チュートリアル : WLI 8.1 以上および WLI 9.2 アプリケーション ソースの WLI 10g Release 3 (10.3) へのアップグレード

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チュートリアル : 概要

このチュートリアルでは、WLI 8.1 (Service Pack 4 または 5)、WLI 9.2、および WLI 10.2 アプリケーションから Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) 環境にアップグレードする方法について説明します。以下のチュートリアルでは、アップグレードの例として WebLogic Platform 8.1 で作成されたプロセス アプリケーションのサンプルを使用して説明します。

この節の内容は以下のとおりです。

 


チュートリアルの目的と対象範囲

WebLogic Platform (特に WLI 8.1、WLI 9.2、および WLI 10.2) についての深い知識があることを前提としています。このチュートリアルの目的は、導入済みの WLI アプリケーションを Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) にアップグレードできるようにすることです。アップグレード処理では、ソース アプリケーション ロジックの変更は行われず、また、そうした処理を目的としていません。この処理は、導入済みのアプリケーションを Oracle Workshop for WebLogic ワークスペースで使用するためのアップグレードのみを行うものです。
アプリケーションを WLI 10g Release 3 (10.3) にアップグレードするには、次の手順を実行します。

 


前提条件

このチュートリアルを円滑に実行するためには、いくつかの条件があります。たとえば、アップグレードの実行には、WLI 8.1 または WLI 9.2 リリースのアプリケーションがソースとして必要となります。以下に、チュートリアルを正常に行うための要件を示します。

 


インポート ウィザードについて

WLI 8.1 または WLI 9.2 から Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) へのアップグレード処理は、インポート ウィザードによって行われます。このウィザードでは、既存の WLI 8.1 または WLI 9.2 アプリケーションのロジックや目的は変更されません。また、ソース リポジトリからアプリケーションが抽出されることもありません。WLI 8.1 または WLI 9.2 のソース情報が Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) のソースとプロジェクト モデルに移行されます。ただし、WLI 8.1 または WLI 9.2 Javadoc アノテーションは、Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) で特別な処理が必要ないためそのまま保持されます。これらのアノテーションは保持されるため、アプリケーションがアップグレードされた後に必要な手動の処理があれば行います。

インポート ウィザードでは、以下を行うことができます。

 


ソース WLI 8.1 のアプリケーションの作成

このチュートリアルの目的に合わせ、最初に見積り要求アプリケーションを WebLogic Platform 8.1 Service Pack 5 リリースで作成します。Service Pack 4 または 6 を使用して作成されたアプリケーションも、このチュートリアルを使ってアップグレードできる場合があります。

WLI 8.1 で新しいアプリケーションを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. WebLogic Workshop 8.1 で、[ファイル|新規作成|アプリケーション] メニュー オプションを選択します。[新しいアプリケーション] ダイアログ ボックスが表示されます。
  2. 左側のペインから [チュートリアル] を選択し、右側のペインから [チュートリアル : プロセス アプリケーション] を選択します。
  3. [名前] フィールドに sampleApp という名前を入力します。[新しいアプリケーション] ダイアログ ボックスが図 1-1 のように表示されます。
  4. 図 1-1 WebLogic Platform 8.1 での新規アプリケーションの作成


    WebLogic Platform 8.1 での新規アプリケーションの作成

  5. [作成] をクリックします。
  6. WebLogic Workshop の [アプリケーション] ペインから [sampleApp|sampleAppWeb|requestquote|services|AvailProcessor.jws] の順に選択して Web サービス ファイルを表示します。
  7. ファイルをダブルクリックし、[ソース ビュー] を隣のペインに表示します。図 1-2 のような画面が表示されます。
  8. 図 1-2 Web サービス ソースの表示


    Web サービス ソースの表示

  9. 図 1-2 に示すように、強調表示されているソース ビュー内の文字列 (public interface Callback extends weblogic.jws.control.ServiceControl) のうち、weblogic.jws.control.ServiceControlcom.bea.control.Control に置き換えます。
  10. ソース ファイルの先頭から、import weblogic.jws.control.JwsContextimport com.bea.control.JwsContext に置き換えます。
  11. 注意 : weblogic.jws.control.ServiceControl および weblogic.jws.control.JwsContext は非推奨です。WLI 10g Release 3 (10.3) に正常にアップグレードするには、これらの API をすべての Web サービスに対して置き換える必要があります。
  12. 手順 5 から手順 9 を残り 2 つの Web サービス (PriceProcessor.jws および TaxCalc.jws) に対して実行します。
  13. アプリケーションを保存して閉じます。

アプリケーション sampleApp を使用する準備が完了しました。これで、Oracle Workshop for WebLogic 10g Release 3 (10.3) IDE を使用して sampleApp をアップグレードすることができます。

 


ソース WLI 9.2 のアプリケーションの作成

このチュートリアルの目的に合わせ、最初に見積り要求アプリケーションを WebLogic Integration 9.2 リリースで作成します。このタスクの主たる目的は、WLI 9.2 でアプリケーションを作成し、Oracle WebLogic Integration 10g Release 3 (10.3) リリースにアップグレードすることです。

WLI 9.2 に既存のプロジェクトがない場合は、WLI 9.2 に新しいアプリケーションを作成する必要があります。そのためには、以下の手順を実行します。

  1. WebLogic Workshop 9.2 で、[ファイル|新規|プロジェクト|WebLogic Integration|プロセス アプリケーション] メニュー オプションを選択します。[プロセス アプリケーション] ダイアログ ボックスが図 1-3 のように表示されます。
  2. 図 1-3 新しいプロセス アプリケーションの作成


    新しいプロセス アプリケーションの作成

  3. EAR プロジェクト名、Web プロジェクト名、ユーティリティ プロジェクト名を入力し、[終了] をクリックしてプロジェクトを作成します。
  4. また、最初の 2 つの手順を省略し、[ファイル|インポート|Workshop 8.1 アプリケーション] を選択して [インポート] ダイアログ ボックスで [次へ] をクリックし、8.1 アプリケーションをワークスペースにインポートすることもできます。
  5. [アプリケーションのインポート] ダイアログ ボックスで WLI 8.1 アプリケーション (アーカイブ ファイル) へのパスを指定して .work ファイルを開き、[次へ] をクリックして [ソースのアップグレード] ダイアログ ボックスでアップグレードの環境設定を行います。詳細については、「アプリケーション ソースのインポート」を参照してください。
  6. [次へ] をクリックしてアップグレードを開始し、[アップグレードのプレビュー] ダイアログ ボックスで待ち状態のアップグレード アクションをプレビューします。[アップグレードのプレビュー] ダイアログ ボックスで [終了] をクリックして、WLI 9.2 へのプロジェクト アップグレードを完了します。
  7. プロジェクトを保存して閉じます。WLI 8.1 アプリケーションが WLI 9.2 ワークスペースに正常にインポートされました。

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