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Oracle TimesTen In-Memory Database概要
リリース7.0
E05163-01
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TimesTen接続オプション

アプリケーションは、次のいずれかの方法でTimesTenデータベースに接続できます。

ダイレクト・ドライバ接続

従来のデータベース・システムでは、クライアント・アプリケーションではTCP/IPまたは別のIPCメカニズムを使用して、データベース・サーバー・プロセスと通信します。クライアントとサーバー間のすべての送受信は、TCP/IP接続で行われます。このIPCオーバーヘッドにより、すべてのSQL操作でかなりのコストがかかりますが、TimesTenでは、アプリケーションを直接TimesTen ODBCダイレクト・ドライバに接続することで、これを回避できます。

ODBCダイレクト・ドライバは、ODBCおよびTimesTenルーチンのライブラリであり、データベース管理に使用されるデータベース・エンジンを実装します。Javaアプリケーションは、JDBCライブラリを介してODBCダイレクト・ドライバにアクセスします。

アプリケーションでは、TimesTenデータベースと同じマシン上で実行する場合に、ダイレクト・ドライバ接続を作成できます。ダイレクト・ドライバ接続では、ODBCドライバは、アプリケーションのヒープ領域または共有メモリー・セグメントにTimesTenデータベースを直接ロードします。次に、アプリケーションはダイレクト・ドライバを使用して、データベースのメモリー・イメージにアクセスします。どのような種類のプロセス間通信(IPC)も必要ないため、ダイレクト・ドライバ接続は非常に高速なパフォーマンスを実現し、TimesTenデータベースにアクセスするアプリケーションにとって適した接続方法です。

クライアント/サーバー接続

TimesTen ClientドライバおよびServerデーモン・プロセスは、ネットワーク上のリモート・クライアント・マシンからデータベースへの接続を調整します。各クライアントがデータベースに接続するたびに、Serverデーモンはサーバー子プロセスを生成します。

クライアント・マシン上のアプリケーションは、TimesTen Serverマシン上のサーバー子プロセスと通信する、ローカルODBCクライアント・ドライバにODBCコールを発行します。次に、サーバー子プロセスがODBCダイレクト・ドライバにODBC固有のリクエストを発行して、TimesTenデータベースにアクセスします。

クライアントとサーバーがネットワーク上の個別のノードに存在する場合は、ソケットとTCP/IPを使用して通信します。クライアントとサーバーの両方が同一マシン上に存在する場合は、共有メモリー・セグメント(SHM)をIPCとして使用して、より効率的に通信できます。

アプリケーションとデータベースが同一システム上に存在していても、通常、従来のデータベース・システムはこのクライアント/サーバー・モデルで構築されています。クライアント/サーバー通信では、すべてのデータベース処理で追加のコストがかかります。

ドライバ・マネージャ接続

アプリケーションは、ODBCドライバ・マネージャを介してTimesTenに接続できます。このドライバ・マネージャは、アプリケーションとTimesTenデータベース間に抽象レイヤーを追加する、データベースに依存しないインタフェースです。このため、ドライバ・マネージャを使用すると、アプリケーションをデータベースから独立して動作するように作成したり、TimesTenで直接サポートされないインタフェースを使用するように作成することができます。また、ドライバ・マネージャを使用すると、単一のプロセスではデータベースへのダイレクト接続とクライアント接続の両方が可能となります。

Windows Systemsの場合、アプリケーションでMS ODBCドライバ・マネージャに接続して、Oracleなどの他のベンダーのデータソースとともにTimesTenデータベースを使用できます。UNIX Systems用のドライバ・マネージャは、オープン・ソース・ソフトウェアとして使用でき、サード・パーティ・ベンダーから入手できます。