用途
mountdev
コマンドは、事前にテープ・ドライブにロードされているテープ・ボリュームをマウントする場合に使用します。ボリュームをドライブにマウントすると、マウントされたボリュームが使用可能になったことがOracle Secure Backupスケジューラに通知されます。ボリュームを使用する際のモードはmountdev
オプションで設定できます。
このコマンドは、テープ・ドライブが推奨されるデフォルト設定のautomount
に設定されていない場合に使用できます。特殊な状況下においてmountdev
とunmountdevコマンドを使用することで、デフォルト設定の場合よりテープ・ドライブを詳細に制御することができます。
前提条件
mountdev
コマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。
構文
mountdev::=
mou•ntdev { --read/-r | --write/-w | --overwrite/-o }
[ --unmount/-u | --norewind/-R ] devicename ...
意味
マウント・モードを読取りに設定します。このモードでは、Oracle Secure Backupはボリュームを読取り専用でマウントします。
マウント・モードを書込みに設定します。このモードでは、Oracle Secure Backupはボリュームの最後に新しいバックアップを追加できるようにボリュームをマウントします。
マウント・モードを上書きに設定します。このモードでは、Oracle Secure Backupはテープ・ボリュームをデバイスにマウントし、テープを最初まで巻き戻します。これにより、ボリュームの既存のコンテンツは上書きされます。このオプションを使用すると、ボリュームの有効期限ポリシーで書込み不可能になっている場合でも、ボリュームの上書きを許可することになります。有効なボリュームの上書きが許可または要求された場合にのみ、このオプションを指定してください。
マウント・リクエストを実行する前に、現在マウントされているテープをアンマウントします。テープがドライブにマウントされており、--unmount
を指定して最初にアンマウントしない場合は、mountdev
コマンドが失敗します。
Oracle Secure Backupがテープへの書込みを終了しても巻戻しを行わないことを指定します。このオプションを指定すると、Oracle Secure Backupが次のバックアップ・イメージを書き込むために現在の位置にとどまることが可能になります。
ボリュームをマウントするデバイスを指定します。デバイス名の命名規則については、「devicename」を参照してください。
例
例2-98では、自動マウントされたテープ・ボリュームをドライブtape1
から手動でアンマウントし、次に、別のテープを書込みモードで手動マウントします。lsdevのサンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。
例2-98 テープ・ボリュームの手動マウント
ob> lsdev --long tape1 tape1: Device type: tape Model: [none] Serial number: [none] In service: yes Library: lib1 DTE: 1 Automount: yes Error rate: 8 Query frequency: 3145679KB (-1073791796 bytes) (from driver) Debug mode: no Blocking factor: (default) Max blocking factor: (default) Current tape: 1 Use list: all Drive usage: 14 seconds Cleaning required: no UUID: b7c3a1a8-74d0-1027-aac5-000cf1d9be50 Attachment 1: Host: brhost3 Raw device: /dev/tape1 ob> mountdev --unmount --write tape1 ob> lsdev --mount tape1 drive tape1 in service write rbtar VOL000003 ADE203