この項では、TimesTenデータ・ストアの定義に有効ないくつかの基本概念について説明します。主な内容は次のとおりです。
Cアプリケーションは、TimesTen ODBCドライバに直接リンクするか、またはODBCドライバ・マネージャにリンクしてTimesTenと対話します。Javaアプリケーションは、JDBCライブラリを介してODBCドライバにアクセスします。次の点について考慮します。
Windowsでは、マシン上にODBCドライバ・マネージャがない場合、TimesTenによってODBCドライバ・マネージャがインストールされます。
UNIXでは、サード・パーティ・ベンダーからODBCドライバ・マネージャを入手できます。ODBCドライバ・マネージャはUNIXシステムでは提供されていません。このマニュアルでは、Windowsシステム用のドライバ・マネージャの使用方法についてのみ説明します。
TimesTen Data Managerを使用するアプリケーションのコンパイル方法の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database Java開発者およびリファレンス・ガイド』および『Oracle TimesTen In-Memory Database C開発者およびリファレンス・ガイド』を参照してください。
TimesTenには、本番およびデバッグの2つのバージョンのData Manager ODBCドライバがあります。
また、TimesTenには、クライアント/サーバー・アプリケーションで使用するためのTimesTen Client ODBCドライバも含まれています。
Windowsの場合、本番バージョンのTimesTen Data Managerがデフォルトでインストールされます。デバッグ・バージョンをインストールするには、「Custom」セットアップを選択します。TimesTen Clientドライバをインストールするには、「Typical」または「Custom」のいずれかを選択します。次の表に、Windows用のODBCドライバを示します。
環境
|
バージョン
|
名前
|
---|---|---|
Windows | 本番 | TimesTen Data Manager 7.0 Driver |
Windows | デバッグ | TimesTen Data Manager 7.0 Debug Driver |
Windows | クライアント | TimesTen Client 7.0 Driver |
UNIXの場合、インストール時に選択したオプションに応じて、TimesTenは、クライアント・ドライバまたは本番バージョンおよびデバッグ・バージョンのTimesTen Data Manager ODBCドライバ(あるいはその両方)をインストールします。次の表に、UNIXプラットフォーム用のTimesTen ODBCドライバを示します。root
ユーザーがTimesTenをデフォルト・ディレクトリにインストールすると想定されています。
TimesTen JDBCドライバは、TimesTenデータ・ストアに接続するためにODBCを使用します。このドライバは、JDBCメソッドごとに一連のODBC関数を実行して適切な処理を行います。JDBCはすべてのデータ・ストア処理でODBCに依存するため、JDBCを使用する場合の最初の手順は、TimesTenデータ・ストアおよびJDBCのかわりにTimesTenデータ・ストアにアクセスするODBCドライバの定義になります。
JDBCは、TimesTen Data Managerとともにインストールされます。JDBCによって、JavaアプリケーションでTimesTenに対してSQL文を実行し、結果を処理できるようになります。JDBCは、Javaプログラム言語でデータにアクセスする場合の主要なインタフェースです。
JDBC APIは、異なるデータベースに接続している複数のドライバのサポートが可能なドライバ・マネージャを使用して実装されます。TimesTen JDBCドライバは、TimesTenネイティブAPIにブリッジするためにネイティブ・メソッドを使用して実装されます。
TimesTenでサポートされている関数のリストは、『Oracle TimesTen In-Memory Database Java開発者およびリファレンス・ガイド』を参照してください。
JDBCドライバ・マネージャ(DriverManagerクラス)は、ロード済で、Javaアプリケーションで使用可能なすべてのJDBCドライバの情報を追跡します。Javaアプリケーションを使用すると、複数のドライバのロードおよび各ドライバへの個別接続を実行できます。たとえば、TimesTen JDBCクライアント/サーバー・ドライバおよびTimesTen JDBCダイレクト・ドライバの両方を一つのマシンにロードできます。その後、Javaアプリケーションによって、ローカル・マシンまたはリモート・マシンのいずれかのデータ・ストアに接続できます。