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Oracle Rdb for OpenVMS Oracle RMUリファレンス・マニュアル
リリース7.2
E06177-01
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1.14 RMU Closeコマンド

開いているデータベースを閉じます。

障害からリカバリする場合以外は、常に、Wait修飾子を指定します。Wait修飾子を指定した場合、データベースをクラスタ全体で閉じ、リカバリするために必要なすべての二次的処理がOracle RMUで行われ、処理が完了するまでシステム・プロンプトは返されません。

RMU CloseコマンドにNowait修飾子を使用する場合、コマンドを発行するノードでデータベースが開かれている必要があります。そうでない場合、データベースを認識できないというエラー・メッセージが返されます。システム・プロンプトはすぐに返されますが、他のすべてのユーザーからのデータベースへのアクセスの終了後にデータベースを閉じることを示すにすぎません。したがって、大半の場合、Wait修飾子が使用されます。


形式



説明

RMU Closeコマンドでは、開いているデータベースを閉じます。これより前に発行されたRMU Openコマンドで指定された場合、またはアクティブ・ユーザーがアタッチしている場合、データベース・ルート・ファイルは開いているとみなされます。

Abort修飾子を指定すると、データベースをただちに閉じることができます。また、Noabort修飾子を指定すると、現在のユーザーがセッションを終了できます。

データベースを手動で開くよう指定した(SQL ALTER DATABASE文のOPEN IS MANUAL句)場合、ユーザーが呼び出す前にRMU Openコマンドを使用して手動でデータベースを開き、RMU Closeコマンドを使用して手動でデータベースを閉じる必要があります。

データベースを自動的に開くよう指定した(SQL ALTER DATABASE文のOPEN IS AUTOMATIC句)場合、RMU Closeコマンドは現在のデータベース・ユーザーにのみ影響します。現在のプロセスはデータベースからデタッチされますが、現在のプロセスおよび新規のプロセスは、データベースにすぐに再アタッチできます。

RMU Show Usersコマンドを使用して、ノードで現在使用されているデータベースの情報を表示できます。RMU Dump Usersコマンドを使用して、クラスタで現在使用されているデータベースの情報を表示できます。


コマンド・パラメータ

root-file-spec[,...]

開いているデータベース・ルート・ファイル。デフォルトのファイル拡張子は.rdbです。

コマンド修飾子

Abort=option

Noabort

データベースをただちに閉じるか、プロセスの終了を待つかを指定します。

Abort修飾子には、2つのオプションがあります。両者ともOpenVMSのシステム・サービスを参照します。オプションは次のとおりです。

DelprcおよびForcexオプションは、OpenVMSのシステム・サービス$DELPRCおよび$FORCEXに基づいています。詳細は、OpenVMSのドキュメント・セットを参照してください。

Noabortオプションを使用すると、データベースにすでにアタッチしているユーザーは存続でき、すべてのユーザーがデータベースを終了するまで、ルート・ファイル・グローバル・セクションが仮想アドレス・ファイル・コンテンツにマップされたままになります。新規ユーザーは、データベースにアタッチできません。現在のすべてのイメージが終了すると、Oracle RMUでデータベースを閉じます。

Cluster

Nocluster

Cluster修飾子を指定すると、現在データベースを開いているクラスタ環境内のすべてのノードのデータベースを、Oracle RMUで閉じます。Cluster修飾子を指定することは、クラスタ内の各ノードでRMU Closeコマンドを発行することとほぼ同じです。Nocluster修飾子を指定すると、RMU Closeコマンドを発行したクラスタ・ノードのデータベースのみを、Oracle RMUで閉じます。

Wait修飾子を指定した場合、デフォルトはCluster修飾子です。Nowait修飾子を指定した場合、デフォルトはNocluster修飾子です。

次のリストに、1つのコマンドラインで[No]Clusterと[No]Wait修飾子の各組合せを使用した場合のコマンドの動作を示します。

Path

閉じる対象のデータベースの定義を含むデータ・ディクショナリのフルまたは相対パス名を指定します。

Path修飾子は、位置依存修飾子です。位置依存修飾子は、コマンドラインでの修飾子の位置に基づいて特定のパラメータに作用します。パス名にワイルドカード文字を含めることはできません。

Statistics=Export

Nostatistics

データベースを閉じるとき、統計情報を保存するよう指定します。デフォルトはNostatisticsで、データベースを閉じる際、統計情報は保存されないことを示します。

クラスタ全体の統計情報は統計ファイルに格納されません。これによって、データベースを開くとき、統計情報を最初にロードするノードを決定できます。

統計情報は、データベース・ルート・ファイルと同じディレクトリにある、ノード固有のデータベース・ファイルに格納されます。ファイルの名前はroot-file-specと同じで、デフォルトのファイル拡張子は.rdsです。統計ファイルには、ノード固有の情報が含まれるため、名前の変更またはコピーはできません。必要がなくなった場合は、削除できます。

Statistics=Export修飾子は、Cluster修飾子と組み合せて指定できません。クラスで開いているデータベースに関する統計情報を保存するには、個々のノードを指定して閉じる必要があります。

RMU Backupコマンドでは、統計ファイルは保存されません。データベースの一部ではなく、一時ファイルとみなされます。

Wait

Nowait

Wait修飾子を指定すると、Oracle RMUでデータベースを閉じ、リカバリした後にシステム・プロンプトが返されます。

デフォルトはNowait修飾子です。Nowait修飾子を使用した場合、システム・プロンプトが返されたとき、データベースは閉じていない場合があります。RMU Closeコマンドを発行し、システム・プロンプトが返された後、モニターでデータベースを閉じる前にデータベースへのアクセスを試みた場合、エラーが返されることがあります。

Wait修飾子の使用については、「使用上の注意」を参照してください。


使用上の注意


例1

クラスタ内のノードから次のコマンドを発行すると、Cluster修飾子によって、コマンドを発行したノードにユーザーがいない場合でも、クラスタ全体でデータベースが停止します。Wait修飾子によって、Oracle RMUでデータベースを閉じた後に、システム・プロンプトが返されます。


$ RMU/CLOSE/CLUSTER/WAIT MF_PERSONNEL.RDB

例2

次のコマンドでは、[.WORK]ディレクトリのmf_personnelデータベース、[.TEST]ディレクトリのすべてのデータベース、およびパス名CDD$TOP.FINANCEとSAMPLE_DBで指定されたデータベースを閉じます。


$ RMU/CLOSE DISK1:[WORK]MF_PERSONNEL, CDD$TOP.FINANCE/PATH, -
_$ DISK1:[TEST]*, SAMPLE_DB/PATH