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Oracle TimesTen Cache Connect to Oracle開発者および管理者ガイド
リリース6.0
B25773-02
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READONLYキャッシュ・グループの作成

TimesTenおよびOracleの設定」の説明に従ってTimesTenおよびOracleを設定した後、キャッシュ・グループを作成できます。

この項では、Oracleデータベースの単一の表の内容をキャッシュする、単純なREADONLYキャッシュ・グループの作成方法について説明します。キャッシュ・グループは複数の表で構成できますが、ここでは、わかりやすくするために、1つのOracle表のみをキャッシュする例を示します。

図2.1 単純なREADONLYキャッシュ・グループ

手順は次のとおりです。

手順1: Oracle表の作成

図2.2 Oracle表の作成

新しいOracleアカウントに接続し、表を作成します。

sqlplus testuser/mypsswrd@system1
SQL> CREATE TABLE readtab (a NUMBER(10,0) NOT NULL PRIMARY KEY,
  b CHAR(31));

次に、数行挿入して変更をコミットします。

SQL> INSERT INTO readtab VALUES (1, 'hello');
SQL> INSERT INTO readtab VALUES (2, 'world');
SQL> COMMIT;

手順2: キャッシュ・グループの作成

図2.3 READONLYキャッシュ・グループの作成

ttIsqlユーティリティを使用してcgDSNデータ・ストアに接続します。コマンド・プロンプトで、ttCacheUidPwdSetプロシージャを使用してキャッシュ管理ユーザーIDおよびパスワードをパラメータとして渡します。その後、ttCacheStartプロシージャをコールしてデータ・ストアのキャッシュ・エージェントを起動します。この例では、キャッシュ管理ユーザーIDはtestuser、パスワードはmypsswrdです。

> ttIsql cgDSN
Command> call ttCacheUidPwdSet('testuser','mypsswrd');
Command> call ttCacheStart();
注意: この例では、キャッシュ管理ユーザーのIDおよびパスワードはOracleのユーザー名およびパスワードと同じです。ただし、Oracleユーザー・アカウントがOracleからの自動リフレッシュに必要な権限を持っていないため、別のキャッシュ管理ユーザー・アカウントを指定する必要がある場合があります。キャッシュ管理ユーザーIDおよびパスワードは、データ・ストアに対して1回のみ設定する必要があります。詳細は、「Oracleユーザーの作成および権限の設定」を参照してください。

次に、CREATE CACHE GROUP文を使用して、readcacheというREADONLYキャッシュ・グループを作成し、TimesTenにOracle表readtabの内容をキャッシュします。

Command> CREATE READONLY CACHE GROUP readcache
> AUTOREFRESH INTERVAL 5 SECONDS
> FROM readtab (a INT NOT NULL PRIMARY KEY, b CHAR(31));
注意: CREATE CACHE GROUP文のUNIQUE HASH...PAGES句を使用して、ハッシュ索引値の適切なサイズを設定し、ロード・パフォーマンスを向上させます。PAGESの値は(予想行数)/256にする必要があります。

手順3: キャッシュ・グループのロード

Oracle表の内容をキャッシュ・グループ表にロードします。

Command> LOAD CACHE GROUP readcache COMMIT EVERY 30 ROWS;

TimesTenウィンドウで、readtab表の内容を確認します。

Command> SELECT * FROM readtab;
< 1, hello                           >
< 2, world                           >
2 rows found

ttIsql cachegroupsコマンドを使用して、READCACHEキャッシュ・グループの定義を確認します。

Command> cachegroups;
Cache Group TESTUSER.READCACHE:
Cache Group Type: Read Only (Autoload on Create)
Autorefresh: Yes
Autorefresh Mode: Incremental
Autorefresh State: On
Autorefresh Interval: 5 Seconds
Autorefresh Limit: 10000
Root Table: TESTUSER.READTAB
Table Type: Read Only
1 cache group found.

手順4: Oracle表の更新

図2.4 Oracle更新でのTimesTenの自動リフレッシュ

SQL*Plusを使用して、数行をREADTABに挿入し、変更をコミットします。

SQL> INSERT INTO readtab VALUES (3, 'Hello');
SQL> INSERT INTO readtab VALUES (4, 'Again');
SQL> COMMIT;

5秒後に、TimesTenは、Oracleからキャッシュされたデータを自動的にリフレッシュします。ttIsqlで、READTAB表の内容を確認します。

Command> SELECT * FROM readtab;
< 1, hello                           >
< 2, world                           >
< 3, Hello                           >
< 4, Again                           >
4 rows found

手順5: キャッシュ・グループの削除

TimesTenウィンドウで、DROP CACHE GROUP文を使用してTimesTenデータ・ストアからキャッシュ・グループを削除します。

Command> DROP CACHE GROUP readcache;

手順6: キャッシュ・エージェントの停止

ttCacheStopプロシージャをコールして、データ・ストアのキャッシュ・エージェントを停止します。

Command> call ttCacheStop();