』の「WebLogic クラスタの設定」を参照してください。
WLI デプロイメントの定義は、Domain Configuration Wizard によるドメインの作成から始まります。
注意 : | この節で説明するドメインの設定手順は、Domain Configuration Wizard が Windows の [スタート] メニューから GUI モードで実行されていることを前提としています。Domain Configuration Wizard の各種モードの詳細については、『コンフィグレーション ウィザードを使用した WebLogic ドメインの作成』を参照してください。 |
Domain Configuration Wizard を使用して WLI ドメインを作成するには、以下の手順を完了します。
[Oracle WebLogic Configuration Wizard] の [ようこそ] ページが表示されます。
Configuration Wizard を進めると、いくつかのページが順番に表示されます。各ページで設定を指定する必要があります。以降のページに進むには [次へ] をクリックします。表 4-1 に、ドメインを正常に作成するために選択する必要があるページおよびオプションを示します。
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WLI ドメインには 2 つのコンフィグレーション ファイルが作成されます。
config.xml
を編集してコンフィグレーションにセキュリティ機能を指定する方法については、「プロキシ サーバまたはファイアウォール情報のドメイン コンフィグレーションへの追加」を参照してください。config.xml
の詳細については、『Oracle WebLogic Server コンフィグレーション リファレンス』を参照してください。
wli-config.properties
については、「wli-config.properties コンフィグレーション ファイル」を参照してください。
プロキシ サーバまたはファイアウォールの背後で Web サービスを使用する場合は、config.xml
ファイルを編集して、そのプロキシ サーバまたはファイアウォールに関する情報を追加する必要があります。
プロキシ サーバまたはファイアウォールの情報をドメイン コンフィグレーションに追加するには、次の手順を実行します。
config.xml
を開きます。config.xml
ファイルで、以下のタグで始まる行を検索します。<Cluster
FrontendHTTPPort=”proxyPort
” FrontendHTTPSPort=”proxySSLPort
” FrontendHost=”proxyServerHost
”
たとえば、次のリストは、config.xml
ファイルで指定されているクラスタ アドレスとファイアウォールの例です。クラスタ名は MyCluster
、プロキシ サーバ名は MyProxy
です。
<Cluster ClusterAddress="127.0.0.1:7001,127.0.0.2:7001,127.0.0.3,127.0.0.4:7001"
FrontendHTTPPort=”7006
” FrontendHTTPSPort=”7007
” FrontendHost=”MyProxy
” MulticastAddress="127.0.0.5" MulticastPort="7010"Name="MyCluster"/>
config.xml
ファイルを閉じます。
クラスタに SSL をコンフィグレーションするには、Oracle WebLogic Server Administration Console を使用します。セキュリティ機能がマルチノード クラスタにデプロイされているドメインの場合は、クラスタ内の各マシンに対して、キーストア、サーバ証明書、プライベート キーなどもコンフィグレーションする必要があります。各マシンに独立したキーストアを使用するか、すべてのマシンで利用可能な場合は単一のキーストアを使用します。
また、セキュリティ管理者はクラスタの共有または個別キーストアに一貫性があることを確認する必要があります。新しい証明を追加するときに、プライベート キーも追加する場合には、キーストアの一貫性がなくなることがります。たとえば、Oracle WebLogic Integration Administration Console を使用してリモートのトレーディング パートナの証明書を追加する場合、クラスタの各管理対象サーバで使用する ID キーストアにインポートすることもできます。ただし、このオプションは、プライベート キーがこれらのキーストアに挿入されている場合は、セキュリティの考慮により利用できません。
実行する必要がある作業の詳細については、以下を参照してください。
この節では、クラスタ ドメインのサーバを起動する方法について説明します。
Node Manager がコンフィグレーションされているドメインのサーバを起動するには、次の手順を実行します。
注意 : | 管理対象サーバは、コマンドラインで <domain-directory>/bin から以下のコマンドを使用して起動することもできます。 |
注意 : | startManagedWebLogic.cmd <managed-server-name> <admin-url> |
ノード マネージャの起動方法については、『ノード マネージャ管理者ガイド』を参照してください。
Oracle WebLogic Server Administration Console (必要な場合は管理サーバ) を起動する手順については、『Oracle WebLogic Server の紹介』の「WebLogic Server システム管理の概要」における Administration Console の起動に関する説明を参照してください。
ノード マネージャの使用に関するプロパティの設定方法については、Oracle WebLogic Server Administration Console オンライン ヘルプの「サーバの起動と停止」を参照してください。
サーバ起動コマンドに対する、Oracle WebLogic Server Administration Console から行う他の設定の影響については、Oracle WebLogic Server Administration Console オンライン ヘルプを参照してください。
起動が完了すると、Oracle WebLogic Server Administration Console を使用して、デプロイメントとステータスを確認できます。Oracle WebLogic Server Administration Console を使用したサーバのモニタについては、『WebLogic Server パフォーマンス チューニング ガイド 』の「WebLogic Server ドメインのモニタ」を参照してください。WLI ドメインのモニタについては、「パフォーマンスに関するヒント」の「実行時のチューニング上の問題」を参照してください。
注意 : | クラスタ コンフィグレーションでは、ビジネス プロセスの実行時や Oracle WebLogic Integration Administration Console の使用時に、Oracle WebLogic Server Administration Cnsole のホストとなっている Oracle WebLogic Server の Oracle WebLogic Server Console ウィンドウに、次のエラー メッセージが表示されることがあります。 |
注意 : | Failed to initialize clustered process configuration backend |
注意 : | この問題に遭遇した場合は、そのクラスタに対して ClusterAddress 属性を設定する必要があります。この設定方法については、『クラスタの使用』の「WebLogic クラスタの設定」で「クラスタ アドレス」を参照してください。 |
WLI アプリケーションをシャットダウンする場合は、Oracle WebLogic Server Administration Console を使用します。
注意 : | コマンド ウィンドウを閉じる、〔Ctrl〕+〔c〕を押す、などの操作で WLI を閉じないことをお勧めします。 |
アプリケーションを正常にシャットダウンする手順については、Oracle WebLogic Server Administration Console オンライン ヘルプの「すべてのサーバの正常な停止」と「サーバの起動または停止」を参照してください。
WLI ドメインをコンフィグレーションし、セキュリティで保護したら、クラスタに WLI アプリケーションをデプロイできます。Oracle WebLogic Server Administration Console を使用して、WLI アプリケーションを含む EAR ファイルをデプロイします。
アプリケーションに必要なキューは、Oracle WebLogic Server Administration Console を使用して手動で作成する必要があります。
注意 : | Oracle Workshop for WebLogic 開発環境では、アプリケーションに対して、非同期要求と非同期要求エラーのキューおよび会話状態テーブルが自動的に作成されます。プロダクション環境では、これらのキューおよびテーブルを手動で作成する必要があります。クラスタ デプロイメントでは、これらのキューは、各管理対象サーバ上に物理メンバーを持つ分散送り先であることが必要です。 |
Oracle WebLogic Server Administration Console を使用して JMS リソースをコンフィグレーションする方法については、「WebLogic Server へのアプリケーションのデプロイメント」を参照してください。
注意 : | WLI ソリューションで RDBMS イベント ジェネレータを使用している場合は、キューの再配信の設定を適切にコンフィグレーションしてください。再配信の設定をコンフィグレーションする手順については、「RDBMS イベント ジェネレータ」を参照してください。 |
EAR ファイルをデプロイする手順については、Oracle WebLogic Server Administration Console オンライン ヘルプの「エンタープライズ アプリケーション」で「新しいエンタープライズ アプリケーションまたは Web サービスのコンフィグレーションとデプロイメント」を参照してください。
対話型コンソール環境の外部から WLI アプリケーションをビルド、コンフィグレーション、デプロイできる自動化スクリプトのサンプルについては、WLI の『ソリューション サンプル』を参照してください。
注意 : | コード サンプルおよびユーティリティは Oracle Technology Network (OTN) に置かれていますが、Oracle のサポート対象外です。 |
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